「ぬるま湯的な状況だった」 春闘で労組幹部から相次ぐ反省の弁

連合の年頭記者会見に臨む松浦昭彦会長代行(右)。芳野友子会長も出席した=東京都内で2023年1月5日、吉永磨美撮影
連合の年頭記者会見に臨む松浦昭彦会長代行(右)。芳野友子会長も出席した=東京都内で2023年1月5日、吉永磨美撮影

 主要企業の労使の代表者などが集まる経団連の労使フォーラムが24日、東京都内で開かれ、2023年春闘の労使交渉が本格化した。今年の春闘で1995年以来の高い要求を掲げる連合だが、その内部から「これまでの春闘はぬるま湯的な状況だった」(幹部)など、過去を反省する言葉が漏れ伝わってくる。連合内部でいったい何が起きているのだろうか――。

労組側が賃下げを切り出した過去

 「雇用の確保を優先するあまり、企業側の経営体力を見ながら、時に賃下げ要求もしてきた」。昨年12月に開かれた「ものづくり産業労働組合(JAM)」の記者会見で、安河内賢弘会長は過去の春闘をこう振り返った。

 働く人の賃金水準は春闘という労使の交渉で決まり、連合はベースアップと定期昇給を含め5%のアップを求めている。

 JAMは、機械や金属産業の中小企業の労働組合で構成する産業別労組だ。今年の春闘では、基本給を底上げするベア相当分の要求を過去最高水準の月9000円とする方針を掲げている。

 安河内氏の発言は、…

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