JXエネ、家庭向け電力小売りに参入 東電管内で
JX日鉱日石エネルギーは15日、2016年に全面自由化が予定される家庭向けの電力小売りに参入すると発表した。自主電源を使い、数十万世帯分にあたる電気を東京電力管内で販売する。管内に持つ約3000カ所のガソリンスタンドや、LPガスの販売網を活用する。価格競争が激しくなることをにらみ、小売りや通信など他業種との提携も検討している。
15年1月1日付で電気事業部内に電源開発グループと電気販売2グループを新設する。24人が常駐し、販売計画や顧客の情報管理システムなどを構築する計画だ。業務用・産業用を担当する現行の電気販売グループは同1グループに改名する。
16年度に販売可能な電力量は企業向けなどの産業用途を含め約80万キロワットになる。さらに、水島製油所(岡山県倉敷市)での発電能力増強や、独立系発電事業者(IPP)で余った電力を振り向け20年度には100万キロワット規模に拡大する。
JXエネは太陽光など再生可能エネルギーも含め約150万キロワットの自主電源を持つ。電力小売りの全面自由化後は価格競争が激しくなることが予想されるため、コスト競争力の高い石炭火力といった電源の拡張を進めていく方針だ。
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