忘れ得ぬ店たち(16) 阪急春日野道ガード下

武装した連合赤軍が管理人を人質に立てこもり、機動隊が押し入ってこれを逮捕する。
テレビで延々と生中継された。
2月の信州だから気温は低い。
この時、機動隊員が暖をとったのが、発売直後のカップヌードルだ。
カップヌードルをすする機動隊員の姿をカメラがとらえている。
これを機にカップヌードルは世に知られたと言われている。
実際、この事件後、カップヌードルの自動販売機が増えた。
阪急春日野道駅のガード下にも1台設置してあった。
学生の頃、冬の夜はよくここで立ち食いしたものだ。
自動販売機のボタンを押すとカップヌードルがコロンと出てくる。
そいつを自販機の側面のくぼみに入れて、別のボタンを押す。
先のとがった管が出てきて、カップ上面に張ってある紙を突き破る。
そのまま熱湯が注がれる仕組みだ。
これを手に改札を通り、吹きっさらしのホームで食べた。
冬の夜風は冷たいけれど、体の芯からあっためてくれた。
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