8月南陽大会にビッグゲスト・岩手県のNさんをお迎えします
2024.07.29(17:31)
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真夏の南陽大会で新たな頂上決戦が始まろうとしている
ビッグニュースをお送りいたします。8月4日の南陽大会に岩手県のNさんが参加されます。Nさんは今年の東北六県対抗囲碁大会において団体戦で優勝した岩手県代表のメンバーです。個人戦では先鋒で全勝優勝されました。29歳という若さで岩手県では3冠王を保持される東北地区における強豪プレーヤーです。
Nさんは宮城県にお住いの弟さんと兄弟で参加されます。弟さんは山形大学囲碁部に在籍された時分、県南囲碁リーグ戦に参加いただいております。お二人にはいろいろ縁があり参加いただくことになりましたが、皆様にはNさんの高度な試合をぜひご覧になっていただきたく思います。
山形県は今年も残念ながら水害に会いました。しかし梅雨明け早々にこちらでは真夏の一大決戦が始まろうとしています。水害に会われた方々の思いを共にしてリーグ戦は鋭意戦いを繰り広げてまいります。南陽大会は南陽市冲郷公民館(防災センター)、受付は9時~9時45分です。
【武具の画像は上山城郷土資料館にて撮影】
に
7月29日
県南囲碁会事務局 平吹
山形県・県南囲碁リーグ戦
南陽市は赤湯、長岡南森遺跡説明会
2024.07.16(19:15)
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ここは南陽市は赤湯の長岡地区です。向こうの小高い森に長岡南森という遺跡があるのですが7月10日にその遺跡の確認調査説明会がありました。
しかしなんでだろね、スマホがいつもと違って写真が小さくなってしまいました。何ということだ、ムカッ💢 雲爺の頭ではこのカラクリわからんわ。おっ、でもスマホで見ると正常だぞ、パソコンだと小さいんだな。
発掘関係者と一般の興味のある方たちが集ってます。老いてますます盛んな雲爺は初めて発掘現場というものに行ってみましたが、首を突っ込む楽しさはやはりやってみなけりゃわからんもんですよ。
今回発掘で出土した遺物です。
縄文時代の石器、古墳時代の土師器・高圷型のミニチュア土器、古代の須恵器、江戸期の小銭・寛延通宝(寛永通宝でなくって?)、近世の墓石片など各時代の多くのものが見つかりました。土器はこわれ片を張り合わせてあります。
南陽市教育委員会では市内で有数の古墳時代の重要遺跡として今後の保護を図るため平成28年から調査を実施してきました。今回は第7次調査で昨年検出された竪穴住居の規模や向きを把握するため補足的な調査が中心です。昨年南森は古墳でなく集落跡であることが確認されました。 【解説は南陽市教育委員会の資料と山形新聞の記事からお借りしています】
昨年は5棟の竪穴住居跡がありましたが新たに2棟が見つかりました。
昨年出土した住居跡は大型であることがわかりました。
柵や大きな溝もあり城館跡も想起させられます。
新たな住居跡は以前に見つかった遺構の場所に向きを変えて建てられている可能性があります。
近くには日本海側で北限の稲荷森前方後円墳がありますが。なぜ権力者の近くに集落があったのか、古墳を築くための官舎だったのか、はたまた地域を支配した有力者の血を引く一族が暮らした豪族居館だったのか・・・
物言わぬ物的証拠を目の前にしてプロが往時の姿を蘇らせてゆきます。
考古学の神髄ロマンまさにここにありだわね。
国指定遺跡 稲荷森前方後円墳
長岡南森遺跡に隣接して南陽市が誇る稲荷森古墳があります。この古墳は昭和9年に発見後、東北地方有数の規模を持ち、日本海側では北限の卓越した古式の前方後円墳と判明しました。4世紀後半に築造され地方を収めた首長の墓とみられます。県内最大の規模を誇り形がきわめてよく残っている古墳は全国でも珍しいと言われています。
