東芝・室町社長らを損害賠償提訴へ 個人株主、数カ月内に
会計不祥事で
東芝の会計不祥事をめぐり、同社の個人株主は6日、同社が歴代3社長を含む旧経営陣5人に計3億円の損害賠償を求めた訴訟への共同訴訟参加の申立書を東京地裁に発送したと発表した。また、東芝が提訴していない室町正志社長ら現旧役員約10人について、数カ月内に東京地裁に株主代表訴訟を起こす方針も明らかにした。
個人株主の代理人を務める「株主の権利弁護団」(大阪)の金啓彦弁護士が6日、明らかにした。
東芝は昨年11月、会計不祥事の責任を問い、西田厚聡元社長、佐々木則夫元社長、田中久雄前社長の歴代3社長と、最高財務責任者(CFO)だった村岡富美雄氏と久保誠氏の5人に計3億円の損害賠償を求める訴訟を起こした。
東芝は2008年度以降、歴代経営陣が幅広い事業分野で損失の先送りを繰り返し、利益修正額は総額2248億円に上った。金融庁は昨年12月、有価証券報告書に虚偽記載があったとして、金融商品取引法に基づき、同社に課徴金73億7350万円の納付を命じた。