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TESLA ~ Great Radio Controversy

  • 2007/06/28(木) 00:00:59

 好きなヴォーカルのタイプは、ハスキーな声の持ち主ですが、ここまで荒れるとちょっと、(^^;ゞとジェフ・キースには苦手意識がありました。しかし、彼がヴォーカルを務める TESLA の2ndアルバム『Great Radio Controversy』は曲の良さが第一に光る作品として、多くのファンに支持されてもおかしくないと思います。

 ヴォーカルを「渋い」「エモーショナル」と絶賛する人の気持ちも分からなくもありませんが、私はどちらかというと2人のギターが上手くて好きですね。今となっては「ここはキーボードにすべきなんだろうなあ」と思えるパートも、違和感なくギターで曲を構築しているところに、新鮮な感動を覚えます(一部ピアノの音も聞こえますが)。全体的には「ブルージー」と形容できるのかもしれませんが、その一言では収まりきらない楽曲の幅広さ、奥の深さを感じます。特に代表曲の
は必聴とも言うべき秀作かと思います。イントロは、ギターの練習でよくお世話になったものです。チェンバロで弾いてもいい感じだと思います。他にも、③「Heaven's Trail (No Way Out)」、⑧「Makin' Magic」、⑩「Flight to Nowhere」、⑫「Paradise」は素晴らしいです。また、①「Hang Tough」は伊藤政則氏のラジオのジングルで使われていましたが、出だしのベース、途中からのツインギターが印象的です。

「アンプラグド=かっこいい」という風潮が強かった(と思う)80年代後半~90年代にかけて、多くのアーティストがアコースティックの楽曲を世に出しましたが、彼らもご多分に洩れず、名盤『Five Man Acoustical Jam』を残しています。演奏能力の高さを遺憾なく発揮した作品ではないでしょうか。地味ながら底力のあるバンドだと思いました。

 ところが、次の『Psychotic Supper』はあまり印象に残らず、気づけばバンドそのものも忘れていました。発売から20年近くたつ今、久々に2ndアルバムを聴いて、しかし改めて良いバンドだったのだなあ、としみじみ感じました。捨て曲なしの名盤、と言っても良いかもしれません。

 あ、そういえば物理の電磁気学の授業で「テスラ」という単位が出てきたとき、思い出していました。


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