dとは? わかりやすく解説

d

別表記:ディー

「d」の意味・「d」とは

「d」は、英語アルファベット4番目の文字であり、ラテン文字一部である。音声学的には、この文字通常有声歯茎破裂音を表す。つまり、舌の先上歯押し当てて空気一時的に遮断しその後急速に放出することで発音される例えば、「dog」や「door」最初の音は「d」によって表される

「d」の発音・読み方

「d」の発音は、国際音声記号IPA)では[d]と表記される日本語カタカナ表記では「ディー」となる。ただし、英語の発音日本語のそれとは異なり、舌の位置空気流れ方などが微妙に異なる。例えば、「dog」は日本語カタカナ表記では「ドッグ」となるが、英語の発音では舌の位置が少し後ろになる。

「d」の定義を英語で解説

「d」は、英語アルファベット4番目の文字で、ラテン文字一部である。音声学的には、この文字通常有声歯茎破裂音を表す。つまり、舌の先上歯押し当てて空気一時的に遮断しその後急速に放出することで発音される

「d」の類語

「d」の類語としては、同じく有声歯茎破裂音を表す他の文字挙げられる例えば、スペイン語の「d」や、フランス語の「d」などである。これらの文字また、舌の先上歯押し当てて空気一時的に遮断しその後急速に放出することで発音される

「d」に関連する用語・表現

「d」に関連する用語表現としては、「double」や「dozen」、「dollar」などがある。これらの単語はすべて「d」で始まり、英語の日常生活ビジネス頻繁に使用される

「d」の例文

1. English example: "The dog is barking." (日本語訳:その吠えている。)
2. English example: "I dropped my dollar." (日本語訳:私はドル落とした。)
3. English example: "She is a diligent student." (日本語訳:彼女は勤勉な学生だ。)
4. English example: "He is a doctor." (日本語訳:彼は医者だ。)
5. English example: "I live in a dormitory." (日本語訳:私は寮に住んでいる。)
6. English example: "I have a dozen eggs." (日本語訳:私は卵を1ダース持っている。)
7. English example: "She is drawing a picture." (日本語訳:彼女は絵を描いている。)
8. English example: "He is driving a car." (日本語訳:彼は車を運転している。)
9. English example: "I have a dream." (日本語訳私には夢がある。)
10. English example: "She is dancing." (日本語訳:彼女は踊っている。)

ディー【D/d】

読み方:でぃー

英語のアルファベットの第4字。

〈D〉ローマ数字500

〈D〉音楽で、音名の一。ニ音

〈D〉《(ラテン)deuterium重水素を表す記号

〈D〉《doctordoctor course博士博士課程を表す記号D1博士課程1年生)、D2博士課程2年生)のように用いる。

〈D〉《directorディレクター

《(フランス)denier繊維太さ単位デニール記号

〈d〉《(フランス)déci-》数の単位デシ記号


デー【(ドイツ)D/d】

読み方:でー

音楽音名の一。ニ音ディー


アスパラギン酸

英訳・(英)同義/類義語:Asp, aspartic acid, D , , Aspartate (aspartic acid), aspartic acid

タンパク質構成するαアミノ酸一種で、カルボキシル基を持つ酸性アミノ酸略号はAsp, D

重水素

英訳・(英)同義/類義語:D, deuterium

水素の同位体で、質量数が2の水素原子
「生物学用語辞典」の他の用語
化合物名や化合物に関係する事項:  酸性塩  酸素  重水  重水素  鉄鉱石    鉱質コルチコイド

D

D → (塩基表記) シトシン以外の塩基 (A/T/G)
D → (アミノ酸) アスパラギン酸, Aspartic acid


アスパラギン酸

Aspartic acid, Asp, D

非必須アミノ酸一つで、多くL型存在する動物植物存在し、特にサトウキビテンサイ多く含まれる神経伝達物質としても働く。

Name L-Aspartic acid1)
CAS No.56-84-8
MeSH 68001224
Molecular Formula C4H7NO4
Molecular Weight 133.103
m.p.230-300
pK1(25)1.99
pK2(25)9.90
pKR(25)3.90
D

<jmol asp.pdb.gz 250 250></jmol>

CC Attribution-Noncommercial-Share Alike 3.0 Unported
Bio Wikiの記事を複製・再配布した「分子生物学用語集」の内容は、特に明示されていない限り、次のライセンスに従います:
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読み方:でぃー

