全国交通系IC 熊本の5社が初離脱 地方交通の苦境、背景に

熊本電鉄上熊本駅に張り出された、全国交通系ICカード取り扱い停止のお知らせ=熊本市西区で2024年11月4日午前11時50分、中村敦茂撮影
熊本電鉄上熊本駅に張り出された、全国交通系ICカード取り扱い停止のお知らせ=熊本市西区で2024年11月4日午前11時50分、中村敦茂撮影

 熊本県のバス・電鉄5社は15日に全国交通系ICカード(全国IC)による運賃決済取り扱いを終え、16日以降は「Suica(スイカ)」や「ICOCA(イコカ)」など全10種が使えなくなる。5社によると、全国ICからの離脱は全国で初。その背景とは。

 5社は、バス事業を共同経営する、九州産交バス▽産交バス▽熊本電気鉄道▽熊本バス▽熊本都市バス。代替手段としてクレジットカード(クレカ)のタッチ決済とスマートフォン(スマホ)のQRコード決済を導入するが、約800台の車両の機器入れ替えが必要で2025年3月上旬の開始を予定。それまでの3カ月あまりは、現金か地域限定の「くまモンのICカード」のみ利用できる。

 5社は16年3月に全国ICを導入し、23年度の乗客の利用率は24%。25年3月に機器更新の期限が迫り、費用が…

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