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心に残った音楽♪

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『Mahalia Jackson / Silent Night - Songs For Christmas』

Mahalia Jackson Silent Night  1962年リリース、ゴスペル歌手マヘリア・ジャクソンによるクリスマス・アルバムです。僕がマヘリア・ジャクソンの歌に心を打たれたのはかなり齢を取ってからでしたが、これもまた素晴らしい音楽と歌でした。1曲目「Sweet Little Jesus Boy」だけですでに魂を持っていかれそう…なんとハートを感じる歌と音楽なのでしょうか。。

 伴奏はピアノかオルガンのみ、あとはヴォーカルとコーラスだけでした。ヴォーカルとコーラスも黒人音楽らしくコール・アンド・レスポンスになっている所があって、なるほどこれはエンターテイメントで作られた新作レコードではなく、きちんと実際の黒人教会でのクリスマスの形式に合わせて作られたアルバムなのだろうと思いました。聴いていて、教会にある木造りの長いすやオルガンが目に見えるようなんですよ!
 そして、ヴォーカルとコーラスに感動してしまいました。なぜアフリカン・アメリカンの教会系音楽がスピリチャルとかソウルと呼ばれるのか、わかる気が…心から渇望した祈りとか神様へのお願いや訴えとか、そういうものに聴こえるんですよ。曲によっては、コーラスがドゥー・ワップ・グループのような3コースぐらいに分かれた無伴奏黒人コーラス・グループ調に聴こえるものまであって、なかなか見事。黒人教会の合唱音楽って、昔は奴隷状態で過酷な生活だったろうに、本当にあったかく感じるんですよね。白人の教会音楽がどこか冷たく感じるのに対して、ここは大きな違いだと思います。同じ曲を歌っているのに、こういう差が生まれるのは面白いです。

 バブル期が学生時代だった日本人の僕にとって、クリスマスと言えば子供時代はプレゼントを貰う口実、もう少し大きくなったらデートやパーティーの口実みたいなものでした。実は西洋もそうなりつつあったようですが、元々はキリストの誕生に感謝して、家族と一緒に家でつつましくお祝いをする行事だったんですよね。アフリカからアメリカに連れてこられたアフリカン・アメリカンたちにとっても、形を変えてもやはりクリスマスとはそういう日だったはず。その感触がビシビシと伝わってくる音楽でした。これは素晴らしい、歌って元々はこういうものだったんじゃないかな…。

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『The Isley Brothers / The Heat Is On』

Isley Brothers_Heat Is On アイズレー・ブラザーズは50年代から活動する歴史あるグループで、もともとはコーラスグループだったそうですね。60年代にはツアーメンバーにジミ・ヘンドリックスが加わったこともあったらしいです。これは1975年発表のアルバムで、ファンク時代の彼らの代表作だと雑誌で読んだ記憶があります。

 ファンクはファンクなんだけど、ポップでディスコ。音楽はかっちりアメリカン・ソングフォームでドミソ和音で1曲5分と、もろに産業音楽だと感じたのが最初の印象でした。黒人音楽はカッコいいなんて人から聞いていたんですが、70年代のブラックって、アース・ウインド・アンド・ファイアーにしてもマイケル・ジャクソンにしても、想像以上にチャート音楽なんだな、みたいな(^^)。「音楽とは」みたいに職人気質に音楽そのものを考えるんじゃなくて、あくまでお金を稼ぐ生業として音楽を考えてそう。 

 僕がこのアルバムに手を出したのは、ファンクを求めたんじゃなくて、ギタリストのアーニー・アイズレーがジミヘンみたいにすごいギターを弾くと聞いたからでした。ファンク系で「ジミヘンばり」と言われる人って、他にはファンカデリックのエディ・ヘイゼルなんかもいますが、たしかに3曲目の「Hope you feel better love」で、ファズまみれにした音でロックにアドリブしまくっていて、こういうのが好きな人にとってはおいしいアルバムかもしれません。でも僕は「どんなに熱く弾いてもペンタトニックだったら誰でも弾けるよな」な~んて思ってしまって、自分がジミヘンの音楽で好きだったのって、実はアドリブじゃない部分だったんだな、なんて気づいたりして。

