イチロー、大リーグ通算3000安打達成
【デンバー(米コロラド州)=篠山正幸】米大リーグ、マーリンズのイチロー外野手(鈴木一朗、42)は7日(日本時間8日)のロッキーズ戦で右越え三塁打を放ち、史上30人目となるメジャー通算3000安打を達成した。大リーグの野球殿堂入りもほぼ確実とみられる。

プロ野球のオリックスから2001年にマリナーズに移籍して以来、驚異的なペースで安打を量産。27歳の遅いメジャーデビューをカバーし、16シーズン目での大記録となった。16シーズンでの3000安打到達は、通算4256安打の最多記録を持つピート・ローズ氏に並ぶ最速タイ。近代野球とされる1900年以降では、リッキー・ヘンダーソン氏の42歳286日を4日更新して最年長での到達だ。
日本で7度首位打者のタイトルを獲得し、大リーグ移籍1年目のマリナーズでも首位打者に輝いた。以後10年連続で200安打以上をマーク。04年にはシーズン262安打の新記録を打ち立てた。
今年6月にはプロ野球での1278安打と合わせ、日米通算でピート・ローズ氏が持つ4256本のメジャー記録を超えた。
イチローは愛工大名電高からドラフト4位で92年、オリックスに入団。登録名を「イチロー」とした94年にシーズン210安打でプロ野球記録を更新するなど、日米双方で数々の記録を打ち立ててきた。
試合後、イチローは「3000本を打って思い出したのは、このきっかけをつくってくれた(元オリックスで2005年に死去した)仰木彬監督のこと」としみじみと語った。金字塔を打ち立ててベンチに戻ったサングラス姿のイチローの頬を涙が伝う様子を中継映像がとらえた。
「達成した瞬間にチームメートやファンが喜んでくれた。僕が何かをすることで他人が喜んでくれることがなにより大事だと再認識した」。今年6月には、日米通算でピート・ローズ氏が持つ4256本のメジャー記録を超えたが、日米通算の記録の評価をめぐり一部で物議を醸した。