株主に報いる気がない企業なんて上場してもらってなくて結構

※当ブログは記事中にPRを含む場合があります

26109532_s.jpg


株式市場でMBO(マネジメント・バイアウト)により自ら上場廃止する企業が増えていると日本経済新聞が報道しています。


詳しくは上記記事をご覧いただきたいのですが、趣旨をむりやりまとめると、東証が企業に株価を意識した経営に取り組むよう要請したことなどを背景に、上場負担から逃れMBOで上場廃止した企業が、2023年は金額ベースで1兆円を超え過去最高となったとのこと。


株式市場に上場していることを負担と考える企業が、MBOで上場廃止することに私は大賛成です。

上記記事には「日本はこれまで人材獲得や取引先の開拓に重要だとして、上場を重視する企業が多かった」との分析がありますが、そんな「見栄」のようなふわっとしたものと、世界基準の株式市場の上場維持負担が見合わないのは当然でしょう。

実態はさておき、本来、企業は株主のものであり、経営者は事業で利益を出して、株主に株価上昇もしくは配当という形で報いるために雇われているという建て付けです。そのかわり、企業は返済不要の資金を株主から得られる。企業が上場や第三者割当増資を行い返済不要の資金を得れば、株式を得た様々な株主が様々な要求をしてくるのは当然のことです。

特に、上記記事でも指摘されているPBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業は、今後事業を継続して得られる価値よりも、会社が解散した場合に株主に分配される金額が高いと株式市場で評価されてしまっているということ。PBR1倍割れを放置している企業の経営者に対して、株主が自社株買いや休眠資産の売却を迫るのはごくふつうの行動です。

いったん株式上場して資金調達した後は、資本効率や企業価値を高めて株主に報いることを考えず、のらりくらりと上場し続ける企業に、株主のみならず証券取引所までもがますます厳しい目を向けています。

MBOする企業がすべてそうだとはいいませんが、PBR1倍割れを放置しておきながら、株主からの要求を負担であると経営者が考えるような企業は上場してもらってなくて結構。上げ相場のいまなら、株主に比較的迷惑をかけずにご退場いただけますのでどうぞ。

その方が、東証株価指数(TOPIX)や東証プライム市場指数の魅力も上がるというものです。



「気づけばアクティビスト天国」なのではなく、「今までが上場企業天国」だっただけ
日本経済新聞に「気づけばアクティビスト天国」という記事が掲載されています。気づけばアクティビスト天国 官製指針が後ろ盾に上場企業の株主総会が6月下旬に開催ピークを迎える。ここ数年は「アクティビスト」と呼ばれる物言う株主が突きつける要求に翻弄される企業が少なくない。折しも東芝と筆頭株主エフィッシモ・キャピタル・マネージメントとの攻防が明るみに出た。それもそのはず。実はいま、世界中のアクティビストが日...
 
関連記事