  1. 師団のことをいふ。独語Die Division(デイー デイビジオン)の頭字を取つたものである。〔軍隊語〕

分類 軍隊

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D

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/29 06:57 UTC 版)

Dd Dd
ラテン文字
Aa Bb Cc Dd    
Ee Ff Gg Hh    
Ii Jj Kk Ll Mm Nn
Oo Pp Qq Rr Ss Tt
Uu Vv Ww Xx Yy Zz
  • 太字で表した字は母音である。

Dは、ラテン文字アルファベット)の4番目の文字。ギリシャ文字Δ(デルタ)に由来し、キリル文字Дに相当する。小文字は d

字形

筆記体
ジュッターリーン体

大きく分けて2つの字形が使われる。

  1. 縦線の右に半円を1つ続けた形で、大文字がそうである。フラクトゥールでは 聞く[ヘルプ/ファイル]
  2. エス:ドー
  3. :ゼー
  4. :ディー IPA:[dʲiꜜː]、デー IPA:[de̞ꜜː]
  5. 音素

    この文字が表す音素は、[d]有声歯茎破裂音)ないしその類似の歯茎音である。

  • ドイツ語では語末や無声子音の前で無声化する。そのため、母音の前であってもこの[t]無声歯茎破裂音)を表す事がある (例:zweitausendeins)。
  • フランス語では語末の d を黙字とする(一部例外あり)。ただし、後続の単語が母音で始まっていれば、リエゾンして[t]となる([d]とはならない)。
  • 英語では、規則動詞の過去形の語尾-edは、その前の音により[d][t][Id]などと変化する。
  • 中国語やその方言ピンインでは無気[t]無声歯茎破裂音)を表す。
  • 中国南方の方言では、広東省教育部門式の広東語ローマ字のように歯茎内破音[t̚]を表す例もある。
  • ベトナム語では有声歯茎摩擦音[z]を表す。ただし、南部方言では硬口蓋接近音[j]で発音される。「Đ」や「đ」が声門閉鎖を伴う有声歯茎破裂音[ʔd]または歯茎入破音[ɗ]を表す。
  • 日本語のローマ字表記では訓令式、ヘボン式共にダ行(タ行濁音)の子音に用いられる。ただし、「ぢ」「づ」は「じ」「ず」と同じ発音のため、それぞれ「JI」、「ZU」となる。日本式やIMEにおけるローマ字入力では、「ぢ」「づ」も含めた全てのダ行に用いられる。
  • 朝鮮語のローマ字表記である文化観光部2000年式では有声音、無声音に関わらず初声のㄷに用いられる。マッキューン=ライシャワー式では有声で発音されるㄷに用いられる。

Dの意味

学術的な記号・単位

数学
単位
その他

その他の記号

  • (day)
  • 自動車ATドライブ(前進及び通常走行位置)。
  • ダイニング(dining 食事)の略。
    • ダイニングルーム(食堂 食事室)
    • 鉄道車両の用途を表す副記号で、食堂車を表す(2階建て車と区別するため大文字で書く)。
  • 鉄道車両の用途を表す副記号で、2階建車両を表す(食堂車と区別するため小文字で書く)。
  • デザイナー (designer) の略。
  • 古代ローマ人の個人名デキムス (Decimus) の略。
  • テレビラジオの放送業界や、音楽業界などでのディレクターの意味。
  • 二重を意味するdoubleの略。日本ではこの意味でWが使われることもあるが、英語圏では用いられない(詳しくはWの記事を参照)。
  • 欧米のアスキーアートにおいて、しばしば空けたを意味する。(例 :-D)
  • 欧州の自動車のカテゴリー、全長を基準に設定されている記号。Dセグメント
  • 「デルタ」フォネティックコードの第四コード。
  • デジタルの略。DA変換など。

