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山は無数!思い立ったが吉日、未だ見ぬ山へ!

この秋一番の冷え込みと季節外れの台風 

#もう3週間も金剛山に行けていないので、大峰ネタがいくぶん多くなってきております。

今日はいったい何人の人々が、何回「台風が来てる」という言葉をクチに出したことだろうか。
週末に台風じゃ台なしじゃないか~というがっかり感いっぱいの思いを込めてつぶやいたに違いない。
われわれ労働者にとってはやっと来た週末なのだから。

しかし、こんな紅葉のシーズンになろう頃にいまさら台風が来るなんて異常じゃないのか?と、
気になったので少し調べてみた。
もし今回の台風14号が上陸すれば、なんと、1951年に統計を開始して以来、2番目の遅さとなるそうだ。
ちなみにこれまでで最も遅いのは1990年11月30日に和歌山県に上陸した28号だとか。わぉ。
11月末というのにも驚くけど、28号、つまり28個目というのにも驚く。
今回のこの台風でようやく綺麗に色づいてきた山の上の紅葉が、
もののみごとに吹き散らされてしまうじゃないかと思うと気が気じゃない。

さて、今週は雨に始まった月曜日、仕事で外出となってしまったときには暑くて上着が邪魔と思う蒸し暑さで、
翌火曜日のお昼くらいまでは爽やかだと思っていたのに、何のスイッチが切り替わったのか、
火曜日の夕方からは一気にえらい寒くなってしまった。(平年よりはだいぶ低いと聞いて少し安心した)
金剛山では朝の気温が0℃となって粉雪がちらついたりしたそうで、
大峰でも以下のような感じだったようです。

奈良・弥山 紅の霧氷
2010/10/27 大阪読売新聞 夕刊 1ページより引用

 冬型の気圧配置の影響で西日本各地は27日、この秋一番の冷え込みとなった。
奈良・大峰山系の弥山(みせん)(1895メートル)では、空気中の水蒸気が樹木に凍りつく霧氷や降雪が見られ、
赤く色づき始めた山を美しく彩った。
 大阪管区気象台によると、この日朝の最低気温は奈良市6.5度、京都市7.8度、大阪、神戸両市9.0度。
いずれも平年を2.8~4.5度下回る11月中旬並みの寒さで、鳥取・大山(1729メートル)などでも初冠雪した。
霧氷に覆われた弥山の山頂付近(27日午前7時55分、奈良県天川村で、本社ヘリから)=菊政哲也撮影
※写真は引用しませんが、リンクするとこんな感じです。

そして来週末には天川村で紅葉まつりがあるそうですが、その頃には果たして紅葉は残っているのでしょうか。


天川で紅葉まつり 来月6、7日=奈良
2010/10/19 大阪読売新聞 朝刊 29ページより引用

 大峰路で紅葉見物はいかが――。
天川村は11月6、7日午前10時から、同村沢谷の村役場駐車場を主会場に、
みたらい渓谷の紅葉をPRする「もみじまつり」を開く。
 一刀彫の工芸品の販売や地元産のイノシシ肉を使用した「ボタン鍋」「アマゴの塩焼き」などの食事コーナー、
ヘリコプターで紅葉を眺める飛行遊覧(1人3500円)、
鍾乳洞や役行者(えんのぎょうじゃ)ゆかりの母公堂などを回ると
温泉の入浴券がもらえるスタンプラリーなどもある。
両日とも役場前からみたらい渓谷入り口まで無料シャトルバスを運行するほか、
吉野くず湯のサービスもある。
問い合わせは村総合案内所(0747・63・0999)へ。
[ 2010/10/29 21:53 ] 大峰山系 | TB(0) |   コメント(4)

秋山を安全に楽しもう。 

それにしても突然、寒くなったものだ。
高い山から低山へと秋は移行し、そして冬を迎える。
まだまだ秋を楽しめそうだ。

近場の低山とは違ってスケールの大きな大峰山系では、
何でも無いようなところでも遭難碑やプレートを見かける。
これまでに、
・山上ヶ岳に向かう洞辻茶屋手前で2少年の遭難碑
・稲村ヶ岳に向かう途中の大日のキレットでも遭難碑
・レンゲ辻から稲村小屋に向かう途中でも遭難碑
・行者還岳から七曜岳に向かう途中でも遭難碑
と、いずれも難所とは言いがたい場所だったりする。
これも季節変わるとその厳しさはまったく違ってくるのだろう。
夏場には何ともなくとも真冬には近づけないところが多い。
そんな厳しい本格的な山なんだと認識しなければならないんだろうな。


秋山、安全に楽しむには? 遭難者急増で県警など呼びかけ /奈良県
2010/10/20 朝日新聞 朝刊 27ページより引用

 県内の山岳遭難者がハイペースで増えている。
9月末現在、遭難者は19人、うち死者は5人に達し、すでに昨年1年間を上回った。
これからの紅葉シーズンに多くの登山客が予想され、県警はグループでの登山や十分な装備、
登山届の提出などを呼びかけている。(寺本大蔵)
 県警本部地域課によると、過去5年の遭難者数(カッコ内は死者数)は、
2006年が25人(2人)▽07年が15人(1人)▽08年が20人(9人)▽09年が15人(3人)。
同課は「このペースだと、ここ5年で最悪となる可能性もある」と危惧(きぐ)する。
 19人のうち15人が40歳以上、7人が単独登山者だった。
同課は、近年のブームで中高年の登山者が増加し、軽装備での単独登山者も多いと指摘する。
 天川村消防団山岳救助隊の中森圭一さん(33)は秋の登山について「想像以上に寒いため、
夏場より体力を消耗しやすい。遭難して2、3日が勝負
」と話す。
 暖をとり、のろしを起こすためのライターや防寒具を装備し、
遭難した場合はその場を動かずに救助を待つ方がよいという。
 登山ルートなどを記した登山届を警察に事前に提出し、コピーを家族に渡しておくことも大切だ。
任意のため、ほとんどの人が提出していないというが、遭難した場合、
登山ルートを元に捜索するので素早い発見につながる。中森さんは「登山届がないのは、
広い砂浜で小さな貝殻を探すようなもの」とその難しさを例える。
 中森さんは山岳保険への加入も勧める。遭難して無事救助されても、
警察の協力団体である救助隊員には1日2万~4万円の日当が支払われる。
通常20人前後が捜索にあたるため、3日で救助された場合、遭難者の負担は約180万円前後にもなる。
県や県警のヘリコプターが整備などで出動できない場合、民間ヘリに出動要請されるが、
1時間60万円といわれる費用も遭難者の負担となる。
 日本費用補償少額短期保険(本社・長野県松本市)は09年4月、山岳レスキュー費用保険を始めた。
年間5千円の掛け金で300万円までの補償を受けられる。09年度は1万2千人が加入し、
今年度は2万人(9月末現在)と倍のペースという。

 ■山岳遭難に備えたポイント
 ●無理な登山計画を立てない。複数で登山の場合、一番体力のない人に合わせた計画を立てる
 ●遭難した場合、尾根へ向かう。上空のヘリから発見されやすく、携帯電話がつながる可能性がある。
  ただ、体力を消耗しやすい秋はその場で動かない方がよい
 ●ライターや鏡を持参。火を使ってのろしを上げたり、鏡を使って日光を反射させたりして居場所を知らせることができる
 ●遭難した場合、使用する時以外は携帯電話の電源を切っておく
 ●服装は蛍光色など目立つ色で
 ●登山届を提出し、山岳保険に加入
 ●秋の山中は想像以上に冷えるので、防寒具を多めに持参
 ●水を多めに携え、脳を活性化させやすい甘いお菓子も持参
 ●火の暖を取るマッチやライターを持参する
 <天川村消防団山岳救助隊の中森圭一さんによる>
[ 2010/10/27 20:27 ] 大峰山系 | TB(0) |   コメント(8)

大峰山系 竜ヶ岳・地蔵岳 (2010.10.24) 

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竜ヶ岳山頂にて 左より、ぱろやんさん,中村さん,Nakaさん,Takeshiさん,katsuyukiさん,キバラー

『今日の大峰山』 ハイビジョン(HD)撮影 (3分28秒)


登り:母公堂(7:55)~清浄大橋~西の覗(10:50)~東の覗(11:30)~山上ヶ岳(11:40-12:25)
   ~竜ヶ岳~地蔵岳~山上ヶ岳
下山:山上ヶ岳(14:30)~レンゲ辻~(15:00)~清浄大橋~母公堂(16:50)


