イタリア当局、野村の資産140億円差し押さえ
【ロンドン=小滝麻理子】イタリア警察当局は28日、過去の証券化や債務整理にからみシチリア地方で不正行為があった疑いで、野村ホールディングスから1億400万ユーロ(約140億円)を差し押さえたことを声明で明らかにした。
英米メディアによると、問題となっているのは野村がシチリア州との間で結んだ医療給付債権の証券化や、債務再編にからんだ複雑なデリバティブ(金融派生商品)契約。イタリア当局はこの契約により、シチリア州の公的債務が悪化したとしている。
野村HDは同日、問題となったのは2000~06年の案件で、当局の処分については関知していると説明。「事態を再調査しており、当局と協力していく」という。
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