いじめはなくならない
いじめの問題について、ほとんどの人が思い違いをするに違いない重要な問題について述べる。
それは、いじめは絶対になくならないということを大前提にしなければならないということである。
いじめをなくすということは、この世の悪をなくすというに等しい。
1963年のアニメ「8マン」で、原作者のSF作家である平井和正氏自らが脚本を書いた「ゼロへの挑戦」という話は、8マンが大勢の人間を救うために、成功率0.1パーセントという難しい試みに挑戦するというものであった。成功する確率はほぼゼロで、しかも失敗すれば自らも死ぬが、8マンは躊躇なく実行を決意する。
奇跡的な成功を果たした8マンは言う。「この世の悪を滅ぼす可能性もゼロに近いだろうが、私は挑戦する」と。
どうやら、このスーパロボットの電子頭脳も、大変な成功で熱くなり過ぎたようである。
この世の悪を滅ぼすことはできない。もしそれが為されるとすれば、それは即ち、人類の絶滅を意味する。
前置きが長くなったが、元に戻ると、いじめというものは、今後も数多く存在し続けることであろう。
それをなくそうと試みたところで、結果は、「いじめがなくなったという虚偽や欺瞞がはびこるだけ」であり、いじめられる側にといっては、状況は一層悪いものになるのである。
悪いものというのは、表に現われているより、隠れて潜む方がはるかに歪んでいて、陰湿で残酷なものであることはご存知かもしれない。
昨今、児童ポルノをなくそうなどと主張する馬鹿な連中が多いが、そんなものがなくなる訳がない。それを表面上、見えないものにしてしまえば、どれほど深刻な事態になるか分ったものではない。
では、いじめの問題はどうすれば良いか?
もちろん、いじめはあって当然であるが、それを前提の上で、いじめられる者が被害から逃れられるようにすれば良いのである。
ところが、現在の学校は、いじめの被害者は、一方的にいじめられて逃れる術がなく、唯一の逃亡は死であるという状況なのだ。
学校では単独で行動することが許可されない。みんなで一緒に同じことをしないといけないのだ。なら、いじめられる側は、いじめる側に「いじめて下さい」と無防備に晒され続けるしかないのだ。
猛獣の折の中に猫を放り込むようなものであり、変質者の男に可愛い少女の養育を任せるようなものである。
猫は猛獣の折から出ても良いし、少女は変質者の養育を拒否して良いのである。
だが、現在の学校では、猛獣は大人しい猫であり、変質者は存在しないという妄言を押し付けるのみであう。
いじめを行う教師や生徒が存在する教室では、誰の許可を得ることもなく、そこを出て行って良いのである。
(教師がいじめの主体であることは学校は絶対に認めないが、それが多いことは明白である)
学校にいれば危険であると自分で判断すれば、もう登校する必要はないのである。判断すべきは、子供本人であり、教師や親ではないのだ。
教師も親も、それを当然と受け止め、他の生徒にも、去っていった子にネガティブな感情を持たせないよう指導する必要があるというだけなのだ。
その生徒が教室から出て行けば、あるいは、学校に来なくなれば、そこに何かがあるということが分かる。もちろん、いじめとは別の理由で、そして、出て行った子の方に問題がある場合もあるだろう。しかし、深刻ないじめを放置したり、その子が死を選ぶよりはずっと良い。
その上で、いじめられる子がちゃんと学習できるような方策をとれば良いのであるが、難しいことであるはずがない。ただし、現在の学校のやり方をすっかり変える必要はある。
しかし、さしあたっては、いじめは未来永劫存在することを前提に、被害者が一方的に被害を受ける状況を改善することから始めねばならない。まずは、いじめられる子が、生命はもちろん、致命的なダメージを受けることだけは避けねばならないのは当然という、あまりに当たり前のことを認識することから始めれば良いのである。
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Comments
教育を変える事に賛成だけど、その良い教育方法が思い浮かばない。
家族でも苛めがある。
それを乗り越えられればいいんだけど。。
Posted by: minami | 2009.02.16 11:53 PM
★minamiさん
日本の教育を変えることはもちろん簡単なことではありません。
まずは、アインシュタインや岡本太郎のように、自らの意思で学校と距離を置き、自分で学ぶ子供が増えるようにしないといけないと思います。
いじめに打ち勝てる強さを持つしかありません。
私もそうしてきました。
Posted by: Kay | 2009.02.17 09:52 PM
僕は幼稚園に入るころには姉さんの学年の男子に虐めを
受けていた。しかし僕も虐めをしていたのだから仕方ないかもしれない…が
それは一人の友達を独占したいがためだったのだが…
小学校に入るころには逆にいじめがエスカレートして
もともと虐められるのは親のせいでもあったのだが親が
無責任に逃げていた。同時に虐待やネグレクトもあった
わけだが…母親は休ませてくれなかった。姉さんと違う
学校にも受験させてくれなかった。格闘技を習うことも
ただで教えてくれる人がいても許してもらえなかった。
国からも病気にされて見捨てられた。病気が治り和解金
手にしたころ…親に金を盗られた…勘違いというかも
しれないが干渉しないって最初に言って、ネグレクトしたら金の管理にでしゃばらないでほしい。しかし母は
銀行員なので容易に僕のお金をかすめてとっていきました。一度、自殺しようと思ったことがあります。足に大きな傷があります。全身も傷だらけです。誰も助けてくれませんでした。反撃して勝とうものなら担任からもいじめをうけました。なんですか?富裕層の家庭に生まれ
たら親に自由にされてないといけないんですか?そんな
に憎まれることしましたかねえ…虐めるために子供を
産む親も相手を殺してしまうような虐めをする人も消えればいい。いつか結果が出るとき僕は死ぬかもしれんが
ただでは死なん。きっと超富裕層になり…国家権力を
持たぬ者には仕返しをしているだろう。身に覚えのある
人はのがれる用意をしてないと死ぬまでこちらも追い詰めますからね。
Posted by: 僕は虐めもしたけど | 2011.10.14 01:16 PM