今年は空前の登山ブームなの?金剛山を登っていると実感が無いように思うが、
少なくとも富士山では過去最高の人出だったそうだ。
おしゃれな女子登山の入門本なども数多く出版されたりと、
若い女性への門も開かれてきて、かっこいいウェアや登山スカートを履いて
スタイルから入るとあこがれもあるのかもしれない。
ブームといえば、自転車もとんでもないことになっている。
登山本の比じゃないほどたくさんの本も出ているし、金剛山への道中でも自転車乗りがいつでも多い。
しかもみんな格好がまず決まっている。サングラスも良いねぇ。
それなりにかっこいいなというウェアは、
パイロットや警察官を初めとした制服に通じるものがあるかもしれない。
ウェアを着ることで気持ちが山向きに切り替わり、
ヨシ!今日もがんばって登るぞ!という気合いが入る重要なアイテムのひとつだ。
その昔、回数登山なんて想像すらしていなかった頃、
金剛山はごくたまに(年に数回くらい)は行って運動しようという感覚で登った。
といっても頂上はあまり開放感がないので、いつも千早園地止まりだ。
ルートだって、千早本道と念仏坂の伏見峠ルートと、久留野峠ルートしかその存在を知らなかった。
千早本道の階段は単なる苦行にしか思えないのと、山頂には興味がなかったのでほとんど利用せず。
伏見峠ルートのたまに車だって通るコンクリートの坂道もイヤ。
そういうわけで久留野峠ルートを多用していた。
ちはや園地まで着くと、もう十分運動した感があって、さらにあと30分もかけて
どうして山頂に行く必要があるんだ?みたいな調子。
ちはや園地にて、ちょっとした炊事や弁当を食べることが唯一の楽しみだった。
その楽しみが無いなら(登って何も食べずに下りるだけなら)山に行く必要もないという意識。
おまけに、山を登るのなら土曜日しかイヤで、次の日が休みであることが大事。
もちろん日曜日は家でゴロゴロして休養するための日だ。
山に登った翌日に会社なんてしんどいから日曜日に山に行くのはイヤ、という軟弱ぶり。
かならず月に一度、ワンコと一緒に金剛山に山頂まで登っている(捺印はしない)という
イトコのおばさんが居て、とんでもない鉄人だなぁと思っていたほど。
回数登山を始めて50回以下の頃でも、山頂でたらふく
(弁当はもちろん、おやつやコーヒーまで完備)
食べるのが大きな楽しみのひとつだった。
それが、いまや山頂で食べることは楽しみの重要度としてはかなり低くなり、
どのルートでの登りを楽しむかということのほうが楽しみは大きいように思う。
ひとり登山なら、山頂で休憩することもほとんど無い。
軟弱ぶりを発揮していたころからずいぶん年数が経ったのに、
逆に登山に対しての気持ちが若返っていっているかのようだ。
思えば遠くに来たもんだ。笑
自分には将来的にも絶対ムリと思っていたことが、ちょっとした周りの変化やひょんなきっかけで
乗り越えていることに気付くことが誰しもあるのではなかろうか。
可能性は誰にだって十分にあると思う。
気持ちの持ちよう、考え方、ちょっと方向を変えて見ることでずいぶん変われる。
どこかで聞いた、You can Change! Yes,we can!ですね。
まだ登山を特に趣味としていない方の典型とも思える記事がありました。
[ティータイム]登山ブームの兆し(投書)2009/09/29 大阪読売新聞 朝刊 19ページより引用 ◇田中雅子(堺市北区、主婦、39歳)
家族で金剛山に登ろう、と夫が言い出した。3か月前から、14キロほどの通勤
の道のりを自転車で通う。きっと、鍛えた成果を確認したいのだ。
子どもたち3人にとって、登山は初めての体験。当日、うれしそうに登山口から
走って上がった。そのせいか、早々に疲れが出て、小学3年の次女と2年の長男は
「しんどい」「まだぁ~」「おなかすいた」と愚痴をこぼし始めた。小学6年の長
女だけが、黙々とマイペースで上がっていく。
そんな後ろ姿を見ながら、こんなところでも性格が出るんだなぁ、と夫と苦笑した。
頂上でお弁当を食べ、山道に沿って流れる小川では足を洗い、水の冷たさに感激した。
子どもたちには、すれ違う人たちとあいさつを交わすマナーも教えることができた。
3人は疲れたようだが、また山登りがしたい、と大満足だった。
今年の秋は我が家でも登山ブームが起きそうだ。