『創』の連載エッセイ「今日のできごと」が休載されています。
今月発売号の編集後記に、休載の理由が一言も触れられていなかったので、ここに書きます。
現状では、柳美里が「落とした」のだと誤解されるから――。
実は、もう何年も稿料が支払われていないのです。
先月、意を決して、「稿料未払い分を計算して、振り込んでください。全額振り込まれるまで、次の原稿を書くことはできません」と篠田博之編集長にメールしました。
篠田編集長から、9月2日にメールが届きました。
「返信が遅くなって申し訳ありません。ショッキングなメールでしたので、考える時間が必要でした。
おっしゃること、もっともだと思います。何とかしようとは思っているのですが、大変な時期に力になれずにいて申し訳ありません」
篠田さん、何故、支払ってもらえない稿料を支払ってください、とお願いすることが 「ショッキング」なのでしょうか?
わたしは、原稿を書くことで収入を得ています。
原稿執筆労働者です。
1枚数千円の原稿を毎日書いて、家族を養い、猫たちを養い、猫の糖尿病治療費や、福島県南相馬市への交通費や滞在費を捻出しているのです。
篠田さん、筆者に稿料を支払うことは、筆者の「力になる」ことではありません。
労働の対価を支払うことです。
10月5日に届いた篠田編集長からのメールです。
「弊社から『黒子のバスケ』脅迫犯の手記がようやく発売になり、これが売れるとある程度入金もあると思いますので、可能になり次第、原稿料を振り込んでいきます」
もし、手記が売れなかったら、原稿料は支払われないのでしょうか?
まず、2007年8月連載開始から現在まで、原稿用紙何枚分の原稿料が未払いで、そのうちいくらを何月何日までに支払い、残額を何月何日までに支払うのかを明らかにしてください。
(そちらで明らかにしないのであれば、税理士に相談して、計算してもらった上でご請求いたします)
そして、篠田さん、読者には、編集長として休載(あるいは、連載終了)の理由を説明すべきだと思います。
おかしいですか?