能登半島地震最大余震が発生
11月26日午後10時47分ごろ、石川県西方沖の深さ7キロを震源とするマグニチュード6.6の地震が発生した。
この地震で石川県輪島市と志賀町で震度5弱の揺れを観測した。
M6.4の地震は本年1月1日の能登半島地震のM7.6の地震以降で最大規模。
11月27日午前10時までに震度1以上の余震が57回観測されている。
そのうち震度3が4回、震度2が15回である。
また、M4以上の地震が7回発生し、そのうち2回はM4.9である。
1月1日の能登半島地震の最大の余震が発生したことになる。
かねてより、能登半島北方海域に東西に広がる断層地帯でM7クラスの余震が発生することが警告されてきた。
この断層帯は能登半島北方沖の東西150キロに及ぶ長大な海底断層帯でその西端は能登半島を囲むように南方に垂れ下がっている。
東京大学地震研究所などによるプロジェクトでこれらの海底活断層が能登半島地震でどのような地殻変動を起こしたのかが調査されてきた。
その結果としてこの断層帯の西端と東端の断層がほとんど動いていないことが明らかにされ、これらのまだ動いていない断層が動いて大きな地震を引き起こす可能性があることが警告されてきた。
本ブログ・メルマガでは2024年7月14日に
ブログ記事「消えたNT9-中日新聞の謎」
https://x.gd/vq5Tp
メルマガ記事「中日(東京)新聞、お前もか!」
https://fomii.com/00050
を発行。
問題として取り上げたのは中日新聞(東京新聞)が7月13日付紙面1面トップで取り上げた
「能登半島地震残る謎」
と題する記事。
記事は東大地震研の佐竹健治名誉教授らによる上記の海底断層の調査結果に関するもの。
プロジェクトチームは能登半島北方沖ならびに西方沖の海底断層であるNT2からNT9(NT7を除く)の7つの活断層の調査分析を行い、NT3とNT9が年初の能登半島地震でほとんど動いていないことを明らかにした。
いわゆる「割れ残り」で、研究グループは、今後、NT3とNT9の活断層が動き、マグニチュード7クラスの地震を発生させる可能性があることを警告した。
ところが、7月13日付中日新聞記事は西方の「割れ残り」断層であるNT9を記述から除外。
本ブログ、メルマガでは、このプロジェクトの海底断層調査結果に関する記事を何度も公開して警戒を呼び掛けきた。
1月19日付記事
「無限大リスクの志賀原発」
https://x.gd/gt6ZU
「派閥解消より重要な原発解消」
https://foomii.com/00050
1月23日付記事
「旅行支援より被災者支援が先決」
https://x.gd/fTP8m
「2次避難遅れ主因は行政対応か」
https://foomii.com/00050
東京大学地震研究所は2013年に始まった「日本海地震・津波調査プロジェクト」で、日本海側の震源断層モデルを示した。
本年1月22日放送のNHK定時ニュースには東京大学地震研究所の佐竹健治教授が出演。
本ブログ・メルマガ1月19日付記事で紹介した内容を1月22日にNHKが夕刻のニュース7で報道した。
既述の通り、佐竹教授らの研究グループが警鐘を鳴らしたのはNT2からNT9(NT7を除く)の7つの活断層のうち、NT3とNT9が年初の能登半島地震での「割れ残り」となっており、今後、NT3とNT9の活断層が動き、マグニチュード7クラスの地震を発生させる可能性があることだった。
今回の地震はそのNT9を震源とする能登半島地震最大の余震である。
M6.4の地震が発生したが、上記研究結果はM7クラスの地震発生を警告している。
NT9の活断層は北陸電力志賀原子力発電所から至近距離に位置する。
NT9の断層が動いて巨大地震を引き起こす場合、志賀原発が甚大な被害を受けることは想像に難くない。
今回の11月26日地震はこのリスクを改めて顕在化するものだ。
本年7月13日付中日新聞記事では「割れ残り」活断層のうち、NT9が記述から除外された。
佐竹教授はNHKニュースでNT3とNT9を同列に扱い、両者ともに警戒が必要だと述べたが、このニュースでも大きく取り扱ったのはNT3だけでNT9についての言及が極端に少なかった。
志賀原子力発電所至近距離にある活断層のNT9。
今回はこの断層が動き震度5弱の地震を引き起こした。
ここでさらに大きな地震が発生するリスクは高いと思われる。
最大の警戒が求められ、志賀原発の廃炉を直ちに決断するべきだ。
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