商品名・作品名・固有名等

符号位置

大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
D U+0044 1-3-36 &#x44;
&#68;
d U+0064 1-3-68 &#x64;
&#100;
半角
U+FF24 1-3-36 &#xFF24;
&#65316;
U+FF44 1-3-68 &#xFF44;
&#65348;
全角
U+24B9 &#x24B9;
&#9401;
U+24D3 1-12-36 &#x24D3;
&#9427;
丸囲み
🄓 U+1F113 &#x1F113;
&#127251;
U+249F &#x249F;
&#9375;
括弧付き
U+1D30 &#x1D30;
&#7472;
U+1D48 &#x1D48;
&#7496;
上付き文字
𝐃 U+1D403 &#x1D403;
&#119811;
𝐝 U+1D41D &#x1D41D;
&#119837;
太字
𝐷 U+1D437 &#x1D437;
&#119863;
𝑑 U+1D451 &#x1D451;
&#119889;
イタリック体
𝑫 U+1D46B &#x1D46B;
&#119915;
𝒅 U+1D485 &#x1D485;
&#119941;
イタリック体太字
𝒟 U+1D49F &#x1D49F;
&#119967;
𝒹 U+1D4B9 &#x1D4B9;
&#119993;
筆記体
𝓓 U+1D4D3 &#x1D4D3;
&#120019;
𝓭 U+1D4ED &#x1D4ED;
&#120045;
筆記体太字
𝔇 U+1D507 &#x1D507;
&#120071;
𝔡 U+1D521 &#x1D521;
&#120097;
フラクトゥール
𝔻 U+1D53B &#x1D53B;
&#120123;
𝕕 U+1D555 &#x1D555;
&#120149;
黒板太字
U+2145 &#x2145;
&#8517;
U+2146 &#x2146;
&#8518;
黒板太字イタリック
𝕯 U+1D56F &#x1D56F;
&#120175;
𝖉 U+1D589 &#x1D589;
&#120201;
フラクトゥール太字
𝖣 U+1D5A3 &#x1D5A3;
&#120227;
𝖽 U+1D5BD &#x1D5BD;
&#120253;
サンセリフ
𝗗 U+1D5D7 &#x1D5D7;
&#120279;
𝗱 U+1D5F1 &#x1D5F1;
&#120305;
サンセリフ太字
𝘋 U+1D60B &#x1D60B;
&#120331;
𝘥 U+1D625 &#x1D625;
&#120357;
サンセリフイタリック
𝘿 U+1D63F &#x1D63F;
&#120383;
𝙙 U+1D659 &#x1D659;
&#120409;
サンセリフイタリック太字
𝙳 U+1D673 &#x1D673;
&#120435;
𝚍 U+1D68D &#x1D68D;
&#120461;
等幅フォント
U+216E 1-3-36 &#x216E;
&#8558;
U+217E 1-3-68 &#x217E;
&#8574;
ローマ数字500
記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+1D05 &#x1D05;
&#7429;
LATIN LETTER SMALL CAPITAL D
🄳 U+1F133 &#x1F133;
&#127283;
SQUARED LATIN CAPITAL LETTER D
🅓 U+1F153 &#x1F153;
&#127315;
NEGATIVE CIRCLED LATIN CAPITAL LETTER D
🅳 U+1F173 &#x1F173;
&#127347;
NEGATIVE SQUARED LATIN CAPITAL LETTER D

他の表現法

関連項目

脚注

  1. ^ a b Unicode ではストローク符号として見なされていない。

ローマ数字

(d から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/13 08:06 UTC 版)

ローマ数字(ローマすうじ)は、を表す記号の一種である。ラテン文字の一部を用い、例えばアラビア数字における 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 をそれぞれ I, II, III, IV, V, VI, VII, VIII, IX, X のように表記する。I, V, X, L, C, D, Mはそれぞれ 1, 5, 10, 50, 100, 500, 1000 を表す。i, v, x などと小文字で書くこともある。現代の一般的な表記法では、1以上4000未満の数を表すことができる。

ローマ数字のことをギリシャ数字と呼ぶ例が見られるが、これは誤りである。

表記法

古代ローマにおいて成立し、中世後期までヨーロッパで一般的に用いられていた表記法。ただしこれを規定する公式な、あるいは広く知られた標準となる表記法は存在していない[注 1]。 16世紀頃からはアラビア数字での表記が一般的になったが、特定の場面においては現代でも用いられている。

十進法に基づいている。 数を10の冪ごとに、つまり 1000の位の量 + 100の位の量 + 10の位の量 + 1の位の量 と分解し、左からこの順番に書き下す。この際、空位の0は書かれることはない。位ごとに異なる記号が用いられるが、記号の組み合わせのパターンは共通である。