この稲荷森古墳の頂上から眺めると向こうに小学校の建物が見えます。
あの辺からこの辺一帯が長岡山と呼ばれる比高10メートルの丘陵地帯になっています。ここは長岡山遺跡が存在したところで南陽市では最古と言われる遺跡なのですが、長年に渡り開発の手が加わり貴重な遺物が消失しております。
赤湯小学校建設に際して行われた発掘調査現場
【平成12年の教育委員会による航空写真】
長岡山丘陵は中世期に長岡館なる城館や赤湯公民学校・赤湯園芸高校の建設があり地面の削平が繰り返され遺跡破壊が行われてきました。平成中ごろに行われた発掘調査では長岡山の大半が古墳時代までの現況を失ったものとみられました。一番手前には中世の城館、長岡館がありました。
画面の中心に沿って上から赤湯小学校とグラウンド、そして稲荷山古墳、その右は園芸高校時期からの演習畑などが見えます。
この辺一帯が長岡山丘陵でその南に見える長岡南森遺跡と合わせ南陽市では最も価値の高い遺跡地帯となっています。
【画像はグーグルマップより】
赤湯を流れる吉野川の流れがどう変わって来たのかその変遷についてみてみます。
【画像はグーグルマップ、解説は南陽市埋蔵文化調査報告書より】
南陽地区の地理的景観を簡単に表現すると白鷹山山系火山の噴出物を主体とする丘陵の南部に位置するのが南陽市の北部丘陵である。白鷹山のふもとに源を発する吉野川はまっすぐ南流し宮内地区に至り広大な扇状地を形成している。その流れは東に向きを変え赤湯地区に至っている。吉野川はかつては宮内からまっすぐ南下していた。この本流と赤湯地区を迂回する現在の本流は中世まで存在していたが、梅雨時や豪雨時期を除いた平時の水量はさほどではなく、近世になって現在の本流一本になった。
このような吉野川の流れは約1100万年前頃のカルデラ火山性陥没地形と関係する。宮内地区の東南から沖郷地区の東半分がカルデラ内部とみられる。そのため最初は低い沖郷地区の東側へ吉野川は流れ込んだ。そのための堆積作用は10万年ほど前の氷河期から後氷期の1万年前まで続いた。しかし堆積層が厚くなるにつれカルデラ中心がある赤湯地区南部により多く流れるようになったのである。このカルデラの遺存したところの低湿地が大谷地である。吉野川の東南に流れた先の大谷地には東から屋代川も流れ込み、東南から押され流路を西に変えて最上側へ合流することになった。・・・・赤湯という所はカルデラ火口の底ということだそうだ。何と嫌なこったではないか。雲爺一番みじめな所に住んでいるわけだよね。文献には恐ろしいことに赤湯噴火区と示されておるんじゃ。だから赤湯温泉があるしうらやましい、いいじゃないか、なんて言われたって許されるもんじゃないぞ😠
赤湯地区の長岡は東南に流れる吉野川の南にありその作用を受けてその多くが沖積地である。しかし陥没地形が出来た時に陥没しなかったのが長岡山の基盤である。そのため上部に洪積層が残り、南北に長い長岡山が洪積台地として存在する。
この吉野川の沖積作用は1万年前頃にはよほど落ち着いてきたものの、人が居住できる環境が出来るにはさらに数千年近くを要した。安定している洪積大地の長岡山では古い時期からの人類の痕跡が見られるという。
7月18日
県南囲碁会事務局 平吹
山形県・県南囲碁リーグ戦
喜多方の飯塚杯争奪囲碁大会に県南地区が参加
2024.07.15(16:09)
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今年も7月14日、喜多方の恒例大会『飯塚杯争奪囲碁大会』が開催され県南地区から有志10名が参加してまいりました。
