第5期第5回神戸市立図書館協議会
今期最後の協議会を傍聴してきました。
日時:平成30年7月31日(火)15時~17時
場所:中央図書館研究室
出席委員:8名
傍聴:3名
<報告事項>
>・平成29年度利用実績および平成30年度見込み
・平成30年度の図書館事業計画
①6月22日から試行実施されている電子図書貸出サービス(KOBE電子図書館 by Rakuten OverDrive)について
現在1400冊以上が貸し出し中となっています。お一人に貸し出し中は他の人は閲覧できない仕組みです。これに対し、電子図書館を知ってもらうため、期間限定でもよいので複数の貸出が必要ではないかとの指摘がありました。
契約上の問題で複数貸出しを行うに追加費用が掛かるようですが、試行実施であるからこそできるだけ多くの利用者に電子図書館を利用してもらいたいところです。
貸出サービスのプロモーション(みなと銀行本店でのパネル展示、市内ファミリーマートでのチラシ配布)がおこなわれたそうですが、いずれも既に終了しているのが残念です。
②図書受け入れ冊数(前年度比132.9%)、うち購入図書数(同137.7%)について
電子図書は入っておらず、蔵書更新予算が措置され経年劣化で傷んだ本を購入したため増加したとのことです。そのため、蔵書数は増えていません。
貸出冊数に関連して委員から次の意見が出されました。
貸出だけではなく、館内利用数を計る必要がある。滞在型図書館としては必要な指標である。
事務局から、入館者数は計測しているが、館内閲覧や滞在時間については計測していないとの回答がありました。委員からはレファレンス資料だけでも利用数を出せないかとの意見が出ました。貸出数だけでは図書館の利用を正確にははかることはできないからです。個人を特定しない形での計測方法を検討する必要がありそうです。
図書館事業としての「気候変動学習」の必要性、重要性の指摘もありました。異常な高温、水害に見舞われている今年に限らず、気候の大きな変動についての学習は防災の面からも重要な課題です。事務局からは8月1日になぎさ小学校、砂防事務所と図書館が連携して防災学習を行う予定について説明されました。協議会の翌日に実施されたこの学習会、どんなものになったのでしょうか。この試みが多くの学校で実施されるようになるといいですね。
③(仮称)新三宮図書館整備検討会、(仮称)進西図書館整備検討会について
既に第一回が開催された両検討会の報告がありました。委員からは神戸市の中で図書館が占める位置(果たす役割)を考えたうえでそれぞれの図書館について検討されることを期待するとのお話がありました。
<協議内容>
・平成29年度神戸市立図書館事業評価について
・第5期図書館協議会内容について
①図書館事業評価について
あらかじめ委員それぞれから評価内容が提出されています。その中で委員間の評価が分かれた2項目について協議されました。
国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスは、他自治体の図書館の多くで印刷可能となっているが、神戸市では閲覧のみで印刷不可となっている点について、事務局に説明が求められました。利用規約で印刷は職員がすることになっているが、プリンターの設置場所と職員負担の点から、印刷不可にしているとのことでした。
国会図書館が認めている印刷が図書館側の理由によりできないのは神戸市の取組の弱さを示すものであり、このサービスの趣旨、神戸市民の情報基盤としての図書館の役割をを理解し、利用者の立場から印刷可能とするようにと委員が指摘されました。図書館は今後検討してくださるとのことでした。
②図書館企画行事について
参加者の人数が少ないとの意見があり、評価が分かれましたが、図書館の行事は参加者の人数だけでは測れないことも多く、多様なイベントを企画実施していることは評価できるとの意見が多く出されました。広報の仕方について工夫と努力が必要との点については委員、図書館とも意見が一致しました。
③第5期協議会内容のまとめについて
事務局がこれまでの協議された内容をまとめた文章を読みあげ、確認しました。
委員から、「書店・出版界と図書館との関係について」これだけまとまった内容が示されたことはないのではないかとの見解が示されました。公開されましたら、皆さんもどうぞご覧になってください。
また、今秋、図書館と神戸市の書店、出版社との連携行事が企画されていることがわかりました。協議会での議論を踏まえた早速の企画、楽しみです。
協議最終版に、図書館での漫画の扱いについての意見が交わされました。すぐれた漫画があることは委員皆さんが認めていらっしゃいますが、特に小さい人たちの言葉からのイメージ習得への影響という点について意見が分かれたように思います。
幼児期にこそ視覚からイメージを読み取る能力をつける必要があるとの意見の一方、視覚への刺激が強すぎ言葉を読み取ることへの影響を懸念するという意見がありました。時間がなく、答えが出たわけではありませんが、来期以降、この課題についても議論が深まることに期待したいと思います。
10年の長きにわたり会長を務められた安原先生はもとより、委員の皆さまにはお礼を申し上げます。ありがとうございました。
