「事件記録は国民の財産」 神戸殺傷遺族の土師守さん、廃棄防止訴え

少年事件記録廃棄問題について語る土師守さん=兵庫県明石市で、望月亮一撮影
少年事件記録廃棄問題について語る土師守さん=兵庫県明石市で、望月亮一撮影

 1997年に神戸市で起きた連続児童殺傷事件や2004年に長崎県佐世保市で起きた小6女児殺害事件といった、重大少年事件の記録が各地の裁判所で廃棄されていた問題。最高裁は、適切な保存のあり方を見直すため、有識者会議を設置し、関係者から意見聴取を重ねている。14日にこの聞き取りに臨む連続児童殺傷事件の遺族、土師(はせ)守さん(66)は「事件記録は国民の財産。最高裁は検証を進めて再発防止につなげてほしい」と訴える。

 「事件記録の廃棄が被害者や遣族にとってどれほど衝撃だったかを知ってもらい、記録を保存する意義について再考してほしい」。事件で次男の淳さん(当時11歳)を失った土師さんはそう語気を強める。

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