また紅葉を見るために大峰山へ。
これまで一緒に登山した人数では最大の6名となった。
お馴染みの顔ぶれがこれだけ集まったのは初めてで自然とテンションが高まる。
当初計画では、定番の清浄大橋から結界門をくぐって大峯奥駆道まで上がり、
山上ヶ岳から大普賢岳方向にちょこっと様子見をしてからまた山上ヶ岳に戻り、
お昼の後、稲村ヶ岳に行って下山するという安心プランであったが、
後半の天候不順により稲村ヶ岳行きは中止とし、レンゲ辻を下山したが
今回も所要時間は8時間とたっぷり歩けて、先週よりはずっと楽な登山を楽しめた。
同じ8時間でもアップダウンがあるのと、山頂まで登り切ったらあとは下るだけの登山とは大違いだ。
先週末の、紅葉がまだ少し早かった大峰山へふたたび向かう。
今日はあいにくの天気になりそうなのは前日の天気予報でもわかっていた。
最初から雨か、早いうちから降るだろうと。
結果的には雨に降られることはなかった。

8時に母公堂を6人でスタート。
これだけの大所帯ははじめてで、いくら足の早い人でもこれだけあつまれば
全体的なパフォーマンスは落ちるはず。
清浄大橋を渡り、女人結界門をくぐるとしばらくは植林地帯を行く登りだ。
金剛山で言うところの奈良側の郵便道を明るくしたような感じ。
登りだすとたちまち個人差が出てくる。
植林地帯が終わって一本松茶屋を過ぎる頃には、
あえて早く登っているわけではないという中村さんとkatsuyukiさんが圧倒的な速さで
自分を含む残りの4人とはその差歴然。
たびたび我々を待ってもらうということを繰り返す。
大峯奥駆道に出る少し手前には2少年の遭難碑がある。
まったく難所ではないこんなところで、どういういきさつで遭難してしまったのだろう。
少年ということで胸が痛む。
洞辻茶屋を越えてさらに陀羅尼助茶屋を通り抜ける。
9月に大峰山寺が閉門してしまっているので茶屋はやっていない。
し~んとさびしい雰囲気。
鐘掛岩に着いた頃から雲の流れが早くなり、あやしい天気へと変化していく。
スーパー健脚の中村さんとkatsuyukiさんが鐘掛岩をよじ登る。
ここからの眺めは最高で、紅葉はもちろんのこと、遠く金剛山系をも見渡せた。
それにしても風が強くなってきた。
鐘掛岩で15分くらい居ただろうか、どんどん雲が流れ迫ってくる。
西の覗岩に着いたときにはすっかり外界がガスに覆われて見えなくなってしまった。
さらに大峰山寺に到着してから、東の覗岩のほうに行ってみたら、
強風に加えて、霙(みぞれ)がパラパラと降りだす。
東の覗岩には初めて来たが、西ノ覗岩に比べても到達するだけで少々難あり。
展望が望めれたらさぞかし怖そうな岩であった。
岩という岩がツルツル滑って危険なのですぐに大峰山寺まで戻る。
「お花畑」というすばらしく展望の良い場所に行ってみるも、
ガスっていて視界が50m以下で、あいかわらずの強風。
再び大峰山寺に戻り、風の当たらないところで昼食とする。
気温は13℃に加えて強風の体感温度までは測定していない。
寒いので薄手のフリースを着こむ。
みなさんはレインウェアをウィンドブレーカーにして羽織っている。
雨こそ降らないものの、こんなに視界が悪いと紅葉どころではない。

下山も視野に入れて検討した結果、大峯奥駆道の地蔵岳まで行ってみようと再出発。
ところがうっかり地蔵岳を通りすぎていたことが判明。
せっかくなので、そのまま歩いて小笹宿まで行くことにした。
小笹宿のあるところは、雰囲気も良く、テント泊適地。
ものすごく大きな岩壁があって驚く。
しばし休憩した後、近くにあるピークの「竜ヶ岳」を探すことにした。
大峯奥駆道からはずれてピークを目指す。
踏み跡らしいものが見当たらないので道なき道を登っていく。
手付かずの原生林や苔むした倒木、そしてフカフカの苔。
どれをとってもすばらしい。
探しまわってようやく「竜ヶ岳」と書いたプレートを発見。
記念撮影をする。
その近くにテーピングしているところを発見し、
そこから大峯奥駆道へとすぐにつながってあっけなく合流した。
山上ヶ岳へと戻りに転じる。
途中、通り過ごした「地蔵岳」を目指す。
中村さんお持ちの10年ほど前の山と高原の地図と最近の同地図では
地蔵岳の位置(ピーク)が違う。
たしかめるべく、それぞれのピークを確認してみることに。
最初のピークは大きな岩の上にありそうで、中村さんとkatsuyukiさんが確認に行く。
しばらくして登ったところから下りてきた。
そのピークにはプレートがあったが、地蔵岳と書かれたものではなく、
「山は楽しい」というプレートだったそうだ。
やはり新しい地図のほうが修正されていて正しいということか。
もうひとつのピークのほうはなだらかな登りなので全員で行く。
そこには、ちょっと頼りないけれど「地蔵岳」と書かれた小さなものがくっついていた。
さて、時間も14時を過ぎてきたので下山を急ぐ。
山上ヶ岳まで戻ったところでしばらく休憩し、そのまま一気にレンゲ辻まで降り、
レンゲ辻からは山と高原地図の破線ルートであるレンゲ坂谷を延々と下る。
ここを下るのは三度目なのでだいたい勝手がわかっているが、
初めて通る人にはやたらと長く過酷だったようだ。
舗装路に出てから清浄大橋までも長いし、
清浄大橋から母公堂までもとても長く感じた。
母公堂ではいつものように珈琲と茶菓子を振舞ってもらえた。
秋晴れ+曇+強風+霙と天候のバリエーションもあってたっぷり歩けた一日だった。

その他の画像は以下より。
[ 2010/10/24 23:59 ] 大峰山系 | TB(0) |   コメント(18)

KINGJIM 『Boogie Board(ブギーボード)』 

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キングジムの『Boogie Board(ブギーボード)』
※こんな使い方ができるという点で無理やり「山グッズ」とさせてください。

まるで黒板のようで、サラサラと気持ちのよい異次元の書き味に感動!
書いているときのコツコツという音も良いので、ついついあることないこと何でも落書きしたくなる。
何とこれはデジタルグッズなのだ。

最近のキングジムの勢いはいったいどういうことだ?
ポメラ」に始まって、「ピットレック」に「マメモ」にと、次から次へとツボにはまる製品をリリースしている。

今回の「ブギーボード」には用途的にかなり類似する商品として「マメモ」を発売したばかりだというのに。
ブギーボード」は米KentDisplay社の「Boogie Board LCD Writing Tablet」というのが正式名称。
今年の初冬に全米で発売されるやいなや20万台以上売れたという大ヒット商品。
10月16日に、ついに日本でもキングジムから(輸入)販売が開始された。
つまりこれだけはキングジムのオリジナルではない。
米国では$40くらいで売られており、日本で発売されるまで半年以上かかったわけだが、
その間、日本から個人輸入で買い求める人が続出していたというもの。

近年まれにみる円高を利用しても、
本体$40+送料$21+関税デポジット$8=$69
$69X82円($1)=5,658円もかかるのだ。

これがなんと、日本amazonで送料込みで4千円を切る価格で買えるようになったのでさっそく。

ペーパーレス電子メモ『ブギーボード(KINGJIM公式サイト)
薄さは3mmほどで、重さは117g。サイズは222mm(縦)×141mm(幅)とB5よりも小さい。

覚え書きなど、ちょっとした事を書き留めておいて、
保存の必要が無いメモ書きをしたいというニーズはよくある。
紙媒体としては、書きやすさと切り取りとる感触が超気持ちいい
ROHDIAのブロックメモなんかを多用している。
(どこか広告入りでタダでもらえるようなのがメモ帳でもあればいいけど貰う機会もないので)

早い話がタカラトミーが子ども向けに販売している磁石と鉄粉を使った
マグネット式のおえかきボード「せんせい」みたいなものではあるが、
ブギーボードはもっとハイテクな電子デバイスだ。
電子ペーパー(コレステリック液晶)という最先端技術を使っている。
コレステリック液晶とは、電力を加え続けなくても表示状態を維持できるというすぐれもの。
電池寿命は5万回の消去に耐える。(電力が必要なのは消去時のみ)
書きごこちはものすごく気持ちよく、これまでのあらゆる筆記具のストレスから開放してくれる感じ。
しかも、なんと!筆圧によって線の太さが調整できるので、習字の練習なんかもできてしまう。
消去ボタンを押した際に、いかにも液晶らしく全画面が反転してリセットかかる時以外は
デジタル機器であることをすっかり忘れてしまう。
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欠点といえば、データを保存できないところ。
どうしても残しておきたい作品(絵)やメモはデジカメで撮影して保存するという手を使おう。

ところで、これがいったいぜんたい「山グッズ」とどう関係があるの?
という無理矢理感があるように思えるが、トップの写真のように登山計画の書き置きなんかに使ってみてはどうか?

