松江市が人口対策本部 市長、本部会でリニア新幹線を批判
松江市は11日、松浦正敬市長を本部長とする人口対策本部を設置した。松浦市長は第1回本部会議で「人口減少は東京への一極集中が最大の問題だ」との認識を示した上で、地方分散の具体策を国が率先して示すべきだと強調。東京と名古屋、大阪を結ぶリニア中央新幹線を、東京への一極集中を進めると批判した。
松浦市長は対策本部の役割について「国への要請」と「松江市の取り組みの検証と今後の対応」の2点を中心に議論すると述べた。リニア新幹線に関して、東京―大阪間の移動時間の短縮だけでは一極集中を進めるだけなので、山陰地方など整備の遅れている地域での新幹線導入を優先すべきだとの考えを示した。
東京集中の動きに歯止めをかける施策の実施や首都機能移転の必要性も訴えた。その上で「2020年の東京五輪・パラリンピック開催はこのままなら首都集中に拍車をかける可能性が高い」と危機感をあらわにした。