参院選は自民党の惨敗に終わったが、安倍晋三首相はどうやら本気で「負けたのは相次ぐ閣僚の不祥事のせいで、『私の内閣』の政策自体は国民に支持されている」と思い込んでいるようだ。
だが、安倍晋三自らが「戦後レジームからの脱却」を問い、「政権選択の選挙」と位置づけた上で負けた以上、国民が安倍に不信任を突きつけたとしか解釈のしようがない。『私の内閣』の閣僚が起こした不信任は、『権力の頂点にいる』、『最高司令官』がとるのが当たり前ではないか。それでも責任をとろうとしないあたりは、さすがに『A級戦犯の孫』だけのことはあるとしかいいようがない。
さて、こんなバカを相手にして、「AbEndキャンペーン」 はまだまだ続くことになるのだが、7月最後の今日は、恒例により月次アクセス記録の一部を公開したい。
まず月間アクセス数データをご紹介する。アクセス数は解析ツールによって異なり、弊ブログではFC2アクセスカウンタ、FC2アクセス解析(新旧2種類)およびはてなカウンタの4種類でデータをとっている。
いずれも前月比微増だが、6月度は 「きっこの日記」 から張っていただいたリンクがアクセス数を押し上げていた。それに対し、7月度はまんべんなくアクセスが多かったが、これはいうまでもなく参議院選挙への関心が高まったためだろう。そして、参院選翌日の30日、アクセス数は今月最多の7,693件(FC2カウンタの計数値)に達した。
リンク元サイト別アクセス数(新FC2アクセス解析)の、7月度のトップ10は下記のようになっている。
1位は当ブログ内からのアクセスだが、以下Google検索(2位と6位)、Yahoo!検索(3位)と続き、ブログでは 「カナダde日本語」 (5位)、「らくちんランプ」 (8位の大部分)および 「反戦な家づくり」(9位)がいつものように多い。特に、「カナダde日本語」経由のアクセス数は、6月度の倍以上を記録した。
また、検索エンジン経由のアクセスは7月度も増えており、GoogleとYahoo!の2大検索エンジン経由だけで、2万件近いアクセスがあった。
検索語ランキングは下記の通りである(「はてな」アクセス解析)。
6月度で特に多かったのは年金問題に関する検索語だったが、7月度は「大村秀章」が4位だったものの「年金」は20位に後退し、年金問題への関心は下火になっていたことがうかがわれる。代わって参議院選挙関係の検索語が目立った。
人気記事ランキングからは下記の通り(「はてな」アクセス解析より。「トップページ」と「不明」を除く)。
1位は、自民党の大村秀章衆院議員が6月17日の「サンデープロジェクト」でさらした醜態を寸評した記事であり、先月以来の人気記事になっている。当ブログ管理人は、三河の方角に足を向けて寝られないかもしれない。そのくらい、ブログのアクセスアップに貢献してくれた(笑)。足を向けて寝られないといえば、勝谷誠彦についても同様で、今回の歴史的な参院選のちょうど1年前に公開した勝谷に対する批判記事は、いまだに多くのアクセスを集めている。
上記以外で多くのアクセスを記録した記事の大部分は、参院選に関するものだった。もし参院選が自公与党の勝利に終われば、これらは水泡に帰するところだったが、幸いにも参院選は与党を惨敗に追い込むことができた。
当ブログへのリピーターの方の訪問は引き続き増えており、旧FC2アクセス解析が計数した 89,054件のユニークアクセスのうち、初回訪問のアクセスは 27,446件(30.8%)だったが、同一IPアドレスからの100回以上の訪問が 13,765件(15.5%)に達した。初回訪問客も常連の方もともに多いというのは、手前味噌で恐縮だが、良い傾向だと思う。
8月度からは、しばらくブログ更新の頻度を落とすつもりなので、今後、7月度を上回るアクセス数を記録することは、そうそうないと思う。正直言って、かなり疲れてもいる。
区切りの参院選も終わったことだし、後続のブログに出てきてもらって、「AbEnd」仲間に加わっていただき、キャンペーンを牽引していっていただきたいと強く念じる次第である。
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だが、安倍晋三自らが「戦後レジームからの脱却」を問い、「政権選択の選挙」と位置づけた上で負けた以上、国民が安倍に不信任を突きつけたとしか解釈のしようがない。『私の内閣』の閣僚が起こした不信任は、『権力の頂点にいる』、『最高司令官』がとるのが当たり前ではないか。それでも責任をとろうとしないあたりは、さすがに『A級戦犯の孫』だけのことはあるとしかいいようがない。
さて、こんなバカを相手にして、「AbEndキャンペーン」 はまだまだ続くことになるのだが、7月最後の今日は、恒例により月次アクセス記録の一部を公開したい。
まず月間アクセス数データをご紹介する。アクセス数は解析ツールによって異なり、弊ブログではFC2アクセスカウンタ、FC2アクセス解析(新旧2種類)およびはてなカウンタの4種類でデータをとっている。
FC2カウンタ
トータルアクセス数 135,446件 (6月度比 8.6%増)
新FC2アクセス解析
ユニークアクセス数 73,579件 (6月度比 5.3%増)
トータルアクセス数 125,725件 (6月度比 8.5%増)
旧FC2アクセス解析
ユニークアクセス数 89,054件 (6月度比 9.2%増)
トータルアクセス数 120,423件 (6月度比 6.8%増)
はてなカウンタ
ユニークアクセス数 99,338件 (6月度比 10.9%増)
トータルアクセス数 121,733件 (6月度比 8.3%増)
いずれも前月比微増だが、6月度は 「きっこの日記」 から張っていただいたリンクがアクセス数を押し上げていた。それに対し、7月度はまんべんなくアクセスが多かったが、これはいうまでもなく参議院選挙への関心が高まったためだろう。そして、参院選翌日の30日、アクセス数は今月最多の7,693件(FC2カウンタの計数値)に達した。
リンク元サイト別アクセス数(新FC2アクセス解析)の、7月度のトップ10は下記のようになっている。
1位 http://caprice.blog63.fc2.com/ 18,755件
2位 http://www.google.co.jp/ 10,148件
3位 http://search.yahoo.co.jp/ 6,807件
4位 http://d.hatena.ne.jp/ 4,651件
5位 http://minnie111.blog40.fc2.com/ 3,494件
6位 http://www.google.com/ 2,814件
7位 http://blogranking.fc2.com/ 1,962件
8位 http://blogs.dion.ne.jp/ 1,453件
9位 http://sensouhantai.blog25.fc2.com/ 1,203件
10位 http://nvc.halsnet.com/ 816件
1位は当ブログ内からのアクセスだが、以下Google検索(2位と6位)、Yahoo!検索(3位)と続き、ブログでは 「カナダde日本語」 (5位)、「らくちんランプ」 (8位の大部分)および 「反戦な家づくり」(9位)がいつものように多い。特に、「カナダde日本語」経由のアクセス数は、6月度の倍以上を記録した。
また、検索エンジン経由のアクセスは7月度も増えており、GoogleとYahoo!の2大検索エンジン経由だけで、2万件近いアクセスがあった。
検索語ランキングは下記の通りである(「はてな」アクセス解析)。
1位 参院選 1,669件
2位 予想 986件
3位 きまぐれな日々 954件
4位 大村秀章 744件
5位 勝谷誠彦 561件
6位 安倍 444件
7位 安倍晋三 408件
8位 参議院選挙 390件
9位 工藤会 315件
10位 自民党 271件
11位 情勢 256件
12位 丸川珠代 245件
13位 参議院選 237件
14位 片山虎之助 235件
15位 参議院 231件
16位 有田芳生 214件
17位 みのもんた 213件
18位 山口組 197件
19位 民主党 196件
20位 年金 193件
6月度で特に多かったのは年金問題に関する検索語だったが、7月度は「大村秀章」が4位だったものの「年金」は20位に後退し、年金問題への関心は下火になっていたことがうかがわれる。代わって参議院選挙関係の検索語が目立った。
人気記事ランキングからは下記の通り(「はてな」アクセス解析より。「トップページ」と「不明」を除く)。
1位 『自民党の「年金問題の切り札」・大村秀章の醜態』 (6月17日) 2,484件
2位 『参院選の与党惨敗が予想されているが...』 (6月23日) 1,669件
3位 『共同通信の参院選情勢分析を読んで思うこと』 (7月7日) 1,555件
4位 『参院選民主党候補の憲法問題に対する認識』 (7月8日) 1,200件
5位 『自民党が 「B層作戦」 を再開』 (7月5日) 1,102件
6位 『電波芸者・勝谷誠彦の生態』 (2006年7月29日) 972件
7位 『東大卒官僚あがり政治家の目を覆う劣化ぶり』 (7月14日) 930件
8位 『能力なき安倍晋三は政権を去れ』 (7月10日) 924件
9位 『テレビに出れば出るほど支持を失う安倍晋三』 (7月16日) 879件
10位 『小沢一郎の覚悟と一人区でのおすすめ投票パターン』 (6月24日) 813件
1位は、自民党の大村秀章衆院議員が6月17日の「サンデープロジェクト」でさらした醜態を寸評した記事であり、先月以来の人気記事になっている。当ブログ管理人は、三河の方角に足を向けて寝られないかもしれない。そのくらい、ブログのアクセスアップに貢献してくれた(笑)。足を向けて寝られないといえば、勝谷誠彦についても同様で、今回の歴史的な参院選のちょうど1年前に公開した勝谷に対する批判記事は、いまだに多くのアクセスを集めている。
上記以外で多くのアクセスを記録した記事の大部分は、参院選に関するものだった。もし参院選が自公与党の勝利に終われば、これらは水泡に帰するところだったが、幸いにも参院選は与党を惨敗に追い込むことができた。
当ブログへのリピーターの方の訪問は引き続き増えており、旧FC2アクセス解析が計数した 89,054件のユニークアクセスのうち、初回訪問のアクセスは 27,446件(30.8%)だったが、同一IPアドレスからの100回以上の訪問が 13,765件(15.5%)に達した。初回訪問客も常連の方もともに多いというのは、手前味噌で恐縮だが、良い傾向だと思う。
8月度からは、しばらくブログ更新の頻度を落とすつもりなので、今後、7月度を上回るアクセス数を記録することは、そうそうないと思う。正直言って、かなり疲れてもいる。
区切りの参院選も終わったことだし、後続のブログに出てきてもらって、「AbEnd」仲間に加わっていただき、キャンペーンを牽引していっていただきたいと強く念じる次第である。
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第21回参議院議員通常選挙は、予想通り自民党・公明党の惨敗、民主党の圧勝に終わった。自民党は、過去最低だった「消費税選挙」の36議席をわずかに1議席上回る37議席にとどまり、連立のパートナーである公明党も、13議席確保どころか9議席の惨敗を喫した。
