MARVEL SUPER HEROES |
リリース | 1995/11 |
メーカー | カプコン |
プラットフォーム | アーケード |
ジャンル | 対戦格闘 |
前作「X-MEN CHILDREN OF THE ATOM」では「X-MEN」という漫画のキャラを題材にしていたが、今作ではその出版社であるマーヴル漫画全体に対象を広げている。従って「スパイダーマン」「アイアンマン」「キャプテンアメリカ」など様々な作品からキャラが登場している。
パッと見はX-MENとキャラ以外あまり変わりがないんだけど、エリアルレイヴになど後に作品に繋がる新しいシステムが追加されたり、色々細かいところでブラッシュアップされている。更には後の作品には無いジェムシステムなど独特の味があり、他格闘ゲームとはちょっと異なる雰囲気を生み出している。
シリーズの中では少し地味というか、話題性に欠ける感じの作品ではあったが、改めてプレイしてみると触り心地は結構良かった。今回もクリアまでプレイしたので紹介してみる。
※なおMARVEL社の現在の日本語表記は「マーベル」だけど、当時カプコンは「マーヴル」と表記していたのでそれに倣います。
まずはキャラ選択。
総数はX-MENと同じ10人。続投したのはウルヴァリン/サイロック/マグニートー/ジャガーノート。サイクロップスとかはリストラされてしまった。
今回は誰にしようかな…と悩んだが、とりあえず
キャプテンアメリカで行く事にした。稼働当時の私の持ちキャラは一番右下のブラックハートだったんだけど、ちょっと操作が特殊なので、主人公っぽい感じのキャップを選んだ。ほらアベンジャーズのリーダーだし、一番主人公っぽいでしょ。
ただ私は格闘ゲームにおいては
「一番最初にカーソルが合ってるキャラが主人公」説を唱えている。それで言うと今作ではスパイダーマンなんだよね…。まあいいか、それはどっちでも。
最初の相手はハルク。彼も今作品が初参戦。
しかし、各キャラのロゴが原作漫画のタイトルを意識してるのがいいですね。
ではキャップの必殺技でも紹介していきましょうか。
まずは
シールドスラッシュ。いわゆる飛び道具で、盾をぶん投げる。
盾の軌道は技の強度で変わる。小だと低め、中だと高め、大だと斜め上に投げる。背中側から投げるのがおしゃれ。その他、空中から投げる事もできる。
このように飛び道具としては優秀なのだが、このシールドスラッシュには致命的な弱点がある。
盾が自動で戻ってこない。投げた後そのへんに転がるので、自分で拾わないといけない。
あのさあ…。飛び道具が自動で戻ってこないとかさあ…。風雲黙示録の世界じゃ生きていけなかったぜ…。
これは
チャージングスター。いわゆる突進技。
この技で1ラウンド目取れちゃった。
そして新システムの
「エリアルレイヴ」。
いわゆる空中コンボなのだが、そのへんがシステム化されている。まず各キャラ2つほどの「エリアル始動技」と呼ばれる通常技を持っている。キャップの場合は立ち中Pとしゃがみ大Pかな。これが相手に当たると真上に大きく吹き飛ぶ。この状態の時のみレバー上だけでスーパージャンプが発生する。スーパージャンプで追いかけたらそこから空中チェーンコンボが入る。
一応、X-MENでも頑張れば近い事はできた。キャラのベクトルシステムがあるので、上方向にベクトルを持った技を当ててから空中で追撃すればできる。できるんだけど全キャラは無理だし、入る技も非常に限られている。そこをシステムで保証したって感じだ。
多分…このあたりはドラゴンボールとかの戦闘をイメージしたんじゃないかなって思う。ほら地上で蹴り上げて素早く追いかけ空中で追撃するみたいなシーン結構あったじゃん。あの気持ち良さを採り入れたかったんじゃないかな。
