はやぶさ2、宇宙へ夢乗せ 11月30日打ち上げへ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターで、小惑星探査機「はやぶさ2」を報道陣に公開した。11月30日にH2Aロケット26号機で打ち上げられ、2018年に小惑星に到着、試料の採取に挑戦し、20年の帰還を目指す。
はやぶさ2は、トラブルを乗り越えながら世界で初めて小惑星の微粒子を地球に持ち帰った「はやぶさ」の後継機。
今回は帰還までの総飛行距離が52億キロメートルに及び、有機物や水を含む岩石があると考えられている小惑星「1999JU3」に約1年半とどまる。小惑星表面の下の物質を採りやすくするため、銅の塊を表面に衝突させてクレーターを作って採取に挑む。
機体は重さ約600キログラム。縦約1.25メートル、横約1メートル、奥行き約1.6メートルで、展開すると約4.5メートルになる折り畳み式のソーラーパネルを備える。
計画の責任者を務めるJAXAの国中均教授は「トラブルもあったが自信を持って仕上げることができた。必ず日本に戻り、科学者にサンプルを届けたい」と意気込む。
H2Aロケットには、鹿児島大(鹿児島市)と九州工業大(北九州市)が共同開発した小型衛星「しんえん2」など計3基の小型衛星が相乗りする。〔共同〕