会場は囲碁サロン『北の森』 総勢53名の参加者がありA、B2クラスに分かれて行われました。福島勢は喜多方市、会津若松市をはじめ広範な会津地区から来られています。
成績は
Aクラス
優勝 青木美晴さん 会津美里町
準優勝 五十嵐信和さん 下郷町
三位 佐々木定善さん 喜多方市
Bクラス
優勝 高野幸夫さん 山形県南陽市
準優勝 仲田政弘さん 山形県川西町
三位 幸田学さん 喜多方市
県南勢は残念ながら今年もAクラスでは念願の優勝に手が届かず福島勢の軍門に下りました。初参加以来挑戦は5回になりますが福島勢の厚い壁が立ちはだかっています。準優勝、三位も届きませんでした。でもBクラスは大健闘で優勝、準優勝を飾ることが出来ました。優勝は南陽愛碁会所属の高野さんでぶっちぎりの全勝でした。Bクラスの優勝は初めてです。
最後に高野さんと当たったのはお邪魔役で少しは名の知られた? 雲爺こと平吹でした。ワシが阻止したると大口叩くもけんもほろろに返り討ちされました。でもおかげで優勝生みの親にはなれました。
井上会長のご挨拶
福島審判長のご説明
Aクラス 県南の大将格、太田さん と 喜多方市の小野さん のライバル対決。
いつも丁々発止の勝負を展開しますが、今回は終盤で太田さんに見誤りがありました。
Aクラス 喜多方市の斎藤さん 対 県南の佐藤さん
Aクラス 県南勢対決 石上さん 対 大滝さん
昼ごはん
短い時間でも違う県同士の話はお互いに得るものがあり大変貴重です。
Aクラス 福島方と県南勢 小松さん
Bクラス 福島方と県南 高山さん
Aクラス 県南石上さんと喜多方の庄司さん
石上さんは県南囲碁リーグ戦でこの度七段に昇段しました。方や庄司さんは同じ県南囲碁リーグ戦で現在破竹の勢いで記録を更新しています。今回は石上さんに軍配が上がりましたが、今後お互いは強力なライバルになってゆくと思われます。
Aクラス 最終局で西会津町の五十嵐さんと県南の太田さんが対決。軍配は五十嵐さんに。会津地方には新たな強豪がおられますね。太田さんに新たなファイトが生まれます。
Bクラス優勝 高野幸夫さん
Bクラス準優勝 仲田政弘さん
7月15日
県南囲碁会事務局 平吹
山形県・県南囲碁リーグ戦
南陽囲碁会の須貝英伍さんがご逝去
2024.07.15(13:53)
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今月初めに南陽囲碁会の会員の須貝英伍さんがお亡くなりになりました。
87歳でした。ご冥福をお祈りいたします。
先日須貝さんのご家族からご逝去の電話連絡をいただきました。
突然のことで耳を疑いました。
須貝さんはおひとりの生活で市内の老人ホームに入居されていました。もともとお体は悪かったのですが、県南囲碁リーグ戦のご常連でしたし、先月の長井のアヤメ大会にも参加されたそうですから突然のご不幸だったようです。
須貝さんは南陽囲碁会の前身の日本棋院南陽支部の頃からのベテラン会員でした。これで南陽囲碁会は会員は7名となってしまいました。今後は残された会員が須貝さんの御意志を受け継ぎ、一致協力し歩んでまいります。
7月15日
県南囲碁会事務局 平吹
山形県・県南囲碁リーグ戦
歴史の町、上山大会を制したのは誰だ
2024.07.08(15:18)
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空高くそびえる上山城の天守閣
戦国歴史息づく上山市は坂の町でのう、モロッコのマラケシュみたいに小路が入り組んだりして大人でも楽しく遊べる町なんじゃよな。一度行ってみなはれ、県一番の歴史と情緒が匂ってくるぞお。
戦国絵巻終わったらおじさまがドドン・・・ビックラするで、もう。
Aリーグ
優勝 奥山東根守孝九段 東根市 中