先発の「マメモ」はというと、これは完全な液晶画面になっていて詳細についてはこちらをご参考。
書き心地や日常利用面などを総合すると、ブギーボードのほうが便利だと思う。
ちなみに、質感や材料的に見ると2,500円くらいが適当に思う。笑

その後の情報によると、公式ページにもリンクのある「株式会社きもと」という会社から、
Hello Pad(ハローパッド)」という名前でOEM販売されていることが判明。
こちらではカラフルなバージョンがリリースしている。

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キングジムの『マメモ
[ 2010/10/21 00:05 ] 登山グッズ・本 | TB(0) |   コメント(5)

アマチュア無線機 

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この手のひらサイズ無線機で最大出力5W。50MHz帯,144MHz帯,430MHz帯に電波を発射できる。
ボタンだらけでケータイ電話よりはるかに複雑。


山と遭難とアマチュア無線

ケータイ電話の場合の金剛山頂で通じるキャリア。

 ・au(山頂に基地局あり、登山道でも大部分で通信可能)
 ・DoCoMo(昨日10月18日に基地局が新設されるまでは圏外,登山道でどれくらい通じるか不明)
 ・Softbank(山頂だと場所によってかろうじて通信可能)
 ・ウィルコム(不明)
 ・EMobile(不明)

ケータイ電話が山でどれくらい使えるかについては、
auが比較的関西のあちこちの山の山頂や登山道の一部で通じるとか、
または角度や感度によっては通じることもあると書いた。関東だとDoCoMoのほうが優位だというウワサも。
まぁこれも運良くつながったという場合がほとんどで、山には基本的に基地局は無いものだと思うべきだ。
よく人口カバー率が何パーセントという言い方で、各キャリア(ケータイ電話会社)が
エリアの広さをうたう表現として用いられるが、人口の無い山岳地帯はなおざりの場合が多いことだろう。

そんなわけで第二の通信手段であるアマチュア無線について考えてみた。

20101019-0.jpg
当時の従事者免許証はドットインパクトプリンタで印字したものをラミネートしたもの。
今のはどんなのかは知らない。 ※それにしても人相悪いなぁ。


自分が免許を取ったのは20歳ぐらいの学生の頃。
もちろんケータイ電話なんて無い時代だったので、どこまで遠くまで飛ぶものなのかとか、
まったく知らない人とその時限りの会話や情報交換するのを試してみたことがある。
その他、もろもろの使い方をしていたが、やはりケータイ電話の登場とともにいつしか忘れ去っていた。
アマチュア無線には「従事者免許証(終身)」と「無線局免許状(5年更新)」が必要だ。
一般によく言うコールサインというものは電波を発射する権限があることを意味する
ユニーク(唯一)な識別信号である。
そして、免許があると出力10Wから認められる。
ケータイ電話の端末の出力が0.8W程度なので、その12.5倍の出力を出せる。
といっても、出力が全てではなく、アンテナの性能(利得)とその高さ、
つまりどれだけ遠くを見通せるかによって全く結果が違ってくる。
また周波数によっても飛び具合が違うし、レピーター局を介すれば直接通信できないような
遠方との通信も可能だ。
さらには近年はWiRES(ワイヤーズ)というインターネットを組み合わせた方法を使うと
日本中のどことでも音声・データ通信等々ができる。
さらにGPS機能を組み合わせると、移動ログをサーバ側で記憶しておいてくれたり、
相手が今どこにいるかを地図上に表示させたりできるAPRSなど説明するときりがないほど多岐にわたる。

さて、山に登るようになって、アマチュア無線機がどの程度役に立つのか確認するため、
久しぶりに無線局免許状(略して局免)を更新した。
昔のコールサインの再取得もできたが、ここは気分を変えて一新してみた。
ケータイ電話では通じないようなところでも、アマチュア無線なら通じることがあるかもしれない。
アマチュア無線には基地局は市街地にしか無いことが多く、山からそこまでは電波が飛ぶか微妙だが、
ケータイに比べて電波の出力が大きかったり、周波数が低いことからより遠くへ飛ぶこともある。
また、非常呼出周波数をワッチ(受信)しているアマチュア無線家も多いので
意外と役に立つかもしれない。

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総務省から送られてくるこのステッカーを無線機それぞれに貼らなければならない。

最近のハンディタイプのアマチュア無線機は広帯域受信機能やラジオなどの受信も可能なので、
山ラジオと2台それぞれ持たなくても済む。

アマチュア無線が関係する、こんな新聞記事があった。

滑落:新潟・八海山の登山道で、柏の女性不明 /千葉
2010/09/25 毎日新聞 23ページより引用

 24日正午ごろ、新潟県南魚沼市の八海山(1778メートル)近くの登山道で、
柏市明原、会社員、●●●●●さん(47)が滑落して行方不明になったと、
一緒にいた仲間からアマチュア無線を通じて110番があった。
県警と消防などが地上とヘリコプターから捜索したが、濃霧のためいったん打ち切った。
25日朝から捜索を再開する。
 南魚沼署によると、●●さんは男女5人とともに、23日朝から2泊3日の予定で入山。
八海山から中ノ岳(2085メートル)に向かう途中の標高1500メートル付近で
稜線(りょうせん)から約300メートル下に滑落したという。
[ 2010/10/19 21:55 ] 登山グッズ・本 | TB(0) |   コメント(6)

大峰山系 七曜岳・大普賢岳 (2010.10.16) 

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水太覗にて ※大普賢岳をバックに。

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大普賢岳下山中にて 左:中村さん  中央:キバラー 右:ブログ「トレラン日記」のnikkor14dさん

『今日の大峰山』 ハイビジョン(HD)撮影 (3分34秒)


登り:行者還トンネル西口(8:10)~行者還小屋~七曜岳~水太覗(12:00)~大普賢岳
下山:大普賢岳(13:10)~七曜岳~行者還小屋行者還トンネル西口(16:10)


絶景の紅葉に、少しだけ早かった。

前回、槇尾山を案内していただいてお世話になった中村さんと
大峰山の紅葉の状況を下見に行ってきた。
まだ少し早いかもしれないとは思っていたが、
あと一週間かそこら先には絶景の紅葉になっているのではと思う。

行者還トンネル西口を8時10分にスタート。
気温も低く、風も強いので体感温度は10℃以下な感じ。
いきなりの急登で尾根伝い、まずは大峯奥駆道を目指して登り詰める。
途中、腐った立木には無数のキノコが。
とても良い香りがした。
およそ40分で大峯奥駆道に到着。
ここからは横移動でまずは行者還岳へ。
尾根を横移動といってもそれなりにアップダウンがあったり、
ちょっとした岩がガレたところを通る。
9時45分、行者還小屋に到着。小屋の背後にあるのが行者還岳だ。
1、2分の休憩後、再出発し、行者還岳を素通りして
こんどは七曜岳を目指す。
山と高原地図でのコースタイムでは行者還岳から七曜岳まで
所要時間1時間25分となっている。
七曜岳付近になってくるとクサリ場やハシゴがあって
危険は無いがクリアするのに少々時間がかかる。
10時50分、七曜岳に到着。
眺望は最高だが、昨年に登った同じ時期ほど紅葉していなかった。
空腹感がすでに始まっていたが、ここはガマン。
どこからの岳のピークで食事するという間隔をつい取ってしまいがちになるが、
記念写真の邪魔にもなるし、大峰山系のほとんどの岳ピークは
そんなに広くはないし、眺望も望めないところが多い。
目標は「水太覗」だ。
昨年、和佐又山から周回した時、狭い大普賢岳山頂で食事をして、
水太覗にさしかかったとき、あまりにも良い場所で、
「あんな狭いし人の多いところではなく、ここで食事をするんだった~」
と大後悔したので、今日こそは水太覗で食べるという強い思いがあったのだ。
七曜岳を出ると、クサリ場をどんどん下りていって、
さらに七ツ池、稚児泊という見所を過ぎて、さらにまた長い登り返しが続く。
スタートして4時間後、ようやく「水太覗」に到着。
先客のツアーの客の人たちが居たが、ちょうど出発するところだったようだ。
最高の眺望を眺めながらの昼食。
大峰にはかならず持ってくるジェットボイルは置いてきて、
先日ブログでも紹介した山専ボトルに熱湯を入れてもってきた。
5時にお湯を入れて食事する時まで7時間経過するも、90℃くらいはあったと思う。
もちろんカップラーメンは余裕で作れた。
32リットルのザックはいっぱいいっぱいで、
せめて40~50リットルくらいにアップグレードしたいところであるが、
このザック、今でも気に入りまくりであるし、
これ以上荷物が重くなると長距離はしんどいなぁとも思う。
日帰りならば、このザックで行ける範囲が自分にとっては適当なのかもしれない。

