能登半島地震の震源として、最大震度7の大地震と津波を引き起こした日本海の海底活断層。その想定に、自治体によって食い違いがあることが明らかになった。背景に何があるのか。
「津波だけ起こることはありえない。地震についても想定すべきだと、石川県の会議で繰り返し申し入れてきた」。地域防災計画を作る石川県防災会議・震災対策部会で委員を務める金沢大の平松良浩教授(地震学)は、そう話す。
平松さんが石川県に求めてきたのは、2014年に国土交通省などが公表した、日本海の海底活断層が動いた時の被害想定だ。この中には、能登半島地震の震源になったとされる、マグニチュード(M)7・6の地震を起こす能登半島沿岸の海底活断層「F43断層」が含まれる。
しかし石川県は、津波の被害想定にはF43断層を盛り込んだものの、地震の被害は想定せず、1997年に県が独自にまとめた、F43断層のさらに北方にある別の海底活断層(M7・0)を想定し続けた。つまり、地震と津波で想定する震源が違ったことになる。
背景の一つが、…
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