答えが出ない問題
Posted: 2012.01.12 (Thu) by うちゃ in 雑記
こちらのブックマークで話題になっているこの問題。
あめが同じ数ずつはいったふくろがいくつかあります。あめぜんぶの数は
8×5の しきでもとめられます。
つぎの中で正しいものには○、正しくないものには×をつけましょう。
あめのふくろはぜんぶで8つあるね。
あめは1ふくろに8こずつはいっているね。
あめのふくろはぜんぶで5つあるね。
あめは1ふくろに5こずつ はいっているね。
ブクマではいろいろ言われているけれど、この問題、素直に解こうとすると答えられません。問題文の中では8×5という数式しか情報として与えられていないので、ここから袋一つあたりのあめの数と袋の数を読み取ることはできないのです。数式を立てるときに、(袋一つあたりのあめの数)×(袋の数)と考えて式を立てましょう、とは言えたとしても、その逆は自明ではありません。かけ算の式にはそんなルールは無いので、書かれていないことを読み取ってはいけないのです。
ですから、設問として書かれている文章はどれも真偽を判定できません。判定するための情報が得られていないのですから、この問題に対する論理的に正しい回答はどの文章も正しいか正しくないかわからない、ということになります。
これ、問題文を正確に理解し、かけ算の式についての正しい知識を持って論理的に考えると、答えを出せなくなるんだから、問題を出された子供が混乱するのはあたりまえで、国語の問題ですらない、というのは正しい意見です。
回答可能にするためには問題文を
あめが同じ数ずつはいったふくろがいくつかあります。あめぜんぶの数は
(ふくろ一つあたりのあめの数)×(ふくろの数)と考えて、
8×5の しきでもとめられます。
と改変しないといけないのですが、これじゃ間違える人はいないと考えたんでしょうね。どう考えて式を立てたのかという部分を省略してしまい、問題として成立しなくなってしまいました。