およそ40分後、再出発の準備をする。
せっかく大普賢岳の目の前に来たのに登らずに帰るのは惜しいので登ることにした。
十分休憩したはずなのに、大普賢岳の登りが少々つらい。
余裕の中村さんとはだんだん差が付き始める。
15分ほどで山頂に到着。気温は25℃と暑かった。
大普賢岳山頂で記念撮影の後、下山を急ぐ。
今日、大峯てくてく駈左回りをされてるブログ「トレラン日記」のnikkor14dさんと
会えるかもしれないというのも楽しみの一つだったので、
早く大普賢岳を下りきらないと、その間にnikkor14dさんは
大普賢岳のピークを踏まずにエスケープルートから通りぎてしまうかもしれない
という焦りがあった。
その時、前からせっせと登ってくる人を発見。
単独で、しかも動画等でよく拝見している「skins」のウェア。
予想は的中して、無事nikkor14dさんと対面。
なんと大普賢岳のピークを踏んでから山上ヶ岳を目指すという。
5時に天川川合をスタートされて、弥山などを経由して8時間ほどかかって
ようやく大普賢岳までこられたのに、ものすごいパワフルだ。
さらに大普賢岳から4時間ほどかけて洞川に下山するというから超人の域だ。
もっとゆっくり話をしたいところであったが、
あまり長くnikkor14dさんの足を止めるわけにもいかず5分ほど立ち話をして別れる。
記念写真に快く応じてくださりありがとうございました。

さて、我々もまた推定4時間かけて行者還トンネル西口まで戻らなければならない。
七曜岳までの登りがきつく感じる。
中村さんとどんどん差がつきだす。もう見えなくなってしまった。
登りがつらくて足がうごかない。今日は体調イマイチなのか?
登りになるとひざ下が痛く、一歩一歩ゆっくり歩くような感じ。
行者還岳の下に着いたときには、中村さんのザックが置いてあり、
デポして行者還岳のピークに行かれたようなので、腰を下ろして休憩する。
ほどなく戻ってこられ、さらに歩き続ける。
ようやく行者還トンネル西口に下りる分岐にさしかかり、
あとは転がるように下山。
最近、下りより登りのほうが楽だと思っていたところなのに、
今日はさすがに下りのほうが楽だった。
大普賢岳を出発してちょうど3時間で到着した。
本日の所要時間はトータル8時間かかった。
結構きつかったなぁ。
それにしても復路は中村さんがすっかり見えなくなってしまうほど差が付くなんて、
やはり自分は軟弱派の部類だろうなと思った。

その他の画像は以下より。
[ 2010/10/16 23:50 ] 大峰山系 | TB(0) |   コメント(20)

TBS「がっちりマンデー」より「montbell(モンベル)」 

20101014-1.jpg
SONY『PSP ※ちなみにゲームソフトは1本も持っていない。録画を観る専用にしている。

おくればせながら録画にてTBS「がっちりマンデー」を見た。
いつも録り溜めした情報系番組は、torneからPSPに転送したものを、
寝る前に布団に入って消化している。
そんな中で「がっちりマンデー」はいつも見ている番組の一つだ。
たまたま今回は日本のアウトドアメーカーのmontbell(モンベル)が取り上げられた。
概要はこうだ。

1.モンベルってどんな会社?
 
 大阪市西区のショップ併設の本社ビルにはTシャツ、短パンで出社。
 自分の好きな服を自由に着ることができる。
 そしてそのほとんどがモンベル製品で、社員はみんな根っからのアウトドア好き人間。

2.社員全員が新商品を考え、商品開発に介入できる。

 普段からアウトドアを楽しむ人が、自分たちの欲しいモノを作る、ということが
 辰野会長が会社を作った原点である。
 そのために毎年、何らかの商品に改良がなされている。

3.モンベルならではの商品宣伝方法とは?

 年間5000以上のツアーを主催している。
 「金剛山へはじめての登山にチャレンジ」
 「金剛山へ縦走登山にチャレンジ」
 という入門的なものから、断崖絶壁を登るロッククライミングやボルダリングまで。
 ツアーを通じて自社ブランドの良さや使いこなし方を実践でさりげなくアピールしている点。

4.辰野会長の休日

 土日のほうが忙しいという辰野会長。
 物販は経営基盤に過ぎなくて、本来やりたかったことは山歩きとか
 自分の好きなことをいろんな人と一緒に楽しむガイド役なのだという。
 仕事を忘れて山を楽しむと言いながら、すれ違う人のウェアやグッズのブランドを
 しっかりチェックされている。笑

海外アウトドアメーカーが、モンベルに太刀打ちできないのが、
高性能を低価格で提供している点である。
国産ブランドゆえに良いものをより安く買えるのは我々の特権かもしれない。

欲を言うなら、今、まさに山ガールをはじめとした若者の登山ブームであるからして
ウェアのカラーリングがイマイチ自分のツボから外れているのを何とかしてほしいなぁ。
もうちょっと明るい色だったり派手な色だったら、とか、
レディースものに良い色があるのに、メンズものにはその色が無いんだよなぁ、とか
3万円クラスの高級モデルだと、デザイン的にも格好良くて、
「なんだ、モンベルはちゃんとウェアのデザイントレンドをちゃんとわかってるやん」
と思うのに、庶民価格モデルにのウェアには反映されていない気がする。
一万円前後のモデルにカラーやデザインを強化してもらいたいところ。
とは言ってもこの秋冬モデルのULライトシェルあたりからほんのりいい感じになってきた。
前モデル持っているけど買い換えたいなぁこりゃ。
自分が身につけているほとんど9割がたがモンベル製なのに、いちばん気にするところが
言い方悪いけど地味カラーしか無いためにおっさんがよりおっさんに見えてしまう。
おっさんだから別にいいんだけど、できればおっさんたちでも多少は実年齢より若く見えてほしいはず。
若い人にはもっと若さを強調できる、そんな派手色を出してもらえたらうれしい。
「マムート」あたりを意識してくれると良いなぁというのが個人的な思い。(これは批判ではない)
これからもモンベラーとして応援していきたい。

ところで自分もアウトドア好きなので、転職するとしたら受け入れていただけるだろうか?
おっさんは無理?ハイ、わかりました。。
[ 2010/10/14 23:07 ] 登山グッズ・本 | TB(0) |   コメント(1)

太陽工房『バイオレッタ ソーラーギア VS01』 

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ずっと昔からこの製品が存在するのを知っていた。
メーカーは日本の「株式会社 太陽工房」という会社。
アウトドアショップの片隅で売られているような感じで、誰も見向きもしないような目立たない存在。
パッケージも微妙なオレンジという色あせたような雰囲気で
スペックや値段を見ると、買おうなんて絶対思わなかった。
天気の良い日に太陽に向けて何時間もさらしておいてもちょっとしか充電できない。
そんなの待ってられない。
ACアダプター(充電器)で充電するほうが断然早いし、電気代を気にするようなほどではない。
ただし、短時間での充電というのは、いわゆる急速充電であって、充電池そのものにはあまり良くない。
充電直後に電池本体がかなり熱くなることからもなんとなくわかる。
これから注目される電気自動車だって急速充電ではわざと80%までしか充電できないようにしている。
充電が完了しても充電を続けるいわゆる過充電も電池の寿命に大きく響く。
充電器なら満充電になれば自動で停止する機能がある。
電池にとってはゆっくり時間をかけて充電してやることが良いのは確かだ。