ローマ数字の表記方法
ローマ数字 I V X L C D M
アラビア数字 1 5 10 50 100 500 1000

それぞれの位の量は更に上記の数字の和に分解され、大きい順に並べて書かれる。5未満はIの繰り返しで表され、5以上はVIをいくつか加える形で表される。(画線法

また、小さい数を大きい数の左に書くこともあり、この場合右から左を減ずることを意味する。これを減算則という。

ローマ数字の表記方法(減算則)
ローマ数字 IV IX XL XC CD CM
アラビア数字 4 9 40 90 400 900

これらの数は減算則を使わず表現することも可能(例:4 を「IIII」、9を「VIIII」)だが、通常は減算則を用いて表記する。なお、減算則が用いられるのは4 (40, 400) と9 (90, 900) を短く表記する場合だけであり、それ以外で使うことは通常行われない(例外は#異表記を参照のこと)。つまり、8を「IIX」と表記したり、位ごとの分離を破って45を「VL」、999を「IM」と表記することは基本的でない書き方とされる。

以上を踏まえると、1 から 9 とその 10 倍と 100 倍、および1000、2000、3000は以下のような表記となる。

表記法の表
×1 ×10 ×100 ×1000
1 I X C M
2 II XX CC MM
3 III XXX CCC MMM
4 IV XL CD [注 2]
5 V L D
6 VI LX DC
7 VII LXX DCC
8 VIII LXXX DCCC
9 IX XC CM

これらを組み合わせることで、1 から 3999 の値が表現できる。だが言い換えれば、(パターンを守ろうとすると)4000以上の数値を表すことは不可能である。また、0 を表す記号は存在しない。このため、 0 の値が入る桁の数値は表記せず、そのまま空位とする。

また、整数小数が一貫しておらず、整数が十進法(二五進法)である一方、小数には十二進法が適用され、1/12や1/144の小数が作られている。

小数は、3/12 (= 1/4)が「点3つ」、6/12 (= 1/2)が「S」、9/12 (= 3/4)が「Sに点3つ」として、で一旦繰り上がる方法で表記されている。

ローマ数字の並べ方の例

12 = 10 × 1 + 1 × 2
  = X + II
  = XII

24 = 10 × 2 + (−1 + 5)
  = XX + IV
  = XXIV

42 = (−10 + 50) + 1 × 2
  = XL + II
  = XLII

49 = (−10 + 50) + (−1 + 10)
  = XL + IX
  = XLIX

89 = 50 + 10 × 3 + (−1 + 10)
  = L + XXX + IX
  = LXXXIX

299 = 100 × 2 + (−10 + 100) + (−1 + 10)
  = CC + XC + IX
  = CCXCIX

302 = 100 × 3 + (10 × 0) + 1 × 2
  = CCC + + II
  = CCCII

493 = (−100 + 500) + (−10 + 100) + 1 × 3
  = CD + XC + III
  = CDXCIII

1960 = 1000 × 1 + (−100 + 1000) + 50 + 10 + (1 × 0)
  = M + CM + L + X
  = MCMLX

3999 = 1000 × 3 + (−100 + 1000) + (−10 + 100) + (−1 + 10)
  = MMM + CM + XC + IX
  = MMMCMXCIX

なお、手書きでは、大文字のローマ数字は上下のセリフをつなげて書くことが多い。「V」は上部のセリフをつなぎ、逆三角形(▽)のようになる。小文字ではセリフを書かない。

時計の文字盤での表記

時計の文字盤は伝統的に4時を「IIII」と表記することが多い。その由来には下記のように様々な説が唱えられているが定説はない。なお、9時は通常表記の「IX」の場合が多い。また、4時を通常表記の「IV」と表記している時計も存在しており、この表記方法は絶対的な物ではない(同様に、9時を「VIIII」と表記している時計も存在する)。

  • ローマ神話の最高神・ユピテル (IVPITER) の最初の2文字と重なるのを避けるため。
  • 4を「IV」と書くと「VI」と見分けにくいため。
  • IIII」ならば「I」という刻印を4回押せば文字盤の文字が作れるが、「IV」だと専用の型が必要になる。
  • 専用の文字を使うのは、ちょうど間が4時間おきになる VX だけのほうがいい。
  • IIII」にすれば左側の「VIII」と文字数が釣り合い、見栄えがよい。
  • 特定の有力なローマの時計製造者が「IIII」と書いた時計を作ったため、他の製造者もそれに倣った。
  • ルイ14世が、文字盤に「IV」を用いることを禁じた。
  • シャルル4世が、「IV」を用いることを禁じた。