準優勝 江川喜多方守公一郎七段 喜多方市 右
三位 太田最上守重人九段 山形市 左
勝負師奥山九段久方のご登場。やっぱし勝負勘は恐ろしいまでに健在でしたね。ぶっちぎりの5連勝です。
あまり見かけんおじさまだわね、こちら
Bリーグ
優勝 平吹赤湯守晴彦五段 南陽市 中
準優勝 長岡朝日守昇六段 朝日町 右
三位 伊藤最上守利博六段 山形市 左
会心のスリーショットです。雲爺こと平吹五段、5回目の優勝よりも両おじさまを控えての凱旋が何よりもうれしいです。朝日、最上の両守殿は雲爺が現地に赴き『しがないリーグ戦なれどなにとぞご参加くだされ』と米つきバッタよろしく懇願してスカウトさせていただいたやんごとなき実力者です。しかしそれにしても関わり合った3名が入賞でバチンコ揃うなんてまさに奇遇ですなあ。いや~愉快、愉快。他に関わった方に東根市の近藤東根守康仁六段がおられます。こうして雲爺の長年に渡るリーグ戦改革は終わりました。もうお迎えが来てもいい心境ですばい。戦後のどさくさ以来いっぱし息吸って来たしね。🤪
もっとも今回の雲爺の優勝はBクラスのどん尻だったから置き碁をたっぷりさせていただいたことが大きかったです。運が味方してくれました。
Cリーグ
優勝 横澤長井守弘一三段
準優勝 片平米沢守正幸4級
三位 仲田川西守政弘初段
会場の 上山囲碁クラブ
第101回県南囲碁リーグ戦上山大会は7月7日、上山市の囲碁会所、上山囲碁クラブで行われました。
上山囲碁クラブは全国でも珍しい年間を通して営業する囲碁会所で、併せて料理店と温泉も営んでいます。リーグ戦が囲碁会所で行われるのは初めてです。
上山囲碁クラブは旧上山温泉街の真っただ中に位置しており、新旧のお宿が情緒たっぷりに佇んでます。坂と小路の街、上山 🎶
会場の近くにはもう閉館していますが 歌人、斎藤茂吉が定宿にしていたという 老舗旅館「山城屋」があります。大正時代の創建でご覧のように前を通るだけで和風庭園の趣が十分感じられます。お客さんのコメントに広い部屋に豪華なお料理、そして宿の方の心づくしにとても感動しましたとありました。ずいぶん前に由緒あるこの旅館の再スタートがニュースに流れましたが、今は閉館しており歴史の終わりを知らせていました。こじんまりして見るからに格式風情ある旅館だったようです。雲爺もいちど泊まってみるもんだったかな。
碁会所では初めての事とて、果たして何名の方が来られるのか不安でしたが、28名の参加がありました。3リーグ編成で行います。今回も遠く会津若松市や白石市からおいでいただきました。本当にありがとうございました。
主催者 木村会長のご挨拶
Aリーグ
左奥に優勝の奥山九段 対 船山九段
Aリーグ
三位の太田九段・左 対 遠く白石市から来られた佐藤七段
佐藤さんは二井宿から旧金山街道じゃなく新コースで来られました。そりゃそうやねん、旧街道は戦国時代に伊達氏がドンドコ、最上めがけて攻めて行ったところじゃけんのう、物騒やわ。雲爺は昭和54年に一人で楢下の方から湯原の追分まで金山街道を歩いたものでした。そしてその日の晩のナイターは巨人軍に入団した江川が初登板でした。第一球は内角か外角のボール、結局打たれて負け投手・・・なんか人間はこういうどっちらけの記憶が死ぬまで残るもんです。
Bリーグ
準優勝の長岡六段・左 対 斯波六段
雲爺は長岡さんとはネット碁で3回ほど対戦しました。1勝2敗です、これで2勝2敗のタイになったんかいな。でも雲爺より高い点数ですから強いですよ。長岡さんは著名な方で7月末には最上川で毎年カヤックのイベント企画も実施されます。行動が幅広い方です。
Bリーグ
3位の伊藤六段・左 対 大竹六段
伊藤さんは碁は強いけど男ぶりもいい方だから男も惚れるわね。