これは、国民が安倍晋三首相に「NO」の意思表示をしたことを意味する。安倍は選挙前、「私と小沢さんのどちらが首相にふさわしいかを国民に聞く」と言っていた。国民は、安倍は首相にふさわしくないという審判を下したのだから、安倍内閣は即刻総辞職すべきである。
安倍は衆参両院の「数の力」にものをいわせて、先の国会では実に18回にのぼる強行採決を繰り返した。しかし、安倍内閣自体は一度も国政選挙の洗礼を経ていなかった。衆議院の圧倒的多数は、コイズミが「郵政総選挙」で「B層」をダマして獲得したものであって、誰も安倍晋三なんかに信任を与えていないのである。
さて、今回の選挙で指摘しておきたいことがいくつかある。
それは、安倍の掲げる「戦後レジームからの脱却」(憲法改定を含む)や、選挙終盤で言い出した「改革」(コイズミカイカクの継承)が、この選挙結果によって否定されたということだ。
コイズミから安倍へと引き継がれた「カイカク」は、格差拡大、地方切り捨ての政策である。今回、地方の一人区で自民党は6勝23敗と惨敗したが、22日のエントリで指摘したように、地方は年金問題なんかに怒っているのではない。安倍らの「地方切り捨て」政策に怒っているのである。今後は、「カイカク」の正体を暴く言論が重要になろう。
もう一つ、今回の参院選の結果は、一昨年の「郵政総選挙」の裏返しであることも指摘しておかねばならない。一昨年、コイズミに熱狂して自民党を圧勝させたと同じ人々が、今回安倍自民党を惨敗させた。民意はますます流されやすくなっているように思う。
本来、選挙ではいろんな側面から政党や候補者が掲げる政策を検討した上で投票すべきものだ。しかし、現実に選挙を左右しているのは、ポピュリズム(大衆迎合主義)である。
今回、自民党の数少ない当選者の中に、丸川珠代(東京選挙区)、丸山和也(比例区)、義家弘介(同)などという有名人が含まれていることもそのあらわれだ。自民党の人材払底はますます深刻になったといえるだろう。
当ブログでは、なるだけ国民一人ひとりが政治を真剣に考えることができる環境づくりのようなものを目指している。絶対に許せない安倍晋三のような人間に対しては、『安倍を「the End!」させよう!』 などというスローガンを掲げて徹底的に戦うが、基本はあくまで「価値観の多様性」の重視である。
以前、『反ポピュリズム宣言』 という記事を公開したことがあるが、一見「わかりやすい」主張で大衆を束ねていくポピュリズムは、差異の切り捨て、価値観の多様性の否定と表裏一体であり、容易に全体主義につながるものだ。コイズミや石原慎太郎が代表的なポピュリストである。一方、安倍晋三にポピュリストとしての才能が全くないことは、今回の参院選の結果が証明した。「戦後レジームからの脱却」を掲げるこの男がポピュリストの才能を欠いていたことは、国民にとっては幸いだった。おかげで日本が「戦争への道」を突き進む事態は、当面先送りされそうである。
しかし、コイズミ的なポピュリズムとの戦いは、相変わらず国民にとっての課題であると思う。コイズミのワンフレーズ・ポリティクスに対して同じ手法で対抗してはならない。イメージ戦略だったら、その気になったら巨大広告代理店と提携できる権力側の方が強力であるに決まっているからだ。あくまで、個々の案件に対して国民一人ひとりが自分の頭で考える習慣をつけることしか、ポピュリズムに対抗する方法はないと思う。
私は、今回の選挙結果を手放しで喜ぶ気にはなれない。それは、野党勝利とは言っても、あまりに民主党ばかりが一人勝ちしてしまったこととも関係がある。政治には、もっと多様な意見を反映させる必要がある。その意味で、民主党がマニフェストに掲げた衆議院の比例区定数削減には、私は大反対である。選挙制度に関しては、逆にもっと比例代表の比重を高めなければならないと私は考えている。
いずれにせよ今後は、自民党だけではなく民主党の動向も厳しく監視する必要があると思う。
とはいえ、自民党の惨敗にはやはりほっとさせられた。そして、参院選の開票の真っ最中だった今日(7月30日)未明、「安倍晋三TBP」へのトラックバック件数が1万4千件に達した。
例によって、千件ごとのキリ番の記録を下記に示す。
今回もまた、過去最短の間隔でキリ番を記録した。
「安倍晋三TBP」 は、昨年6月18日、「カナダde日本語」 の管理人・美爾依(みにー, minnie111)さんによって開設された。そして、開設から1年1か月と11日後の昨日、参議院選挙で自民党が大敗し、自民党は参議院の第1党から転落したのである。
参議院選挙は終わったが、「AbEndキャンペーン」 はまだまだ続く。安倍晋三が衆議院選挙で落選し、政治生命を絶たれるまで続くと考えている。「岸信介のDNA」などを売り物にしている男に、国政を好き勝手にされてはたまらない。
皆さまには今後も、「AbEnd」へのご支援とともに、今からでも決して遅くはないので、「AbEnd」への新規参入をお願いしたいと思う。
今回の参院選は、戦いへのエントリが許されるかどうかの予備選に過ぎなかった。真の戦いは、これから始まるのである。
ただ、読者の皆さまには申し訳ないが、今後はしばらくブログ更新のペースを落とさせていただく。ブログの質を向上させるために、充電が必要だと痛感するからである。
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これは、国民が安倍晋三首相に「NO」の意思表示をしたことを意味する。安倍は選挙前、「私と小沢さんのどちらが首相にふさわしいかを国民に聞く」と言っていた。国民は、安倍は首相にふさわしくないという審判を下したのだから、安倍内閣は即刻総辞職すべきである。
安倍は衆参両院の「数の力」にものをいわせて、先の国会では実に18回にのぼる強行採決を繰り返した。しかし、安倍内閣自体は一度も国政選挙の洗礼を経ていなかった。衆議院の圧倒的多数は、コイズミが「郵政総選挙」で「B層」をダマして獲得したものであって、誰も安倍晋三なんかに信任を与えていないのである。
さて、今回の選挙で指摘しておきたいことがいくつかある。
それは、安倍の掲げる「戦後レジームからの脱却」(憲法改定を含む)や、選挙終盤で言い出した「改革」(コイズミカイカクの継承)が、この選挙結果によって否定されたということだ。
コイズミから安倍へと引き継がれた「カイカク」は、格差拡大、地方切り捨ての政策である。今回、地方の一人区で自民党は6勝23敗と惨敗したが、22日のエントリで指摘したように、地方は年金問題なんかに怒っているのではない。安倍らの「地方切り捨て」政策に怒っているのである。今後は、「カイカク」の正体を暴く言論が重要になろう。
もう一つ、今回の参院選の結果は、一昨年の「郵政総選挙」の裏返しであることも指摘しておかねばならない。一昨年、コイズミに熱狂して自民党を圧勝させたと同じ人々が、今回安倍自民党を惨敗させた。民意はますます流されやすくなっているように思う。
本来、選挙ではいろんな側面から政党や候補者が掲げる政策を検討した上で投票すべきものだ。しかし、現実に選挙を左右しているのは、ポピュリズム(大衆迎合主義)である。
今回、自民党の数少ない当選者の中に、丸川珠代(東京選挙区)、丸山和也(比例区)、義家弘介(同)などという有名人が含まれていることもそのあらわれだ。自民党の人材払底はますます深刻になったといえるだろう。
当ブログでは、なるだけ国民一人ひとりが政治を真剣に考えることができる環境づくりのようなものを目指している。絶対に許せない安倍晋三のような人間に対しては、『安倍を「the End!」させよう!』 などというスローガンを掲げて徹底的に戦うが、基本はあくまで「価値観の多様性」の重視である。
以前、『反ポピュリズム宣言』 という記事を公開したことがあるが、一見「わかりやすい」主張で大衆を束ねていくポピュリズムは、差異の切り捨て、価値観の多様性の否定と表裏一体であり、容易に全体主義につながるものだ。コイズミや石原慎太郎が代表的なポピュリストである。一方、安倍晋三にポピュリストとしての才能が全くないことは、今回の参院選の結果が証明した。「戦後レジームからの脱却」を掲げるこの男がポピュリストの才能を欠いていたことは、国民にとっては幸いだった。おかげで日本が「戦争への道」を突き進む事態は、当面先送りされそうである。
しかし、コイズミ的なポピュリズムとの戦いは、相変わらず国民にとっての課題であると思う。コイズミのワンフレーズ・ポリティクスに対して同じ手法で対抗してはならない。イメージ戦略だったら、その気になったら巨大広告代理店と提携できる権力側の方が強力であるに決まっているからだ。あくまで、個々の案件に対して国民一人ひとりが自分の頭で考える習慣をつけることしか、ポピュリズムに対抗する方法はないと思う。
私は、今回の選挙結果を手放しで喜ぶ気にはなれない。それは、野党勝利とは言っても、あまりに民主党ばかりが一人勝ちしてしまったこととも関係がある。政治には、もっと多様な意見を反映させる必要がある。その意味で、民主党がマニフェストに掲げた衆議院の比例区定数削減には、私は大反対である。選挙制度に関しては、逆にもっと比例代表の比重を高めなければならないと私は考えている。
いずれにせよ今後は、自民党だけではなく民主党の動向も厳しく監視する必要があると思う。
とはいえ、自民党の惨敗にはやはりほっとさせられた。そして、参院選の開票の真っ最中だった今日(7月30日)未明、「安倍晋三TBP」へのトラックバック件数が1万4千件に達した。
例によって、千件ごとのキリ番の記録を下記に示す。
2006年6月18日:「安倍晋三?トラックバック・ピープル」開設
2006年9月12日:1000件(開設日から86日)
2006年10月27日:2000件(1000件到達から45日)
2006年11月27日:3000件(2000件到達から31日)
2006年12月24日:4000件(3000件到達から27日)
2007年1月26日:5000件 (4000件到達から33日)
2007年2月21日:6000件 (5000件到達から26日)
2007年3月18日:7000件 (6000件到達から25日)
2007年4月12日:8000件 (7000件到達から25日)
2007年5月5日:9000件 (8000件到達から23日)
2007年5月27日:10000件 (9000件到達から22日)
2007年6月15日:11000件 (10000件到達から19日)
2007年7月2日:12000件 (11000件到達から17日)
2007年7月17日:13000件 (12000件到達から15日)
2007年7月30日:14000件 (13000件到達から13日)
今回もまた、過去最短の間隔でキリ番を記録した。
「安倍晋三TBP」 は、昨年6月18日、「カナダde日本語」 の管理人・美爾依(みにー, minnie111)さんによって開設された。そして、開設から1年1か月と11日後の昨日、参議院選挙で自民党が大敗し、自民党は参議院の第1党から転落したのである。
参議院選挙は終わったが、「AbEndキャンペーン」 はまだまだ続く。安倍晋三が衆議院選挙で落選し、政治生命を絶たれるまで続くと考えている。「岸信介のDNA」などを売り物にしている男に、国政を好き勝手にされてはたまらない。