 ベースのチョッパーやギターのワウを利かせたカッティングが好きだった僕にとって、ファンクは強烈に攻めてくれればいかにもハマれそうな音楽だったんですが、ポップでディスコな軽いものが多くて、いいバンドや良いアルバムを探すのが大変なジャンルでした。「ああ、アメリカの黒人音楽と言っても、僕が好きなのはジャズやブルース方面なんだな、チャート音楽は良いものを探すまでが大変すぎる」と思った若い頃の僕でした(^^)。あ、でも、70~80年代のブラック系チャート音楽が好きな人なら、たしかに名盤と感じるかも知れないほど、よくまとまったアルバムだとは思いました。


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『The Delfonics』

Delfonics.jpg デルフォニックスもフィリー・ソウルの代表グループとしてよく名前があがるグループです。若いころの僕は「ララは愛の言葉」と「Didn't I Blow Your Mind This Time」しか知らないんですが、このアルバムには「Didn't I Blow Your Mind This Time」が入っているので、もしかするとまあまあ有名なアルバムかも。1970年発表のサード・アルバムです。

 スタイリスティックススピナーズに近く感じました。男声ソウル・コーラス・グループで、ストリングスが入っていて、ガシガシ攻めるというよりゆったりとしたいい曲が多い、みたいな。古き良きモータウンの音に近い…と思ったんですが、そもそもジャクソン5がデルフォニックスの曲をカバーしてたので、むしろモータウンとフィリーソウルは影響を与え合っていたのかも。O'Jays が少し違うだけで、それ以外のフィリー・ソウルはこういうムーディーなソウルがメインなのかも。

 コーラスの見事さより、曲がしっかり作ってあるところが特徴とも感じました。デルフォニックスの曲が頻繁にカバーされるのも、曲がしっかりしている証拠なんでしょうね。コーラスはそこまで美しくないし、バンドも垢抜けなくてバタバタしてるし、音が例によってボワーンとしたミックスなんですが、逆にいうとこれがフィリー・ソウルや初期モータウンのあの独特の匂いを作ってるのかも。あれ?曲がいいけど音が古いから、みんなアレンジしたくなってカバーするのかな?


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『O'Jays / Back Stabbers』

OJays Back Stabbers フィラデルフィア・ソウルの大ヒット曲「裏切者のテーマ」収録の、オージェイズ1972年のアルバムです。な~んて言ってますが、僕はフィリーソウルの事をあんまり知らないんですよね(゚∀゚*)エヘヘ。フィリー・ソウルで有名なミュージシャンというと、オージェイズ、スタイリスティックスハロルド・メルヴィン&ブルーノーツスピナーズあたりでしょうか…知らないのに適当な事を書くと恥をかきそうなので、あんまり喋らない事にしよう。

 「Back Stabbers(裏切り者のテーマ)」は、スタジオ付きのバンドの演奏にヴィブラフォンやストリングスが被せてあって、オージェイズの熱いソウルフルなヴォーカルと、要所で聴かせる3人のハーモニーが絡んだ曲。他にも、下世話でポップなファンクっぽい曲とか、ソウルもファンクもゴスペルも混じって、当時のブラック・ミュージックを色々混ぜて作ったチャート音楽っぽかったです。60年代にアトランティックから出ていたオーティス・レディングやアレサ・フランクリンに比べると、曲もコーラスもホーンセやストリングスのアレンジも手が入っていて、カッコよくなってる感じかな?かといって、ダニー・ハサウェイやカーティス・メイフィールドのニューソウルほど洗練されてませんでした。というわけで、60年代ソウルとニューソウルの間ぐらいにいる黒人チャート音楽という感じかな?音から判断するに、制作システムとしては、ジャクソン5や『For once in My Life』の頃のスティーヴィー・ワンダーあたりのモータウンに近かったんじゃないかなあ。モータウンとの音の違いは時代差や地域性より、スタジオにいたミュージシャンの個性差の気がします。

