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二つの音
もうすぐ4月です。学校でも、入学前の手続きをする新入生の姿をちらほらと見かけるようになりました。私は来週最後の3日間の集中講義(1クラス200人以上で1日6時間という大仕事)があって、それが終わればいよいよ新学期がスタートします。

この時期になると毎年思い出すのが、TOEIC講師として私に自信を与えてくれた「二つの音」です。

私が約20年のサラリーマン生活を経て、TOEIC講師に転身したのは、今から4年前の2010年の春、明海大学と神田外語学院での授業でした。2009年末からエッセンスで社会人向けの授業を少しずつ担当し始めてはいましたが、自分と倍以上年齢の違う学生相手に授業をした経験はありません。自分が彼女たち(生徒の8割以上は女子です)に受け入れられるのかはまったく未知数でした。

当時、明海大学では、通常授業後、夜2コマの補習があり、講師が曜日ごとにさまざまなクラスを担当していました。講義を始めて数日後、私があるクラスの教室のドアを開け、教室を間違ったことに気付き、「あ、間違った」と言って教室を出ようとしたとき、教室にいた学生たち(7-80人だったと思います)がいっせいに、「えー」と残念そうな声を上げたのです。「もしかして自分は学生たちに支持されているのかも」と、感じた最初の瞬間でした。

その同じ週の金曜日。神田外語学院の一週目の授業で、私が「家庭用プラネタリウム」を商品化した際のエピソードを話し、「熱意があればたいていのことは実現できる」と話を結ぶと、教室にいた三十数名の学生たちから自然に拍手が起こりました。それを聞いて、「熱意があればどんな仕事でも道は開けるのだ」と実感したのです(この話は以前にこの記事でも書きました)。

あれから4年経ちましたが、私に自信を与えてくれた、あの「声」と「拍手」は今でもはっきり覚えています。今後も、初心を忘れず、まだまだ未熟な講師としての知識やスキルに磨きをかけなければと思っています。


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ドリーム特急
学校のTOEIC合宿に参加したため、3月の公開テストは5年ぶりに受験しませんでした。とはいえ、合宿後はドリーム特急の最終校正や春期講習もあって、TOEIC中心の生活は変わっていません。

特急シリーズの著者が7つのパートをそれぞれ担当したドリーム特急は4月8日発売予定です。著者それぞれの個性が楽しめる一冊ですが、中でもエッセンスの加藤さんが担当したPart5の出来が特に素晴らしいと思います。空所以外の部分にもTOEIC頻出表現が盛り込まれていて、見る人が見ればそのクオリティの高さがわかります。このパートを解くだけでもお金を出す価値があると思わせるプロのスキルと魂のこもった40問です。この本の中で、私はPart7を担当しました。ページ数の関係上、収録した文書数は3つのみですが、私の玩具業界時代の思い出を込めたDPは自信作です。是非ご賞味ください。

2009年10月に誕生した特急シリーズ。低価格の新書で本格的なTOEIC対策ができるというコンセプトが読者の皆様の支持を受け、最新刊の帯にはシリーズ累計85万部と表示されています。今年中には100万部を突破するでしょう。「TOEICテスト完全ガイド」の新刊ランキングで3位に選んでいただいたおかげで、金フレの売上が急上昇。ついに12万部となりました。読者の皆様、ありがとうございます。


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お知らせ
「金フレ」が10万部を突破したとの連絡が出版社よりありました。発売2年で10万部ですから、本当にありがたい限りです。ベストセラーの目安とも言われる10万部を突破したことで、私にとっても自信になります。膨大なデータの分析や執筆に没頭しすぎて、目から流血(ひどい充血)したことも、ヒットした今となってはよい思い出です。次の本の出版がいつになるかはわかりませんが、金フレと同じように「目から血が出る」くらいの情熱を注ぎ込みます。

丸3年続いた『ENGLISH JOURNAL』の「奥様TOEIC」の連載が先月号で終了し、今週発売の4月号から新連載『TOEICテストの神様』がスタートします。機会があればお読みいただき、ご感想などいただければ幸いです。

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