年の瀬近く

 12月14日は定例の 梅田解放区 であった.大変寒いなかで10数人が集まり声をあげる.
 梅田解放区が一貫して掲げてきたのは「戦争反対!」である.
 それに対して,石破政権は安倍・菅政権を引き継ぎ,大軍拡を推し進め,そのため大きく増税しようとしている.2026年から法人税の税額に4%を付加する防衛特別法人税(仮称)を新設し,27年から所得税の税額に1%を付加する防衛特別所得税(仮称)を新設する方向である.
 このような軍拡政治と闘う.梅田解放区のこころざしである.
 そして,世界政治は大きな曲がり角に来ている.フランスでは,62年ぶりに内閣不信任案が可決された.韓国では,45年ぶりの戒厳令である.シリアでは親子で53年続いたアサド政権が崩壊した.
 日本においてもまた,歴史は変革を求めている.

 2025年は,厳しくも大きな変革の始まる時代となりそうである.また,そのようにしなければならない.梅田の街頭から戦争反対の声をあげ続けなければならない.
 今年は28日が最後の解放区となるのだが,私は地元自治会の年末夜回りがあるので,参加できない.
 それぞれが一市民として,地域や職場から,やるべきことをやり,そういう一人一人の集まりとして解放区の取り組みをこれからも続けてゆく.

 そして15日,日曜日の午前中は自治会役員4人が神園公園に集まり,甲山の麓の 北山貯水池 の周りを3時間ほどかけて歩いてきた.自治会で,春に山歩きをやろうということで,その下見をしてきた.
 地元から半時間歩いてこのようなところに行けるのはありがたい.

 その帰り道の途中,甲山麓の 神呪寺 に参った.甲山や神呪寺のことはこれまでにも,「年の瀬」,「年末年始」などに書いている.


 自宅でも,大晦日には神呪寺の鐘の音が聞こえる.こういう歴史ある寺が西宮にある.心落ちつくところであった.
 それから皆で山を降り神園公園に戻って下見を終えた.

 こうして2024年の年の瀬をむかえてゆく.

街頭から訴える

 11月23日の土曜日は大阪で2つの集会に参加してきた.

 この日は 沖縄を戦場(いくさば)にさせない実行委員会 主催の行動が各地で行われた.大阪では,大阪駅御堂筋の南側など数カ所でおこなわれた.
 御堂筋南の集会 辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動 に参加する.この場所では毎週土曜日,同じ行動がとりくまれているが,この日は 沖縄を再び戦場にさせないスタンディング の大阪での行動として行われた. 
 村上薫さん,たたかうあるみさん,アソシエ・トモ2さんもあげてくれている.

 この集会は午後5時に終わり,それから一休みして,定例の梅田解放区に参加してきた.

 兵庫県知事選挙が終わった.斉藤兵庫が再選された.解放区でも,これについて語ってくれる人が何人かいた.
 次の記事からもわかるように,今回の選挙戦はまさにSNSファシズムというべきものであった.

 百条委委員の兵庫県議辞職 知事選のネット中傷理由に
  2024年11月18日 19時58分 (共同通信)

 兵庫県議会の竹内英明県議が18日、議員辞職願を議長に提出し、許可された。所属していた「ひょうご県民連合」によると、斎藤元彦氏が再選した知事選の期間中、竹内氏への誹謗中傷がネット上で過熱したのが理由。竹内氏は県議会調査特別委員会(百条委員会)の委員として、斎藤氏の疑惑告発文書問題を厳しく追及していた。
 選挙戦では、斎藤氏を応援する目的で立候補した政治団体「NHKから国民を守る党」党首立花孝志氏が、百条委委員に関する情報などを街頭やネット上で発信。ひょうご県民連合の上野英一幹事長によると、立花氏がSNS(交流サイト)上で竹内氏の自宅に行くと予告したり、デマ情報を流したりして生活が脅かされ、家族を守るために辞職を決断したという。
 上野氏は「議員を追い込んだネットの怖さを感じる。きちんと対応しないと日本の政治そのものがゆがんでしまう」と強調。百条委委員長の奥谷謙一県議も不都合な情報を隠蔽しているとのデマを拡散されたと記者団に説明し「でたらめな情報が広がる恐怖が身に染みた」と述べた。

 しんぶん赤旗 (11/14)が「斎藤知事 公選法違反か 兵庫知事選 宣伝会社が選挙運動」として報じるように,今回の兵庫県知事選挙は,維新政治の醜悪さをまざまざと見せつけるものでもあった.