太陽光発電による充電であれば、実にゆっくりと充電してくれる。
急がず、焦らず、まったりと、スローライフ。
電源コンセントが無いようなアウトドアシーンや災害時などの状況では
時には命だって救うことになる頼れる存在になることだろう。
GPS、ヘッドライトの電池、携帯電話への充電などなど単三形電池の用途の幅はとても広い。
窓際の光まぶしい所に放置しておけば、次の週末までには充電が終わっているという感じ。
そんなに時間がかかるの?という点については、太陽がまぶしい屋外なら
空っぽの状態からだと単四形2本では5時間程度かかり、単三形2本となると14時間ほどかかる。
ただし充電開始時に完全にすっからかんの状態であることってあまり無いと思われる。
屋内の窓越しだと、カーテンがあったり、すりガラスだったりと何かと障害物になるので
曇り空と同じような状況になるので時間がかかるというわけだ。
右サイドのボタンを押して「赤ランプ」が点けば充電可能な明るさがあるとわかるのが便利。
また、左サイドのボタンを押して「緑ランプ」になっていれば充電が完了していることもわかる。

20101013-4.jpg

そんなわけで、最近ちょっと太陽光発電そのものが気になり出してきて、
ケータイの機種変では防水はもちろんのこと太陽光充電できるものにした。
山中にいると圏外続きで、それなら電源を切っておいたほうが良いのに
ついつい入れっぱなしにしてしまうので、基地局を探すためにさかんに電波を発射するため
急激に電池が減ってゆく。
特にauでは位置情報計算のために3点測量を行うようになっているから、
常に3つの基地局を確保しようとするから他のキャリアに比べて余計に消費がはげしい。
そんなわけで、イザというときに電池切れじゃ話にならない。

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ケータイもソーラ発電。これで山で遭難しても完璧かと思いきや、これを遥かに上回る秘密兵器があるとかないとか。

さて、バイオレッタの話に戻る。
見た目はかなり安っぽそうな半透明プラスチックのように見え、落下させれば簡単に割れそう・・と思いきや、
これが意外と堅牢なのだ。
地面に落下させても動作に支障のないよう、本体には傷がつきにくい特殊ポリマー樹脂と
耐紫外線加工がされた衝撃に強いポリカーボネートの一体構造になっている。
さらに細部に至っては、断線などによって故障の原因となる電線による配線は一切使わず、
太陽電池パネルと充電器部分はすべて直付け構造だ。
そのため、最低でも10年は使用できる設計。
現在のところ、これに競合するまともに相手になるようなライバル商品は存在しない。
外国製で折りたためてもっとパネル面積の大きな製品が存在するが配線がむき出しだったりと頼りないらしい。

このバイオレッタは、別売のDCパワーケーブルを使うことで2台以上を連結することもできる。
そうすると充電時間は2倍、3倍と短縮できるようにもなっている。
他のサイトでバイオレッタを4台連結して充電している人が居た。

つまり、空っぽからのフル充電をすると、
 1台(単三2本)=14時間
 2台(単三2本)= 7時間
 3台(単三2本)=3.5時間
 4台(単三2本)=約2時間

という計算にはなるが、1台の場合はゆっくり充電だから過充電を未然に防げている。
そのため過充電防止回路が無い。
3,4台も連結する場合、熱くなるばかりか勢いあまって過充電になってしまうので
充電中に放置してどこかへ出かけてしまわないようにしなければならない。

本体にはストラップを取り付けることができるようになっているのでぶら下げて使用したり、
ザックのベルト部にに差し込んで使ったりとアウトドアユースも考慮されている。

週末に使用して減ったSANYOエネループをバイオレッタにセットして、
それを窓際に置いて、平日にまったりと充電させている。
2台目を買って連結したいとも思っているほどけっこうお気に入りのアイテムとなっている。

ちなみに自分の場合、単三形電池が必要なものというと、
 ・GPS(画面付き)・・・知らない山、知らないルートに行くときは最近多用中。
 ・GPSデータロガー(画面の無い、ただログを取るだけのもの)・・・初めてのルートなどに行く時だけ使用。
 ・LEDヘッドライト
 ・LED懐中電灯やLEDランタン
 ・ケータイ等への充電器(単三形電池で充電できるもの)
 ・その他、家ではリモコンやコードレスマウス、電子辞書系デバイス等々

バイオレッタソーラーギアを山に持っていくとしたら、テント泊で縦走するときとかになるのかな。
[ 2010/10/13 20:45 ] 登山グッズ・本 | TB(0) |   コメント(6)

金剛山 第219回 (2010.10.11) 

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葛木神社の宮司さん ※今日いちばんの笑いを取っていらっしゃった。

登り:松の木ルート
下山:タカハタ谷ルート


秋のもみじ祭りもやっぱり暑かった。

3連休のうちの2日間は地元秋祭り行事の応援だったために山に行けず。
連休最終日の今日こそはと、朝から一件の用事を済ませてからの登山。

10時15分頃、まつまさ駐車場付近に到着するとどこもかしこも満車。
まつまさの坂道は上がって行くこともできずに「満車」のバリケード。
バス停付近の駐車場もすべて満車。
朝早くから葛城登山をさてらっしゃったkatsuyukiさんとまつまさ駐車場で待ち合わせなのに。
うろうろしたあげく、再びまつまさ駐車場へと登る坂の下で途方に暮れていると、
バリケードのそばに居たまつまさの千早赤阪村村長のご子息?が
どこからか連絡を受けたようで、「こっちに来て、入ってください」と
バリケードをどけて道を通してくださった。
まつまさへと坂を登っていくと、坂道の途中で千早赤阪村村長とkatsuyukiさんが待ち構えておられた。
あの広いまつまさ駐車場でも1台たりとも駐車するスペースが無いようで、
普段は駐車場として使っていない場所に特別に招いてくださった。
もちろんしっかり600円徴収された。
katsuyukiさんに「村長さんに顔がきくんですか?」と尋ねると、
「え?あれが村長の松本さん?」というオチ。
タカハタ谷ルートを登る予定であったが、地図を持った見慣れぬ登山者が多く、
みなさんタカハタに流れていきそうだったので、ここはエスケープして松の木ルートへ。
このところ松の木ルートとやたら縁があるが、別に好きだからというわけではない。
ただ単に人が少なく、考え事をしながらゆっくり登れるから。
あわよくば松茸でも生えていれば良いところではある。
登る前から何かと疲れが残っていたが、バテることなくすんなり登れた。
早朝に葛城山の天狗谷ルートをピストンされてこられたkatsuyukiさんのほうがまだ余裕だった。
天狗谷ルートにはまだスズメバチは居たようで追いかけられたとか。

さて、山頂の下の広場に到着すると、毎度おなじみの「Pinoplan(ピノプラン)」さんのブースが。
そこに、あのブログ「金剛山愛」のまさ吉さんがお手伝いされてらっしゃいました。
春のさくら祭りの時はもちろん、秋のもみじ祭りでもイチオシで売っておられたのが「マジックアイゼン」。
積雪期にはまだ遠い先にもかかわらず試着された方にはよく売れているとのこと。
6本爪の比較的ワンタッチで装着できるアイゼンを持ってはいるが、
金剛山の冬にはマジックアイゼンで十分で、さっと出してサクっと装着できる手軽さは、
面倒くさがりの自分にはとても魅力的で、この冬こそは絶対買おうと思っている。
どの色を買うか木枯らしが来るまで悩ませてください。

練成会会員限定の弁当の配布が始まって30分ほど経過していたが、
まだ行列ができていたので上の広場に移動。
青崩道のセト方面に続く時計台の裏側のがけ崩れの補修工事が完了していた。
時計台のある国見城址広場にはステージができていて、
大勢のギャラリーも弁当を広げながらイベントが始まるのを待っていた。
転法輪寺、捺印所、トイレにもプチ待ち行列ができていた。
山頂気温は15℃から最終的には17℃に変化。
気温的には寒いくらいであるが、国見城址広場で弁当を食べていると日射が強くて痛いほど。
今回のもみじ祭りのイベントの裏方で、ボランティアで音響機材の面倒を見られていた
金剛山公式ページの管理人の「まっくん」さんに挨拶をする。
広場には、あのテレビに出られていたご夫婦がいらっしゃった。
過去に当ブログに出ていただいた方で、今日出会ったのは、
まさ吉さん、まっくんさん、Takeshiさん、etsuさん(出会った順)の計4名。

