長男殺害の父に懲役4年判決 和歌山地裁、ガソリンかけて火
長男(当時40)にガソリンをかけ、火を付けて殺害したとして、殺人罪に問われた和歌山市の自営業、日下憲明被告(72)の裁判員裁判で、和歌山地裁は23日、懲役4年(求刑同14年)の判決を言い渡した。
浅見健次郎裁判長は判決理由で「長男の暴力や金銭の要求に耐えかねて起こしたもので、動機に酌むべき点は多い」と指摘。一方で「生命を侵害する危険性が高く、残虐な行為」として、実刑が相当だと述べた。
判決によると、被告は1月4日夜、和歌山市の路上に止めた車内で長男にガソリンをかけ、ライターで火を付けて広範囲に及ぶやけどを負わせ殺害した。
和歌山地検は当初、殺人未遂罪で起訴したが、事件の約1カ月後に長男が死亡。罪名を殺人に切り替えた。〔共同〕