個人的には…最初はちょっと否定的な気持ちあったなー。コンボとかって相手の隙とかこちらの技の硬直とかそういったもののシステム的なシナジーで生まれるものであって、「はいこの始動技から行けば必ず空中コンボ決まりますよー」っていうお仕着せなのはなんか違う気がして…。
まあ今ではそんなに気にしてないけど。
超必殺技に該当する「インフィニティスペシャル」が決まった。
体力ゲージの下にあるのがインフィニティゲージで、これがMAXになるとインフィニティスペシャルが使える。前作で言うハイパーXと一緒だ。ただ今作ではストック可能になっている。何個ストックできるかはキャラによって違う。キャップの場合2回分ストックできる。
キャップのインフィニティスペシャルは
「ファイナルジャスティス」。突進して打撃が決まるとロックしてボコボコにするタイプの乱舞技。見た目とか使い方は瞬獄殺に似ているかなー(※瞬獄殺は移動投げ扱いな事が多いけど)。
インフィニティスペシャルでラウンドに勝利すると、技名がデカデカと画面に出る。いわゆるフィニッシュ技名システムだ。
勝利画面。1枚絵が画面いっぱいに出るのはかなり頑張っている。キャップは星条旗を背景に片手を上げている。
次の敵はシュマゴラス。巨大な目玉の周囲に触手がたくさん生えている、ヒトデみたいな生き物だ。
どうもこいつは「ドクターストレンジ」に出てきたヴィランらしい。あまりにも出番が少ないヴィランなので、マーヴル側の窓口の人も知らなかったという逸話がある。
いやこんな無名キャラ出すならそもそもドクターストレンジ自体出しとけよって思うじゃん。でも「ヴィランも均等に出して欲しい」という要望がマーヴルの方から出ているんだよね。
タイトル画面を見ると分かる通り、キャラセレにいるのはヒーロー6人・ヴィラン4人という割り振りになっている。その他中ボス・ラスボスもヴィランだから結果的に同数になっている
(※どっちとも言えない謎隠しキャラが他にいるけど…)。
だからまあヴィラン出すのは要望通りなんだけど…もうちょっと有名な奴たくさんいるだろ! ってのがマーヴル側の気持ちだったかもしれない。
では新システムの
「インフィニティ・ジェム」について説明しよう。
インフィニティ・ジェムはパワー/タイム/スペース/リアリティ/ソウル/マインドと名付けられた6つの宝石で、それぞれの概念を司る物凄い力を持っている。で、ラスボスにあたる
サノスが「インフィニティ・ガントレット」という籠手にこのジェムをつける事で全知全能の存在になれる。ヒーローはそれを阻止しようとしている設定だ。このあたりは近年公開された実写映画「アベンジャーズ」にも出てきたので、知っている人も多いだろう。
で、各キャラはラウンドスタート時にジェムをいくつか持っている。そしてコマンドを入力する事により、その先頭の1個を使用する事ができる。その場合、ジェムに応じた効果が一定時間発動する。パワーなら攻撃力アップ、タイムなら移動力アップみたいな。
また、キャラによって1種類ずつ
得意ジェムというのが存在する。例えばキャップの場合パワーが得意ジェムだ。得意ジェムの効果を発動した時は、それぞれ本来とは異なる効果が発動する。キャップの場合は必殺技が特殊強化される。
タイムジェムを使ってみた。先程書いたように、一定時間移動速度が上がる。
次はリアリティジェム。これを使うと通常技を出した時に一緒に飛び道具が出るようになる。X-MENに出てきたスパイラルの「ダンシングソード」とちょっと似ている。そして各飛び道具は氷や炎など様々な属性を持っており、弾によって効果が異なる。
…とかなんとか書くならその弾を撃ってる最中のスクショを貼ればいいのに、なんでジェム発動時のスクショなんでしょうね…。まあ上手く撮れなかったからなんですけど…。
次の相手はスパイダーマン。昔東映の特撮番組が日本でも放映されていた関係で、マーヴルキャラの中では一番知名度があるのではないだろうか。