異表記

古代ローマのセミスコイン。12を表す S の文字が刻印されている。
  • 減算の文字を複数並べる。(例)8 = IIX,80 = XXC
  • 500 に「D」を使わない。(例)1611 = MCCCCCCXI
  • 減算を行わない。(例)1495 = MCCCCLXXXXV
  • 任意の自然数 n に対し、10n を表す文字の前に、5m10n − 2 (m = 0, 1) 以下を表す文字を使う。(例)490 = -10 + 500 = XD
  • 簡略表記。Microsoft Excel の ROMAN 関数で「書式4」を使用。(例)999 = IM

ローマ数字はもともと厳密な規則が定義されたものではなく、特に減算則に関しては様々な異表記が見られる。当初は減算則が存在しなかったため、4 を「IIII」、9 を「VIIII」と書いていた。「The Forme of Cury」(14世紀の著名な英語の料理解説書)は 4 = IIII、9 = IXと表記している一方で「IV」と表記した箇所もある。

ほかに、80 = R、2000 = Zとする異表記もある。また、12 = S112 = などとする分数の記号もあった。

4000以上の大きな数字

前述の通り、4000以上の数値の表記は、パターンに従った通常の方法では不可能であり、1 から 3999 の数値までしか表記できない。現代ではあまり使用されないが、4000以上の表記は下記の方法によって行う。

重ね表記

1000 を表すのに「M」ではなく「」または「CIↃ」を用いる場合もある。5000 を「」または「IↃↃ」、10000 を「」または「CCIↃↃ」で表した例もある。同様にして 50000 は「」または「IↃↃↃ」、100000 は「」または「CCCIↃↃↃ」となる。

基本数字 C|Ɔ (M) = 1,000 CC|ƆƆ = 10,000 CCC|ƆƆƆ = 100,000
+ |Ɔ (D) = 00500 C|Ɔ|Ɔ (MD) = 1,500 CC|ƆƆ|Ɔ = 10,500 CCC|ƆƆƆ|Ɔ = 100,500
+ |ƆƆ = 05,000 - CC|ƆƆ|ƆƆ = 15,000 CCC|ƆƆƆ|ƆƆ = 105,000
+ |ƆƆƆ = 50,000 - - CCC|ƆƆƆ|ƆƆƆ = 150,000
つなぎ表記
通常のローマ数字に上線を付加することで、1,000 倍を表現する。また二重上線では 1,000,000 倍となる。すなわちn重の上線は 1,000n (1,000のn)倍を表す。
  • 4,000 = IV = MV
  • 5,300 = VCCC
  • 6,723 = VIDCCXXIII = VMDCCXXIII
  • 9,999 = IXCMXCIX = MXCMXCIX
  • 51,200 = LICC
  • 99,999 = XCIXCMXCIX
  • 500,000 = DI
  • 921,600 = CIXXIDC
  • 3,000,000 = III
  • 9,125,334 = IXCCXXVCCCXXXIV
  • 91,200,937 = XCICCCMXXXVII
  • 235,002,011 = CCXXXVIIXI
前後に縦線を付加することで、さらに 100 倍(都合 100,000 倍)を表す。
  • 800,000 = |VIII|
  • 1,040,000 = |X|XL (= 10 × 1,000 × 100 + (-10 + 50) × 1,000) = IXL (= 1 × 1,000,000 + (-10 + 50) × 1,000)

用途

東京競馬場ターフビジョン

現在、ローマ数字は序数、章番号、ページ番号、文章の脚注番号などに使うことが多いが、酸化銅(II)など一部例外がある[2]

