「裏切り」
覚悟は決めていたとはいえ、ついにロロが……。フレイヤによる被害は二次災害も含めると推定3万5千人。
ギアスから我にかえったスザクが呆然とするのは分かるのですが、あれだけ撃て撃て言っといて、今更、自分の作った兵器がどれだけの犠牲を生むものか分かっていませんでした、なニーナには唖然としました。
犠牲になったのがゼロとイレブンだけならそれでもニーナはけろっとしていたのかもしれませんが、実験でフレイヤがどれくらいの威力のものかは分かっているだろうし、ブリタニア人にも多くの犠牲者を出すことくらい分かってそうなものなのに……。
後で分かりましたが、ミレイとリヴァルが無事だったのがせめてもの救いです。
ナナリーがフレイヤに巻き込まれたことでまともな状況判断が出来なくなり、錯乱してますます藤堂達に不信感を与えていたルルを救出したのはロロとジェレミア。
ナナリーを失ったショックで憔悴していたルルは、ナナリーにあげるつもりだったロケットを見て、ついに本心を曝露。
大嫌いだったどころか、何度も殺そうとしてきたことまで告白するとは!
自分がルルに利用されていたことくらいは薄々気付いていただろうけど、これはあまりにもロロにとってはつらい!!
朝比奈が最期に残した言葉と先程のゼロの錯乱ぶりから不信を募らせる藤堂、ゼロが自分に内緒でコーネリアを捉えていたことで自分に対する信用のなさに不満を感じていたディートハルト、ヴィレッタと合流した扇の前に現われたシュナイゼル。
ナナリーのことでゼロ(ルルーシュ)が会見に出席出来ない状況だろうと分かった上で、黒の騎士団幹部にゼロの正体とギアスのことをバラしました。
ルルに対する「私が最も愛し、恐れた男」発言に「何言い出すんだ、この人!」と焦り、自分もギアスに掛かっているかもしれないと不安を訴える姿に、なんという嘘臭さ!と思いましたが、扇やヴィレッタの証言もあるとはいえ、宿敵の出した状況証拠を鵜呑みにし、自分達を駒として扱っていたゼロを裏切ることを決意した黒の騎士団には、もうちょい頭を働かせろ!と思いました。
シュナイゼルの告げた内容は嘘ではないものの、黒の騎士団を自分にとって都合の良いように誘導する為に必要な情報だけ切り取った偏った内容だし、フレイヤの威力を見せたことで明らかに優位に立っているシュナイゼルが取引の約束を守る保証なんてどこにもないし、これまでゼロが不在になるたびに窮地に陥り、自分達だけでブリタニアに対してまともな勝負が出来なかった黒の騎士団がゼロを失ってどう動くつもりなのか疑問だし、そもそも、星刻や神楽耶の了承は取ったのかって話だし。特に、中華連邦をはじめとする日本以外の超合集国勢力に対して、日本と引き換えにゼロをブリタニアに売ったことをどう説明するつもりなのかが気になる。超合集国と契約を結ぶ黒の騎士団は既に日本を取り戻すためだけの組織じゃないんだから……。仮にシュナイゼルが取引に応じたとしても、ゼロを売り渡すことを取引に使えるのは一度だけなわけだから、他の国は自分達だけ国を取り戻した日本を裏切り者と捉えるんじゃないの?
ゼロはゼロで私情で多くの者を巻き込み、これまで黒の騎士団メンバーから信頼を勝ち取るための努力をしてこなかったわけだから自業自得の結果ではあるけど、黒の騎士団メンバーだってずっと秘密主義のゼロに対して不信感を抱きつつ結果を出してくれるならついていくというスタンスで、利用していたのはお互いさまじゃないかと思うんだけどなぁ~。シュナイゼルが確実に日本を解放して、これからも自分達に良いように計らってくれる保証もないまま、ゼロを売って自ら組織を弱体化させるのは得策じゃないと思いました。まあ、確かに信用のおけない上司の存在は危険でしょうけど。
一生懸命ルルの傷を癒してあげようとするC.C.と、C.C.の問題発言に思いっきり反応を見せるカレンが可愛かったです。
ルルからC.C.が記憶を失ったことを聞かされたカレンは、ナナリーもC.C.も失っていよいよ孤独になったルルを気に掛けるのですが、そこで黒の騎士団の裏切り。
一時はあまりに一方的だとゼロを庇うものの、ナナリーを失って生きる意味を失い、シュナイゼルの姿を見て八方塞な状況を理解したルルがお得意の偽悪を演じたことで、涙を浮かべてさよならを。
でも、それはカレンが巻き込まれて死なないための嘘で、小声で告げられた「君は生きろ」でルルの嘘に気付いたカレンはきっと今後、ルルの元に戻ってくれると信じたいです。
一方、ルルの窮地を救ったのはロロ。
あれだけひどいことをルルから言われていたのに、ことルルに対しては健気過ぎです!!
ルルは覚悟を決めていたようですが、「もういいんだ!」と何度止められても、限界までギアスを使って追っ手を振り切ることに成功。
道具として使われ続けてきた人生だってことは本人も自覚していたようですが、ロロにとって、偽りとはいえルルから惜しみない兄弟愛を得られた一年間は本物。
あの思い出のおかげで人間になれた。ルルを助けることは自分の意思だ!と告げる姿に涙。
ルルを助けるために限界までギアスを使ったロロ。
「兄さんは 嘘つきだから……。嘘だよね、僕を殺そうとしたなんて……。僕が嫌いだなんて……」「見抜かれてたか、さすが俺の弟だ」「そうだよ。僕は、兄さんのことならなんだって分かる……」ロロが息を引き取った後に「そうだ、お前の兄は嘘つきなんだ」の兄弟のやりとりは、嘘は嘘でも優しい嘘で、胸が痛く切なかった。
ひたすらに兄に殉じたロロの死で、ナナリー喪失による錯乱から脱したルルは、シャルルを道連れに地獄へ落ちることを決意。
失ったものは多かったけど、足かせがなくなって自由になれたって意味ではルルは楽になれた気がします。
とはいえ、C.C.は黒の騎士団に置いてけぼりだし、カレンも黒の騎士団との板ばさみだからすぐにどうことは難しいだろうし、現在、ルルの味方になってくれそうのはナナリー捜索中で未だ黒の騎士団の裏切りのことを知らないジェレミアだけですね。
スザクはといえば、ギアスのせいとはいえ、自分の手でナナリーを含むあまりにも多くの犠牲を生んだことで、今度こそ壊れてしまった様子。
次回予告でジノが槍をつきつけられていたのが気になる。
フレイヤの件に不満を抱いていたし裏切りが来るのかもしれないけど、いよいよシュナイゼルが本格的にシャルルに対して敵対し、シャルル直属の騎士っていうことでラウンズ拘束に結びつくと考えられないこともない。
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