都知事選投票判断の二大論点
東京都知事選が投票日を迎える。
東京都の有権者は参政権という重要な権利を放棄せずに投票所に足を運び、投票権を行使するべきだ。
二つのことを考えて投票先を決定するべきだ。
第一は小池百合子氏に東京都トップの地位を引き続き付与することが適正であるか。
人間性を見つめる必要がある。
東京都幹部を歴任した澤章氏は『ハダカの東京都庁』(文藝春秋社)を刊行して伏魔殿東京都庁の実態を明らかにした。
澤章氏は2020年3月に、
『築地と豊洲「市場移転問題」という名のブラックボックスを開封する』
という本を出版した。
中央卸売市場次長などを務めた経験を踏まえ、小池百合子知事の手法を批判した。
このことが原因となり、澤氏は定年退職後に与えられていた外郭団体理事長職を解任された。
小池百合子氏の独裁者ぶりがよく分かる。
澤氏は小池氏を「悪人」と捉える。
「悪人」とは「自ら「悪人」という自覚がなく、人間(=相手)を傷つけ、切り付け、倒しても、一切、良心の呵責を感じない人間」のことだと澤氏は指摘。
これが小池百合子氏の正体(=本性)であると指摘する。
小池氏の側にいた者で小池氏を良く言う者がいない。
側にいた者が一人残らず小池氏を批判する。
「学歴詐称疑惑」は小池氏の人間性を示す象徴的事例だろう。
小池氏はカイロ大学が小池氏の卒業認定を出すように力を尽くした。
この「工作」が功を奏したのだと推察される。
カイロ大学が小池氏の卒業を認定した模様だ。
しかし、問題の本質はこの点にない。
カイロ大学が卒業認定を出すのかどうかが問題なのではなく、小池氏がカイロ大学を卒業したという事実を有しているのかが問われている。
小池氏は「カイロ大学が卒業を認定した」としか言わない。
「小池氏はカイロ大学を卒業していない」と証言する、当時の事実を自分の目で確かめて実名で告発している人々の主張をまったく打ち消すことができていない。
この人々が虚偽を述べているなら、名誉棄損で訴えるのが当然だろう。
その前に、これらの人々と対面して、公衆の面前で徹底討論をするべきである。
いくら「カイロ大学が卒業を認定した」を主張しても、当時の事実を直接体験して「小池氏はカイロ大学を卒業していない」と証言する人々の主張を論破できなければ、誰も「小池氏がカイロ大学を卒業した」と思わない。
学歴詐称は当選を無効にする効力を有する犯罪。
この疑惑をまったく払拭できない小池氏を知事の座に留まらせることが適正であるのか。
東京都の有権者は、この一点を熟慮して投票所に足を運ぶべきだ。
小池氏の是非を判断する際に考慮すべきもう一つの重大問題がある。
東京都が関与する巨大プロジェクトである外苑・築地再開発事業が利権まみれになっていると見られること。
また、都庁の壁に光を当てるPM事業にも2年間で48億円物公金が注がれた。
その大半がメディア企業に流れていること。
築地も外苑もメディアと密着する再開発事業であり、これら再開発を取り仕切る三井不動産に東京都から大量の天下りが行われている。
「都政の利権化」、「都政の私物化」が極めて深刻な状況にあると考えられる。
都知事選での投票先を判断する際に押さえておくべき第二の事項は、石丸伸二氏に対して主要メディアが不自然な大宣伝を展開してきたことだ。
反小池票が真正の反小池候補に集中すると小池氏が落選する可能性が高まる。
これを阻止するために、反小池票をかすめ取る「第三の候補」が必要だった。
この「第三の候補」に石丸氏が起用された疑いが強い。
石丸氏浮上はメディアが誘導したものと言える。
とりわけ、産経、読売、日経三系列の石丸氏宣伝活動が突出している。
これが小池三選アジェンダの中核のひとつ。
見え透いたメディア工作に踊らされることは、悪徳利権勢力の思うつぼになることを意味する。
小池氏、石丸氏以外の候補者に投票することが賢明である。
その際、考えるべきことは当選可能性のある反小池候補に投票を集中すること。
上記の二つのポイントを踏まえて、明日の投票日にはすべての東京都の主権者が投票所に足を運び、正しい判断を示すことが求められる。
気鋭の政治学者・政治思想家である白井聡氏との共著が7月1日にアマゾンにて先行販売開始された。
『沈む日本 4つの大罪
経済、政治、外交、メディアの大嘘にダマされるな!』
(ビジネス社)
https://x.gd/3proI
ぜひご高覧賜りたい。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第3830号
「石丸氏に投票すべきでない理由」
でご購読下さい。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、[email protected]までお願い申し上げます。
価格:1,980円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,870円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,650円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,650円 通常配送無料
出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する
価格:994円 通常配送無料
出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する
価格:907円 通常配送無料
出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する
価格:1,620円 通常配送無料
あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)
価格:1,620円 通常配送無料
価格:994円 通常配送無料
出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する
価格:1,620円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,512円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)
価格:1,728円 通常配送無料
出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する
価格:1,728円 通常配送無料
出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する
« 国際政治動乱の時代 | トップページ | 小池3選アジェンダ通りの都知事選 »
「2024年都知事選」カテゴリの記事
- 大宣伝・印象操作・巨大選対(2024.07.10)
- 石丸氏メディア異常宣伝の黒幕(2024.07.08)
- 小池3選アジェンダ通りの都知事選(2024.07.07)
- 都知事選投票判断の二大論点(2024.07.06)
- 小池3選悪夢の創設者(2024.07.04)