ノラネコ一家物語・ついに家を持つの巻き
ウチの庭に住み着いたノラ猫一家の話の続きです。
1匹だけ人なつっこい仔猫がいて、
薄茶色なので「うすちゃん」と仮の名を付け、
カフェ・オレンジの久子さん経由で
福岡のデザイナー大鶴健吾さんにもらっていただきました。
1匹減っても残るは5匹。
秋を迎える頃には庭はすっかり猫のものになりました。
せっかく購入した草刈り機でしたが
彼らを脅かすことになるため使用禁止で、
みるみる雑草は生い茂り、
ちょっとした草原に。
かくれんぼやらチェイスやら取っ組み合いやらと
そこは恰好の遊び場になり、
寝るにしても傍若無人、
ごろごろ、ばたばた、こんな風です。
しかし確実に時は流れ、
10月いっぱいはまだまだ暑い熊本ですが、
ケヤキ並木が晩秋の色に染まるあたりから
さすがに肌寒くなってきて、
母さん猫とミケコが常にくっつくようになりました。
取り敢えず夜間の冷えの対策にダンボール箱を用意してみたら
すぐに入った。
寒かったんですね。
とはいえダンボールハウスはあくまでも仮の住まい。
本格的な寒さになる前に
雨風寒さを防げる家が要るなあ、と思い始めたのです。
相手はもともとノラですから、
外猫ですから、
家なんてあったらおかしいかもしれません。
過保護なのかも知れません。
実際「そんなのチョー過保護〜」と揶揄されもしました。
でも、しかし、
庭とガラス戸一枚隔てたこちら側ではウチの3匹が、
暖かい部屋の中
ヒーターの前に丸くなってぬくぬくと眠っているのです。
それを彼らは寒いあちら側から
不思議そうに(かどうかわかりませんが)見るわけです。
これ・・・けっこう胸にググッと刺さってくるわけですね。
それで週明けにも12月になろうかというとき、
小代さんご夫妻をお招きして
猫たちの家を造っていただきました。
小代(おじろ)正さん・美穂さんご夫妻は大分の竹工芸の作家さん。
去年の春、このブログでも、
東京恵比寿の雑貨屋さんEkocaと
熊本のオープンスタジオとのコラボで開かれた
「熊本いこっか」展での
ご夫妻のワークショップの様子を紹介しています。
端正な角物(様々なサイズの四角い箱型の物入れ)のほか、
エレガントなシェルバッグなど二人三脚の素晴らしい仕事をなされています。
そんなお二人に猫たちの家を建ててもらうという大胆な企てでしたが
快く受けて下さり、
大工道具一式揃えてのご来宅でした。
私の希望をもとにすばやく設計図面が引かれ、
さすが職人、と唸ります。
その図面をもとにホームセンター「ハンズマン」で板を購入。
「ハンズマン」ではミリ単位の板の切断サービスがあり、
このおかげで工程は驚くほどスムーズに進みました。
切断面に1ミリの狂いもないのは“驚き”でした。
正さんと美穂さん。何から何までお世話になりっぱなしで。
電動かなづちでアッという間にクギが打たれていきます。
ここまでピッタリに出来上がると気持ちいいですね〜。
掃除や場所変えのとき
非力のおばさんでも動かせるようにと
キャスターまで付けてくれました。
至れり尽くせり感謝感涙。
できました!
なんともきれいな猫たちの家。
毛布を敷きました。
処分しようと押し入れに詰め込んでいた古毛布が
ここにきて大活躍。
嵩張るのでゴミ捨ての日に出すのをためらっていたのですが、
捨てなくて良かった。
毛布はまだ何年分も残っています。
そして半月ほど経って、
猫たちの家は順調に使われていましたが、
12月も半ば過ぎると本格的な寒さとなり、
毛布を敷いただけでは不足だろうと、
またまた過保護な防寒対策を施しました。
テラスぜんたいに静電気防止のビニールを張り巡らせて
寒さだけでなく雨も風も防ごうという考えです。
簡単なビニールハウスですが、
それでも外気より3、4度暖かい。
さらに家にはすっぽりと毛布を掛けました。
このお花模様のウール100%毛布は
私が小学生の頃使っていたもの。
懐かしい。
毛布の下にビニールを掛け、
その下にはタオルのシーツを掛けました。
これならかなり暖かくなると思います。
日中は風を通すためにこうして上げています。
弟が小学生のとき愛用していた黄色の毛布はふかふかで、
ことのほかミケコが気に入っている。
冬でも陽差しの強い日は
ビニールハウスの中は暑いくらいです。
そんなとき一家は
家の上で猫まんぢゅうを作って寝ています。
何匹いるかな?