大竹さんは遠く会津若松市から来られました。江川さんからの紹介ですがほんとに苦労様です。それにしても同じ大竹さんでそのまた奥の南会津町から来られる方がおるんですから超驚きです。ですから私どもも会津若松までまいりますよ。碁パワーは恋愛以上に強いですからね。
Cリーグ
津田四段 上山市 対 優勝者 横澤三段 長井市
Cリーグ
仲田初段 川西町 三位 対 準優勝 片平4級 米沢市
昼食は名人の湯のお料理で
メニューはカレーとざるそば
熱戦
二階の会場
Cリーグ
小関初段 対 池田3級 ともに上山市
Aリーグ
斎藤六段 福島市 対 石上六段 胎内市
Cリーグ
金子二段 川西町 対 片平4級 米沢市
ここは元は旅館の客間でした。以前は老舗旅館で頑丈な大階段と登り降りですり切れた小階段があります。大正、昭和の記憶が蘇ります。
Bリーグ
本田五段 南陽市 対 石井六段 高畠町
Bリーグ
広瀬五段 上山市 対 長岡六段 朝日町
Aリーグ
遠藤五段 喜多方市 対 加藤七段 高畠町
8月のリーグ戦は
8月4日・日 南陽大会 会場は冲郷公民館(防災センター)です。
えくぼプラザではありません。
7月8日
県南囲碁会事務局 平吹
山形県・県南囲碁リーグ戦
山形県チーム準優勝を飾る、大将太田六段は全勝で優勝☆東北六県囲碁大会
2024.07.01(20:49)
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おめでとう山形県チーム、団体戦準優勝 🌞
東北六県囲碁大会で山形県チームは準優勝を飾りました。
個人戦では大将の太田尚吾六段が全勝で3度目の優勝を果たしました。
左から監督・山崎恵大六段、大将・太田尚吾六段、副将・山崎光基六段、先鋒・斎藤欣也六段
68回を数える東北6県囲碁大会は山形県が主催地となり、6月29、30日の両日山形新聞社の山形メディアセンターで行われました。個人戦では大将の太田尚吾六段・山形市が優勝、副将の山崎光基六段・山形市、先鋒の斎藤欣也六段・酒田市がともに三位に入りました。団体優勝は岩手県でした。
個人大将戦で優勝の太田六段が受賞。
県南リーグ戦が何かとお世話になっております先鋒、宮腰六段・右が参加された福島県チーム。
左から監督の金田元美五段、大将の木村徳行六段、副将の鈴木広幸六段。
来年は福島県で開催です。
会場の山形メディアタワー
8階が対局会場
試合開始
1日目に2試合、2日目に3試合が行われます
試合の記録は太田尚吾六段の長女 栞菜ちゃん・小学三年生 が行います。記録係はもうおひとりがおり、白か黒どちらかを受け持ちます。碁の打ち手以上に責任重大なお役目です。持ち前の高度な碁の感覚を駆使して最後まで任務にあたりました。みんなの注目の的でした。
大将戦 太田尚吾六段 対 岩手県 松村光六段
山形県は最終5戦目で岩手県と当たりました。ここまで両県とも4勝負け無しで進み事実上の決勝戦です。岩手県の松村さんは昨年の大将戦を制しています。結果は太田さんが大差で勝利しました。しかし副将、先鋒が敗れ惜しくも優勝を逃しました。
しかし、ここで順位の決定方法について雲爺流の注文を聞いていただきたいもんです。負け惜しみじゃないですが、団体として力を合わせる意味からすれば最後の勝星の合計で決めるのが自然に思えますね。それだとでんな、山形、岩手ともに11勝ですね、同数ならスイス方式みたいに別に何かで決着すればいいわけで、もしかして山形が優勝だったかもしれませんわね。その都度二人勝てば勝ちなどとわかったようなわからないような悠長なことでは戦場で命を落としますよ。物事は単純が一番かな。
副将戦 山形県では山崎光基六段が初出場
山崎さんは初出場で最年少の17歳。成績は3勝2敗と見事に勝ち越しました。
先鋒戦 斎藤欣也六段
斎藤さんは三人の中では年長でチームの頼りとしての存在は大きいです。
