トランプ氏語録「最も美しい言葉は関税」 経済で中国揺さぶる
毎日新聞
2024/12/27 06:00(最終更新 12/30 09:49)
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トランプ米次期大統領が2025年1月20日に就任します。新政権の政策は米国や世界をどう変えるのか。さまざまな分野でのトランプ氏の発言を読み解き、展望します。
<語録で読むトランプ2.0>
①環境・エネルギー
②不法移民
③中国
④中東・イスラエル
⑤ロシア・ウクライナ
⑥北朝鮮
「私にとって辞書の中で最も美しい言葉は、タリフ(関税)だ」(2024年10月15日、中西部イリノイ州シカゴで開かれたイベント)
「タリフマン」を自称するトランプ次期大統領は各国からの輸入品に追加関税を課す方針を公言している。最大のターゲットと目されるのが中国だ。
第1次トランプ政権の際、米国は幅広い中国製品に最大25%の追加関税を発動。中国側も報復関税で応じる米中貿易戦争に発展した。両国経済の切り離し(デカップリング)が進み、23年には米国の最大の輸入相手国は中国からメキシコに移った。
トランプ氏は11月25日、違法薬物への対処を理由として中国に一律10%の追加関税を課すと表明した。選挙戦中には、中国製品に一律60%の関税を訴えており、税率はさらに上がる可能性もある。
トランプ氏が関税にこだわるのは、海外製品を締め出し米国の製造業を守るとの姿勢が国民に支持されているためだ。ただ、関税引き上げはさらなるインフレにもつながりかねないため、実際にどこまで実行に移すかは読めない。
中国政府は「貿易戦争に勝者はいない」と反発している。2大経済大国の分断がさらに深まれば、世界経済失速の要因にもなる。
「私は香港の人々を支持するが、友人の習近平・中国国家主席も支持する」(2019年11月22日、電話出演したFOXニュース)
今から5年前、香港で抗議活動を続ける民主派を支援するために米国で香港人権・民主主義法が成立したが、トランプ氏はその過程で、習氏に配慮する姿勢を見せた。
第1次トランプ政権では、貿易や安全保障関連では中国と対立しつ…
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