このMSHに出てくるスパイダーマンも独特で、非常に腰を低くしてカサカサ歩いたりする。腰が低いのは東映スパイダーマンを意識しているかもしれない。人間の形なのに蜘蛛っぽい動きをめいっぱいするカプコン版スパイダーマンは、マーヴルからも高く評価された。
そう言えば紹介してなかったキャップのもう一個の必殺技、
スターズ&ストライプス。いわゆる昇龍拳で、対空に使う。大版はかなりヒット数が多く見応えがある。
なおパワージェムの効果中は、このスターズ&ストライプスが更に強化されるので、まるで昇龍裂破のようになる。
スパイダーマンは当然糸や網を使った攻撃をしてくる。単純な飛び道具としても使うし、糸を絡めて投げてきたりもする。後は天井に糸をつけてレイレイの旋風舞のように振り子攻撃もしてくる。
なおスパイダーマンは構えが低いので小さいキャラに見えるが、思ったより手足が伸びてくる。通常技にも気をつけた方がいい。
勝った勝った。
なんかキャップの勝ち台詞は一部が横文字になるっぽいw
次の相手はウルヴァリン。X-MENからの続投なので、ドット絵はそのままだ。
ただX-MENではハイパーXだったバーサーカーバレッジが通常必殺技になった。やっぱあれ地味だったんだろうね。ガロンのビーストキャノンがヴァンパイアハンターで通常必殺技になったのと一緒。
その代わり今作でのインフィニティスペシャルにはバーサーカーバレッジの強化版であるバーサーカーバレッジXと、ロック系乱舞技のウェポンXが実装されている。
このスクショではスペースのジェムを使っている。一定時間スーパーアーマーの能力が付与され、相手の攻撃を食らってもノックバックしなくなる。上手く使えば非常に強い。
なお、ジェム使用時は一瞬攻撃判定が出る。そして恐らくだけど一瞬は無敵判定もついている。だから切り返しの手段として使える。ただ無敵時間は非常に短く、持続の長い攻撃とかだと普通に食らってしまう。
よし勝った。
勝って初めて気付いんだけど、どうもここは川の上の橋みたいなステージだったらしい。時間が経つと増水して半分飲み込まれる。もう手すりとかなくなってるし。ほとんどイカダ状態…。なんか魚がピチピチはねてるし。
そしてそのまま滝に落下する。勝った方は岩場に飛び移れる。負けた方はこれ死ぬんじゃないかな…。
いや、このゲームに出てくるキャラで滝に落ちたくらいで死ぬ奴いないか。ウルヴァリンとかどんなに大怪我しても一瞬で治るし。
次の相手はマグニートー。前作のボスだ。
うおお、出現シーンから既にカッコいい…。やっぱカプコンのドット絵凄いよね。
ソウルジェムを使ってみた。これを使うと一定時間体力が回復していく。またマインドジェムの場合はインフィニティゲージが増えていく。
正直私は、一定時間攻撃力が上がりますとか速くなりますとか言われてもあんまり使いこなせないので、こういう体力が回復しますみたいな効果の方が使いやすかった。
うっ…。マグニートーのインフィニティスペシャルであるマグネティックショックウェーブを食らってしまった…。
X-MENの時はこれが超多段ヒットする無法技で、壁から離れた位置で食らうとメチャクチャ体力が減った。今作はマグニートーもプレイアブルキャラになったので、そこまで無法な技ではなくなってる。そもそもX-MENの場合1本1本の柱が縦に超長かったんだけど、今作はそこまででもない。画面上まで届いているが、スーパージャンプで回避できる。
よし勝利。まあラスボスだった前作に比べたら普通くらいになってたわ。強キャラだとは思うけど。
なおマグニートーはスペースが得意ジェムで、使うとマグネティックフォースフィールドが発動する。前作で普通に使ってた超無法技。一定時間無敵になる。
まあ今作でも無法技なんだけど、スペースジェムを手に入れる必要があるので前作ほどのヤバさはない。
(続く)
- 2024/12/10(火) 10:00:00|
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