 そして世界をみれば,ウクライナではさらに危機が大きくなっている.
 2024年11月20日付けの「日刊IWJガイド」から引用させてもらう.

レームダック状態のバイデン政権が暴走! 長距離ミサイルでのロシア攻撃を初許可! 欧米対ロシアの直接対決の構図を作り、第3次世界大戦へ世界を誘導! 政治アナリスト、コリブコ氏が『正念場』だと警鐘!

はじめに~ウクライナ軍が、米国製ATACMSミサイルでロシア領内を攻撃したことが明らかに! 一方、プーチン大統領は改定した核ドクトリンに署名!「ロシアが核保有国に支援された非核保有国によるいかなる攻撃も共同攻撃と見なす」との内容は、米国がウクライナに許可したATACMSミサイルでのロシア攻撃に該当! 退陣間際のバイデン政権が、停戦を公約に掲げたトランプ氏を選んだ直近の大統領選で示された「現在の民意」を踏み躙り、ウクライナ紛争の火に油を注いで、核戦争の危機に! スロバキアのフィツォ首相は、「和平交渉を妨害し、遅らせる試みだ」と非難!

 梅田の街頭に立って考える.人類の歴史のなかで,いまはどのような時代なのか.そして,一人一人はどのように生きねばならないのか.
 いつもこのことを考えてきた.しかし答は見いだせないままである.ただ,人としての自らをこれで良いのかとふりかえり,そして心から考える.そのように生きたいと考えてきた.
 これまでも何回か書いたが,24歳のとき河原町を毎週土曜にデモしていた.あのときはベトナム戦争の時代であった.それから半世紀,人間の歴史は少しは進んだのか.いや何も変わっていない.
 それでも,できる行動は続けたい.

怒りの声をあげる

 昨夕は定例の 梅田解放区 であった.いつものメンバーが10人ほど集まり声をあげる. たたかうあるみさん も記事を書いてくれている.

 先の衆議院選挙で自民党は大きく後退した.そして野党が議席を伸ばした.
 これは庶民の怒りの結果である.上がらない賃金,増え続ける非正規雇用,婚姻率の低下,少子化,物価高騰.いわゆる「失われた三〇年」である.ほんとうに日本は貧しくなった.
 街頭から怒りの声をあげる.

 アメリカ政治もまた大きく混乱している.そのなかでトランプが大統領にかえりざいた.アメリカ社会の分断はますます深まってゆく.

 梅田解放区 が

ドナルド・トランプがアメリカ大統領に選出されました。女性の権利、有色人種やマイノリティの権利、気候変動対策などリベラルな政策から背を向け、移民排斥を煽り、ひたすら大企業・資本家の自由を追求する政治が始まります。

と書いているのはその通りである.ドイツもまた,連立政権が崩れるなど,混乱している.

 これらはまさに,資本主義がゆきづまった,その具体的な現象である.拡大しなければ存続しえない資本主義は,明確にゆきづまっている.
 そして,ロシアや中国もまた,資本主義を受け入れていった結果,さまざまの混乱をかかえている.

 人類はどこへ向かうのか.どこへ向かうべきなのか.いろいろ考えさせられる解放区であった.

秋の土日に

 また書き足すとして,26,27日のことを記しておく.

 10月26日は第4土曜日で,定例の梅田解放区であった.これに参加する.およそ10人が集まり,声をあげる.

 衆議院選挙の投票を明日10月27日に控え,選挙に行こう! 自分の意思を投票しよう! と呼びかける.たたかうあるみさんも書いてくれている.

 27日の日曜日は午前中,選挙に行く.
 そして午後3時からは自治会主催の防災訓練だった.神園公園におよそ60人が集まる.西宮消防署北夙川分署から数人の隊員が来てくれる.

