(受けなくてもよかった手術を受けたことになるが、)それでもいまの検査体制を続けることの正当性は、二つの組み合わせでしか説明できないと考えています。
そのひとつは、事故の被ばくによって将来甲状腺がんが発生する可能性が否定できないということ。
二番目としましては、事故の影響として甲状腺がんが増加したかしなかったかを疫学的に検証し、県民そして国内外に示す必要があるということ。
この二つの両方を満たすことでしか、この検査体制を正当化できない。つまり、先ほど言いましたように二重のリスクを県民が負担しなければならないというこの状況を十分に説明できないと思うわけです。
このことをこの評価部会としてもしっかり認識した上で、それでも県民の皆さんに検査を続けていただきたいと思いますと責任を持って書くべきだと思います。
検査を続けてほしいという県民の声があることはもちろん受け止めますけど、それだけでは理由にならない。
また、不安解消のためにということもそれだけでは理由にならない。
きちんとリスク負担を県民に求めているものですよとはっきり責任を持って言った上で、それでもやはり検査は継続すべきだとこの評価部会としては考えますときちんと盛り込むべきというのが私の意見です。
「地震予知」の幻想: 地震学者たちが語る反省と限界 (2014/07/18) 黒沢 大陸 商品詳細を見る 地震予知の舞台裏を実名で赤裸々に書いている。ともすれば難解になりやすい専門的な話を噛み砕いてわかりやすく書いてある。地震専門家と読者の間を取り持つ新聞記者が科学コミュニケーションを実践した本だ。 |
火山のふもとで (2012/09/28) 松家 仁之 商品詳細を見る 麦小舎で手に取ってみて、おもしろそうだったから買って読みました。そのとき藤野さんとの会話:「え、小説ですか?」「そうですよ。フィクションです」 中だるみがあったが、最初と最後はよい仕上がりだと思う。最後のところの、いきなりの時間変化やらなにやら、表現と描写が簡素すぎて読者の想像が追い付いていかないところがあったが。 20世紀前半、1980年代、そしていま2010年代の北軽井沢の空気をよく書きあらわしたご当地物として楽しく読めた。青山の国立現代図書館て、どこのことだろか。 |
Author:早川由紀夫
私は火山の地質学が専門です。そのなかでも、噴火によって火山から吐き出される火山灰の分布に強い関心をもっています。福島第一原発から放出された放射能の分布は、火山灰に関する私の専門知識を応用してうまく理解することができます。
@HayakawaYukio