そしてついにイベントが始まった。
金剛練成会会長の挨拶をスタートに、さまざまな代表の方からの挨拶。
中でも多くの笑いを取っていたのが葛木神社の宮司さん。
国見城址広場の時計台の裏の、台風18号で崩れてしまった青崩道への進入路の補修工事に関して、
「大阪府に補助金を出してくれと言いに行ったら奈良県に言うてくれと言われ、
奈良県に言いに行ったら大阪府に言うてくれと言われ、どこも金だしてくれまへんねんわ・・・」と。
最後は御所市が多少援助してくれたそうだ。

以下、スピーチからテープおこし(一部抜粋)
「・・御所市からある程度いただきまして、このもみじ祭りに間に合うように完成いたしました。
これでセト、青崩のほうへ下っていただけたらと思います」
それから、早いですけどちょっとお耳に入れたいことがございます。この18日から待ちに待った、
先生方にいろいろご苦労いただきました、NTTドコモがここにアンテナを建てます。

ですから、auが使用できてもドコモは圏外ですね、ですから今後からドコモもauもどちらも使えるようになります」

個人的にはドコモより先にSOFTBANKにがんばって欲しかった。
孫さんにツイートしたのに。。
しかしこれで、Takeshiさんにもおもいっきりツイート「山頂なう」が期待できそうです。
さらに続く宮司さんのスピーチによると、
最初は「もみじ祭り」というのは無かったらしい。
平成17年に葛木神社を修復した際、5月に修復を開始して9月に完成したそうだ。
そしてそれを記念して、秋にもみなさんにご馳走を食べてゆっくりと遊んでいただきたいという思いから
「もみじ祭り」を作られたとか。
かわるがわるのスピーチの後、音楽関係イベントに移り、すばらしいハーモニカやオカリナの演奏を堪能した後、
次の予定があったので下山を開始した。
この忙しかった連休もなんとか金剛山に登れて良かった。

その他の画像は以下より。

秋冬シーズン到来!高くても低くても山登りはあらゆる想定を。 

今年は山ガールをはじめとして、過去に例をみないほどの登山ブームの年であった。
「・・であった。」ともうすでに過去形。
今年はもうあと3ヶ月も無いのだからさびしい。

富士山では夏山シーズン(7月1日~8月31日)に8合目以上に登った登山者数は、
のべ32万975人と2005年の計測開始以降、過去最高だったとか。
※ちなみに富士山は先月末には初冠雪となり、すでに冬モードに突入しています。

遭難も相次いでメディアを騒がせた。
近場の大峰山系でも遭難事故が多発した。
紅葉シーズンを控え、十分な備えを忘れないようにしたい。
曇ったりするとたちまち気温が下がり、すでにフリースなどは必須装備。
記事中にさかんにケータイ電話とあるが、au以外はほぼ役に立たない。
ちなみにauでは鉄山のザンゲ平や行者還岳などの見通しの良い所では通話やメールができた。


山岳遭難:今夏8件、過去5年で最多 登山届の提出や複数行動を
2010/09/11 毎日新聞 地方版 23ページより引用

 県内外から多くの登山者が訪れる県南部で今夏、山岳遭難の発生件数が過去5年間で最多となった。
県警によると、遭難者は60歳以上や登山届を出さないケースが目立つ。
登山ブームの影響で、山岳遭難は全国的にも増加傾向にある。
紅葉が見ごろになる秋の登山シーズンを控え、県警は登山届の提出や複数での登山などを呼びかけている。
 県警地域課のまとめでは、7、8月に発生した山岳遭難は8件(前年比6件増)、
死者は3人(同2人増)。遭難者9人のうち4人は60歳以上だった。
多くは日程やコース、連絡先などを知らせる登山届を提出していなかった。
同課は「標高がそれほど高くないので、経験が浅くても大丈夫などと過信しやすい」と分析する。
 山岳遭難では、携帯電話の電池残量や登山人数が重要になるケースが多い。
東吉野村大又の国見山では9月5日、登山をしていた男女4人のうち2人が道に迷った。
宇陀署によると、2人は携帯電話の電池残量を気にしながら電波の届く場所を探して家族や警察に連絡し、
県警ヘリに救助された。女性が着ていたピンク色の服も、捜索の際に目印になったという。
 一方、8月に上北山村で、沢登り中の登山者が死亡する事故が2件相次いだ。
登山者はいずれも単独で出かけ、転落して首や腰を骨折し、動けなくなったとみられている。
1人は登山歴約40年のベテランだった。
県警は「登山届を出して、必ず複数で安全に登山してほしい。
地図や持ち歩ける携帯充電器の持参も大切」としている。

■写真説明 毎年のように山岳遭難が発生する山上ケ岳。山頂は大峯山寺=天川村で

※写真は引用していません。
[ 2010/10/08 00:02 ] 大峰山系 | TB(0) |   コメント(8)

金剛山恒例「もみじ祭り」  

回数登山の金剛練成会の年2回の大きなイベントのひとつ、「もみじ祭り」の季節がやってきた。

会員でない方にとっても、弁当+お茶がもらえないだけで同様に祭りを楽しめる。

ちなみに、春のさくら祭りにしても、秋のもみじ祭りにしても、祭りの最後にある
餅まきが始まる時間まで山頂に居たためしが無い。
春は暑くて暑くて最後まで耐えられなかった。では秋は?
参加できるかどうかは今のところまだ未定。
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シュリンゲ(別名:スリング) 

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シュリンゲ(12mm☓120cm) ※夢のダイニーマ新素材のもの。

先日の槇尾山において、秘境である清水の滝を巻いて登るのに
少々命がけであったわけであるが、中村さん持参のシュリンゲに何度か助けられた。
シュリンゲの手軽さと丈夫さに気づいてすぐさま購入したものがこれ。

シュリンゲ、スリング、どちらも同じ意味で、登山の主にロッククライミングなどの
登攀(とうはん)に用いられれる重要な装備の一つ。
ドイツ語でシュリンゲ、英語でスリング。
スリングで検索すると「抱っこヒモ」ばかりがHITしてしまうので、シュリンゲと呼ぶほうが良いかも。
見た目はただのヒモを環状につないだだけの頼りなさそ~な輪っか。
ところが驚くべき性能を持っている。
クライミングではこれに命をあずけるために必ず必要な道具。

さて、足場の悪いところや危険なところをクリアするためには
ザイル(ロープ)というものを利用するのが一般的ではある。
金剛山でも難所には必ずといっていいほどトラロープが設置されている。
これのお世話になることも多いが、あまりにもトラロープを信用しすぎてないか?
補助的に使用すべきものなのに、完全にお世話になって体重まかせにつかんでいないか?
がっちり取り付けられていて、かつ、複数本垂れていたらまぁ大丈夫だろう。
しかし、どこのどなたがいつ設置してくれたものなのかはわからない。
ある日いたずらされていて、丸滝谷のあのトラロープが上に引き上げられていたこともあったという。
もっとエスカレートすると結び目を解かれていたりすると命にかかわることも。
登る人の少ないレアなルートではそんなトラロープすらあるとは限らない。
実際、高天谷ルートでは頼るものがなく、arajinさんのザイルにお世話になった。
たまたま一緒に登った人が持ってきてくれたので、という偶然に二度も助けられたわけだ。

そこで自分もその後にザイル(8mm☓20m)を買ったわけであるが、
これを装備して行ったときに限ってぜんぜん必要としないルートだったりはともかく、
必要とするルートであってもザックの底から取り出すのが面倒、と
せっかく持ってきているのに「濡らすと重くなる」やら「束ねるのが大変」などの理由から
できるだけ使わずに済まそうとする。
ベテラン登山者が遭難事故したというニュースもよく目にするから、
だいたいこんな理由で起たりする事例もあることだろう。

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左のダイニーマ製のほうが価格は高く、120cmで1500円くらい。
右はナイロン製なので同じ強度だと太くなり、120cmで800円くらい。
左のほうは細くてもダイニーマ素材なので、同じ性能を発揮。軽くてかさばらない。


そこでやっとシュリンゲの話に戻る。
シュリンゲについては以前、なんとなく便利そうということで使い方も知らずに
とにかく1本だけ買ってザックに入れていたのが右の20mmもの。
ところが、先日、槙尾山でお世話になったのは左のタイプ、またはそれより細かったかも。
左のものは12mmであるが、好日山荘ではさらに細いBlackDiamond社の10mmのものも売られていた。
同じ強度で最高6mmというのもあるらしいが、使い方によっては食い込んで痛そう。

見た目、どう見ても太いほうが丈夫そうだし安心感がありそう。
ところがこのように太さの違うシュリンゲなのに、どちらも耐荷重が22KN
つまり同じ性能というわけ。
それはなぜかというと、太いほうはただのナイロン繊維なのに対して、
細い方は夢の新素材ダイニーマを使用しているから。
細いほうが軽くてかさばらないので、複数本常備しておくには最適だ。
しかもザックの中央のポケット(サイドだと樹の枝に引っかかったりすることも)
にカラビナと一緒に放り込んでおけば、さくっと取り出せてすぐに使える!