 近くで倒れた人がいるときの緊急の対応の仕方:
 心臓が止まった場合、呼吸停止後2分以内であれば、心肺蘇生(Cardiopulmonary Resusci-tation:CPR)を行うことで救われる可能性があります。心肺蘇生法は、胸骨圧迫と人工呼吸を組み合わせたもので、救急隊に引き継ぐまで絶え間なく続けます。
 心肺蘇生法の手順は次のとおりです。
 安全を確認する
 119番通報をして、AEDを手配する

 実際にこれをやってくれた.そして,臨時担架の作り方,消火器の使い方など,参加者に教える.小学生くらいの子もたくさん参加していて,やってみる.子供らにもいい経験だ.

 このような地域の取り組みを始めてもう八年くらいになる.地元は,戦後すぐからの人と,畑地を開発して作られた住宅や集合住宅などに越してきた新しい人と,半ばである.私などはもう三〇年近くになるので,このちょうど中間である.
 それぞれがお互いに顔見知りになり,地震など何かあれば近所で声を掛けあえる街にしようとやってきた.
 やはり阪神淡路大地震の経験が,このような取り組みにつながっている.

 そして今日28日の朝刊はいずれも「自公過半数割れ」「立憲,国民が躍進」が見出しである.裏金問題などで露わになった自民党の闇,それを見ないできた公明党の欺瞞に,多くの国民が怒っている.

 ここからどのようにゆくのか,それを考える.これは市民一人一人の課題であり,梅田解放区の課題でもある.また書き足したい.

万博やめろ! 維新やめろ!

 10月12日は定例の 梅田解放区 であった.いつものように10人ほどが集まり,声をあげる.
 たたかうあるみさん も写真をあげてくれている.

 梅田解放区 に

石破首相は衆議院を解散しました。「裏金問題」で信用を失った自公政権に対し、早期に信を問うことは必要ですが、予算委員会も開かず、能登半島の被災をほったらかして総選挙をするのは、党利党略でしかありません!

とあるが,その通りである.これを,道ゆく人に訴える.

 そして,大阪維新の会についても,「維新はいらん」と呼びかける.兵庫県の斉藤知事が,いかに県政を私物化していたか,あれが維新そのものであること訴える.前にも書いたが,大阪万博は必ず破綻する.夢洲で万博を無理矢理やるのは,その後,ここをカジノ場として使うためである.大阪維新はカジノ利権にどっぷりである.

 さて,パレスチナ自治区ガザにイスラエルが侵攻して10月7日で1年となった.
ガザ側死者は4万2000人,そしてガザ人口の九割に当たる二百万人が避難生活を続ける.イスラエルは9月30日,隣国レバノンにも地上侵攻し,イランはイスラエルをミサイル攻撃するなど,戦火は拡大している.
 田中龍作ジャーナルが 【レバノン発】イスラエルの狂気 止められない米国 で,「誰もイスラエルを止めることができない。イスラエル軍による国連停戦監視軍への砲撃は、一線を越えた事件だった。」と書かれている.
 これが今後どのように展開するのか.
 また,ロシアとウクライナの戦争も,もう2年続く.

 まさに今,世界は地域戦争の時代となっている.19世紀,20世紀の世界大戦の経験を経て,国連をつくり,戦争になる前に何とかしようとしてきたのではなかったのか.
 しかし国連は十分には機能していない.これらの戦争を裏で差配しているのは,国際的な武器商人,つまり軍需産業である.日本の支配層も報道機関もそこに組み込まれており,この戦争の本質が報道されることはない.

 それにしても,ほんとうに大変な時代になった.かつての軍国主義日本の中国やアジア侵略と,イスラエルのパレスチナ侵略は同じであり,その日本はいまイスラエルを支持している.このとき若者による「イスラエルによるジェノサイドと戦火の拡大に抗議し,日本の加担と加害をも問うていきましょう!」との運動も始まった.これは希望である.

 書き置くべきことが多い.もっと今の時代を掘り下げねばならない.そして,これを超える道筋についても,深く考えねばならない.

 

戦争反対!

 昨日28日は9月の第4土曜日,定例の梅田解放区であった.私は5時半に東梅田に到着し,いつものように3人で横断幕をもつ.この写真を撮るときだけ2人に頼む.
 この日のことは,たたかうあるみさん,アソシエ・トモさんも報告をあげてくれている.辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動 から来た人もいて,大勢集まった.
 この日は「イスラエルのガザ侵攻から1年虐殺をやめろ! いますぐ停戦」の集会と行進もあったのだが,私は出られなかった.これに参加してから梅田に来た人もいて,その報告もあった.