日時:平成30年7月31日(火)15時~17時
場所:中央図書館研究室
出席委員:8名
傍聴:3名
<報告事項>
>・平成29年度利用実績および平成30年度見込み
・平成30年度の図書館事業計画
①6月22日から試行実施されている電子図書貸出サービス(KOBE電子図書館 by Rakuten OverDrive)について
現在1400冊以上が貸し出し中となっています。お一人に貸し出し中は他の人は閲覧できない仕組みです。これに対し、電子図書館を知ってもらうため、期間限定でもよいので複数の貸出が必要ではないかとの指摘がありました。
契約上の問題で複数貸出しを行うに追加費用が掛かるようですが、試行実施であるからこそできるだけ多くの利用者に電子図書館を利用してもらいたいところです。
貸出サービスのプロモーション(みなと銀行本店でのパネル展示、市内ファミリーマートでのチラシ配布)がおこなわれたそうですが、いずれも既に終了しているのが残念です。
②図書受け入れ冊数(前年度比132.9%)、うち購入図書数(同137.7%)について
電子図書は入っておらず、蔵書更新予算が措置され経年劣化で傷んだ本を購入したため増加したとのことです。そのため、蔵書数は増えていません。
貸出冊数に関連して委員から次の意見が出されました。
貸出だけではなく、館内利用数を計る必要がある。滞在型図書館としては必要な指標である。
事務局から、入館者数は計測しているが、館内閲覧や滞在時間については計測していないとの回答がありました。委員からはレファレンス資料だけでも利用数を出せないかとの意見が出ました。貸出数だけでは図書館の利用を正確にははかることはできないからです。個人を特定しない形での計測方法を検討する必要がありそうです。
図書館事業としての「気候変動学習」の必要性、重要性の指摘もありました。異常な高温、水害に見舞われている今年に限らず、気候の大きな変動についての学習は防災の面からも重要な課題です。事務局からは8月1日になぎさ小学校、砂防事務所と図書館が連携して防災学習を行う予定について説明されました。協議会の翌日に実施されたこの学習会、どんなものになったのでしょうか。この試みが多くの学校で実施されるようになるといいですね。
③(仮称)新三宮図書館整備検討会、(仮称)進西図書館整備検討会について
既に第一回が開催された両検討会の報告がありました。委員からは神戸市の中で図書館が占める位置(果たす役割)を考えたうえでそれぞれの図書館について検討されることを期待するとのお話がありました。
<協議内容>
・平成29年度神戸市立図書館事業評価について
・第5期図書館協議会内容について
①図書館事業評価について
あらかじめ委員それぞれから評価内容が提出されています。その中で委員間の評価が分かれた2項目について協議されました。
国会図書館の図書館向けデジタル化資料送信サービスは、他自治体の図書館の多くで印刷可能となっているが、神戸市では閲覧のみで印刷不可となっている点について、事務局に説明が求められました。利用規約で印刷は職員がすることになっているが、プリンターの設置場所と職員負担の点から、印刷不可にしているとのことでした。
国会図書館が認めている印刷が図書館側の理由によりできないのは神戸市の取組の弱さを示すものであり、このサービスの趣旨、神戸市民の情報基盤としての図書館の役割をを理解し、利用者の立場から印刷可能とするようにと委員が指摘されました。図書館は今後検討してくださるとのことでした。
②図書館企画行事について
参加者の人数が少ないとの意見があり、評価が分かれましたが、図書館の行事は参加者の人数だけでは測れないことも多く、多様なイベントを企画実施していることは評価できるとの意見が多く出されました。広報の仕方について工夫と努力が必要との点については委員、図書館とも意見が一致しました。
③第5期協議会内容のまとめについて
事務局がこれまでの協議された内容をまとめた文章を読みあげ、確認しました。
委員から、「書店・出版界と図書館との関係について」これだけまとまった内容が示されたことはないのではないかとの見解が示されました。公開されましたら、皆さんもどうぞご覧になってください。
また、今秋、図書館と神戸市の書店、出版社との連携行事が企画されていることがわかりました。協議会での議論を踏まえた早速の企画、楽しみです。
協議最終版に、図書館での漫画の扱いについての意見が交わされました。すぐれた漫画があることは委員皆さんが認めていらっしゃいますが、特に小さい人たちの言葉からのイメージ習得への影響という点について意見が分かれたように思います。
幼児期にこそ視覚からイメージを読み取る能力をつける必要があるとの意見の一方、視覚への刺激が強すぎ言葉を読み取ることへの影響を懸念するという意見がありました。時間がなく、答えが出たわけではありませんが、来期以降、この課題についても議論が深まることに期待したいと思います。
10年の長きにわたり会長を務められた安原先生はもとより、委員の皆さまにはお礼を申し上げます。ありがとうございました。
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