耐荷重:22KN
KNとはキロ・ニュートンという単位だ。
これは、2.2トンまでの物を吊り下げても耐えられるという設計である。
体重73kgぐらいの自分がつかんで全体重を預けても、支えるには必要十分すぎるスペックということになる。
実際にはそう単純なわけでもない。
現実には想定外のトラブルが起きることもある。
たとえば、忘れもしない2010年4月25日のこと
金剛山の高天谷ルートの最初の大滝を巻く、ほぼ垂直の壁をトラロープにつかまりながら登っていたときのこと。
二本に垂れ下がっていたトラロープを左手でつかみ、右手ではカメラを持って撮影しながら登っていたところ、
足を滑らせて滑落しかけるも、片手でトラロープを必至でつかんでいたので傷だらけになりながらも助かった。
(これ以後、絶対安全な状況でないと撮影しないことにした)

つまり22KNというのは静過重での耐荷重なわけで、
転落などが伴って一時的に強い力が加わると重力加速度も考慮しなければならない。
そうなった場合の計算をしてみた。

重力加速度 = 9.80665m/s2

なので、切れのよい数字として9.8とする。

例えば73kgの自分が、足を滑らせて1秒間の自由落下をすると、

73kg×1s×9.8=約715N(ニュートン)

これが3秒間となると、73kg×3s×9.8=約2,146Nでぎりぎりセーフとなる。
もし、3秒以上かかって落ちたところでシュリンゲがピーンと張って体重を支えた瞬間、
プッチーン!と切れてしまうことになるので注意が必要。

ちなみ標準的なカラビナでも縦のひっぱり耐荷重は23KN程度だ。
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それでもシュリンゲは、カラビナと組み合わせて簡易ハーネスとして使えたり
手軽で何かと大いに役立つこと間違いなし。
こんな使い方がひとまず現実的ですね。木登りだってできそう。


トラロープもいろいろ材質があるが、いったいどの程度の耐荷重なのだろうか。
[ 2010/10/06 00:31 ] 登山グッズ・本 | TB(0) |   コメント(20)

厳しさと優しさを兼ね備えた山「槇尾山」 

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槇尾山?槙尾山? 大峰と大峯のようにどちらでも間違いではないのかな?

新聞記事中では標高が602.5mとなっているが、
最新の山頂に建てられていた標では601mとなっていた。
山と高原の地図では600mちょうどとなっている。
どれが正しいのやら。
だいたいそんなに正確に高さを測れるものなのだろうか。
GPSや自慢の高度計では10m以内の誤差なので、
個人的には10m以下の差はどうでも良いと思っている。

さてその槇尾山、いったいどんな歴史があって、
どういう山なのかを伺い知ることができる記事がありました。

現在のお休み処である「ゆたか茶屋」は、最近主人が交代され、
槇尾山を愛してやまない方が後を引き継いでおられます。
先日は、そのオーナーが槇尾山で泊まられた夜に大きな「ムササビ」をたくさん見た
という話に聞き入ってしまいました。
気さくでとても良い方でした。


【大阪の霊峰(2)】槙尾山 厳しいが、やさしく懐かしい気持ちに
2005/08/02 産経新聞 大阪夕刊 10ページより引用

 大阪府和泉市の最南部にある槙尾山(標高六〇二・五メートル)には、
奈良時代末ごろにすでに「茅渟(ちぬ)の山寺」という寺があった。
 十四世紀ごろの「槙尾山大縁起」によると、現在の山の中腹に建っている施福(せふく)寺の前身となる
「槙尾寺」は、欽明天皇が発願して行満(ぎょうまん)上人が建立したことになっている。
行満上人が和泉国和泉郡で出会った老人の住む所に行って七日間過ごしたとき、
不動明王の光が西を指す夢を見た。
上人が行ってみると霊窟があり、そこで修行をした。
その後、上人が祈祷(きとう)で欽明天皇の悩みを解決したので、この地に槙尾寺が建立されたのだという。
 初めて訪れた槙尾山は、古くから信仰を集めていた山にふさわしく静かで厳かな雰囲気に包まれていた。
 駐車場で車を降り、コンクリート舗装された急な坂道を登ると仁王門が現れた。
両脇から仁王がにらみを利かせている。
 お参りを済ませて下山してきた奈良県吉野町の北村公秀さん(六三)、昌子さん(五八)夫婦と会った。
時間を見つけて西国三十三所めぐりをしているという北村さん夫婦は「古い由緒のあるお寺ですね。
歩いてみて大変な山道でしたが、大変なほどありがたいように感じます」と話し、またゆっくりと下っていった。
 仁王門を過ぎると、道は一気に狭まり、山の気配が濃くなる。
歩く上を鮮やかな緑の葉を茂らせた木々が覆い、道端には苔(こけ)むした巨岩がころがっている。
空気がひんやりと肌に感じられる。
 急傾斜の石段状の登り道の連続。足が重くなってきたところで一休み。
斜面の脇にころがっていた倒木に腰を掛け、一息ついた。
辺りには樹齢百年以上と思われる杉の大木が林立し、足の疲れが一段落するとともに、
心がシンと落ち着くのがわかる。
 再び登り始め、しばらくするとこんもりとした茅葺(かやぶ)き屋根の小さなお堂が見えた。
弘法大師が出家するために剃髪(ていはつ)した跡に建つというこのお堂は、
茶色の茅葺き屋根に木漏れ日を輝かせ、なつかしさを感じる。
 向かいには、剃髪した髪の毛を納めたという御髪堂もあり、槙尾山も弘法大師とゆかりが深い。
事実、弘法大師は唐から帰国した後一時、和泉国にいたという。
修行するために槙尾山にいた可能性は十分あるのだ。
 石段をやっと登りきると施福寺の本堂が現れた。
山の上にあると思えないほど大きな建物に驚く。
周囲に植えられているのはモミジらしく、紅葉シーズンには多くの参拝者が美しさに見とれるという。
 大阪府松原市から来た小林昭平さん(六〇)と和喜子さん(五九)は、
和泉市内の公園で偶然目にした観光マップで施福寺を知り訪れたといい、
「ここを訪れたのをきっかけに、西国三十三所めぐりを始めようと思います」と話していた。
 夏は参拝者は少なくなるというが、にぎやかなグループ、一人でのんびり山歩きを楽しむ人…。
次々に登ってくる。
 境内のお休み処で三十四年間働いている中出愛子さん(八〇)は
「年をとって登ってくるのはやっぱりしんどい」と言いながらも、
「ここは下より四度は気温が低いんですよ。常連さんも尋ねてくれ、話をしていってくれます」
と参拝客を元気に送り出していた。
 今も多くの参拝者を迎えている槙尾山。
厳しいが、どこかやさしく懐かしい気持ちにさせてくれる信仰の山だった。

 ■槙尾山■
 役の行者小角が法華経を書写し、葛城の峯々に安置、
 そのうちの巻尾をこの山の如法峯に納めたことから「巻(まき)の尾」の呼び名がおこったという。
 一時は970あまりの坊舎が立ち並んでいたといわれているが、
 織田信長の兵火にかかって一山が灰燼(かいじん)に帰し、
 江戸時代になって再興されて80あまりの坊舎が見られたという。
 【写真説明】(右)
 木々に包まれ、緑豊かな槙尾山の登山道。ひんやりとした空気が気持ちいい
 【写真説明】(左)
 急な石段を登りきると現れる施福寺の本堂

※写真は引用しておりません。
[ 2010/10/04 21:49 ] その他の山 | TB(0) |   コメント(2)

槇尾山 + 金剛山 第218回 (2010.10.2)  

20101002-1.jpg
槇尾山にて ※多段になった清水(きよず)の滝の一つ

『今日の槇尾山』 ハイビジョン(HD)撮影 (3分24秒)