ローマ数字の歴史

古代ローマ人は元々農耕民族だった。の数を数えるのにに刻み目を入れた。から1匹ずつヤギが出て行くたびに刻み目を1つずつ増やしていった。3匹目のヤギが出て行くと「III」と表し、4匹目のヤギが出て行くと3本の刻み目の横にもう1本刻み目を増やして「IIII」とした。5匹目のヤギが出て行くと、4本目の刻み目の右にこのときだけ「V」と刻んだ(∧と刻んだ羊飼いもいた)。このときの棒についた刻み目は「IIIIV」となる。6匹目のヤギが出て行くと、刻み目の模様は「IIIIVI」、7匹目が出て行くと「IIIIVII」となる。9匹目の次のヤギが出て行くと「IIIIVIIII」の右に「X」という印を刻んだ。棒の模様は「IIIIVIIIIX」となる。31匹のヤギは「IIIIVIIIIXIIIIVIIIIXIIIIVIIIIXI」と表す。このように刻んだのは、夕方にヤギが1匹ずつ戻ってきたときに記号の1つ1つがヤギ1匹ずつに対応していたほうが便利だったためである。ヤギが戻ると、記号を指で端から1個1個たどっていった。最後のヤギが戻るときに指先が最後の記号にふれていれば、ヤギは全部無事に戻ったことになる。50匹目のヤギはN、+または⊥で表した。100匹目は*で表した。これらの記号はローマのそばのエトルリア人も使った。エトルリアのほうが文明が栄えていたので、そちらからローマに伝わった可能性もある。1000は○の中に十を入れた記号で表した。

よく言われる「X」は「V」を2つ重ねて書いたもの、あるいは「V」は「X」の上半分という説は、誤りとは言い切れないが確たる根拠もないようである。

やがて時代が下り、羊以外のものも数えるようになると、31は単に「XXXI」と書くようになった。5はしばらく「V」と「∧」が混在して使われた。50は当初NИKΨ、などと書き、しばらく「⊥」かそれに似た模様を使ったが、アルファベットが伝わると混同して「L」となった。100は*だけでなくЖHなどと書いたが、*がしだいに離れて「>|<」や「⊃|⊂」になり、よく使う数なので簡略になり、「C」や「⊃」と書きそのまま残った(ラテン語の"centum=100"が起源という説もある)。500は最初、1000を表す「⊂|⊃」から左の⊂を外し、「|⊃」と書いた。やがて2つの記号がくっつき、「D」となった。「D」の真ん中に横棒がついて「D」や「Ð」とも書いた。1000は○に十の記号が省略されて「⊂|⊃」となった。「∞」と書いた例もある。これが全部くっついたのが「Φ」に似た記号である。これが別の変形をし上だけがくっついて「m」に似た形になり、アルファベットが伝わると自然と「M」と書かれるようにもなった(ラテン語の"mille=1000"からも考慮されている)。そのため、1000は今でも2つの表記法が混在している。

5000以上の数は100と1000の字体の差から自然に決まった。ただし、「」を上下逆に書いた形(X)で1000000 (100万)を表したこともある。

古代ローマ共和国時代の算盤では、記号の上に横棒を引いて1000倍を表したものもある。この方法では、10000は「X」の上に横棒を1本引いたもので表される。100000 (10万) や1000000 (100万) は「C」や「M」の上に横棒を1本を引いて表した。たとえば10000は「X」となる。

例:CCX[注 3] = 210000 (21万)

数字の上部分に「 ̄」・左右に「|」をそれぞれつけて10万倍を表すこともあった(上と左右の線をくっつけて表記することも多い)。たとえば10(X)を10万倍した数=1000000 (100万) は、「X」と表記する。

例:

  • |MCLII| XXXVII CCXXXII[注 4] = 115237232 (1億1523万7232)
  • |MMCCCXXII| LXXI CCXXXVIII[注 5] = 232271238 (2億3227万1238)

その後、他の文明との接触により変わった表記法が現れた。1世紀プリニウスは著書『博物誌』で83000を「LXXXIII.M[注 6]」と表記した。83.1000 (83の1000倍) という書き方である。同じ文書中に、XCII.M [注 7](92000)、VM [注 8](5000) という表記もある。この乗算則はしばらく使われたようである。1299年に作成された『王フィリップ4世の財宝帳簿』では、5316を「VmIIIcXVI[注 9]」と表した。漢数字の書き方によく似ている。ただしこれらの乗算則は現在は使われない。

1000を超える数の表記法に混乱があるのは一般人は巨大な数を扱う機会がなかったためと考えられる。

その他

  • Microsoft ExcelROMANという関数は 0 から 3999 までの数をローマ数字に変換する。範囲外の数ではエラー値「#VALUE!」が表示される。なお、0の場合はエラー値でなく空文字列を返す。
  • 英語で100 ドル札を「C-bill」や「C-note」と呼ぶのはローマ数字の C に由来する[要出典]