けれども何故か、
あるときから母さん猫が家に入らなくなり、
しかたないので彼女専用にダンボールハウスを1つ追加しました。
箱をプチプチビニールで包み、
その上を毛布(これは兄が使っていた毛布と思う)で包んだ箱。
さすがに四角い毛布が2つも並ぶと鬱陶しい感ありますね。
でも、しかたありません。
これもテラスの冬景色・・・とでも思っていましょう。
お天気の日は毛布干しをします。
ときどき乗っかって寝ています。
暖かいビニールハウスの中では
気分もとろけてしまうみたいで、
神経質なミケコでさえもこんな具合にごろごろと。
しかしです、この防寒ハウス、
やはり狙われておりました。
半月前あたりからでしょうか、
深夜から明け方にかけて
くまモンによく似た大きな黒猫が乗っ取っているようなのです。
朝起きてテラスに面した戸のカーテンを開けると、
何たること!
猫たちの家にちゃっかり入ってまどろんでいる黒猫と目がガチンコ合う。
すると黒助、
一瞬「あちゃ」みたいな表情になるので笑えますが、
「コラッ」と怒鳴りつけて追い出します。
ウチの外猫たちは?と見回しても
1匹の姿もありません。
よほどその黒を恐れているのか嫌っているのか。
寝床を触るとその黒がいたところだけ生あったかくなっていて、
他は冷たいままですから、
ウチの連中、どうやら一晩外のどこかで過ごしているらしい。
どこかったって猫ですから行くところはそれほどなくて、
軒下とか納屋(住宅地だからあるかなあ?)とか・・・くらいで、
とにかく寒い外で夜を明かしている。
せっかくの防寒ハウスもこれでは「わややんけ」なので
黒猫が来るたび追い返し、
入っていたら追い出していますが、
ヤツはとにかく寒がりのようで懲りずにやって来るのです。
ノラには別け隔てなく接していたいノラ好き人間ではありますが、
でもコレはさすがに、
見逃せない、
困ったことになってきました。
【お耳汚し】
先の年の瀬、
ギャラリーmoeのクリスマス・パーティーで小代さんとmoe Barを開きました。
私も小代さんも以前バーテンダーのアルバイトをしていたことから
moeのオーナー荒木さんが面白がってやらせてくれたのです。
私の師匠である青木さん(恵比寿のバー「モーヴ」のご主人)の
電話による指導の下、11種のカクテルを用意。
振ったりステアしたり失敗したりして、
ごきげんな一夜を過ごしました。
1杯500円で売り上げ26,500円というのは
けっこうイケた証しではないかと、
小代さんと2人胸をなで下ろしています。
このmoe Bar、
もしかしたら不定期開店するかもしれません。
あな嬉し。
生きているとけっこういいことありますね。
1匹だけ人なつっこい仔猫がいて、
薄茶色なので「うすちゃん」と仮の名を付け、
カフェ・オレンジの久子さん経由で
福岡のデザイナー大鶴健吾さんにもらっていただきました。
1匹減っても残るは5匹。
秋を迎える頃には庭はすっかり猫のものになりました。
せっかく購入した草刈り機でしたが
彼らを脅かすことになるため使用禁止で、
みるみる雑草は生い茂り、
ちょっとした草原に。
かくれんぼやらチェイスやら取っ組み合いやらと
そこは恰好の遊び場になり、
寝るにしても傍若無人、
ごろごろ、ばたばた、こんな風です。
しかし確実に時は流れ、
10月いっぱいはまだまだ暑い熊本ですが、
ケヤキ並木が晩秋の色に染まるあたりから
さすがに肌寒くなってきて、
母さん猫とミケコが常にくっつくようになりました。
取り敢えず夜間の冷えの対策にダンボール箱を用意してみたら
すぐに入った。
寒かったんですね。
とはいえダンボールハウスはあくまでも仮の住まい。
本格的な寒さになる前に
雨風寒さを防げる家が要るなあ、と思い始めたのです。
相手はもともとノラですから、
外猫ですから、
家なんてあったらおかしいかもしれません。
過保護なのかも知れません。
実際「そんなのチョー過保護〜」と揶揄されもしました。
でも、しかし、
庭とガラス戸一枚隔てたこちら側ではウチの3匹が、
暖かい部屋の中
ヒーターの前に丸くなってぬくぬくと眠っているのです。
それを彼らは寒いあちら側から
不思議そうに(かどうかわかりませんが)見るわけです。
これ・・・けっこう胸にググッと刺さってくるわけですね。
それで週明けにも12月になろうかというとき、
小代さんご夫妻をお招きして
猫たちの家を造っていただきました。
小代(おじろ)正さん・美穂さんご夫妻は大分の竹工芸の作家さん。
去年の春、このブログでも、
東京恵比寿の雑貨屋さんEkocaと
熊本のオープンスタジオとのコラボで開かれた
「熊本いこっか」展での
ご夫妻のワークショップの様子を紹介しています。
端正な角物(様々なサイズの四角い箱型の物入れ)のほか、
エレガントなシェルバッグなど二人三脚の素晴らしい仕事をなされています。
そんなお二人に猫たちの家を建ててもらうという大胆な企てでしたが
快く受けて下さり、
大工道具一式揃えてのご来宅でした。
私の希望をもとにすばやく設計図面が引かれ、
さすが職人、と唸ります。
その図面をもとにホームセンター「ハンズマン」で板を購入。
「ハンズマン」ではミリ単位の板の切断サービスがあり、
このおかげで工程は驚くほどスムーズに進みました。
切断面に1ミリの狂いもないのは“驚き”でした。
正さんと美穂さん。何から何までお世話になりっぱなしで。
電動かなづちでアッという間にクギが打たれていきます。
ここまでピッタリに出来上がると気持ちいいですね〜。
掃除や場所変えのとき
非力のおばさんでも動かせるようにと
キャスターまで付けてくれました。
至れり尽くせり感謝感涙。
できました!