皆さまには今後も、「AbEnd」へのご支援とともに、今からでも決して遅くはないので、「AbEnd」への新規参入をお願いしたいと思う。
今回の参院選は、戦いへのエントリが許されるかどうかの予備選に過ぎなかった。真の戦いは、これから始まるのである。
ただ、読者の皆さまには申し訳ないが、今後はしばらくブログ更新のペースを落とさせていただく。ブログの質を向上させるために、充電が必要だと痛感するからである。
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第21回参議院議員通常選挙の開票が始まった。
NHKの出口調査では、各党の議席数予測は以下のようになっている。
自民党 31?43議席
公明党 8?12議席
民主党 55?65議席
共産党 2?6議席
社民党 1?2議席
国民新党 1?2議席
新党日本 0?1議席
とりあえず、与党の惨敗は確実だ。四国では既に4県とも野党候補に当確が出て、自民党は全滅した。東北の一人区も同様だ。そして、注目の岡山でも、自民党参院幹事長の片山虎之助がどうやら落選しそうだ。
こんな惨敗の見通しにもかかわらず、安倍晋三首相は「どんな結果になっても辞めない」と言明した(TBSテレビより)。
9年前の参院選で自民党が大敗した時、潔く辞職した故橋本龍太郎首相(当時)とはえらい違いである。安倍とは、どこまで恥知らずの男なのか。
[追記]
各党の獲得議席は下記の通り。
自民党 37議席
公明党 9議席
民主党 60議席
共産党 3議席
社民党 2議席
国民新党 2議席
新党日本 1議席
無所属 7議席
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NHKの出口調査では、各党の議席数予測は以下のようになっている。
自民党 31?43議席
公明党 8?12議席
民主党 55?65議席
共産党 2?6議席
社民党 1?2議席
国民新党 1?2議席
新党日本 0?1議席
とりあえず、与党の惨敗は確実だ。四国では既に4県とも野党候補に当確が出て、自民党は全滅した。東北の一人区も同様だ。そして、注目の岡山でも、自民党参院幹事長の片山虎之助がどうやら落選しそうだ。
こんな惨敗の見通しにもかかわらず、安倍晋三首相は「どんな結果になっても辞めない」と言明した(TBSテレビより)。
9年前の参院選で自民党が大敗した時、潔く辞職した故橋本龍太郎首相(当時)とはえらい違いである。安倍とは、どこまで恥知らずの男なのか。
[追記]
各党の獲得議席は下記の通り。
自民党 37議席
公明党 9議席
民主党 60議席
共産党 3議席
社民党 2議席
国民新党 2議席
新党日本 1議席
無所属 7議席
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ついに参院選投票日の前日になった。当ブログでは、これが投開票日前最後のエントリになる。
ここまできたら、あとはもう投票所に足を運んでいただくことをお願いするしかない。
投票先については、各候補の主張をよく調べていただくことが一番だが、落選させたい候補者や政党がある場合、そのためにはどういう投票行動をとるのが良いかを、新聞社などが発表している情勢調査を参考にして決める方法も考えられる。
朝日新聞 :
http://www2.asahi.com/senkyo2007/
(「終盤の情勢」に各地方及び比例区の情勢分析記事あり)
読売新聞 :
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/jousei2/area06.htm
(四国・中国地方の情勢分析にリンクしたが、もちろん他地方の情勢分析も読める)
毎日新聞 :
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/archive/
(22日付に中盤の情勢分析記事あり。朝日・読売より以前の時点での調査)
共同通信 :
http://www.47news.jp/topics/saninsenkyo/localSituation.html
(各地方紙の記事が集められている)
さて、ここにきて天気予報が変わり、29日は本州の広い範囲で降雨が予想されている。当ブログとしては、28日(土曜日)中に期日前投票を済ませてしまわれることをおすすめする。
期日前投票については、「Yahoo! みんなの政治」中に期日前投票についての説明や、各都道府県の選挙管理委員会ホームページへのリンク集があるので、ご参照いただきたい。
http://seiji.yahoo.co.jp/specialfeature/sangiin2007/guide.html
投票日当日(29日)に投票を行う場合は、投票時間に十分ご注意願いたい。今回、投票所の3割で投票の終了時刻が繰り上げられる。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070721/1185006389
当日に投票される場合、ご自分の投票所では投票時間がどうなっているかを確認しておかれることをおすすめする。
あと、今回の選挙の数ある争点のうち、特に重要だと思われる点について読者の記憶を呼び覚まし、注意を喚起するため、いくつかの当ブログの過去ログを以下に挙げておく。
まず、年金問題について、与党・自民党で「年金問題のエキスパート」 「この人がだめなら自民党はだめ」と言われた大村秀章衆院議員が、テレビ番組での民主党・長妻昭衆院議員との討論で、どんな言論を展開したか。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-373.html
次に、「政治とカネ」の問題に絡んで、松岡利勝前農水相が自殺を遂げた件について。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-354.html
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-355.html
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-360.html
そして、「参院選の真の争点はアベシンゾーである」ことを指摘した記事。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-389.html
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-398.html
安倍晋三首相は、「戦後レジームからの脱却」を訴え、当初この参院選で憲法改定を争点としたい意向だった。私も、選挙の真の争点はここにあると考えている。
安倍首相の構想は、60年あまり続いた「戦後レジーム」を、政治思想的には国家主義的な「戦前レジーム」(戦争レジーム)に戻し、経済思想的には新自由主義に基づく弱肉強食の社会でありながら、既得権益はなぜか守られる(国会で二世、三世の議員が跳梁跋扈しているのはその象徴だ)という最悪の社会を作ろうというものだ。それは、「美しい国」という言葉とは裏腹な、醜悪極まりない社会だ。
今回の参議院選挙は、日本をそんな社会に変えてしまう「安倍レジーム」を許すか、それとも「戦後レジーム」を継続するかがどうかが問われる、戦後でも有数の重要な選挙であると考えている。
だからこそ、皆さまには投票所には必ず足を運んでいただくことを重ねてお願いする次第である。
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ここまできたら、あとはもう投票所に足を運んでいただくことをお願いするしかない。
投票先については、各候補の主張をよく調べていただくことが一番だが、落選させたい候補者や政党がある場合、そのためにはどういう投票行動をとるのが良いかを、新聞社などが発表している情勢調査を参考にして決める方法も考えられる。
朝日新聞 :
http://www2.asahi.com/senkyo2007/
(「終盤の情勢」に各地方及び比例区の情勢分析記事あり)
読売新聞 :
http://www.yomiuri.co.jp/election/sangiin2007/jousei2/area06.htm
(四国・中国地方の情勢分析にリンクしたが、もちろん他地方の情勢分析も読める)
毎日新聞 :
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/archive/
(22日付に中盤の情勢分析記事あり。朝日・読売より以前の時点での調査)
共同通信 :
http://www.47news.jp/topics/saninsenkyo/localSituation.html
(各地方紙の記事が集められている)
さて、ここにきて天気予報が変わり、29日は本州の広い範囲で降雨が予想されている。当ブログとしては、28日(土曜日)中に期日前投票を済ませてしまわれることをおすすめする。
期日前投票については、「Yahoo! みんなの政治」中に期日前投票についての説明や、各都道府県の選挙管理委員会ホームページへのリンク集があるので、ご参照いただきたい。
http://seiji.yahoo.co.jp/specialfeature/sangiin2007/guide.html
投票日当日(29日)に投票を行う場合は、投票時間に十分ご注意願いたい。今回、投票所の3割で投票の終了時刻が繰り上げられる。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070721/1185006389
当日に投票される場合、ご自分の投票所では投票時間がどうなっているかを確認しておかれることをおすすめする。
あと、今回の選挙の数ある争点のうち、特に重要だと思われる点について読者の記憶を呼び覚まし、注意を喚起するため、いくつかの当ブログの過去ログを以下に挙げておく。
まず、年金問題について、与党・自民党で「年金問題のエキスパート」 「この人がだめなら自民党はだめ」と言われた大村秀章衆院議員が、テレビ番組での民主党・長妻昭衆院議員との討論で、どんな言論を展開したか。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-373.html
次に、「政治とカネ」の問題に絡んで、松岡利勝前農水相が自殺を遂げた件について。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-354.html
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-355.html
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-360.html
そして、「参院選の真の争点はアベシンゾーである」ことを指摘した記事。
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-389.html
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-398.html