 70年代のフィラデルフィアと言って僕が思い浮かべるのは、映画『ロッキー』に映っていたあの景色です。うらぶれた肉体労働者があふれていて、寒々しい空で、田舎じゃないけど大都会でもない、疲れた地方都市っぽい感じ。ああいうアメリカのレンガ造りのアパートの一室で、アフリカン・アメリカンの人たちがラジオでこういう音楽を聴いてたのかなあ…な~んて想像するだけでジ~ンと来るというか、ワクワクするんです。そしてまたロッキーのフィルムに映っていたあの景色に似合う音楽なんですよ、泥臭さと洗練されたものが混じってる感じで。

 

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『Parliament / Mothership Connection』

Parliament_Mothership Connection ファンカデリックと並ぶPファンクのバンドがパーラメント。これは75年発表の4枚目のアルバムです。どっちもジョージ・クリントンが作ったバンドですが、ファンカデリックの方がロック色強めで重くて攻撃的、一方のパーラメントは軽くてポップでエンターテイメントなファンクという印象です。あくまで僕の印象ですけどね(^^)。これは、「パーラメントを聴くならこれ!」という触れ込みで聴いてみた1枚でした。

 足をおっぴろげて宇宙船に乗ってるチープなジャケット、これがすべてを物語っておりました(^^;)。軽くて、ふざけていて、安っぽいファンク。それを楽しめるかどうかが、パーラメントを楽しめるかどうかなのかも。最初聴いた時は馬鹿にされている気がして最高にムカつきましたが、それは僕がキング・クリムゾンやフリージャズや現代音楽を好んじゃうような人だったからで、いま聴くとけっこう気持ちよかった(^^)。シンセ、ホーンセクション、ビヨンビヨンしてるベース、これがディスコっぽいファンクを作り出してて、けっこう気持ちいいです。基本的にずっとループだし、スライやJBみたいに熱く激しいファンクじゃなくて、ゆるいグルーヴなので、嵌まれば最高だし、ハマらなかったら退屈かもしれません。

 僕のブラック・ミュージック体験って、最初がブルースで次がジャズ。そのあとソウルをちょっと聴いて、あとロック関連でスライやスティーヴィー・ワンダーを…という順でした。だから全体が見えてなくって、勝手に「黒人は歌がうまい、リズム感が良い」とか、ディープな音楽をやるとか、そういう「通好みの素晴らしい音楽をやる人たち」という先入観を持ってました。でも、70年代や80年代のブラック・ミュージックを聴くと、白人以上に安い産業音楽をやっていたりして、むしろ白人より割り切ったエンターテイメントとすら言えるんじゃ、なんて思ったのでした。パーラメントやアース・ウインド&ファイアやディスコあたりで、そう思ったんですよね。
 というわけで、パーラメントはこのアルバムしか聴いてないんですが、住み分けされたブラック系のラジオ番組あたりでエンターテイメントをやっていたバンドなんじゃないかと想像しておりまして、あくまで聴いて楽しいエンターテイメントだと思ってます(゚∀゚*)。


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Bach Bach

Author:Bach Bach
狭いながらも居心地のいい宿で、奥さんとペット数匹と仲良く暮らしている音楽好きです。若いころに音楽を学びましたが、成績はトホホ状態でした(*゚ー゚)

ずっとつきあってきたレコード/CDやビデオの備忘録をつけようと思い、ブログをはじめてみました。趣味で書いている程度のものですが、いい音楽、いい映画、いい本などを探している方の参考にでもなれば嬉しく思います(ノ^-^)ノ

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ロシアとウクライナがほぼ戦争状態に入りましたが、僕はソ連解体後のウクライナについて本当に無知…。これは2016年にオリバー・ストーン監督が作ったウクライナのドキュメンタリー映画。日本語字幕版が出たらぜひ観たい このブログをYoutube にアップしようか迷い中。するなら作業効率としては早いほど良いんですよね。。その時にはVOICEROIDに話してもらおうかと思ってるけど、誰の声がいいのか考え中
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