山上氏殺人罪の証明困難
2020年7月8日、奈良県大和西大寺駅北口付近で安倍晋三氏が暗殺された。
昨日紹介した孫崎享氏の著書は、この問題を大きく取り上げている。
『私とスパイの物語』(ワニブックス)
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この事件に関して新たな報道がなされている。
安倍元首相を銃撃し殺害した罪などに問われている山上徹也被告について、弁護側が裁判員裁判で殺意を認める方針であることが分かったと報じられている。
現在、公判前整理手続きが行われていて、このなかで弁護側が殺意について認める方針であることが分かったと報道された。
しかし、山上被告の殺人罪を問うためには、越えなければならない大きなハードルがある。
刑事訴訟法第三百三十六条
被告事件が罪とならないとき、又は被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない。
山上被告を殺人罪で有罪にするためには〈犯罪の証明〉が必要。
安倍晋三氏が死亡したことは事実だが、誰がどのように殺害したのかは証明されていない。
検察は山上被告を殺人罪で起訴しているが、山上被告を殺人の罪で有罪にするには〈犯罪の証明〉が必要不可欠なのだ。
この点に関して極めて重要な証拠となるのが、事件当日に安倍元首相を治療し、死亡を確認した医師が、その当日に記者会見で述べた供述内容である。
孫崎氏は事件当日に安倍氏の治療に当たった医師が当日の会見で述べた内容に関心を払い、その文字起こし内容全文を著書に掲載されている。
ネット上に公開されている情報を、そのまま転載したものである。
大阪に本社を置く毎日放送が記者会見の全容を一問一答のかたちで文字起こしして掲載している。
【記者会見の全容】安倍元総理が銃撃され死亡
「搬送時点で心肺停止」「最終的には20人以上の態勢で処置」
以下に冒頭部分を転載させていただく。
(福島英賢教授)
「それでは私、福島の方からお伝えさせていただきます。安倍晋三氏ですが、本日午後0時20分に搬送されまして、病院到着時に心肺停止状態。蘇生処置をいたしましたが、残念ながら午後5時3分にお亡くなりになられました。来られた際に頸部2か所銃創がありまして、心臓および大血管の損傷による心肺停止と考えられます。当センターの方で大量輸血を行いましたけども、残念ながらというふうな結果になっております。以上です」
以下、回答は福島英賢教授
―――亡くなった時間は?
「午後5時3分です」
―――首の傷は大きさやどのあたりとか具体的に教えてください
「場所はですね、真ん中のところと少し右の2か所です。大きさは非常に小さい」
―――背後から銃撃を受けたという話があるが、傷は前側に付いていた?
「はい、前頸部です。後ろに傷はありませんでした」
―――2発とも前から入って、片方は左肩にというのは、左側の後ろということですか?
「前というのは場所が前であって、どういう方向で入ったのかは、横からかもしれません。ただ、傷は前にあった」
―――銃で撃たれたということだが、傷の深さは?
「深さというのは心臓にまで到達する深さというふうに理解いただいたらと思います」
―――報道等で2発発射されたということになっているが、このうちどちらが致命傷になったのか、2つ傷があるということですが?
「それはちょっとわかりかねます。わかっているのは銃創と思われる傷が2つあったということだけです。
―――その傷によって出血してお亡くなりに?
「その傷が、先ほどお伝えしたように、胸部に心臓大血管にたどり着いたため、その心臓大血管が損傷したために出血をされたということです」
―――2発のところは胸部ですか?頸部ですか?
「頸部です」
―――頸部に2発?
「頸部に2つの銃創があったということです」
―――心臓が損傷してたと?
「方向がそっち方向に向かっていたんだという」
―――体に2か所銃創があり、心臓と胸部の大血管に損傷があったという言い方で間違いないでしょうか?
「はい、その通りです」
山上氏が発砲した位置は安倍氏の背後。
映像で確認すると、安倍氏が左回りで後ろを振り返ろうとした瞬間に銃撃されて倒れ込んだ。
安倍氏のワイシャツの前側の右襟元が風圧らしきもので一瞬広がったことを確認できる。
この直後に安倍氏は倒れ込んだ。
首の前側に銃創があり、銃弾が心臓に向かって進み心臓を傷つけて死亡させた。
後方にいた山上被告が発射した銃弾によって、この死亡が実現するのかの〈立証〉が必要になる。
その〈立証〉は極めて困難になると予想される。
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