« 野党共闘破壊連合六産別に落選運動 | トップページ | 権力にすり寄るゆ党はいらない »

2022年7月 5日 (火)

対ロ外交根本を誤る岸田内閣

世界の支配者は米国ではない。

しかし、米国は勘違いしている。

米国の価値観が世界最高であり、米国の価値観を他国に埋め込むことを強制しても構わない。

そのために必要があれば武力の行使も辞さない。

これが米国ネオコン勢力の考え方。

一言で表現すれば「力による現状変更主義」。

「覇権主義」、「一極支配主義」とも表現できる。

軍事力によって他国支配を強行する21世紀の「新・帝国主義」だ。

紛争の解決に武力を用いた点でロシアの行動は批判されるべき。

しかし、これを米国が批判するのは噴飯もの。

2003年のイラク戦争は何だったのか。

イラク戦争は明白な米国による侵略戦争である。

米国の侵略戦争であったイラク戦争で、イラクの無辜の市民10万人ないし100万人が虐殺された。

この事実を脇に置いて米国がロシアを批判するのは噴飯もの。

G20で対ロシア経済制裁を実施しているのはEUを1ヵ国とカウントして10ヵ国。

10ヵ国は対ロシア経済制裁を実施していない。

EUの人口を人口最多国スペインで計算すると、人口比では制裁実施国が19%であるのに対し、制裁非実施国が81%。

人気ブログランキングへ

日本のメディアはグローバル巨大資本に支配されている。

したがって、グローバル巨大資本に都合の良い情報しか流布されない。

ウクライナ戦乱について米国支配勢力が発する情報しか流布されない。

そのために、大多数の国民の判断が偏っている。

偏った情報しか入手しないから偏った判断しか持つことができない。

これは第二次世界大戦のときも同じ。

日本国民は大本営が発表する情報だけを入手していた。

そのために偏った判断しか持つことができなかった人が圧倒的多数だった。

問題の解決に武力行使を用いたことは批判されるべきだが、ロシアが軍事作戦始動に踏み切ったのには理由がある。

ウクライナに非がなく、ロシアが単に領土的野心から軍事侵攻に踏み切ったのならロシアだけが非難されるべきだ。

しかし現実はまったく違う。

戦乱発生までの経緯を踏まえれば、非はウクライナの側にあるとするのが適正だ。

日本の国会はゼレンスキーに演説の機会を与えたが、ものごとを正しく判断するにはロシアのプーチン大統領にも発言の機会を付与するのが適正だった。

人気ブログランキングへ

ウクライナは独立国になって31年の時間しか有していない。

ウクライナは東西での内部対立をかかえる国。

ウクライナ西部ではネオナチにつながる国粋主義者、民族主義者が強い勢力を有する。

ウクライナ西部がナチスドイツの支配下にあった時代、ウクライナ西部の民族主義者はポーランド人、ユダヤ人、ロシア人虐殺に加担した。

第二次大戦終結後、ナチスドイツは断罪されたが、ウクライナのネオナチ勢力=民族主義者は米国が保護した。

米国の対ソ連戦略の一環でウクライナ・ネオナチ勢力が保護、温存された。

2014年ウクライナ政権転覆は、米国がウクライナ・ネオナチ勢力と結託して実行したものである。

米国は暴力革命によってウクライナ政権を破壊し、非合法の米国傀儡政権を樹立した。

この非合法新政府が直ちに「ウクライナ民族社会」設立を宣言し、東部のロシア系住民に対する人権侵害、差別的取り扱いを始動させた。

そのためにウクライナ東部で内戦が勃発。

クリミアでは住民が住民投票を実施してロシア帰属を決定した。

ウクライナ内戦を収束するために「ミンスク合意」が制定された。

2015年に制定された「ミンスク2」は国連安保理で決議され、国際法の地位を獲得した。

「ミンスク2」の核心は東部2地域に高度の自治権を付与すること。

これが実行されれば、自動的にウクライナのNATO加盟は消滅する。

ゼレンスキーはミンスク合意履行を公約に掲げて大統領に選出された。

そのゼレンスキーがミンスク合意を誠実に履行していれば今回の戦乱は発生していない。

ところが、ゼレンスキーは態度を変え、ミンスク合意を踏みにじり、ロシアとの軍事対決路線を明確化した。

この行動を背後から推進したのがバイデン大統領。

今回の戦乱は米国とウクライナが挑発して発生させたもの。

こうした歴史事実を踏まえて問題に対応しなければ、日本は針路を誤る。

日本はサハリンでの共同事業の権益を失うことになると見られるが、日本の外交対応の当然の帰結である点を見落とせない。

『日本経済の黒い霧
ウクライナ戦乱と資源価格インフレ
修羅場を迎える国際金融市場』
(ビジネス社、1870円(消費税込み))
516txuu715l_sy291_bo1204203200_ql40_ml2_
https://amzn.to/3tI34WK

ぜひご高覧ください。

Amazonでの評価もぜひお願いいたします。

人気ブログランキングへ

メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

https://foomii.com/00050

のご購読もよろしくお願いいたします。

上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。

https://foomii.com/files/information/readfree.html

人気ブログランキングへ

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第3262号「平和を破壊する巨悪の正体」
でご購読下さい。

『アベノリスク』(講談社)
動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。

2011101日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。

 創刊月201110-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。

 メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、[email protected]までお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

 

価格:1,870円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

 

価格:1,650円 通常配送無料

出版社:株式会社コスミック出版
amazonで詳細を確認する

 

価格:994円 通常配送無料

出版社:詩想社
amazonで詳細を確認する

 

価格:907円 通常配送無料

出版社:発行:祥伝社
amazonで詳細を確認する


日本経済を直撃する「複合崩壊」の正体

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:発行:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

「国富」喪失 (詩想社新書)

価格:994円 通常配送無料

出版社:発行詩想社 発売星雲社
amazonで詳細を確認する

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する


泥沼ニッポンの再生

価格:1,512円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:星雲社
amazonで詳細を確認する

« 野党共闘破壊連合六産別に落選運動 | トップページ | 権力にすり寄るゆ党はいらない »

ウクライナ紛争」カテゴリの記事

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