障害者をテーマにした絵本について、嫁と話し合ったこと
3歳の息子への試み。聴覚障害をテーマにした絵本「ぼくのだいじなあおいふね」を読み聞かせた。「耳が不自由」についてよく理解できなかったらしい。次に「さっちゃんのまほうのて」を読み聞かせる
。。゜(゜´Д`゜)゜。ウァァァァン
読み聞かせにならないorz
それでもなんとか最後まで読んだ。息子はとまどっていた
問題はここから。息子が寝付いた後、ジト目で見ていた嫁が口を開いた
「おかしいよ、これ」
『なにが?』
「"さっちゃん"は指が無いことに傷つき、自分の運命に怒りはするけれど、誰もフォローしてないよ。友達や先生は幼稚園を休んだことを心配して見にくるけれど、それだけ。さっちゃんの怒りや悲しみについて、両親はケアしてないように見えるよ。ラストでお父さんが"なあんだ、そんなことを心配してたのか、大丈夫だよ"と言うだけ。さっちゃんが運命を受け入れて、乗り越えることが無いまま、なしくずしに日常に戻っているよ」
『うん、そう読める』
「諦めであれ、怒りのままであれ、なにかの形で自分と折り合いというか、決着をつけることをしないまま終わっているよ。それが普通なんだ、特別なことじゃないって、言うのは簡単かもしれないけれど、もし自分が障害者なら健常者のアンタが言うなよ!と言いたくなるよ」
『なるへそ。両親もかなり悩んだろうけれど、その辺は省いたんだろうなぁ』
「それに、さっきの読み聞かせで、あの子は"生まれつき指がない"なんて分かっていなかったみたいだよ。アンタ、あの子には、先天的な特徴で差別してはいけませんということを教えたいんでしょ」
『うんそう』
「それなら順番があるでしょー」
『順番?』
「そう順番。生まれつき目が青だとか、肌が黒いとか、世の中には先天的に自分とは違う人が沢山いる、そこから教えるべきだと思うよ。たとえば公園でたま~に会うハーフの子。ちゃんと教えないと金髪はイジメる理由になってしまうよ」
『うん』
「日本では、日本人がほとんどだけど、世界から見るとマイノリティーだよ。まず"いろいろな人がいる"ことを理解してもらわないと、"差別してはいけません"ということにつながらないよ」
『なるー』
「というわけで、"さっちゃん"はおあずけね」
まずは肌や髪、瞳の色が違うことが普通だと分かってもらうため、世界各国の子ども達の写真集を物色しているところ。こうやって書いてみると分かる。わが嫁はよくできた嫁なり…あらら嫁自慢になってしまった
(*´∀`*)
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コメント
いやぁ、感銘を受けました。すばらしい奥さんですね。
最初から読んでるんですけど、やっとここまで読みました。2006年までまだまだ遠いです。
投稿: yusuke | 2006.05.05 17:42
>> yusuke さん
懐かしいエントリにコメントありがとうございます。
そういや、こんなこと夫婦で話し合ったっけ…
最近の絵本では「4こうねんのぼく」が夫婦でツボです。
投稿: Dain | 2006.05.05 23:46