安倍晋三首相は、「戦後レジームからの脱却」を訴え、当初この参院選で憲法改定を争点としたい意向だった。私も、選挙の真の争点はここにあると考えている。
安倍首相の構想は、60年あまり続いた「戦後レジーム」を、政治思想的には国家主義的な「戦前レジーム」(戦争レジーム)に戻し、経済思想的には新自由主義に基づく弱肉強食の社会でありながら、既得権益はなぜか守られる(国会で二世、三世の議員が跳梁跋扈しているのはその象徴だ)という最悪の社会を作ろうというものだ。それは、「美しい国」という言葉とは裏腹な、醜悪極まりない社会だ。
今回の参議院選挙は、日本をそんな社会に変えてしまう「安倍レジーム」を許すか、それとも「戦後レジーム」を継続するかがどうかが問われる、戦後でも有数の重要な選挙であると考えている。
だからこそ、皆さまには投票所には必ず足を運んでいただくことを重ねてお願いする次第である。
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昨日のエントリで紹介した、辺野古の平良夏芽牧師殺人未遂事件の件に関して、平良牧師から緊急声明が出されたので、昨日の記事に追記した。詳しくはリンク先をご参照いただきたいが、当該の写真は、バルブを閉めた時のものではなく、これを「証拠写真」として使用しないでほしい、とのことだ。
バルブを閉めたダイバーを責めるより、ダイバーをそういう行為に追い込んだ権力に矛先を向けよというのが平良牧師の声明の主旨だ。毎度のことながら、その精神の高潔さに感服する。
なお、本件について、昨日のエントリのコメント欄でご指摘いただいた美爾依(みにー)さん(「カナダde日本語」 管理人)にお礼を申し上げる。
さて、平良牧師と対極に位置する人間が安倍晋三であることはいうまでもない。マスコミは、「安倍首相の人柄を評価する」人が減っている、と書くが、記事をよく読むと60%から50%に減ったとかそんな数字だ。安倍内閣の支持率は、読売新聞などのおかしな調査を除いて30%を下回っているが、「安倍さんは人柄はよさそうだけど、能力がねえ」などと考えている人が結構いるということなのだろう。
だが、冗談ではない。安倍は、昨日も書いたように人の命の重さを解さない人間だ。また、どうやらどんなに与党が大敗しても首相を辞めるつもりはないらしく、権力の座に恋々として、政権にしがみつこうとしている。こんな男のどこが「人柄が良い」のか。安倍の言動がさらに自民党の票を減らしていると私は思う。そして、安倍はもはや正常な判断力を失っているように見える。
正常な判断力を失っているのは安倍だけではない。「安倍続投論」をこぞって打ち出し、「自民党が負けたら北朝鮮を利するだけ」などと、2ちゃんねるにタムロするネット右翼並みの宣伝をする自民党首脳陣やそれに同調する産経新聞。年金問題は「社保庁の自爆テロ」などという陰謀論を垂れ流し、2ちゃんねらーにまでバカにされる田原総一朗や岸井成格などの御用ジャーナリスト。恥も外聞もなく「比例は公明」を叫ぶ自民党の候補者。みんなおかしくなってしまっている。
ちなみに、自民党の候補者が「比例は公明」というのは、自民党支持者に呼びかけていると見せかけて、実はそうではない。公明党支持者の歓心を買うのが真の目的である。
実際には、自民党支持者には結構創価学会アレルギーが強いので、そうそうは公明党に流れないし、流れても公明党の議席を1つ増やすか増やさないかの程度の影響しかない。逆に、公明党支持者が選挙区で自民党の候補者に投票すれば、自民党の議席は数議席増える可能性がある。
だから、自公連立というのは、winwinの関係というよりは、自民党が公明党を食いものにしているという色合いの方が強いのである。
こんな、国民を馬鹿にした与党を倒すためには、とにかく投票に行くしかない。いくらマスコミが自民大敗の選挙予想をしても、有権者が投票所に足を運ばなければ、それは現実のものとはならない。
一昨日のTBSテレビで、期日前投票のやり方を紹介していたが、今回の選挙では期日前投票する人が増えていると報じられている。しかし、これは選挙に関心がある人が期日前投票をするようになっただけで、必ずしも参院選の投票率が上がることを意味しないという説もある。例の「亥年現象」で弱るのは組織票だから、投票率が下がっても与党有利とはいえないとの指摘もあるが、投票率が上がった場合与党が不利になることは間違いない。
いくら、「どんなに負けても退陣しない」と言い張ったところで、前の国会で強行採決を重ね、激しい与野党対立を招いた安倍政権が、参院の勢力が与野党逆転になったあとも政権を維持できるはずがない。民主党からの一本釣りを予想する声もあるが、いったい誰がわざわざ泥船に乗り移ろうとするだろうか。一本釣りどころか、自民党の方が先に分裂する可能性が高い。安倍晋三総裁のもとで総選挙を戦ったところで、敗北は目に見えているからだ。
もうこんな内閣に用はない。自民党は、もはや歴史的役割を終えた政党だ。そのことをはっきりさせるためにも、選挙には必ず投票し、与党を惨敗に追い込みたいものだ。
なお、期日前投票については、下記サイトなどをご参照いただきたい。
http://seiji.yahoo.co.jp/specialfeature/sangiin2007/guide.html
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バルブを閉めたダイバーを責めるより、ダイバーをそういう行為に追い込んだ権力に矛先を向けよというのが平良牧師の声明の主旨だ。毎度のことながら、その精神の高潔さに感服する。
なお、本件について、昨日のエントリのコメント欄でご指摘いただいた美爾依(みにー)さん(「カナダde日本語」 管理人)にお礼を申し上げる。
さて、平良牧師と対極に位置する人間が安倍晋三であることはいうまでもない。マスコミは、「安倍首相の人柄を評価する」人が減っている、と書くが、記事をよく読むと60%から50%に減ったとかそんな数字だ。安倍内閣の支持率は、読売新聞などのおかしな調査を除いて30%を下回っているが、「安倍さんは人柄はよさそうだけど、能力がねえ」などと考えている人が結構いるということなのだろう。
だが、冗談ではない。安倍は、昨日も書いたように人の命の重さを解さない人間だ。また、どうやらどんなに与党が大敗しても首相を辞めるつもりはないらしく、権力の座に恋々として、政権にしがみつこうとしている。こんな男のどこが「人柄が良い」のか。安倍の言動がさらに自民党の票を減らしていると私は思う。そして、安倍はもはや正常な判断力を失っているように見える。
正常な判断力を失っているのは安倍だけではない。「安倍続投論」をこぞって打ち出し、「自民党が負けたら北朝鮮を利するだけ」などと、2ちゃんねるにタムロするネット右翼並みの宣伝をする自民党首脳陣やそれに同調する産経新聞。年金問題は「社保庁の自爆テロ」などという陰謀論を垂れ流し、2ちゃんねらーにまでバカにされる田原総一朗や岸井成格などの御用ジャーナリスト。恥も外聞もなく「比例は公明」を叫ぶ自民党の候補者。みんなおかしくなってしまっている。
ちなみに、自民党の候補者が「比例は公明」というのは、自民党支持者に呼びかけていると見せかけて、実はそうではない。公明党支持者の歓心を買うのが真の目的である。
実際には、自民党支持者には結構創価学会アレルギーが強いので、そうそうは公明党に流れないし、流れても公明党の議席を1つ増やすか増やさないかの程度の影響しかない。逆に、公明党支持者が選挙区で自民党の候補者に投票すれば、自民党の議席は数議席増える可能性がある。
だから、自公連立というのは、winwinの関係というよりは、自民党が公明党を食いものにしているという色合いの方が強いのである。
こんな、国民を馬鹿にした与党を倒すためには、とにかく投票に行くしかない。いくらマスコミが自民大敗の選挙予想をしても、有権者が投票所に足を運ばなければ、それは現実のものとはならない。
一昨日のTBSテレビで、期日前投票のやり方を紹介していたが、今回の選挙では期日前投票する人が増えていると報じられている。しかし、これは選挙に関心がある人が期日前投票をするようになっただけで、必ずしも参院選の投票率が上がることを意味しないという説もある。例の「亥年現象」で弱るのは組織票だから、投票率が下がっても与党有利とはいえないとの指摘もあるが、投票率が上がった場合与党が不利になることは間違いない。
いくら、「どんなに負けても退陣しない」と言い張ったところで、前の国会で強行採決を重ね、激しい与野党対立を招いた安倍政権が、参院の勢力が与野党逆転になったあとも政権を維持できるはずがない。民主党からの一本釣りを予想する声もあるが、いったい誰がわざわざ泥船に乗り移ろうとするだろうか。一本釣りどころか、自民党の方が先に分裂する可能性が高い。安倍晋三総裁のもとで総選挙を戦ったところで、敗北は目に見えているからだ。
もうこんな内閣に用はない。自民党は、もはや歴史的役割を終えた政党だ。そのことをはっきりさせるためにも、選挙には必ず投票し、与党を惨敗に追い込みたいものだ。
なお、期日前投票については、下記サイトなどをご参照いただきたい。
http://seiji.yahoo.co.jp/specialfeature/sangiin2007/guide.html
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「きっこの裏日記」に掲載された、辺野古で基地建設反対運動をしている平良夏芽牧師殺人未遂の証拠写真は衝撃的だ。
http://www5.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=533673&log=20070724
これは、絶対に見ておかねばならない。そして、これを知って目をそむけたり、沈黙したりしてはいけない。そんな写真だと思う。
これを見てつくづく思うのは、安倍晋三内閣というのはとことん人の命を軽んじる内閣だということだ。彼らにとっては反対者の命など、虫けらほどの重みしかない。
(注) この件に関して、当事者の平良夏芽牧師から声明が出ています。追記をご参照ください。
選挙前にもう一つ是非とも皆さまに思い出していただきたいのは、松岡利勝前農林水産大臣の自殺である。閣僚から自殺者が出たのは戦後初である。松岡氏の死因に関してはいろいろ憶測もあるが、死因はどうあれ、これも安倍内閣の人命軽視を象徴する事件であったと私は思う。
強調しておきたいのは、安倍政権というのは、日本国憲法第25条で保障されている生存権さえ脅かす政権だということだ。
ここに来て安倍が「コイズミカイカクの後継者」というアピールを強めるようになったのは、ここ数日のブログ記事で指摘した通りだが、弱肉強食の新自由主義経済政策も、つきつめていけば国民の生存権を脅かすものだ。それが証拠に、クリントンが日本にグローバリゼーションを押し付けてきた1998年に、わが国の自殺者数が3万人を突破して以来、自殺者数はいっこうに減る気配がない。今年は、ついに現職の大臣までもが自殺してしまった。
テロに対する認識も甘く、伊藤一長・前長崎市長が銃殺された時も、暴力による言論封殺に対する怒りの言葉が自然に口をついて出てこず、批判を浴びた。