なんともきれいな猫たちの家。
毛布を敷きました。
処分しようと押し入れに詰め込んでいた古毛布が
ここにきて大活躍。
嵩張るのでゴミ捨ての日に出すのをためらっていたのですが、
捨てなくて良かった。
毛布はまだ何年分も残っています。
そして半月ほど経って、
猫たちの家は順調に使われていましたが、
12月も半ば過ぎると本格的な寒さとなり、
毛布を敷いただけでは不足だろうと、
またまた過保護な防寒対策を施しました。
テラスぜんたいに静電気防止のビニールを張り巡らせて
寒さだけでなく雨も風も防ごうという考えです。
簡単なビニールハウスですが、
それでも外気より3、4度暖かい。
さらに家にはすっぽりと毛布を掛けました。
このお花模様のウール100%毛布は
私が小学生の頃使っていたもの。
懐かしい。
毛布の下にビニールを掛け、
その下にはタオルのシーツを掛けました。
これならかなり暖かくなると思います。
日中は風を通すためにこうして上げています。
弟が小学生のとき愛用していた黄色の毛布はふかふかで、
ことのほかミケコが気に入っている。
冬でも陽差しの強い日は
ビニールハウスの中は暑いくらいです。
そんなとき一家は
家の上で猫まんぢゅうを作って寝ています。
何匹いるかな?
けれども何故か、
あるときから母さん猫が家に入らなくなり、
しかたないので彼女専用にダンボールハウスを1つ追加しました。
箱をプチプチビニールで包み、
その上を毛布(これは兄が使っていた毛布と思う)で包んだ箱。
さすがに四角い毛布が2つも並ぶと鬱陶しい感ありますね。
でも、しかたありません。
これもテラスの冬景色・・・とでも思っていましょう。
お天気の日は毛布干しをします。
ときどき乗っかって寝ています。
暖かいビニールハウスの中では
気分もとろけてしまうみたいで、
神経質なミケコでさえもこんな具合にごろごろと。
しかしです、この防寒ハウス、
やはり狙われておりました。
半月前あたりからでしょうか、
深夜から明け方にかけて
くまモンによく似た大きな黒猫が乗っ取っているようなのです。
朝起きてテラスに面した戸のカーテンを開けると、
何たること!
猫たちの家にちゃっかり入ってまどろんでいる黒猫と目がガチンコ合う。
すると黒助、
一瞬「あちゃ」みたいな表情になるので笑えますが、
「コラッ」と怒鳴りつけて追い出します。
ウチの外猫たちは?と見回しても
1匹の姿もありません。
よほどその黒を恐れているのか嫌っているのか。
寝床を触るとその黒がいたところだけ生あったかくなっていて、
他は冷たいままですから、
ウチの連中、どうやら一晩外のどこかで過ごしているらしい。
どこかったって猫ですから行くところはそれほどなくて、
軒下とか納屋(住宅地だからあるかなあ?)とか・・・くらいで、
とにかく寒い外で夜を明かしている。
せっかくの防寒ハウスもこれでは「わややんけ」なので
黒猫が来るたび追い返し、
入っていたら追い出していますが、
ヤツはとにかく寒がりのようで懲りずにやって来るのです。
ノラには別け隔てなく接していたいノラ好き人間ではありますが、
でもコレはさすがに、
見逃せない、
困ったことになってきました。
【お耳汚し】
先の年の瀬、
ギャラリーmoeのクリスマス・パーティーで小代さんとmoe Barを開きました。
私も小代さんも以前バーテンダーのアルバイトをしていたことから
moeのオーナー荒木さんが面白がってやらせてくれたのです。
私の師匠である青木さん(恵比寿のバー「モーヴ」のご主人)の
電話による指導の下、11種のカクテルを用意。
振ったりステアしたり失敗したりして、
ごきげんな一夜を過ごしました。
1杯500円で売り上げ26,500円というのは
けっこうイケた証しではないかと、
小代さんと2人胸をなで下ろしています。
このmoe Bar、
もしかしたら不定期開店するかもしれません。
あな嬉し。
生きているとけっこういいことありますね。
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