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超党派訪米団、日米同盟の重要性強調 ワシントンで

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【ワシントン=川合智之】安倍晋三首相の訪米に合わせ、日本の超党派議員の訪米団が米ワシントンの会合で日米同盟の重要性を強調した。日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の改定や環太平洋経済連携協定(TPP)が、日米やアジア太平洋地域の平和と安定に貢献するとの指摘が相次いだ。

1日の米戦略国際問題研究所(CSIS)での会合では、自民党の岩屋毅氏が新たな安全保障法制について「我が国を取り巻く安全保障環境の急激な変化を踏まえれば、抑止力を強化していくのは現実的だ」と説明した。

1997年の前回のガイドライン改定について民主の前原誠司氏は「(前回は)具体的なニーズに基づいてガイドラインを見直した」と指摘した。前回改定では米が検討した北朝鮮への空爆に「日本はいかなる協力ができるのか内々の相談があった」といい、周辺事態法の整備などにつながった。だが「今回の安全保障法制のすべてにニーズがあるかどうか疑問だ」と批判した。

民主の長島昭久氏は「いま一番欠けている努力は日本と韓国の関係をどう扱っていくかだ」と強調。自民の小野寺五典氏は、防衛装備の拡充などの安保政策について「公表する前に周辺国に直接説明している」と述べた。

北岡伸一国際大学長は「我々は秩序への挑戦者だった過去を反省し、秩序を支える側に回るのが重要だ」と指摘。民間人初の防衛相を務めた森本敏氏は「価値観を共有できる国を増やす努力が必要だ」とアジア諸国との連携の重要性を訴えた。

4日のブルッキングス研究所での会合は、TPP交渉や日本経済の現状などを議論した。西村康稔内閣府副大臣は「安倍政権は一貫して経済の再活性を最優先としてきた」と述べ、失業率の低下などアベノミクスの成果を紹介した。公明党の上田勇氏も「賃金上昇は非常に明るい動向だ」とし、多くの企業が政府の賃金引き上げの要請に応えていると述べた。

一方、民主の福山哲郎氏は「日本は景気を回復させながら財政出動を抑え、量的緩和の出口戦略を探るナローパス(狭い道)を探らなければならない」と懸念を表明。民主の玄葉光一郎氏は「集団的自衛権がフルセット(完全な形)で認められるという誤解が米にあるとすれば、日本人の覚悟や意識とギャップが生じる」と指摘した。

超党派議員の訪米は、日本経済研究センターと日本国際問題研究所による「日米知的交流・共同研究プログラム」の一環。同プログラムは昨年11月、日米の有識者ら200人近くが参加した第1回年次大会「富士山会合」を神奈川県箱根町で開いた。

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