 Fさんも電動の車椅子で参加し,語ってくれた.Swing Masa さんや,Akihiko Manabe さんも参加し,それぞれ歌い語ってくれた.そして アソシエ・トモ2 さんも,三宮での行動の後,かけつけ歌ってくれる.
 みなで「戦争反対!」「戦争やめろ!」「イスラエルは手を引け!」と声をあげる.
 この大阪東梅田の街頭の行動は,市民一人一人の自主的参加である.このように集まることはほんとうに大切で貴重なことだ.

 時事新聞が「イスラエル、ヒズボラ指導者を殺害 レバノン首都で本部空爆―攻勢強化、全面衝突の恐れ 」で次のように書く.

イスラエル軍は28日、隣国レバノンの首都ベイルート南郊で27日にイスラム教シーア派組織ヒズボラの本部を空爆し、指導者ナスララ師を殺害したと発表した。組織を長年率いたナスララ師の死亡は、通信機器の一斉爆発や大規模空爆に続き、ヒズボラに大きな打撃となる。ヒズボラや後ろ盾イランの対応次第では、イスラエルとの全面衝突に発展する恐れがある。

 まさに,戦争は拡大するばかりである.殺されたナスラ師についても時事新聞は「ナスララ師、対イスラエル闘争の「英雄」 ヒズボラ拡大の立役者」と伝える.

 イスラエル,そしてロシアとウクライナの戦争,その背後にあるのは国際的な戦争資本である.トランプはこれに抵抗しているが,先日7月13日には暗殺されかけた.
 これからますます,国際武器資本が裏で糸を引くこのような事件は増える.

 自民党内の動きもまた,このような国際的な動きと結びついている.これについてはもう少し調べて,ここに書きたい.

 私にとって,禅寺に参り坐ることと,街頭に立って声をあげることは,一つのことである.これについてもまとまれば思うところを書き置きたい.

智勝会

  15日の日曜日は地元自治会による神園公園の掃除の日であったが,私は掃除を休ませてもらう.かつて学生時代に参加し,十年ほど前に再会した京都相国寺の在家居士の会である 智勝会 の座禅会に出るためである.
 朝7時半に甲陽園駅で阪急電車に乗り,夙川駅,十三駅と2回乗り換え,阪急京都線の四条烏丸駅で降りて地下鉄に乗り,地下鉄今出川駅で降りて 相国寺 まで歩く.10時前に着いた.

 相国寺本堂の南東にある大通院内の,専門道場に隣りあう和室で開かれた,智勝会と智勝会OB会の合同の「 小林玄徳老大師の還暦・出版記念お祝いの会 」である.現役の学生をふくめ,十数人の参加であった.みなで坐を組む. 
 それから老師の提唱をうける.そして12時から,亡くなられた智勝会の先輩達に黙祷を捧げ,斎座会(昼食会)をはじめる.
 一人一人が近況や今の思いを語ってゆく.
 今の日本の世のあり方の酷さ,そして禅はこれにどのように応えてゆけるのかを問う発言をされた方もいた.まさにそれは私自身の課題である.
 最後に,老師から,それぞれが希望した言葉を書いていただいた墨蹟を頂く.私は「 無心 」をお願いした.そして,老師が還暦に際し出版された記念本も頂いた.

 私は大学二年の7月智勝会に出会い,参禅した.夏の赤穂の寺での合宿や,臘八の摂心にも参加した.しかし大学が全学ストライキに入った頃,寺から離れた.
 そして今から十年ほど前に智勝会を続けてきた人と再会した.
 それらをふくめ,智勝会や相国寺のことは,青空学園日本語科のなかの「 不安と求道 」,「 相国僧堂 」などに書いている.それらをもとに,『 神道新論 』のなかで,私にとっての禅を記し,僧堂の写真も載せた.また,智勝会の会報に寄せた一文「 無題 」も青空学園日本語科においている.
 京都の街でこのような集まりが今に続くことは,ほんとうにありがたい.
 心から感謝する.つくづくそう思いながら,戻ってきた次第である.
 こういう機会にこれまで書いてきたものを読みかえすことは,私の人生をふりかえることになり,貴重である.