「明日を乱す」方法
人生を変えたい時、「現実を壊す」といった言い方がよくされると思います。
渡辺美里さんの大ヒット曲「My Revolution」では、「明日を乱す」といった表現をしています。この歌の曲を創ったのは小室哲哉さんですが、詩は女性作詞家の川村真澄さんです。
ただ、残念なことに、この歌ではどうやって明日を乱すのかは分かりません。川村さんにとっては当たり前のことなのだと思います。
小室さんだって、この「明日を乱す」方法を忘れなければ、今後、困ることなんてありません。
斎藤一人さんが、「困ったことなんて起こるはずが無い」と言うのは、明日の乱し方を知っているからだと思います。明日の乱し方を知らない人は、やっぱり困っているのですね。
ただ、乱すのは別に明日でなくても構わないのです。今を乱せばもっと手っ取り早いですからね。
H.G.ウェルズの「ポーリー氏の物語」でも、ポーリーは「人生が気に入らないなら、変えてしまえばいい」と簡単に言いますが、そのやり方を知っている人には気楽で簡単なことでも、分からない人はやっぱり駄目なのです。
「レイアース」というアニメ(CLAMP作品の「魔法騎士レイアース」を基にした別ストーリー版)で、中学校卒業を1週間後に控えた、鳳凰寺風(ほうおうじふう)という、心優しい少女が、こんなことを言います。
「このような現実を、こんな運命を認めるわけには参りません」
皆さんもそう思っているのではないでしょうか?
では、今を乱して変えてしまいましょう。
実は、鳳凰寺風は、なかなかそれをやろうとしませんでした。
彼女を見守る魔神(ましん)ウインダムは、風に「自分の殻を破れ」「一歩を踏み出せ」と言います。
それにはどうすれば良いでしょうか?
風は、認めたくない現実や運命を、まずしっかりと認識した。それだけです。
ポーリー氏は、気に入らない人生をしっかりと見たのです。
見れば変えられます。なぜでしょうか?
インドの詩聖タゴールが、アインシュタインに言ったそうです。
「人が月を月と認識しない時、それでも月があると言えますか?」
我々は月が見えます。でも、見えているだけです。
だから、月があるとは言えますが、それは我々のものではありません。
もっとしっかりと月を見た時、月はさらに輝きます。
その時、月はあなたのものです。
月は、あなたが見ている夢の中の存在になったのです。
あなたのものであれば、あと一息でコントロールできます。
その気になれば、月を四角くしたりもできるかもしれません。
これは本当の話ですが、金星をUFOだと思った人が、その「UFO」の窓から宇宙人の顔が見えたと言い張ることがあります。彼にとって、それは現実です。
法華経の中で、お釈迦様が眉間から光を出したという記述がありますが、私は、それは多分、意識を当てて見たという意味だと思っています。
後1つ、問題があるとすれば、どうやってしっかり見るか、意識して見るかを知ることと思います。
1つには、よく観察すること。意識して見ることです。
夢の中の情景を記憶するように、よく見ます。
言葉にするとそれは容易です。
「まあるいお月様」「少し黄色がかった白い光、銀色じゃない」「表面に模様が見える。でも、うさぎには見えない」
などです。
ただ、その時、感情を交えてはいけません。「きれい」「きたない」「大好きな」「嫌な」といった言葉で飾ってはいけません。
ただ、あるがままに見ること。その時、現実は乱れます。あなたが超越意識に入ったからです。あと一息です。
もっとほんとうのこと―タゴール 寓話と短編 インドの詩聖タゴールによる人類の至宝。 ノーベル賞受賞作家でもあり、同じくノーベル賞を受賞した「20世紀最大の詩人」イェイツが絶賛する彼が、孫娘のために遺した最晩年の作品。10の易しいお話の中に、限りない知恵が秘められています。 |
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