山形県は若手、中堅、年配と世代構成が理想的に見えます。このバランスも快進撃の理由の一つになっているのかもしれません。
山形県だけに熱中してはいかんでしょう。隣では三連覇を狙う岩手県と秋田県がぶつかっています。左の秋田県の大将、高橋新一郎七段も太田さんの強敵です。
先鋒戦、福島県の宮腰六段
宮腰さんは福島市の囲碁道場、福島囲碁会館で子供たちにも指導をされます。県南囲碁リーグ戦に参加いただいている渡邊九段や滝田八段は少年時代に宮腰講師から指導を受けました。すごいですね、今は社会人になりどちらも高段者です。
大将戦の記録係 左、斯波さんと右、舩山六段
舩山さんは大会の常連ですが、今年は惜しくも出場を逃しました。山形県はここ数年競争が激烈になっており副将、先鋒で優勝の実績がある舩山さんは出場出来ませんでした。このように競争のし烈さが大会の好成績に結び付いている大きな要因なのかもしれません。来年は舩山さんに奮起の期待がかかります。
山崎六段は若干17歳。今大会唯一の十歳台で監督の恵大六段は兄さんです。昨年は兄さんが出場しましたが今年は弟さんでした。兄弟でしのぎ合うんですからすごいですね。これで山形県が伸びないわけがありません。
「若い方のパワーはすごい、山形県は買いだね」と高く評する方がおるんです。リーグ戦に来られる岩手県奥州市の狩野さんです。狩野さんは東北各県の囲碁事情にすごく通じている方なんです。最も彼は地元岩手の方ですから岩手のことを踏まえて山形の今後を見ています。彼の見方はピタリンコと当たるからすごいですよ。光基さんの盤上を凝視して微動だにしない対局動作に驚き釘付けになったそうです。まさに現代の侍出現というところでしょう。
泰然自若の斎藤欣也六段・右 は決勝の先鋒戦で岩手の鳴海六段と対決
一級の大局観と理論で斎藤六段の右に出る方はおらなんでしょう。長年出場の座を維持しており太田尚吾氏との信頼感は絶大です。
対する岩手の鳴海六段はぶっちぎりの全勝優勝を果たしました。岩手では王座、棋聖、本因坊の三冠だそうですよ。まだ29歳の若さですが岩手の今後を担える方でしょう。鳴海さんは県南囲碁リーグ戦でお世話になった元山形大学囲碁部の鳴海君のお兄さんなんですよ。囲碁を通して人のつながりや思い出が生まれます。
なんつっても大将、太田尚吾氏には今後の団体戦優勝と彼の大将としての個人戦優勝の記録への期待が高まります。実は団体戦は6県全県が揃っての優勝はまだないんです。事実上の完全初制覇が待っています。
さらに大将個人戦の優勝回数の記録への期待がかかります。歴代では青森県の鳴海直氏の10回という途方もないのがあります。2位秋田県・京野秀夫氏7回、3位青森県・古川元氏6回、4位宮城県・平岡聡氏5回、そして5位に太田尚吾3回が今回新しく生まれました。ちなみに3回は宮城県・半沢悟氏、福島県・渡辺高志氏、秋田県・高橋新一郎氏がおります。とりあえず5位軍団から抜け出していただきたいです。雲爺は記録が好きなんです。王さんや大谷君は記録有っての方ですからねえ。
太田尚吾氏はここ数年調子を落としていました。それで今年は心機一転奮起されたようでした。2月からはしがない県南囲碁リーグ戦においでいただけるようになり、びっくりするとともに誠にありがたく思っている次第です。太田氏はここ数年苦難の時期を経て新しい太田尚吾に生まれ変わろうとされているやに聞いております。事実、今大会の試合は相手に付け入る隙を与えないほど安定しているようにお見受けしました。こりゃ本格的な太田尚吾時代到来かもしれませんね。貴公子太田から泥にまみれる荒法師太田への変身です。プロの井山さんも今世界棋戦で活躍していますし囲碁弱県を克服していただけると確信しております。
7月1日
県南囲碁会事務局 平吹