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ぶらっと遡上探索

河川沿いの散策、橋と付近の名所を写真で紹介します。偶にSpotで色々と...

Spot-167 上野『駅からハイキング』其の3

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今回は国立科学博物館の続きになります。では館内に入ります。自然科学及び社会教育の振興を図る事を目的とした博物館で、1877年(M10)上野山内に本館が一部竣工、「教育博物館」と改称。科博は此の年を創立年としています。1931年に「東京科学博物館」と改称、1999年(H4)新館が常設展示公開され、2001年(H13)に独立行政法人国立科学博物館になります。2004年(H16)新館グランドオープン、2006年(H18)新館を「地球館」、本館を「日本館」に改称しています。では、日本館(B1F)から入ります。入口にフーコーの振り子が在ります。日本館は歴史あるネオルネッサンス様式の建物で、中央の吹き抜け上にドーム天井、ステンドグラスが見えます。


日本館では、2025年3月2日まで、企画展「貝類展:人はなぜ貝に魅せられるのか」が開催されています。入口に実物大のダイオウイカが浮遊しています、貝じゃないよネ。いいえ、イカやタコなどの軟体動物(頭足綱)も、広義には貝類の一種なのだそうでイカだけに、まぁイ~カ。「貝類の多様性の成り立ち」では、パネルを使って知的な内容も紹介されています(時間に余裕がある方はじっくりとご覧下さい)。棘が付いた珍しい貝が在りました。カニからの攻撃を避けたり、砂面に刺して転がりを防いだりするそうです。シニア65歳以上は入館無料です。




1Fへ上がります。「自然を見る技」、天・地・時・微小を知るコーナーです。■トロートン天体望遠鏡:イギリスから輸入した20cm口径の屈折赤道儀です。■携帯用日時計:江戸時代に旅で使用された携帯時計ですね。




2F「生き物たちの日本列島」と「日本人と自然」です。日本への渡来と固有の自然環境に適応した分化、縄文時の採集狩猟文化などが紹介されています。




日本館3Fは「日本列島の素顔」と、大陸棚から分裂し、列島として成立する「日本列島の生い立ち」で構成されています。■フタバスズキリュウ(双葉鈴木竜):白亜紀後期(約8500万年前)の日本近海に生息していた首長竜で、発見者の「鈴木」と、発見地層の「双葉」層群からの命名です。■アロデスムス:現在のアシカとアザラシの特徴を持つ、中間的な生物です。■パレオパラドキシア・タバタイ:岐阜県土岐市で発見された全身骨格化石で、中新世前期(約1800万年前)に生息していた脊椎動物です。■バキデスモセラス:デスモセラス科に属するアンモナイトの仲間です。




日本館の見学を終わりまして、隣の地球館に行きます。此処は地下のB3Fから3Fまでの盛り沢山の展示になっています。では、B3Fから入ります。「自然のしくみを探る」では、物質の元となる素粒子、宇宙とは、物質とは、生命とは、様々な自然を知る事が出来るコーナーです。■中央ドリフトチェンバー:電子と陽電子とを衝突させて、発生する粒子を観測する装置で、Bell検出器の中央に設置されています。■20cm屈折赤道儀:国内で初めて作られた本格的な屈折望遠鏡で、2005年(H17)までの73年間、本館(現在の日本館)屋上の天文ドームで、天体を観察するイベントで使用されていました。■サイクロトロンのイオン加速箱:原子核研究や放射性同位元素の製造などに利用される装置です。




B2F「地球環境の変動と生物の進化」へ上がります。約40億年前に誕生した生命が環境変化の中で誕生と絶滅を繰り返しながら進化を遂げ、恐竜絶滅後に哺乳類の中から人類が生まれた進化の道のりを辿るコーナーです。■更新末期時代に生息していたオオツノジカは角だけで約3m、45kg、森林減少によりカルシュウムやリンの栄養が不足して、骨粗しょう症で滅亡したそうです。