安倍は、著書「美しい国へ」の中で、特攻隊員を賛美している。安倍にとって人の命とは、国家のために捧げられるべきものなのだ。イラク戦争に対する姿勢、原発事故に関する情報を隠蔽しようとする姿勢、その他さまざまな局面の端々に現れる安倍の人命軽視の姿勢は、すべてこの考え方からきていると私は思う。
こんな安倍に退場してもらうためには、国民みんなが投票に行くしかない。投票率が下がれば下がるほど、安倍は助かり、国民は不幸になる。マスコミの選挙予想など全くあてにならないことを、有権者は肝に銘じるべきだ。
皆さまには、どんなことがあっても投票所に行って、選挙権を行使していただきたいと強く願う次第だ。
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http://www5.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=533673&log=20070724
これは、絶対に見ておかねばならない。そして、これを知って目をそむけたり、沈黙したりしてはいけない。そんな写真だと思う。
これを見てつくづく思うのは、安倍晋三内閣というのはとことん人の命を軽んじる内閣だということだ。彼らにとっては反対者の命など、虫けらほどの重みしかない。
(注) この件に関して、当事者の平良夏芽牧師から声明が出ています。追記をご参照ください。
選挙前にもう一つ是非とも皆さまに思い出していただきたいのは、松岡利勝前農林水産大臣の自殺である。閣僚から自殺者が出たのは戦後初である。松岡氏の死因に関してはいろいろ憶測もあるが、死因はどうあれ、これも安倍内閣の人命軽視を象徴する事件であったと私は思う。
強調しておきたいのは、安倍政権というのは、日本国憲法第25条で保障されている生存権さえ脅かす政権だということだ。
ここに来て安倍が「コイズミカイカクの後継者」というアピールを強めるようになったのは、ここ数日のブログ記事で指摘した通りだが、弱肉強食の新自由主義経済政策も、つきつめていけば国民の生存権を脅かすものだ。それが証拠に、クリントンが日本にグローバリゼーションを押し付けてきた1998年に、わが国の自殺者数が3万人を突破して以来、自殺者数はいっこうに減る気配がない。今年は、ついに現職の大臣までもが自殺してしまった。
テロに対する認識も甘く、伊藤一長・前長崎市長が銃殺された時も、暴力による言論封殺に対する怒りの言葉が自然に口をついて出てこず、批判を浴びた。
安倍は、著書「美しい国へ」の中で、特攻隊員を賛美している。安倍にとって人の命とは、国家のために捧げられるべきものなのだ。イラク戦争に対する姿勢、原発事故に関する情報を隠蔽しようとする姿勢、その他さまざまな局面の端々に現れる安倍の人命軽視の姿勢は、すべてこの考え方からきていると私は思う。
こんな安倍に退場してもらうためには、国民みんなが投票に行くしかない。投票率が下がれば下がるほど、安倍は助かり、国民は不幸になる。マスコミの選挙予想など全くあてにならないことを、有権者は肝に銘じるべきだ。
皆さまには、どんなことがあっても投票所に行って、選挙権を行使していただきたいと強く願う次第だ。
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参院選前最後の「週刊ポスト」(8月3日号)に、『安倍官邸は「地震発生」を踏み台にした』という記事が出ている。これを紹介したい。
まず、記事の書き出しが強烈である。
被災地に飛んだのは安倍だけではない。溝手顕正・防災担当相や甘利明・経済産業相も現地入りした。
だが、安倍らは被災者にあまり歓迎されなかったらしい。安倍が大臣をいっぱい連れてきたのを見て、高齢のおじいさんが『被災者の気持ちを考えろ!』と怒鳴り、周りはシーンとなったそうだ。
ところで、この被災地入りで安倍が真っ先に向かったのが柏崎刈羽原発だったということは、ニュースでも報じられた。このことから、安倍が直ちに原発トラブルの隠蔽を指示したのではないかとの観測もあったが、どうやらそうではなかったようだ。
以下再び「週刊ポスト」より引用する。
こんな間抜けな話があるだろうか。安倍は、閣僚会議で赤っ恥をかいたというのである。安倍は放射能漏れを聞いて激怒したそうだが、安倍の軽挙妄動の方がよっぽど問題だろう。
「週刊ポスト」の記事は、どこまでが事実で、どこからが脚色なのか、それはわからない。だが、安倍ならいかにもやりそうな失態だと思う。
実際、雑誌の記事中でも学者の指摘や自民党内からの声として書かれているように、総理大臣は危険の少ない地域で全体の指揮を執らなければならない立場にあるのだ。TBSラジオで勝谷誠彦も指摘していたが、総理大臣が被曝したり余震に巻き込まれるリスクの大きな現場になど行ってはいけないのである。
雑誌記事によると、自民党反主流派の閣僚経験者は、「総理は官邸対策室で指揮を執るべきだった。あれは選挙運動のために行ったのだから自衛隊や国土交通省のヘリを使うのもおかしい」と、痛烈に安倍を批判したという。
しかし、これを中川秀直・自民党幹事長に言わせると次のようになる。
しかし、同誌も指摘するように、安倍の「国民を思う心」は選挙期間中限定らしく、今年3月25日に発生した能登半島地震では、安倍が現地入りしたのは地震発生から19日も経ってからだった。
安倍は、7月17日に中越沖地震を『激甚災害』に指定すると表明し、翌18日には台風4号の被害を受けた大分を訪れ、「激甚災害の指定もスピード感を持って検討していくことを約束する」とぶち上げたとのことだ。ポスト誌は、安倍が『選挙向けに総理の権限で「復旧事業」のばら撒きを強調しているわけだ』と、皮肉たっぷりに書いている。
年金問題でも、安倍は『総務省に「年金記録確認中央第三者委員会」を設置し、民主党の参考人として国会で社会保険庁の対応を厳しく批判した年金被害者の中村夫妻ら15人を、簡単な審査で「救済」してみせた』(「週刊ポスト」より)。
だが、この第三者委員会も、選挙対策として安倍内閣が急ごしらえしたもので、ごく一部の被害者たちを救済して、批判の矛先をかわそうとしているに過ぎない。
最後に、記事の末尾近くにある北大の山口二郎教授の指摘を紹介する。
こんな見え透いた安倍のパフォーマンスに騙される人は、いったいどのくらいいるのだろうか。
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まず、記事の書き出しが強烈である。
支持率のV字回復へと藁をもつかむ思いの安倍晋三・首相に、新潟県中越沖地震の第一報が入ったのは発生から4分後だった。
「人命救出に全力をあげろ。私も現地に飛ぶ」
遊説先の長崎市公会堂の来賓控え室で報告を受けた安倍首相は、生き返ったように元気に見えたという。同行筋がこの時の様子をこう語る。
「久間章生・前防衛相の "原爆しょうがない" 発言で市民感情は最悪だけに、元々長居はしたくなかったのだろう。総理は震災震災対策を優先してすぐ戻る決断をした。表情は厳しかったが、足取りは軽かった」
総理の謝罪の言葉を待っていた長崎市民は肩すかしを食わされた。
(「週刊ポスト」 2007年8月3日号より)
被災地に飛んだのは安倍だけではない。溝手顕正・防災担当相や甘利明・経済産業相も現地入りした。
だが、安倍らは被災者にあまり歓迎されなかったらしい。安倍が大臣をいっぱい連れてきたのを見て、高齢のおじいさんが『被災者の気持ちを考えろ!』と怒鳴り、周りはシーンとなったそうだ。
ところで、この被災地入りで安倍が真っ先に向かったのが柏崎刈羽原発だったということは、ニュースでも報じられた。このことから、安倍が直ちに原発トラブルの隠蔽を指示したのではないかとの観測もあったが、どうやらそうではなかったようだ。
以下再び「週刊ポスト」より引用する。
(安倍は)駆け足の視察を終え、とんぼ返りで官邸に戻ると、関係閣僚会議で高揚感そのままの面持ちでこう大見得を切った。
「原発は無事だった。放射能漏れもない。直接、この目で見てきたから間違いない。阪神大震災の村山政権のように、初動を遅らせてはならない」
ところがこの時、安倍首相はとんでもない失態を演じていた。
東京電力が刈羽原発の放射能漏れを把握したのは安倍首相視察の約1時間後、午後6時20分だった(翌日の塩崎官房長官の会見による)。
ちょうど、柏崎小学校を慰問中の頃だが、安倍首相や2人の大臣への報告は大幅に遅れた。
「放射能漏れの情報はその後、東電から経済産業省には報告されたが、総理と甘利、溝手両大臣はヘリ機中だったために伝えることができなかった。官邸に到着した後も、総理たちは屋上のヘリポートから直接、閣議室に向かったので、レクチャーする間もなかったようだ」(官邸筋)
安倍首相が関係閣僚会議で意気揚々と《安全宣言》した時には、政府内部にも情報は伝わっており、知らぬは現地にいた総理と甘利大臣だけだったのである。
(前掲誌より)
こんな間抜けな話があるだろうか。安倍は、閣僚会議で赤っ恥をかいたというのである。安倍は放射能漏れを聞いて激怒したそうだが、安倍の軽挙妄動の方がよっぽど問題だろう。
「週刊ポスト」の記事は、どこまでが事実で、どこからが脚色なのか、それはわからない。だが、安倍ならいかにもやりそうな失態だと思う。
実際、雑誌の記事中でも学者の指摘や自民党内からの声として書かれているように、総理大臣は危険の少ない地域で全体の指揮を執らなければならない立場にあるのだ。TBSラジオで勝谷誠彦も指摘していたが、総理大臣が被曝したり余震に巻き込まれるリスクの大きな現場になど行ってはいけないのである。
雑誌記事によると、自民党反主流派の閣僚経験者は、「総理は官邸対策室で指揮を執るべきだった。あれは選挙運動のために行ったのだから自衛隊や国土交通省のヘリを使うのもおかしい」と、痛烈に安倍を批判したという。
しかし、これを中川秀直・自民党幹事長に言わせると次のようになる。
「現職の首相が地震発生当日に被災地を訪ねるのはきわめて異例だ。余震が続く中、自らの危険も顧みず被災現場に行き、救命・救援・復旧・復興に一瞬の猶予もなく乗り出す。安倍首相の国民を思う心は半端ではない」
(前掲誌より中川秀直・自民党幹事長の発言)
しかし、同誌も指摘するように、安倍の「国民を思う心」は選挙期間中限定らしく、今年3月25日に発生した能登半島地震では、安倍が現地入りしたのは地震発生から19日も経ってからだった。
安倍は、7月17日に中越沖地震を『激甚災害』に指定すると表明し、翌18日には台風4号の被害を受けた大分を訪れ、「激甚災害の指定もスピード感を持って検討していくことを約束する」とぶち上げたとのことだ。ポスト誌は、安倍が『選挙向けに総理の権限で「復旧事業」のばら撒きを強調しているわけだ』と、皮肉たっぷりに書いている。
年金問題でも、安倍は『総務省に「年金記録確認中央第三者委員会」を設置し、民主党の参考人として国会で社会保険庁の対応を厳しく批判した年金被害者の中村夫妻ら15人を、簡単な審査で「救済」してみせた』(「週刊ポスト」より)。
だが、この第三者委員会も、選挙対策として安倍内閣が急ごしらえしたもので、ごく一部の被害者たちを救済して、批判の矛先をかわそうとしているに過ぎない。
最後に、記事の末尾近くにある北大の山口二郎教授の指摘を紹介する。
「復旧費がいくらかかるか確定していない段階で激甚災害を指示するのはおかしいし、年金の第三者委員会も問題の根本は同じ。選挙で劣勢と見るや、本来の手続きを無視して、政府の権限で何でも片付けようとしている」