※ヒヤッとする場面がありますが、安全に十分配慮した撮影を行っております。

20101002-30.jpg
金剛山にて 左から、YANOさん、arajinさん、Nakaさん、中村さん、キバラー


<槇尾山>
登り:槇尾山公園(7:50)-開明の滝(8:35)-清水の滝の下(8:50)-滝上の祠(9:36)-槇尾山頂(10:00)
   -蔵岩ビューポイント(11:10)-蔵岩てっぺん(11:30)-施福寺(ゆたか茶屋)(12:00)
下山:施福寺(ゆたか茶屋)(14:40)-槇尾山公園(15:20)

<金剛山>
登り:寺谷ルート
下山:文殊中尾根ルート



ディープな槇尾山を見た。

槇尾山は、金剛山系の二上山を起点とするダイヤモンドトレールの終点にある。
西国三十三箇所の札所である施福寺があることで有名。
前回、金剛山狼谷ルートを登って水越側の下峠谷を目指すという探検を共にした
読図と登山のベテラン中村さん、サーファーのNakaさん、同じくサーファーのYANOさん(初)から、
かねてより話題にしていた槇尾山のディープなところを案内していただけるということで
今回のお誘いがあり、そしてさらに今回は、読図と単独山歩きのベテラン、
arajinさんにまで参加していただけることになった。
中村さんとarajinさんは槇尾山を隅々まで熟知しておられということで期待が高まる。
そればかりか、中村さんたちには食事まで用意いただいて非常に印象に残る登山になった。

槇尾山公園口の無料駐車場にて待ち合わせ。
そこに登場した中村さんは「どこの山に行くの?」と思ってしまう大きなザックで登場。
きっと中村さんのザックには、今日のお昼の5人前の食材・料理器具類等々
いっぱい入っているんだろうなと思うと恐縮する。
挨拶もそこそこに、7時50分にスタート。
まずは薄暗い中を「五ツ辻」を目指して歩く。
根来谷を行くそのルートは、金剛山で言うところの千早本道のようなメジャーな登山道だそうだ。
今日の気温と湿度は高く、すぐに汗をかきはじめる。
ほどなく五ツ辻に到着。
五ツ辻というくらいなので、5方向に分かれている。
そこからは側川(そばがわ)に向けて下りる。
看板には「清水(きよず)の滝 危険 転落事故多発」とある。
五ツ辻まで登ってきた高さを、登る前の高さまで下りてしまう感じ。
そして沢を跨いで登り返し、トラバースを繰り返しながら、
スタートしてから45分後に「(人智)開明の滝」に着く。
さらに移動をして、滑ると危険なステージを、
設置されてあるトラロープのお世話になりながらトラバースして
スタートから一時間後の8時50分に「清水(きよず)の滝」の真下に到着。
この滝は圧巻!落差4段40mの滝だとか。
あっけに取られているのもつかの間、左からよじ登ってこの滝を巻くという。
いつ設置されたかわからないトラロープを極力補助的につかまりながら緊張しながら登る。
どんどん高度を上げて行き、木と木を綱渡りするようにほぼ垂直の面を横切る。
ここでツルっと行くと終わりという状況で、あまりの高さに足がすくむ。
手が長くて助かったと思えるシーンが多々あった。
万が一のことがあっても大丈夫なようにトラロープだけでなく、
しっかりした木をつかみながら渡る登るも、ここは非常に危険なステージだ。
中村さんが準備してくれたスリング(別名:シュリンゲ)をカラビナで繋ぎあわせたものも利用して
なんとかクリア。
ザイルだとザックから取り出す事すら面倒になって、つい使わずに済まそうとして
事故が起きることも多いだろうということ。
シュリンゲならサクっと取り出せてすぐに張れる。
しかも細いシュリンゲでも22キロニュートンの力に耐えるので、
これを数本とカラビナ数個用意しておけば非常に重宝する。

上の段にある滝前で記念撮影。
そこからまたその滝を巻いて登る。
これまた危険。
ようやく滝の上の祠に到着したのは9時36分。
そこからは比較的安全な踏み跡を歩いて、はじめの五ツ辻から道なりに来た登山道の
わずかな距離のところにようやく合流。
ふつうに登山道を歩いていたらすぐの距離だそうだ。
そこからは山と高原地図にもある登山ルートを「尾根分岐」まで歩く。
そして今度は「蔵岩」を目指して移動。
槇尾山は松の木が多いのが印象的で自然林がとても豊富な山だ。
これらが紅葉するとまた明るく綺麗なのだろう。
途中、ひらけたところから岩湧山が一望できる。
槇尾山から眺める岩湧山ってあんなに高い山だったんだ?と感じた。
そしてついに槇尾山山頂(捨身ヶ岳)標高600mに到着。
たかだか600mの標高なので気温も高いが、
ここまでの道のりを思うと山の高さなんて問題じゃないと改めて思う。
山頂からは大阪湾方向に展望があったり、ベンチがあったりするが、
うっかりしてると通りすぎてしまいそうな小さな山頂。
この展望も無理から自然林が伐採されたのだとか。
それにしても槇尾山って施福寺のあるところが山頂だと思い込んでいた。

そこから下りに転じてしばらく歩き「蔵岩」が一望できるという特別なスポットに案内してもらった。
大台ヶ原で言うところの大蛇グラみたいなところでこれまた圧巻だった。
正面に見える蔵岩の絶壁を登っているクライマーたちがいた。
次はそこから登山道にて蔵岩のてっぺんまで移動する。
蔵岩は奇岩というのか、ものすごい岩の塊と表現すれば良いのかどうかうまく言葉がみつからない。
クライミングをしていたのは女性や高齢の男性だった。
しばらくクライミングを眺めた後、施福寺に向かって移動する。
施福寺ってまた別の山のピークにあるのかと思えば、蔵岩をしばらく下ったところにあった。
ゆたか茶屋のある施福寺前に到着したのは12時ちょうど。
スタートしてから4時間10分後のことだった。
施福寺(ゆたか茶屋)のある場所の標高は470mで気温は27℃と少々暑い。
ゆたか茶屋の主人が感心されていて、かねてよりウワサになっていた
槇尾山のあらゆるところを歩いてマーキングされたスゴイ人がいらっしゃるという
そのウワサの主が実はarajinさんの事だったと判明。
なんの偶然の巡りあわせだろうか。
その件では大いに盛り上がった。
そして、今回のお昼はなんとも手の込んだしゃぶしゃぶ鍋をご馳走になった。
鍋に道具に食材にとたいへんな荷物をボッカしていただき、
いろいろと本当にありがとうございました。 
山で食べる鍋は本当に最高でした。

参道からの下山は約40分。(途中、満願の滝へ寄り道をした)
その後、金剛山にも行こう!ということで全員一致。
一路、金剛山へ。
寺谷ルートで登る。
山頂はひとりも居なかった。
17時25分の気温は15℃。
捺印後、国見城址広場に移動すると、山頂ランドマークの看板が少し離れたところに仮設されていた。
下山を開始して少し経った頃にはまっ暗闇に。
夜の山歩きとなった。
LEDライトを初めて使うという人も居たので夜の金剛山を楽しんでいたようだ。
下山完了は18時20分。

その他の画像は以下より。
[ 2010/10/02 23:53 ] その他の山 | TB(0) |   コメント(20)

「奥河内」と命名されました。 

「奥河内(おくかわち)」
全国的に認知されるでしょうか。
これからが楽しみですね。

「奥河内」観光来て 金剛山や岩湧山…山麓一帯を命名 河内長野市
2010/09/30 朝日新聞 朝刊 32ページより引用

 河内長野市は、金剛山や岩湧山など南河内の山麓(さんろく)地帯一体を新たに「奥河内」と名付け、
ポスターなどでPRして観光振興を図る戦略に乗り出した。
 奥河内という言葉は、地域活性化を考える市のプロジェクトチームの若手職員が提案した造語。
奥飛騨や奥大山のように自然豊かで神秘的な場所としてのイメージを持ってもらい、観光客を呼び込むことを狙う。
 来年2月に開催する市民マラソンのポスターに早速「雄大な奥河内を走ろう」という
キャッチコピーを入れ、2千部を配布した。
 来年度からは、千早赤阪村と連携を図り「奥河内健康ウオーキング」「奥河内登山大会」というような
ネーミングでイベントを開いたり、市のホームページや専門誌で風景写真と一緒に「奥河内」をPRしたりする。
 同市産業活性化室は「奥と言っても府内からはすぐ来ることができるところ。
この言葉を聞いてきれいな空気を思い浮かべてくれるようになればしめたもの」と浸透に期待している。

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