前回のブログの更新は、4月16日でした。
術後の様子をご報告いたします。
顔の腫れは、ようやく、親知らずを抜いた程度の腫れに落ち着き、首の上下左右の可動域も広がってきました。
しかし、相変わらず、わたしは流動食・離乳食しか食べられません。
唾液が出ると、顎と口の筋肉が攣り、「痛いぃぃ!」と思わず叫んでしまうほどの痛みに襲われるので、味が濃いもの(特に、ヨーグルト、ジュースなどの酸味があるもの)は食べられないし、現状全く噛めないので、ちょっとでも固形の粒があると吐き出さないといけません。
どれくらいの感じかというと、木綿豆腐は、離乳食用の濾し網で潰してもぼそぼそするので、絹豆腐しか食べられません。
(写真の絹豆腐は賞味期限が切れていますが、「消費」期限ではなく「賞味」期限。自分が食べる分には問題ありません)
市販のレトルト食品を中心に、家族にブレンダーでペースト食を作ってもらい、自分で自分を励ましながら、赤ちゃん用のシリコンスプーンでひと匙ひと匙食べています。
赤ちゃん用スプーンを使う理由は、口が開かないからです。
50代女性の最大開口の平均値は約5cmだそうですが、わたしはどんなにがんばっても2.5cmしか口が開きません。
顎と口の筋力を取り戻すリハビリを行わないといけないのですが、痛いのでサボりがちです。
というのは、顎切手術を受けなければならなくなったそもそもの引き金は、子ども時代の歯列矯正の失敗による「咬合崩壊」です。
退院した足で矯正歯科に向かい、全ての歯に矯正器具を装着してもらいました。
(術後2週間で、口腔内に大きな縫い目もあったので、とても痛くて、つらかった……)
通常みなさんがイメージする矯正器具に加えて(現在、切断した下顎2箇所をチタンプレートで固定していますが、それだけじゃなくて)手術時に上下4箇所の奥歯の歯茎の歯槽骨部にネジ(歯科矯正用アンカースクリュー)を埋め込んでいます。
歯の移動効率を高める(目的の歯を狙った位置に確実に動かす)ために、骨自体を固定源とする治療法です。通常2〜3年かかる治療期間を約1年に短縮することができます。
口を開けようとすると、様々な金属の出っ張りが口の内側の肉に引っかかり、痛い。
その出っ張りに固まる粘土みたいなの(商品名はGISHY GOO ギシ グー)を貼り付ける手もあるんですが、衛生上、長時間の使用はダメみたいです。粘土をはずす時に矯正器具が歪む可能性を考えると、針金が飛び出してしまったりする緊急時にしか使用できません。
https://www.amazon.co.jp/dp/B01MTZUE3Q/
というわけで、食べることが苦行みたいな状況は秋頃までは続きそうですが、何人かの友人が心配して、流動食を作って小分け容器に冷凍して送ってくれたり、プリンを送ってくれたり、フルハウス常連のお客さまがプリンや甘酒を差し入れてくださったりするので、非常に助かっています。
そうそう、話すことは、ちょっとずつ出来るようになってきてはいますが、矯正治療の影響もあり、さ行・た行の発音が出来ず、なかなか聞き取ってもらえず、苛立っています。
こんなに長期間しゃべることに支障が出るとは思わず、わたしの見通しが甘かったです。いずれにせよ、夏以降に怒涛のようにやってくるしゃべる仕事をクリアしなければ……
今日は、これから、東京で仕事があります。朝8時01分小高発の常磐線に乗り、次は上野です。
術後はじめて外部の人と話をするので、会話が成立するだろうか、という不安はありますが、可能な範囲でがんばってみます。