「銀の夜」 みんな誰かに褒められたい。
未だに繋がっているのはたった一人だ。
私は自分からは連絡をしない。
地元にいた時は友人と会ったりもしていたが、
今じゃ一人とメールのやり取りをするのみ。
高校の友人、同じ職場だった友人、
会いたいねとはいうものの、
実際会ったのはそれぞれ一度だけ。
環境が変わると色々と考えてしまう。
女性は子供が生まれると、
関係性が変わりませんか?
男性は結婚してもしなくても、
子供がいてもいなくても、
同じようにつき合っていけると思うのですが、
女性は違うよね。
この作品、はっきり言って3人とも苦手だ。
仲良く集っているようで、
本音は明かさない。
人生がうまくいっているように見せているし。
なんか嫌だ・・・と思いつつ、
結局サクサク読み終えてしまった。
結局みんな誰かに褒められたい、
認められたいのがモヤモヤするけどね。
時代設定が今じゃないなと思ったら、
雑誌VERYで連載され、
14年間埋もれていた作品だそうだ。
あとがきに書かれていた、
50歳になった彼女たちがどんなふうに暮らしているか、
いつかまた書いてみたいとの言葉に、
「更年期を拗らせていそう」と思ってしまいました。
今の時代はより「幸せな自分」「充実している自分」
を演じたくなる人が多いと思う。
現実と向き合うのって辛いよね。
でも直視しないと、
不安定な現状を変えることも出来ない。
行動しても何も変わらないかもしれない。
でも行動しなければ不安感が膨らんでいく。
そういう女性の気持ちが表現されていて、
「ギクリ」と思った言葉もあった。
更年期を拗らせて、
引きこもっている時代を思い出した。
1歩を踏み出すのって怖いよね。
まぁ今もあまり変わらないけれど。
好きな小説が読めるようになっただけ「よし」