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秋の畑顚末記

思えば、夏の畑の始まりから終わりまでを書いた記事が、
文章が長過ぎたのか写真が多過ぎたのか
その原因はわからないまま
どうしてもここにアップすることができなかったのでした。
今回の「秋の畑」はどうでしょう。
同じ過ちを繰り返さないよう
できるだけ簡潔に、短めに、少なめに、と思ってはいるのですが、
どうなることか。

この畑は季刊誌『九州の食卓』に素人の畑作り奮闘記を書くために
今年の冬、我が家の庭の一部を開墾したものです。
そのページは「吉本由美の土づくり、友の会」というタイトルで、
土とは縁遠く暮らしてきて農業にはとことん無知なる人間が
いろいろな人々に助けられながら無事に野菜を作りあげる・・・
というような内容になっています。
しかし夏の畑はそんなうまくはいかなかった。
さすが九州、自然との闘いが凄まじくて、
“暑さ”と“陽差し”と“虫”に弱いシニアレディの
第一回目の挑戦としてはハードルが高過ぎました。
ミニトマトとモロヘイヤの気休め程度の収穫以外は、
もろ、完全に、失敗という結果。
夏号・秋号にその経過をぶちぶちと書き募っていますので、
素人家庭菜園に興味のある方は読んでみてください。
失敗防止のヒントになるかもしれません。
12月20日に出る冬号は
これから書こうとしている秋の畑の
文字バージョン(文字のみのページなので)といった内容です。
写真の続くこのブログと合わせて読んでいただくと
素人の畑作りの苦労がリアルに伝わるのではと思います。
『九州の食卓』は九州の雑誌ですが、
他の地域でも大きな都市の大きな書店には置かれているそうです。

短めに書く、
と宣言したばかりなのに前口上が長い!・・・ですよね、すみません。

さて、本題です。
9月15日に夏野菜の残骸を片付けて、
畑作業の師匠でもある写真家で農夫の野中元さんが
その逞しき2本の腕でアッという間に耕してくれた畑を、
翌日、私と私のページ担当の編集女史との細腕4本で整えました。
鍬で土と堆肥を混ぜる→それを盛り上げて畝を作る、
という作業です。
夏の畑の土作りのときは
編集女史も私も鍬を持つ手がぶるぶるよれよれしたものですが、
今回はまあまあです。
畝は3本作り、
写真右に見える南側の畝には小松菜、ホウレン草、水菜、小カブの種を蒔き、
手前北側の畝の半分に大根の種を蒔き、残り半分に玉ねぎの苗、
中央の畝にハクサイ、キャベツの苗を植える計画です。
藁(枯草)をマルチシート代わりに乗せたら
グッと畑っぽい表情になりました。


土作り



その藁の元がこの草の山。
抜いた雑草をこうして積んで堆肥を作っているのです。
コンポストがもう満杯なのでその前に山積みにしているのですが、
ときどき上下をひっくり返して風を入れ、米ぬかを入れて
発酵を促さなくてはなりません。
そのときに“フォーク”が活躍します。
大きなスコップでは重くて持ち上がらなかった草たちも
この“フォーク”を使うと楽々上がるのです。

堆肥作り




畝を立てて1週間後、苗を植え、種を蒔きました。
中央の畝にはハクサイ2株、キャベツ2株のほか、
ついでに購入したカリフラワーを2株。
南側の畝に葉物4種の種をすじ蒔きし、
手前北側にはジグザグに穴を空けたマルチシートに
大根の種を3粒づつ点蒔きにしました。
師匠の野中さんはマルチシートがお嫌いですが、
庭に土掘りマニアの猫が5匹もいる以上は
致し方ないことなのです。

大根にマルチシート



葉物野菜はほぼ1週間で芽吹きました!
左列はホウレン草、その奥に水菜、中央が小松菜、右が小カブ。
みんな頑張れよ!

種の芽吹き



数日後、無惨な姿のカリフラワーを発見!
おんぶバッタ(中央に2匹重なって葉っぱの上にいるのがわかりますか?)
が大発生して柔らかい若葉をむしゃむしゃ食べるのです。
食べて食べて食べ尽くすのです!