(前掲誌より山口二郎氏の指摘)
こんな見え透いた安倍のパフォーマンスに騙される人は、いったいどのくらいいるのだろうか。
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先週末のテレビの政治番組で、与党は失地を回復することができなかった。窮地に追い詰められた自民党の作戦は、「安倍自民党=改革者、民主党などの野党=抵抗勢力」という、一昨年の「郵政総選挙」の際にコイズミが利用した図式らしい。
当ブログにTBいただいたわこさんのブログ 「Dendrodium」 の記事 『国民が NO と言っても安倍氏続投の心算とは???』 で知ったのだが、塩崎官房長官が松山で行った参院選の応援演説の内容を東京新聞が伝えている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2007072302034914.html
与党に反対する者は北朝鮮を利するも同じことだといわんばかりのバカバカしい恫喝はとりあえず措くとして、この記事からは、どうやら安倍晋三は「コイズミカイカク」の後継者というイメージづくりに活路を見出そうとしているらしいことがうかがわれる。
だが、「安倍改革」とは耳慣れない言葉だ。何度も指摘するように、安倍は、「経済右派」(新自由主義者)のコイズミとは違って、「政治思想上の右派」であって、国家主義的、復古主義的な思想の持ち主だ。その思想を支えているのは、母方の祖父・岸信介に対する一種の信仰心だろうと思う。「美しい国」というスローガンのもと、「戦後レジームからの脱却」(=戦前レジームへの回帰)を訴え、憲法改定を参院選の争点にするのが安倍の構想だったはずだ。経済政策には、安倍ははなから関心を持っていない。
それが、年金問題や「政治とカネ」の問題で信用を失うや、「改革を止めるな」と言ったコイズミに立ち返るような主張を始めた。これにはいかにも唐突な印象を受けたし、「政治右派」と「経済右派」はしばしば相容れず、衝突を生じることは、当ブログでもこれまでにも何度か指摘してきた。
そこを鋭く突いたのが、7月23日付の毎日新聞社説「経済の姿 どう活力を保っていくのか」である。
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20070723k0000m070118000c.html
(リンクが切れている場合はこちらまで)
毎日の社説は、下記のように主張している。
毎日新聞は、従来朝日新聞や日経新聞などとともに、「コイズミカイカク」を積極的に支持してきた新聞だった。朝日新聞が、しばしば「改革への覚悟はあるか」(2007年1月26日付社説)などと言って、安倍より(経済思想面で)「右」の立場から批判をしてきたことは、当ブログも 2月14日付のエントリ などで指摘してきたが、前記エントリにも書いたように、毎日新聞の姿勢も朝日と似たり寄ったりだった。
上記の社説も、その立場に沿っているとも読めなくもないが、コイズミの経済政策を「構造改革という名の新自由主義的政策」と表現しているところが、従来と大きく異なる。そもそも、「新自由主義」という用語自体、批判的なニュアンスをもった言葉だ。そして、安倍政権の経済政策の矛盾を突き、安倍らが「大きな政府」だと決めつける民主党の経済政策への批判には説得力がないと逆批判したあと、次のように続けている。
これは、留保をつけながらも民主党の経済政策を評価するニュアンスをもった文章だ。「社会サービスを過不足なく供給する政府」(ともとれる)というのは、相当に肯定的な表現といえる。つまり、毎日新聞は従来の「コイズミカイカク」支持というスタンスを見直そうとしているようにも読めるのである。
2001年のコイズミ内閣発足以来、一種の「カイカクファシズム」と称するべき言論の流れがあった。政治思想的には、極右に近い産経から、リベラルのイメージが強い朝日まで分布しているのに、こと経済政策に関しては、全紙がコイズミの「構造改革」を支持し、しかも政治思想的にはもっともリベラルな朝日がもっとも熱心で、リベラル寄り中道の毎日がそれに続いていた。本音では必ずしも「コイズミカイカク」に賛成には見えなかった読売や産経も、表立って反「カイカク」を唱えることはなかった。こうして、「コイズミカイカク」批判は一種のタブーとなり、これへの批判を許さないような空気ができあがった。そして、「郵政解散」のあと、コイズミが「刺客作戦」を打ち出した時は、朝日新聞などは率先してにこれを強く支持したのだった。
それが、ここにきて毎日新聞が、新自由主義支持に含みを持たせた表現ながら、そして、コイズミよりはるかに批判しやすい安倍政権批判の形を借りてとはいえ、ようやく「カイカク」への懐疑や、そのカウンターとなる福祉国家的政策の再評価を始めた。これは、結構画期的なことだと私は思う。
コイズミの後継者である安倍晋三内閣が崩壊寸前になって、ようやく6年来続いた「コイズミカイカク」の呪縛も解け始めたように見える。これが、日本のジャーナリズムが甦るきっかけになることを期待したいものだ。
この流れを本物にするためにも、皆さまには是非とも投票所に足を運んでいただきたいと思う。
なお、眠り猫さんのブログ 「平和のために小さな声を集めよう」 の下記記事が、コイズミ政権および安倍政権の経済政策の矛盾を、さらに具体的に指摘しているので、是非ご参照いただきたい。
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当ブログにTBいただいたわこさんのブログ 「Dendrodium」 の記事 『国民が NO と言っても安倍氏続投の心算とは???』 で知ったのだが、塩崎官房長官が松山で行った参院選の応援演説の内容を東京新聞が伝えている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2007072302034914.html
どんな結果でも安倍首相は続投 塩崎氏
塩崎恭久官房長官は二十二日、松山市で街頭演説し、参院選で与党が苦戦を強いられていることをめぐり「どういう結果が出ようともこの安倍改革の流れを止めてはならない。その意気込みでわれわれは進んでいく」と述べ、与党が大きく後退した場合も、安倍首相は続投する構えであることを示唆した。塩崎長官は「改革の流れを止めて喜ぶのは第一は民主党。恐らく二番目は北朝鮮ではないか」と強調した。
(東京新聞 2007年7月23日)
与党に反対する者は北朝鮮を利するも同じことだといわんばかりのバカバカしい恫喝はとりあえず措くとして、この記事からは、どうやら安倍晋三は「コイズミカイカク」の後継者というイメージづくりに活路を見出そうとしているらしいことがうかがわれる。
だが、「安倍改革」とは耳慣れない言葉だ。何度も指摘するように、安倍は、「経済右派」(新自由主義者)のコイズミとは違って、「政治思想上の右派」であって、国家主義的、復古主義的な思想の持ち主だ。その思想を支えているのは、母方の祖父・岸信介に対する一種の信仰心だろうと思う。「美しい国」というスローガンのもと、「戦後レジームからの脱却」(=戦前レジームへの回帰)を訴え、憲法改定を参院選の争点にするのが安倍の構想だったはずだ。経済政策には、安倍ははなから関心を持っていない。
それが、年金問題や「政治とカネ」の問題で信用を失うや、「改革を止めるな」と言ったコイズミに立ち返るような主張を始めた。これにはいかにも唐突な印象を受けたし、「政治右派」と「経済右派」はしばしば相容れず、衝突を生じることは、当ブログでもこれまでにも何度か指摘してきた。
そこを鋭く突いたのが、7月23日付の毎日新聞社説「経済の姿 どう活力を保っていくのか」である。
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/shasetsu/news/20070723k0000m070118000c.html
(リンクが切れている場合はこちらまで)
毎日の社説は、下記のように主張している。
美しい国という言葉に示される、古き良き時代への情緒的な憧憬(しょうけい)は、当然のことながら、経済政策の柱である成長主義と衝突する場面が出てくる。
経済分野における戦後レジームからの脱却は、行政による経済への介入の最小化が狙いである。具体的政策としては、公務員改革や規制改革の推進、市場主義の徹底ということである。これまた、美しい国とぶつかる。古き良き地域社会は小さな政府では維持できないからである。
このことに示されているように、安倍自民党が政権公約に盛り込んでいる経済の姿は矛盾に満ちている。
小泉純一郎前政権は、過去の創造的破壊を目指した。構造改革という名の新自由主義的政策である。努力したものが報われる社会では、一定の格差は是認した。
安倍政権はどうか。改革路線を引き継いでいることは公言している。成長戦略も供給サイドを強化すれば、おのずと需要も出てくるという小泉前政権以来の新古典派流政策である。需要不足へのとりたてての施策は打たないということだ。地方分権もこれまでの施策に示されているように、抜本的な財源移譲は行われていない。
その一方で、美しい郷土を作るという。地域経済再生も公約している。いずれも、地域社会での公共サービス維持なしには実現不可能である。民間や市場に任せていればうまくいくとも思えない。やっぱり、公共投資はばらまくのかということになる。
つまるところ、安倍自民党が提示しているのは、美しい国という古い日本とグローバル化に対応した市場主義が混在している矛盾を内包した経済像である。
そうみてくると、民主党が描く経済の姿を大きな政府と批判しても、説得力に乏しい。
(毎日新聞 2007年7月23日付社説より)
毎日新聞は、従来朝日新聞や日経新聞などとともに、「コイズミカイカク」を積極的に支持してきた新聞だった。朝日新聞が、しばしば「改革への覚悟はあるか」(2007年1月26日付社説)などと言って、安倍より(経済思想面で)「右」の立場から批判をしてきたことは、当ブログも 2月14日付のエントリ などで指摘してきたが、前記エントリにも書いたように、毎日新聞の姿勢も朝日と似たり寄ったりだった。
上記の社説も、その立場に沿っているとも読めなくもないが、コイズミの経済政策を「構造改革という名の新自由主義的政策」と表現しているところが、従来と大きく異なる。そもそも、「新自由主義」という用語自体、批判的なニュアンスをもった言葉だ。そして、安倍政権の経済政策の矛盾を突き、安倍らが「大きな政府」だと決めつける民主党の経済政策への批判には説得力がないと逆批判したあと、次のように続けている。
民主党は基礎年金全額を国費で賄うことや、教育への財政支出の5割増、中小企業対策の充実などを掲げている。いずれも財源が必要だ。社会サービスの充実には人的手当ても欠かせない。財源対策として、行政のムダをなくすことや国家公務員の総人件費20%削減を提案している。
くらしを各論の冒頭に置いていることは、自民・公明連立下での負担の増加や社会保障政策へのアンチテーゼであろう。財源手当てがどれだけ現実的か、額として十分なのかは検証が必要だ。
これを大きな政府と呼ぶのか、社会サービスを過不足なく供給する政府とみるのかは、一方的に判断はできない。国民がどうみるかが第一だ。少子高齢化が進む中、経済の姿は大きな焦点だ。