■デイノテリウム:新生代新第三紀中新世中期から第四紀更新世前期に生息していたゾウの仲間。■パラケラテリウム:新生代古第三紀の漸新世に生息していた、全長約7.5m、高さ約5mの史上最大の陸生哺乳類でサイの仲間です。古生代後期には、両生類から進化した竜弓類と単弓類の中から、再び水中生活へ還って行くものたちがいます、■バシロサウルス・ケトイデス:始新世後期のクジラの仲間と、■ティロサウルス・プロリゲル:白亜紀後期のトカゲの仲間です。■シリルア・ロンギコリス:白亜紀後期に、欧州の海に生息していた全長3.1mの首長竜です。■レプトネクテス・テヌイロストリス:三畳紀後期レーティアンからジュラ紀前期プリンスバッキアンに掛けて生息していた魚竜です。
陸上を支配した重量級の哺乳類が象ですよね。■コロンブスマンモス:更新世に栄えた北米では最大のゾウ類。■アメリカマストドン:マンモスより古い時代(推定1600~1100万年前頃)から北米大陸に生息していたゾウの仲間です。




B1F「恐竜の謎を探る」へ行きます。途中のMB1踊り場にシーラカンスが泳いでいますよ。此のフロアでは、四足歩行で植物食に進化した巨大恐竜と、二足歩行で肉食に進化した獣脚類に分岐した恐竜の進化、白亜紀末期から始まった、白亜紀と古第三紀の間の大量絶滅により、鳥類を除く全ての恐竜の絶滅が判ります。
■始祖鳥:中生代後期ジュラ紀に生息していた、原鳥類に属する恐竜の一属。■バンビラプトル:後期白亜紀、鳥にはならなかった獣脚類に属す小型恐竜です。■スコロサウルス: 中生代白亜紀後期に生息した鎧竜類。■ステゴザウルス:ジュラ紀後期、体長7m~9mの植物食恐竜。■ティラノサウルス:白亜紀後期に生息していた肉食恐竜。■トリケラトプス:白亜紀後期に生息していた植物食恐竜。




ふぅ~、地球館の約半分がやっと紹介出来ました、撮り疲れましたので、残り半分程は端折りますかね(笑)。1Fに上がります。「地球の多様な生き物たち」様々な環境に適応して、独自の形態や生活様式で生きている姿が紹介されています。■マッコウクジラ:全身骨格標本、体長16mの巨大標本は、2005年(H17)鹿児島県の海岸に漂着したオスです。■アロサウス:中生代ジュラ紀後期に生息、二足歩行の肉食恐竜です。■「生命の花」:全ての生物は約40億年前に誕生した細胞に由来しており、生物の「界」レベルの系統樹を一輪の花に例えて現しています。■ホアンホアンの剥製:トントンのお母さんですね。フェイフェイ、トントンは3Fの剥製コーナーで見られますよ。




2Fは「科学と技術の歩み」で、江戸時代から近代までの科学技術が並んでいます。
■江戸期の万年時計:1851年(嘉永4)田中久重製作、正式名称は「万年自鳴鐘」で、時刻だけでなく、曜日や月の形、太陽と月の位置など、様々な情報が判る多機能時計です。
■九元連立方程式求解機:1944年(S19)頃に完成したウィルバー式求解機で、我国初の機械式大型計算機です。
■星の高度を測る中型象限儀:江戸時代後期に伊能忠敬が使用した測量器具です。






地球館3F展示室「大地を駆ける生命」における剥製の大半は、ハワイの実業家、故ワトソンT.ヨシモト氏から寄贈された「ヨシモトコレクション」の一部です。


地球館の屋上にスカイデッキが在りますので行きますか。ハーブガーデンも在りますね。東西方向は視界が開けていおり、山手線越に東京スカイツリーが見ます。


以上で国立科学博物館の見学を終ります。上野駅公園口へ進む途中に、国立西洋美術館が在ります。丁度、モネ展が開催されていましたが、凄い行列です。借り物の絵画は撮影禁止が殆どなので、此処には入りません。代わりに前庭に転がっている有名なブロンズ像を撮りましょう。■「考える人(拡大作)」作:オーギュスト・ロダン、■「カレーの市民」作:オーギュスト・ロダン、■「弓を引くヘラクレス」作:エミール=アントワーヌ・ブールデル、■「アダム」作:オーギュスト・ロダン、■「地獄の門」作:オーギュスト・ロダン、■「エヴァ」作:オーギュスト・ロダン。




以上で、本当に終わりで、JR上野駅から帰宅します。本日の散策歩数10462歩でした。


>>>後書き<<<
「駅からハイキング」が長引きまして、本題の遡上探索に中々戻れませんでした。次回は漸く、通常Sceneに戻りまして『ぶらっと遡上探索』の第67弾が始まります。1696年(元禄9)に玉川上水から分水され、江戸城の北地域へ流れた総延長約22kmの上水路、千川上水です。
次回アップ予定:Scene-921 千川上水『流路跡1』 (2024/12/30)

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