カリフラワ

もうひとつは筋だけにさせられた。

やられたカリフラワー




これでは芽吹いたばかりの小松菜、水菜、ホウレン草たちにも
魔の手が伸びると、
10月初め、
絵的には好みじゃないけれど
虫除け策として寒冷紗のネットを張りました。
う〜ん、無粋なんですけどねぇ・・・。

寒冷紗をかけた




ここで一寸息抜き。秋の夜長、爆睡中のすみれです。

一寸息ぬき





10月下旬、肌寒い日が続き、
もう大丈夫だろう(虫はいないだろう)と
葉物にかけた寒冷紗を外したのですが、
けっこう虫に喰われていました。
ネットを張っていても虫たち、どこからか入るんですね。
それにしても、
種を蒔き過ぎ、間引きが追いつかなかったため、
葉物が混み合ってしまいました。
これは失敗です、見苦しい。
遅かりしですが毎日何かしら間引いて、それを食べています。

おかげでこんなに



11月に入り玉ねぎの苗が出回ったのでさっそく購入。
大根を植えた北側の畝の残り半分に
玉ねぎ用のマルチシートを使って植え付けました。

玉ネギを植えた



玉ねぎの植え付けも済み
ぜんたいに水やりをする編集女史です。
畑作りにおける私の大事な右腕なのですが、
私より少しだけ大きいくらいの小柄な女性なので
力仕事は望めないし、私同様畑の初心者。
ハクサイもキャベツも
中の葉っぱがなかなか巻かないのはどうしてだろうと
2人首を捻るばかりです。

畑らしくなった



数日後、その気になるハクサイとキャベツを見に行ったら、
それぞれの葉の合間にイモムシのウンチが山のようにありました。
その上を蝶々が3羽(と数えます?)ひらひらと舞っています。
やられた〜。
ネットを外したあとに卵を産み付けられたらしいです。
恐る恐る割り箸で葉っぱの間を探してみると、いましたよ〜、
丸々太ったイモムシたちが。
もちろん葉っぱは喰い跡だらけ。
手遅れかも知れませんがすぐにネットをかけなおしました。

寒冷紗再開



そんな中でも大根はすくすく育っています。

大根すくすく


筋だけになっていたカリフラワーも
何故かその後は虫被害もなく立ち直りました。
でも時期的に花をつかせるのはむずかしいかな。
 
立ち直ったカリフラワー

元気に育てカリフラワー




小カブです。
畝の端に植えたため葉の成長とともにバランスを崩して
斜めになってしまいました。
でもまだ胚軸は小さく収穫時期はあと。

あぶない小カブ



11月も中旬となり、やっとハクサイ、キャベツが巻き始めました。
とはいえ近づいて見れば、
イモムシとそのウンチと喰い跡だらけなのです。
割り箸で捕れた虫は遠くに運んで捨てますが、
捕り逃がしたのは葉っぱの奥へ、底へ、と入って行きます。
いったい何匹隠れているのか、
と考えると怖いので考えないように努めています。

キャベツとハクサイ

そこここに喰い跡が・・・。

巻いたキャベツ



11月25日。
豚肉が余っていたので
夕食の献立を葉物と豚肉の蒸し煮に決めて、
キャベツとハクサイを収穫しました。
ともに外の葉をかきわけて
中でしっかと巻いているのを根元から切り取るのです。
包丁を持ってその対象に手を伸ばしました。
中にいるはずの虫のことは考えないよう努め、
ごりごりと切り取ってすぐにテラス脇の洗い場へ。
そこでまずハクサイを押し広げてみると・・・
ウワッ、いるわいるわ、ごろごろと、大小様々なイモムシが!
葉という葉のほとんどが彼らのウンチにまみれていました。
洗えばいいか、と思えるような量ではありません。
それに喰い跡もものすごく、
これはさすがに食べる気にはなりません。
で、わずかに難を逃れた葉っぱ3枚が本日の収穫となりました。
しかしキャベツはありがたいことに、
虫喰い跡の目立つ外側を取り除くと中はしっかり巻いていて、
イモムシの忍び込む隙間はないように見えます。
一個丸ごと使えばハクサイの不足分を補えそうです。
ついでに明日の朝のお味噌汁用に小カブを1株抜きました。

今日の収穫


いろいろと面倒くさくても
こんな具合に収穫物を手にすると畑っていいなと思います。

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