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衆院選は8月30日?
本当にやれるのか?逃げるなよ!
衆院選 8月30日投開票 首相と与党幹部が合意
麻生は自民党幹部との会合でで
「21日の週(21日以降)に国会を解散し、来月30日に総選挙を実施したい」
と発言し、与党幹部も了承を得た。
だがこの日程も、麻生の希望ではなかった。本当は14日(つまり、今日である)に衆議院を解散し、8月8日に投票する計画を立てていた。8月8日は漢字で書くと「八月八日」。「八」という時は「末広がり」という意味があり、8月8日は縁起がいいと古来からいわれていた。しかも今年の8月8日は「大安吉日」ということで、この日に選挙をやれば最小限のダメージですむのでは…という考えが、麻生の頭の中にあったのは、想像に難くない。
だが、ここでも麻生の希望は通らなかった。自民党内部は「(都議選のことがあるので)今はやめておいた方がいい」という空気が大勢を占め、連立与党をくむ公明党は「都議選と一定の間隔をあけたい」と行ってきた。それを無視したら、反麻生派の「麻生おろし」が再燃し、自民党は本当に分裂する可能性がある。危機感を持った自民党の国対幹部は裏工作を展開し、反対派の「麻生おろし」を止めるかわり、投票日を来月30日にすることで決着した。
しかし、衆議院を解散するというのは簡単なことではない。総理大臣が国会解散を決めた場合、閣議で全閣僚に対して衆議院解散を諮り、内閣の総意を得た上で、内閣全員が衆議院解散を行うための閣議書に署名しなければいけない。前回の「郵政解散」の時は、島村農水相が閣議書への署名を拒否したため、小泉総理大臣(当時)が島村大臣を罷免し、小泉総理が農水相として署名し、解散を決定した。過去には、三木内閣が国会解散を決意しながら、閣僚15名が閣議書への署名を拒否し、結局任期満了選挙(’76年12月。戦後の衆院任期満了選挙は、この1回だけ)というケースがあったため、指導力低下が顕著な麻生総理に、解散のための閣議書署名に抵抗する閣僚を、片っ端から罷免するエネルギーがあるかどうか。
野党から「内閣不信任案」が提出されたことで、自民党はジレンマに陥っている。「麻生で選挙を戦えない」と思っている反麻生派から見れば、今回の「内閣不信任案」は絶好の好機である。だが野党の誘いに乗ってしまうと、反麻生派は、有権者から「自分達のことしか考えない連中」というレッテルを貼られるのは目に見えている。自民党自体、すでに「安倍・福田・麻生と、3人連続で国民の審判を受けない政権を生み出した、どうしようもない政党」と見られているから、彼らとしては、野党の不信任案に同調するということは、おっかないことなんかできない。逆に「不信任案」を否決したら、今度は麻生を総選挙期間中、ずっと支えなくてはいけない。「真実は小説より奇なり」という言葉があるが、権力という名の妖怪が跋扈する永田町では、もはや何でもありの展開になってきた。
ここ最近の大型選挙での「反自民」のうねりは、どうやら本当のようだ。最初の名古屋市長選は、もともと民主党の金城湯池だったから民主党候補が勝って当たり前だったが、そのうねりがさいたま・千葉・横須賀の各市長選、静岡県知事選、そして都議会選挙と同日に開かれたなら市長選で野党候補が勝ったことで、国民の眠っていた有権者意識は完全に目覚めた。ネット上の「反自民派」の言論は、これ以上ない盛り上がりを見せている。心ある有権者の怒りは、自民党を壊滅させるまで止まることはないだろう。