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VAI ~ Sex & Religion

  • 2007/05/26(土) 00:00:38

「天才」という言葉がよく似合う人は誰か、といえば、私の場合はモーツァルトかスティーヴ・ヴァイがまず思い浮かびます。と同時に、この2人には「奇人」「変人」という言葉もピタッと当てはまると思います。冗談なのか本気なのか、真剣なのか流しているのか、真面目に馬鹿げたことをやっている中に高尚な芸術が見え隠れする……凡人には分からない超人的イメージがあります。かといって、一般人に理解不能なのかといえば、ご承知の通り、キャッチーでポピュラーな曲もたくさん残しており、その才能の奥深さに驚かされます。何と言いますか、知的で独特なオーラを音に乗せて放ち、聴き手を催眠術にかけてしまうような、そんな魅力を感じます。

 どなたの文章か分かりませんが、Wikipedia の以下の文、彼の人間性を良く表していると思います。実際に接したことはありませんが、創り出す音から「さもありなん」という内容に納得です。
スティーヴ・ヴァイ
性格
エキセントリックな作風とは裏腹に、冷静で物静かな人物である。議論や口論をする際にも、声を荒げることはない。彼の音楽を理解しようとしないインタビュアーや評論家に対しては、意見の相違を逆手にとり、巧みに言葉を使い分けて相手を混乱に陥れ、弄ぶこともある。争いを好まず、諍いがおこると自ら身を引いてしまう。バンド内で音楽性の衝突を感じた場合は、メンバーと戦うのではなく、脱退という道をとる。その後も言い訳じみた発言はせず、沈黙してしまうため、我がままな芸術家という印象を与えがちである。

誰もが認める一流のアーティストであるが、同時に頭も切れる人物である。(中略)ファンをとても大切にし、コンサート終了後に裏口で彼を待っているファンを必ず訪れ挨拶をする。サインや写真を頼めば快く承諾してくれる。また、プラチナチケットを買ったファンでなくとも公演後に時間があればひとりひとり話をする機会を設け、質問も受け付ける。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より
(5月25日23:45現在)
 さて、前置きが長くなってしまいましたが、Steve Vai の傑作といえば、『Passion and Warfare』を挙げる人が多いと思いますし同感ですが、次作となるこの『Sex & Religion』も好きなアルバムの一つです。何が良いかといえば、ギターは当然として、Devin Townsend のヴォーカルが非常に上手いと思うのです。ギタリストのソロアルバムで「ヴォーカルが足引っ張らなければ……」と残念な作品は少なくありませんが、この『Sex & Religion』ではギターのレベル相応の歌が聴けます。ドラムが Terry Bozzio というのも、ファンには嬉しいところでしょう。ギタープレイに関しては、⑬「Rescue Me or Bury Me」のいかにも Steve らしい、異次元空間へ誘われるような雰囲気は大好きです。
 全体的に、カラッと爽やか、楽器を演らない人でも充分楽しめる作品だと思います。Steve Vai のソロではなく、バンド VAI のアルバムですから。



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