(毎日新聞 2007年7月23日付社説より)
これは、留保をつけながらも民主党の経済政策を評価するニュアンスをもった文章だ。「社会サービスを過不足なく供給する政府」(ともとれる)というのは、相当に肯定的な表現といえる。つまり、毎日新聞は従来の「コイズミカイカク」支持というスタンスを見直そうとしているようにも読めるのである。
2001年のコイズミ内閣発足以来、一種の「カイカクファシズム」と称するべき言論の流れがあった。政治思想的には、極右に近い産経から、リベラルのイメージが強い朝日まで分布しているのに、こと経済政策に関しては、全紙がコイズミの「構造改革」を支持し、しかも政治思想的にはもっともリベラルな朝日がもっとも熱心で、リベラル寄り中道の毎日がそれに続いていた。本音では必ずしも「コイズミカイカク」に賛成には見えなかった読売や産経も、表立って反「カイカク」を唱えることはなかった。こうして、「コイズミカイカク」批判は一種のタブーとなり、これへの批判を許さないような空気ができあがった。そして、「郵政解散」のあと、コイズミが「刺客作戦」を打ち出した時は、朝日新聞などは率先してにこれを強く支持したのだった。
それが、ここにきて毎日新聞が、新自由主義支持に含みを持たせた表現ながら、そして、コイズミよりはるかに批判しやすい安倍政権批判の形を借りてとはいえ、ようやく「カイカク」への懐疑や、そのカウンターとなる福祉国家的政策の再評価を始めた。これは、結構画期的なことだと私は思う。
コイズミの後継者である安倍晋三内閣が崩壊寸前になって、ようやく6年来続いた「コイズミカイカク」の呪縛も解け始めたように見える。これが、日本のジャーナリズムが甦るきっかけになることを期待したいものだ。
この流れを本物にするためにも、皆さまには是非とも投票所に足を運んでいただきたいと思う。
なお、眠り猫さんのブログ 「平和のために小さな声を集めよう」 の下記記事が、コイズミ政権および安倍政権の経済政策の矛盾を、さらに具体的に指摘しているので、是非ご参照いただきたい。
「平和のために小さな声を集めよう」より
『安倍政権の経済政策が内包する矛盾』
http://heiwawomamorou.seesaa.net/article/48990210.html
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先週末に、日経新聞、毎日新聞、共同通信の参院選予想が相次いで発表された。いずれも、自公与党が過半数割れ確実という予想だったことは、皆さまご存知の通りである。
ブログへのアクセス数も、週末にしてはかなり多かったが、実は当ブログよりも、私が管理しているもう一つのブログ 「kojitakenの日記」 の方がよりアクセスが多かった。土日で20本以上の記事を公開したが、そのうち、2つの記事に多数のアクセスをいただいた。
一つは、この記事の冒頭に掲載した「安倍晋三」の選挙違反ポスターが掲載されているブログ(「イソップ通信」さん)を見つけて、「kojitakenの日記」で紹介記事を書いた上でTBしたところ、いきなりブログへのアクセスがはね上がった。
なにごとかと思っていたら、しばらく経って、「イソップ通信」さんの記事が「きっこの日記」に紹介されていたことがわかった。結局、「イソップ通信」さん経由のアクセスは2千件を超えたが、改めてきっこさんのパワーに舌を巻いた次第だ。それにしても、「安倍晋三」の選挙違反ポスターの画像には笑える。わざわざ安倍の顔を隠すように警告の紙が張られているところが傑作だ。
もう一つは、「安倍晋三TBP」にTBされていた「低気温のエクスタシーbyはなゆー」の記事 『ロイター通信「日本政府が柏崎刈羽原発への調査団受け入れを拒否』 を読んで、これは広めなければならないと思って、ロイター通信の記事の拙訳を公開したところ、これに46件の「はてなブックマーク」をいただき、アクセスが増えた。
こんなブログ記事に注目が集まるということは、それだけマスコミが報道していなかったということだ。ロイター通信の記事の見出しは、"Japan rejects IAEA help at nuclear plant - Kyodo" となっている。つまり、共同通信が記事を配信しており、それは、日本がIAEAの調査団受け入れを「拒絶」(reject)したと海外では報じられていたのだ。
この件については、その後新潟県知事がIAEA調査団受け入れを政府に要望したことをマスコミが報じ、日本政府は一転して調査団を受け入れると表明した(昨夜、NHKニュースが報道)。
この方針変更は当然のことであるが、問題は当初政府や電力会社がこれを隠そうとしており、マスコミもIAEA調査団受け入れ拒否の方針を知っていながら、積極的に報道しようとしなかったことにある。
コイズミ政権発足以来、政府とマスコミが一体となった情報インペイが目にあまるように思う。今回の参院選は、コイズミから安倍晋三に引き継がれた、こうした情報を隠したがる体質を打破するためにも、非常に意義の大きな選挙だと思う次第である。
なお、東京電力および政府の体質については、「カナダde日本語」の下記記事が非常に興味深いので、是非ご一読いただきたい。
「カナダde日本語」より
『元東京電力の社員に自公との癒着について聞いてみたよ』
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-547.html
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参院選前最後の日曜日であるとともに、本来参院選の投票日であったはずの7月22日になった。
読売新聞、朝日新聞に続いて、日経新聞、毎日新聞、共同通信がそれぞれ参院選予想をまとめたようだ。選挙区ごとの詳細な情勢分析は、明日以降の新聞紙面に発表され、週の後半には、読売や朝日が中盤以降の情勢をアップデートした記事を載せるものと思われる。
だが、おそらく選挙戦の流れはほぼ決まっており、自民党の敗北、民主党の勝利になることは確実だ。ただ、自民党の負けの度合いについては、なお予断を許さない。予想より議席減の程度が少ない場合、間違いなく安倍晋三が政権に居座り、与党の悪政が続いてしまう。
公明党については、朝日新聞のみが大幅議席減を予想しているが、共同や毎日は微減程度としている。公明党の議席をどれだけ減らせるかは、投票率にかかっている。
くどいようだが、当ブログは期日前投票を強くおすすめする。東京などでは、今日は予想最高気温が28度の曇天だそうで、期日前投票にお出かけるになるのに適した気候ではないかと思う。
さて、当ブログ管理人は地方在住なので、どうしても地方の目から中央を見ることになる。かつて、長年にわたって関東や関西などの大都市圏に住んでいたこともあるので、大都市の視点も十分承知しているのだが、現状はどう考えてもコイズミ以来の地方切り捨て政策の弊害が出ているとしかいいようがない。
今朝、TBSテレビの「時事放談」を見ていたら、加藤紘一(自民党代議士)が興味深い指摘をしていた。
今、マスコミでは年金問題が騒がれ、大問題になっているが、山形の加藤事務所には年金問題の苦情など全然来ないのだそうだ。加藤と別の地方の自民党議員に聞いても同様だという。地方では会社を移って年金記録がわからなくなっている人は比較的少なく、地方で会社を移る人は自分で年金記録について調べているのが普通だからだろう、と加藤は推測していた。
それならなぜ地方で自民党が凋落し、多くの一人区で自民党候補が落選の危機にさらされているのかというと、それは過去5、6年の政府の「地方切り捨て政策」への怒りからきている、というのが加藤の主張だ。
加藤は、オリックス会長の宮内義彦(竹中平蔵の盟友)が、北海道の人口なんて自然にほっとけば200?300万人程度になる、と言っていたことを指摘し、そんな考え方が正しいと思うか、と問いかけていた。また、加藤とともに番組に出演していた堺屋太一は、1980年からの四半世紀で、首都経済の全国経済に占める比重が上がった先進国は日本だけだと指摘し、コイズミ政権以来、実は官僚の力が強まり、中央集権が進んだのだと主張した。
このような地方切り捨て政策が行き着いた先が、地方の保守の崩壊なのである。
一昨日から今日未明にかけて、さとうしゅういちさんの 「広島瀬戸内新聞ブログ版」 から多くの記事のトラックバックをいただいた。「JanJan」 の記者でもあるさとうさんは、広島や山口など中国地方の選挙区で野党候補者を熱心に応援し、毎日数本の記事を 「安倍晋三TBP」 にTBされている。当ブログにTBいただいた記事を以下に紹介するので、中国地方在住の方に限らず、是非ご参照いただきたいと思う。
『「命落とすな自民党落とせ!」』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49030574.html
『メシが食えないお役人多数放置……これが「公務員制度改革」か?』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49060263.html
『教育費削減の自民党諸君の大罪』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49061258.html
『マッチポンプ政党・公明党にお灸をすえよう!』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49061806.html
『何が再チャレンジだ!』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49062666.html
『命落とすな自民落とせ!・連合広島幹部は思い上がり改めてください!』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49053152.html
『岩国基地問題関連情報』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49063965.html
『総理のお膝元・山口でも自民落選のチャンス大!』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49063896.html
中国地方のうち、広島・岡山・山口は、公示前には、広島が民主・自民1議席ずつで決まり、岡山は自民の片山虎之助候補で決まり、山口は自民の林芳正候補が磐石だろうといわれていた。
それが今では、岡山の情勢はまったくわからなくなった。しかしなお、広島は自民・民主1議席ずつと見込まれており、山口は自民が「優勢」とはいわぬまでも「優位」に立っているようだ(共同通信による。共同は、「優勢」と「優位」を使い分けていて、「優勢」の方がより差が大きいようだ)。
とはいえ、公示前と比較して、自民党が支持を失っていることは明らかだろう。今後の終盤戦の戦いによっては、まだまだ逆転は可能だと思う。岡山のみならず、広島や山口でも自民党を蹴落とすためには、一人区では勝てそうな候補に、二人区では野党でナンバー2の候補に、という「戦略的投票行動」をとる方法も考えられる。もちろん、比例区では好きな政党なり候補者に投票すれば良い。
