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次回アップ予定:Scene-442 引地川『八部水管橋~富士見橋』(07/28 12:00)
[Vol-01] 『ぶらっと遡上探索』の第21弾は、境川の西側に平行する形で流れる引地(ひきじ)川です。神奈川県大和市上草柳に在る泉の森を水源地として南下し、神奈川県道45号線までが大和市が管理する準用河川部(4.45km)で、藤沢市稲荷付近から湘南砂丘地帯を経由して藤沢市鵠沼(くげぬま)海岸で相模湾に注ぐ、流路延長21.3km(二級河川部16.85km:神奈川県管理)です。何時もの様に、橋梁主体で近在の寺社・名所などを紹介しながら河口から源流地までを遡上しますので、引き続きご覧下さい。
今回は前回Spot紹介した新江ノ島水族館からの継続で、引地川河口から鵠沼橋、龍宮橋、稲荷橋、日の出橋、作橋までの紹介です。では、水族館から裏手の片瀬海岸に出ると左手に江ノ島、右手には引地川河口方向へと浜道が続いています。天気は良いのですが、静岡方向に雲が居座っており富士山は見えませんね。代わりに海に浮かぶ、波待ちサーファーでもご覧下さい(笑)。
此処のサーファーは大半が地元の人で、自宅からサーフボードキャリア付きの自転車で通っていますね。1km程進むと、津波避難タワーが在ります。標高10.7mの津波高さ+余裕2mのステージ高さ12.5mで設計されていますが、津波高さは想定なので、実際には近くのビルへ避難した方が良いよね。隣に広場が在り、ブリケツ親爺の「平和の像」が建っています、明治以来、国の礎になった英霊を顕彰し、戦争の悲惨と不幸を再び繰り返してはならないという悲願が込められた像で1965年(S40)の建立です。前方からは撮らない方が良いよね(爆)。
更に、250m程進むと引地川の左岸側河口になります。先ずは、恒例儀式の0km河川標識探しを始めます。左岸側の突堤先まで進み、地面を確認しながら上流方向へ移動します。突堤先から100m程進むと、見っけ!二級河川引地川の距離標です、-0.2kmと刻まれています。地図で確認すると、河口0kmの位置は第一橋梁となる鵠沼橋センターでした(0km距離標は見当たらず)。と云う事で遡上儀式を終了、右岸側も確認しましたが、右岸側では距離標は見つかりませんでした。
では、引地川の第一橋梁である『#01鵠沼橋』から紹介します。創架は1932年(S7)で、左岸の藤沢市鵠沼海岸2丁目と右岸の藤沢市鵠沼海岸4丁目とを結び、国道134号線が通ります。1990年(H2)に発生した台風20号豪雨による増水で、下流側に並行していた人道専用橋の、みどり橋と共に落橋し、みどり橋は其のまま廃止されています。
名称:鵠沼橋
構造種別:2径間PC桁
河口からの距離:0km
橋の長さ:54m
有効幅員:約24m
完成:1992年(H4)
鵠沼橋の左岸下流脇に初代鵠沼橋の親柱が残されています。左岸上流脇には引地川改修紀功碑が建っています。漢字カタカナ交じり文の内容を要約すると、引地川は曲がりくねった河川で、豪雨に遭う度に堤防が決壊し、農作物や住居への被害が発生するも、藤沢町の財政では応急修繕しか出来ませんでした。永年の懸案事項であった河川の土木改修事業に対する県当局への懇願が通り、1932年(S7)から2年間で引地川下流壱千間(1818m)の改修が完了したと刻まれています。
鵠沼橋の上流250mに架かるのが『#02龍宮橋』です。左岸の藤沢市鵠沼海岸3丁目・5丁目と右岸の藤沢市鵠沼海岸4丁目とを結び、一般道が通ります。親柱は龍宮門のイメージですね。
名称:龍宮橋
構造種別:1径間鈑桁
河口からの距離:0.3km
橋の長さ:33m
有効幅員:5m
完成:1982年(S57)
此の辺りの遊歩道は、車道は勿論の事、チャリ用の道とも隔たれており、後ろを気にしないで歩けるので良いね。護岸に見慣れない花が咲いていました、帰宅してから"紫の小花・黄色の雄しべ"でググルとイタチハギと云う名前で北アメリカ原産、侵略的外来種ワースト100に選定されているも、根の土壌固定力が強く、法面緑化に利用されているそうです。左岸側にも引地川0.4km距離標が在りましたが「もういいって」、そうですよね(笑)。
龍宮橋の170m上流に架かるのが『#03稲荷橋』で、左岸の藤沢市鵠沼海岸5丁目と右岸の藤沢市鵠沼海岸4丁目とを結び、市道鵠沼海岸が通ります。
名称:稲荷橋
構造種別:1径間PC桁
河口からの距離:0.4km
橋の長さ:34m
有効幅員:15m
完成:1989年(H1)
稲荷橋から180m上流に架かるのが『#04日の出橋』です。此の橋も左岸の藤沢市鵠沼海岸5丁目と右岸の藤沢市鵠沼海岸4丁目とを結び、一般道が通ります。親柱と欄干に飾られている鳥は周辺に多く生息していたイカ2貫、もとい 千鳥だそうです(笑)。下流側に日の出橋下水伏越ゲートや浜見山3号雨水吐口ゲートが見えます。
名称:日の出橋
構造種別:1径間鈑桁
河口からの距離:0.6km
橋の長さ:36m
有効幅員:約9m
完成:1985年(S60)
日の出橋から北東100m程に鵠沼伏見稲荷神社が在ります。かつては此処から北東2km程に霊泉の湧く稲荷社が在りましたが、関東大震災後に霊泉が涸れて衰退し、1943年(S18)に現在地に移転、伏見稲荷大社の御分霊を祀り、此の地に創建されています。祭神:宇迦之御魂大神、佐田彦大神、大宮能売大神、田中大神、四大神、所在:藤沢市鵠沼海岸5-11-17。
鵠沼伏見稲荷神社から東700m程に設定した帰宅ポイントである鵠沼海岸駅が在り、帰宅します。日が替わりまして、鵠沼海岸駅からのリスタートです。引地川は河口から終端まで、小田急江ノ島線と略平行しているので、移動が楽ですね。
駅前から北西900m程に在るのが、日の出橋の570m上流に架かる『#05作(さく)橋』です。左岸の藤沢市鵠沼海岸3丁目・6丁目と右岸の藤沢市辻堂東海岸2丁目・辻堂太平台1丁目とを結び、一般道が通ります。親柱上の彫刻は孔雀鳩だそうです。遡上は継続しますが、ブログ上は区切りが良いので今回終着地点の橋とします。
名称:作橋
構造種別:1径間鈑桁
河口からの距離:1.2km
橋の長さ:33.2m
有効幅員:約6m
完成:1987年(S62)
>>>後書き<<<
今年は日本列島の何処に行ってもスーパ猛暑ですね。例年だと夏場は午前中の比較的涼しい時間帯での遡上探索をしていましたが、今年は朝の9時頃には30℃を超えてしまう異常気象なので出掛けられません。ブログは梅雨用のストック記事で凌いでいます(笑)。関西方面では体温を超える温度が続いていますので、塩分、ミネラルなどの水分補給を忘れず、無理せずに猛暑をやり過ごして下さい。
次回は作橋から継続遡上して、八部水管橋、大平橋、長久保緑橋、長久保水管橋、富士見橋までの紹介です。
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Author:mark60
関東地区の河川に架かる橋を
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