文字コードにおけるローマ数字

基本的には通常のラテン文字を並べてローマ数字を表現する。Unicode 以前から欧米で一般的に使用されている ISO/IEC 8859 などの文字コードは、ローマ数字専用の符号を持っていない。

JIS規格

日本で用いられる文字コードとしても、JIS X 0208 にはローマ数字専用の符号は定義されていない。これを拡張した Microsoftコードページ932 (CP932) や MacJapanese などにおいて、いわゆる機種依存文字として定義されており、追って JIS X 0213 にも取り入れられた。CP932 にあるのは大文字 I から X と小文字 i から x の合成済み 20 字 (1 から 10 に相当)、MacJapanese にあるのは 大文字 I から XV と小文字 i から xv の合成済み 30 字 (1 から 15 に相当)、JIS X 0213 は大文字 I から XII と小文字 i から xii の合成済み 24 字 (1 から 12 に相当) である。これらは縦書きの組版の際に縦中横を容易に実現するために用いられ(一般の組版ルールでローマ数字は縦中横である)、多くのフォントで全角文字としてデザインされる。

Unicode

Unicode は、JIS X 0213 などとの互換性のために上述の合成済みローマ数字を収録した上、その延長として Ⅼ, Ⅽ, Ⅾ, Ⅿ, ⅼ, ⅽ, ⅾ, ⅿ[注 10]、また通常のラテン文字にない Ↄ, ↄ, ↀ, ↁ, ↂ, ↇ, ↈ, ↅ, ↆ [注 11]も定義している。これらは U+2160 から U+2188 までの符号位置を割り当てられている。(Unicode 7.0.0 時点)〈登録領域〉Number Form(数字に準じるもの)

機械処理の注意点

ラテン文字と共通の符号を用いるため、「I」「V」「X」「L」「C」「D」「M」が機械処理の際にアルファベットそのものを表しているのか、数字の「1」「5」「10」「50」「100」「500」「1000」を表しているのか解釈を誤る場合がある。

符号位置

Unicodeに存在しないMacJapaneseのローマ数字 (XIII, XIV, XV, xiii, xiv, xv) は、Unicodeの私用領域Appleが独自に定義した制御文字の後ろに組文字を構成する文字を続けることで表される[3]

JIS X 0213Microsoftコードページ932・MacJapanese・Unicodeにあるローマ数字
大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
U+2160 1-13-21 &#x2160;
&#8544;
U+2170 1-12-21 &#x2170;
&#8560;
ローマ数字1
U+2161 1-13-22 &#x2161;
&#8545;
U+2171 1-12-22 &#x2171;
&#8561;
ローマ数字2
U+2162 1-13-23 &#x2162;
&#8546;
U+2172 1-12-23 &#x2172;
&#8562;
ローマ数字3
U+2163 1-13-24 &#x2163;
&#8547;
U+2173 1-12-24 &#x2173;
&#8563;
ローマ数字4
U+2164 1-13-25 &#x2164;
&#8548;
U+2174 1-12-25 &#x2174;
&#8564;
ローマ数字5
U+2165 1-13-26 &#x2165;
&#8549;
U+2175 1-12-26 &#x2175;
&#8565;
ローマ数字6
U+2166 1-13-27 &#x2166;
&#8550;
U+2176 1-12-27 &#x2176;
&#8566;
ローマ数字7
U+2167 1-13-28 &#x2167;
&#8551;
U+2177 1-12-28 &#x2177;
&#8567;
ローマ数字8
U+2168 1-13-29 &#x2168;
&#8552;
U+2178 1-12-29 &#x2178;
&#8568;
ローマ数字9
U+2169 1-13-30 &#x2169;
&#8553;
U+2179 1-12-30 &#x2179;
&#8569;
ローマ数字10
JIS X 0213やMacJapanese・Unicodeにあるローマ数字
大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
U+216A 1-13-31 &#x216A;
&#8554;
U+217A 1-12-31 &#x217A;
&#8570;
ローマ数字11
U+216B 1-13-55 &#x216B;
&#8555;
U+217B 1-12-32 &#x217B;
&#8571;
ローマ数字12
Unicodeにあるローマ数字
大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
U+216C &#x216C;
&#8556;
U+217C &#x217C;
&#8572;
ローマ数字50
U+216D &#x216D;
&#8557;
U+217D &#x217D;
&#8573;
ローマ数字100
U+216E &#x216E;
&#8558;
U+217E &#x217E;
&#8574;
ローマ数字500
U+216F &#x216F;
&#8559;
U+217F &#x217F;
&#8575;
ローマ数字1000
U+2183 &#x2183;
&#8579;
U+2184 &#x2184;
&#8580;
ローマ数字逆100
記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+2180 &#x2180;
&#8576;
ローマ数字1000 C D
U+2181 &#x2181;
&#8577;
ローマ数字5000
U+2182 &#x2182;
&#8578;
ローマ数字10000
U+2187 &#x2187;
&#8583;
ローマ数字50000
U+2188 &#x2188;
&#8584;
ローマ数字100000
U+2185 &#x2185;
&#8581;
ローマ数字6 LATE FORM
U+2186 &#x2186;
&#8582;
ローマ数字50 EARLY FORM
Unicodeにないが、MacJapaneseにあるローマ数字
記号の再現 MacJapanese 記号の再現 MacJapanese 名称
XIII 0x85AB xiii 0x85BF ローマ数字13
XIV 0x85AC xiv 0x85C0 ローマ数字14
XV 0x85AD xv 0x85C1 ローマ数字15

