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2014-03

やっぱり怪しげな「ビットコイン」電子マネーとの違い

いきなりの取引所の停止で騒動になっている〝仮想通貨〟ビットコインの規制を政府が決め、物議を醸しています。政府の見解ではビットコインは通貨ではなく、モノだといい、銀行や証券会社での取引を禁止するそうです。これに対し、ビットコインは電子マネーと同じだから、規制はしないほうがいいというアゲ潮派の意見もありました。実際、仕組みの上でビットマネーはスイカやエディなどの電子マネーと似ており、それをネット上で流通させているだけだといえなくもありません。電子マネーでもカードから盗まれる危険性はゼロとはいえません(ネットに比べると危険性は格段に異なりますけど)。
 ただし、双方に違いはあります。それは電子マネーが通貨と同じ固定価値で流通しているので国の保証がついているのと同じだとうこと。一方、ビットマネーはそれ自体が売り買いされ、価値が変動するので、相場を形成しています。そこが魅力というか、金銭欲という落とし穴に嵌りやすいところでしょう。政府のモノという説明ではわかりずらいですけど、怪しい大豆や小豆相場と似たような商品取引とでも言えばいいのでは。

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プロフィール

森功

Author:森功
福岡県出身のノンフィクション作家。08年「ヤメ検」09年「同和と銀行」(ともに月刊現代)の両記事で2年連続「雑誌ジャーナリズム賞作品賞」。18年「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)が大宅壮一ノンフィクション賞受賞。
主な著作は「サラリーマン政商」(講談社)、「黒い看護婦」「ヤメ検」(ともに新潮文庫)、「許永中」「同和と銀行」(講談+α文庫)、「血税空港」「腐った翼」(幻冬舎)、「泥のカネ」(文藝春秋社)、「狡猾の人――防衛省を食い物にした小物高級官僚の大罪」(幻冬舎)、「なぜ院長は『逃亡犯』にされたのか――見捨てられた原発直下『双葉病院』恐怖の7日間」、「大阪府警暴力団刑事『祝井十吾』の事件簿」(講談社)、「平成経済事件の怪物たち」(文春新書)、「紛争解決人 世界の果てでテロリストと闘う」(幻冬舎)、「現代日本9の暗闇」(廣済堂出版)、「日本を壊す政商 パソナ南部靖之の政・官・芸能人脈」(文藝春秋)、「総理の影 菅義偉の正体」(小学館)、「日本の暗黒事件」(新潮新書)「高倉健 七つの顔を隠し続けた男」(講談社)、「悪だくみ 『加計学園』の悲願を叶えた総理の欺瞞」(文藝春秋)、「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団」(講談社)、「官邸官僚 安倍一強を支えた側近政治の罪」(文藝春秋)、「ならずもの井上雅博伝 ヤフーを作った男」(講談社)、「鬼才 伝説の編集人齋藤十一」など。最新刊「バブルの王様森下安道 日本を操った地下金融」(小学館)、「国商 最後のフィクサー葛西敬之」(講談社)

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