本丸でなく犯罪告発者に牙を剥く大阪地検の怪
「違うだろー!」
と主権者が判断するのが森友疑惑に対する検察の姿勢である。
森友疑惑の核心は、時価10億円は下らないと判断される国有地が森友学園に1億3400万円の破格値で払い下げられたことだ。
森友学園は安倍昭恵氏を新設小学校の名誉校長に迎えた。
安倍名誉校長は森友学園の籠池泰典理事長からの相談を受けて、国有地払い下げ等の問題について、公務員秘書の谷査恵子氏に指示して財務省との折衝を行わせたと見られている。
その結果として財務省と近畿財務局とが対応し、国有地の激安払い下げが行われた。
財政法第9条は
「国有財産を適正な対価なくしてこれを譲渡してはならない」
と定めている。
森友学園への国有地払い下げは財政法第9条に違反している疑いが濃厚で、この払い下げを行った行政当局は、国に損失を与えた「背任」の疑いが持たれている。
大阪地検特捜部が総力を挙げて対応するべき事案は、この「国有地不正払い下げ疑惑事案」である。
ところが、大阪地検特捜部は、森友学園が受給した補助金が過大であったとして、補助金不正受給の疑いで森友学園の籠池泰典理事長に対する刑事捜査を進展させている。
補助金不正が存在したのなら不正は正す必要があるが、検察の捜査姿勢が政治権力によって歪められている疑いが濃厚である。
補助金の不正受給を問題にするなら、加計学園の今治市での獣医学部新設にかかる建設費水増し計上疑惑にメスを入れるべきである。
安倍政権の権力私物化、政治腐敗に関する事案が炸裂している。
森友学園事案では、国有地の不正払い下げ疑惑が噴出している。
加計学園事案では、安倍政権が政治権力を私物化して、安倍首相のが「腹心(ばくしん)の友」と公言する加計孝太郎氏が経営する加計学園による獣医学部新設を強引に決定した疑いが持たれている。
中立・公平でなければならない行政が政治権力によって歪められた疑いが濃厚である。
これ以外にも、安倍首相を不自然に絶賛する元TBS職員の山口敬之氏が、準強姦容疑で逮捕状を発付されたにもかかわらず、警視庁刑事部長であった中村格氏がこれを握り潰し、無罪放免されたとの事実が発覚した。
政治圧力によって刑事手続きが歪められたのなら、これも重大な事案である。
米国のトランプ政権によるロシアゲート疑惑に対する捜査妨害問題をはるかに凌駕する超重大疑惑である。
真相解明を求める野党は日本国憲法53条の規定に基づいて、臨時国会の召集を要請した。
内閣は臨時国会を召集しなければならないことを憲法第53条は定めている。
ところが、安倍政権は臨時国会を召集しない。
閉会中審査を開いたが、肝心の安倍昭恵氏、加計孝太郎氏を国会に招致することを拒み続けている。
安倍首相の補佐官を務めていた和泉洋人補佐官は、前川喜平前文部科学事務次官に対して、
「総理の口からは言えないので自分が代わりに言う」
と発言したと前川氏は証言しているが、和泉氏は
「言っていないと思う」
と証言している。
証言が真っ向から食い違っているのであるから、両者を証人喚問することが必要である。
前川氏は証人喚問に応じる考えを表明している。
国会の決定に最大の影響力を与えるのは最大政党である自民党である。
自民党の代表である安倍晋三氏が証人喚問を指示すれば証人喚問は実現する。
「国会のことは国会がお決めになる」
などと他人事で済ませようとするところに、安倍首相の卑屈で卑劣な姿勢が鮮明に浮かび上がる。
こうした安倍政治の暴走を多くの主権者が許さないと考えている。
安倍政治を退場させるために、もっとも効果的な方法は、選挙で安倍政権与党を敗北させることである。
東京都議選、仙台市長選で、主権者は安倍自民を大敗させた。
この流れを7月30日投開票の横浜市長選でも続けなければならない。
民進党の一部が自公と手を組んで、カジノ推進と見られる林文子候補を支援しているが、言語道断の対応と言う外ない。
カジノに反対し、中学校給食実施を唱える野党共闘候補である伊藤ひろたか候補を、なんとしても市長に押し上げるべきである。
そのためには、無党派層がこぞって市長選挙に足を運び、清き一票を投じることが必要不可欠である。
横浜市の主権者の選挙を棄権しない積極行動がどうしても必要である。
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