脚注

注釈

  1. ^ 書き方ではなく読み方については以下の事例が参考になる――著作権法 (アメリカ合衆国)においてローマ数字による発行年表示が有効なものであるとされていて、不正なローマ数字は著作権表示を無効化しうる[1]。この際、下記のような書き方ルールに合致しているかどうかは問題とされない。
  2. ^ 詳しくは#4000以上の大きな数字を参照。
  3. ^ = [{(100 × 2) + 10} × 1000] = 210 × 1000 = 210000 (21万)
  4. ^ = [{1000 + 100 + 50 + (1 × 2)} × 100000] + [{(10 × 3) + 5 + (1 × 2)} × 1000] + {(100 × 2) + (10 × 3) + (1 × 2)} = 1152 × 100000 + 37 × 1000 + 232 = 115200000 (1億1520万) + 37000 + 232 = 115237232 (1億1523万7232)
  5. ^ = [{(1000 × 2) + (100 × 3) + (10 × 2) + (1 × 2)} × 100000] + (((50 + (10 × 2)) + 1) × 1000) + [(100 × 2) + (10 × 3) + {5 + (1 × 3)}] = 2322 × 100000 + 71 × 1000 + 238 = 232200000 (2億3220万) + 71000 + 238 = 232271238 (2億3227万1238)
  6. ^ = [{50 + (10 × 3)} × 1000] = 83 × 1000 = 83000
  7. ^ = [{(100 − 10) + 2} × 1000] = 92 × 1000 = 92000
  8. ^ = 5 × 1000 = 5000
  9. ^ = [(5 × 1000) + {(1 × 3) × 100} + (10 + 5 + 1)] = 5000 + 300 + 16 = 5316
  10. ^ 〔大文字〕U+216C, 216D, 216E, 216F〔小文字〕U+217C, 217D, 217E, 217F
  11. ^ (左から順に) U+2183, 2184, 2180, 2181, 2182, 2187, 2188, 2185, 2186

出典

  1. ^ Hayes, David P.. “Guide to Roman Numerals”. Copyright Registration and Renewal Information Chart and Web Site. 2021年11月29日閲覧。
  2. ^ 比留間直和 (2012年10月1日). “いつ使う?ローマ数字 - ことばマガジン”. 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2021年11月29日閲覧。
  3. ^ UnicodeコンソーシアムにあるMac OS Japaneseとの変換テーブル

関連項目


d (C / Phobetor)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 10:15 UTC 版)

PSR B1257+12」の記事における「d (C / Phobetor)」の解説

PSR B1257+12 C内側か3番目の、パルサーから約0.46天文単位の距離を約98日間かけて公転している。地球の4倍近い質量である。

※この「d (C / Phobetor)」の解説は、「PSR B1257+12」の解説の一部です。
「d (C / Phobetor)」を含む「PSR B1257+12」の記事については、「PSR B1257+12」の概要を参照ください。

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