しゃれになりません
科学の世界に”絶対”は無い、と書いたが、このようなやり方で提示されたものはすでに科学とは言えない。「義経はモンゴルに渡ってジンギスカンになった」とか「大昔の太平洋にはムー大陸があった」とかいうニセ科学とほとんど同列のものだ。
というわけだ。実際にそんな主張をしてるまともな歴史学者はいないわけだし。歴史問題に詳しいことになってる”文化人”や”トンデモ学者”ならいるけどね。
ところで、今年に入ってからこの手の人たちが必死になって無かったことにしようとしている従軍慰安婦問題だが、一応はまともな歴史学者と見なされているのに、無かったと主張しているのが秦郁彦氏である。否定派の人にとっての論理的な後ろ盾になってる感もある。
だが、こちらのエントリー
Stiffmuscleの日記 - どくしょのじかん 2
を見り限り、とてもじゃないがまともな歴史学者の検証と呼べるものではない。いや、その手法はあきらかに創造論者やホロコースト否定派と同じ、ニセ科学のやり方である。
1.みずからの見解に関する最終的結論をほとんど述べずに、相手の弱点を集中攻撃する。たとえば、否定論者の場合なら、目撃者の証言に見られる不一致を重点的に攻めようとする。
2.対抗する主張の主たる学者たちが犯した失策を利用し、相手の結論が少しばかりまちがっていたからという理由で、その結論は「まったく」のまちがいだとほのめかす。
3.自分たちの意見に説得力を与えるために、有名な主流派の言葉を断片的に引用する。
上に引用したのは、「なぜ人はニセ科学を信じるのか」の中にある、創造論者とホロコースト否定論者のとる議論手法の類似点としてあげられた5点のうちの3つだが、秦氏がやっているのはこれと同じだ。慰安婦たちに対する日本軍や日本政府の責任を無かったことにするために、歴史学者としての良心を捨てるのかあんたは! これは影響力の面から見ても、始めからまっとうな学者じゃないひとたちがやるよりもはるかに罪深い行為だと思う。
それにしてもだ、元慰安婦の方々の証言に不整合が見られるからといって彼女たちを”嘘つき”呼ばわりしている人間たちは、秦氏のことはなんと言うのだろう? 少しは恥を知ってもらいたいものだ。
うちゃさん、こんな話を見つけてます。
「南京事件(いわゆる南京大虐殺)については、根拠とした『そねかずお』なる人物の手記を第一級資料とし、中間説(4万人)を唱えているとのこと。(ただし後に「そねかずお」が当時南京にいなかったことが判明。)」「客観的な実証を重んじる実証史家として知られるとの事であるが、富田メモを第一級資料と認定し、日経新聞に手を貸したことで、物議をかもし出す。」「、南京事件の死傷者数(4万人)の根拠が薄弱であることや、富田メモなんかを第一級資料としているところに、実証史家という評価にはやや疑問を持たざるおえない。」via. ttp://nihondanji.iza.ne.jp/blog/tag/18137/
…私は、南京事件は勉強不足&富田メモは報道でちらっと聞いたっけ程度なので、この情報を評価できません。そねさんについて、何か情報をおもちでしたら、教えていただけませんか(ネタを拾ったブログさんは白紙撤回署名に賛同するようなところなので、返って興味がわきます)。
ほぼ同内容だけど、こっちの米欄もおもしろいです。
ttp://nihondanji.iza.ne.jp/blog/entry/75489/
でも、レンタル核論って何?
なんか、とんでもな匂いが漂うんですけど(^^;
あと、ここで何かしゃべってるらしいんですけど、私、自宅では回線遅いし、職場ではYouTubeブロックかかってて、みるの大変なんですよね(笑)
http://jp.youtube.com/watch?v=cdvXHqwgwac
http://jp.youtube.com/watch?v=QXzbnirfdps
http://jp.youtube.com/watch?v=QG8MVvGPbXA
http://jp.youtube.com/watch?v=BJ-8j5OR9RA
追伸、やっと半分ぐらいみましたけど、渡辺昇一氏が司会で、岡崎氏と対談しています。話題の人物を含め、スゴイ取り合わせでした。
2007.07.22 (Sun) | 碧猫 #fYTKg7yE | URL | Edit