最後の追い込みで、与党の惨敗を実現させたいものである。
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読売新聞、朝日新聞に続いて、日経新聞、毎日新聞、共同通信がそれぞれ参院選予想をまとめたようだ。選挙区ごとの詳細な情勢分析は、明日以降の新聞紙面に発表され、週の後半には、読売や朝日が中盤以降の情勢をアップデートした記事を載せるものと思われる。
だが、おそらく選挙戦の流れはほぼ決まっており、自民党の敗北、民主党の勝利になることは確実だ。ただ、自民党の負けの度合いについては、なお予断を許さない。予想より議席減の程度が少ない場合、間違いなく安倍晋三が政権に居座り、与党の悪政が続いてしまう。
公明党については、朝日新聞のみが大幅議席減を予想しているが、共同や毎日は微減程度としている。公明党の議席をどれだけ減らせるかは、投票率にかかっている。
くどいようだが、当ブログは期日前投票を強くおすすめする。東京などでは、今日は予想最高気温が28度の曇天だそうで、期日前投票にお出かけるになるのに適した気候ではないかと思う。
さて、当ブログ管理人は地方在住なので、どうしても地方の目から中央を見ることになる。かつて、長年にわたって関東や関西などの大都市圏に住んでいたこともあるので、大都市の視点も十分承知しているのだが、現状はどう考えてもコイズミ以来の地方切り捨て政策の弊害が出ているとしかいいようがない。
今朝、TBSテレビの「時事放談」を見ていたら、加藤紘一(自民党代議士)が興味深い指摘をしていた。
今、マスコミでは年金問題が騒がれ、大問題になっているが、山形の加藤事務所には年金問題の苦情など全然来ないのだそうだ。加藤と別の地方の自民党議員に聞いても同様だという。地方では会社を移って年金記録がわからなくなっている人は比較的少なく、地方で会社を移る人は自分で年金記録について調べているのが普通だからだろう、と加藤は推測していた。
それならなぜ地方で自民党が凋落し、多くの一人区で自民党候補が落選の危機にさらされているのかというと、それは過去5、6年の政府の「地方切り捨て政策」への怒りからきている、というのが加藤の主張だ。
加藤は、オリックス会長の宮内義彦(竹中平蔵の盟友)が、北海道の人口なんて自然にほっとけば200?300万人程度になる、と言っていたことを指摘し、そんな考え方が正しいと思うか、と問いかけていた。また、加藤とともに番組に出演していた堺屋太一は、1980年からの四半世紀で、首都経済の全国経済に占める比重が上がった先進国は日本だけだと指摘し、コイズミ政権以来、実は官僚の力が強まり、中央集権が進んだのだと主張した。
このような地方切り捨て政策が行き着いた先が、地方の保守の崩壊なのである。
一昨日から今日未明にかけて、さとうしゅういちさんの 「広島瀬戸内新聞ブログ版」 から多くの記事のトラックバックをいただいた。「JanJan」 の記者でもあるさとうさんは、広島や山口など中国地方の選挙区で野党候補者を熱心に応援し、毎日数本の記事を 「安倍晋三TBP」 にTBされている。当ブログにTBいただいた記事を以下に紹介するので、中国地方在住の方に限らず、是非ご参照いただきたいと思う。
『「命落とすな自民党落とせ!」』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49030574.html
『メシが食えないお役人多数放置……これが「公務員制度改革」か?』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49060263.html
『教育費削減の自民党諸君の大罪』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49061258.html
『マッチポンプ政党・公明党にお灸をすえよう!』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49061806.html
『何が再チャレンジだ!』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49062666.html
『命落とすな自民落とせ!・連合広島幹部は思い上がり改めてください!』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49053152.html
『岩国基地問題関連情報』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49063965.html
『総理のお膝元・山口でも自民落選のチャンス大!』
http://blogs.yahoo.co.jp/hiroseto2004/49063896.html
中国地方のうち、広島・岡山・山口は、公示前には、広島が民主・自民1議席ずつで決まり、岡山は自民の片山虎之助候補で決まり、山口は自民の林芳正候補が磐石だろうといわれていた。
それが今では、岡山の情勢はまったくわからなくなった。しかしなお、広島は自民・民主1議席ずつと見込まれており、山口は自民が「優勢」とはいわぬまでも「優位」に立っているようだ(共同通信による。共同は、「優勢」と「優位」を使い分けていて、「優勢」の方がより差が大きいようだ)。
とはいえ、公示前と比較して、自民党が支持を失っていることは明らかだろう。今後の終盤戦の戦いによっては、まだまだ逆転は可能だと思う。岡山のみならず、広島や山口でも自民党を蹴落とすためには、一人区では勝てそうな候補に、二人区では野党でナンバー2の候補に、という「戦略的投票行動」をとる方法も考えられる。もちろん、比例区では好きな政党なり候補者に投票すれば良い。
最後の追い込みで、与党の惨敗を実現させたいものである。
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7月12日の第21回参議院議員通常選挙の公示以来、当ブログでは特定党派や候補への投票を呼びかける記事は公開していない。といいながら、特定党派の候補を落選させようという記事を毎日のように公開していることは、皆さまよくご存知の通りである(笑)。
しかし、下記「JanJan」の記事が指摘するように、今回の参院選では、公示後も各党のホームページが更新されており、インターネットによる選挙活動は、実質的に解禁された形になっている。
http://www.janjan.jp/government/0707/0707179253/1.php
そこで、当ブログでも特定党派や候補への投票を呼びかけることにする、というわけではない。当ブログは、あくまでも安倍晋三を倒すことを目標としており、今回の参院選にあたっても、安倍へのダメージを最大にする方法を追求し続けている。管理人は反自民系無党派層に属する人間なのである。
参院選で、与党を惨敗に追い込むポイントは2つある。「必ず投票し、投票率を上げる」ことと、「戦略的投票行動をとる」ことだ。
朝日新聞の参院選情勢調査で、公明党の議席予測を、10議席(6?13議席)としている。公示前には公明党の議席予測は、どこでも判で押したように「13議席」となっていたが、いまやこれが上限となり、下限は、ナント選挙区1議席、比例区5議席の計6議席となっている。
これは、朝日新聞が今回の参院選の高投票率を予想しているか、公明党の支持者(多くが創価学会員)のうち、今回党の方針に疑問を持つ人が増えて、選挙活動が不活発になっているか、おそらくその両方だろうと思う。いずれにしても、公明党の体質を徹底的に嫌っている当ブログとしては、公明党 「6議席」 というのは夢のような数字である。
もちろん、公明党も今後巻き返しを図るだろう。統一地方選と参院選が重なる年は参院選の投票率が下がるという 「亥年現象」 (故石川真澄・朝日新聞編集委員の指摘)もいわれる。しかし、「亥年現象」というのは、活動家たちが統一地方選で疲れて、参院選での活動が不活発になるところから生じるとされていて、浮動票よりむしろ組織票が減るところから投票率が下がるという話で、亥年に行われる参院選はむしろ与党の敗北に終わることが多いとされている。実際、1971年と95年の参院選では、与党は敗れている。83年参院選では自民党が勝利したが、同年末に行われた総選挙では自民党が敗北した。
前回の亥年にあたる1995年選挙では、自民党(46議席)よりむしろ同党と連立を組んでいた社会党(16議席)が惨敗を喫した。社会党は、その6年前の89年「消費税選挙」で46議席の大勝を収めたが、それを生かせず、逆に衰退の一途をたどってしまったのだった。
今回も、自民党よりむしろ同党と連立を組んでいる公明党の衰退を特徴づける選挙になると私は予想している。なんだかんだいって、読売新聞系・産経新聞系の御用マスコミや田原総一朗・岸井成格・みのもんたら御用キャスターらを味方につけている自民党は侮れない。読売新聞などは、ついに安倍内閣の支持率が上がったという報道を始めたが、内閣支持率の調査結果など、実際に数字を改変せずとも、設問のたて方一つでいくらでも変えられるものだ。
この新聞のなりふりかまわない報道姿勢については、プロ野球ファンの方なら2004年の球界再編時におけるプロ野球労組ストライキの時に、3日連続で労組を非難する社説を掲載したことを覚えておられる方も多いだろう。この新聞は、基本的に渡邉恒雄(ナベツネ)が独裁する全体主義的媒体であり、渡邉は安倍を熱心に支持しているから、これから投票日までに数々の卑劣な記事を掲載してくるだろう。
いずれにしても、いま一部で予想されている自民党の40議席割れは、楽観的に過ぎると私は思っている。野党は、こんな予想が出ているからといって、決して気を緩めてはならない。最悪の場合、朝日の自民党獲得予想の上限である47議席だってあり得ると考えている。
とはいえ、マスコミの与党擁護も、公明党にまでは手が回らない。いま民意は、基本的に自公与党に強烈に反発している。今回の選挙は公明党の党勢を衰退させる、大きなチャンスなのだ。
私は、実態としては政教分離が全くなされていない公明党の国政への影響力は、限りなくゼロに近くなるくらい弱めなければならないと思っている。そのために絶対にとらなければならない行動は、とにかく投票所に足を運ぶことだ。投票率を上げないと、公明党の議席を減らすことはできない。
この参院選は、本来なら明日、7月22日に投開票が行われるはずだった。それを与党が1週間遅らせたのは、年金問題や「政治とカネ」の問題を有権者から忘れさせるとともに、夏休みの酷暑の時期なら投票率が下がるだろうというコンタンがあることは、あまりにも明白だろう。
当ブログでは、皆さまに「期日前投票」を推奨しており、管理人も既に実行している。選挙はがきと運転免許証などの身分を示すものを持参して、市町村役場などの期日前投票所に行けば、簡単な宣誓書が渡される(実際には免許証の提示などは求められない場合が多いと思う)。期日前投票を行う理由を、宣誓書にあげられている選択肢から選んで、住所、氏名などを記入すれば、期日前投票を行うことができる。このように、手続きはいたって簡単である。なお、丸川珠代は当然ながら選挙はがきを受け取っておらず、手ぶらで期日前投票所に出かけていって大恥をかいたというワケだ(笑)。
「きっこの日記」 のきっこさんも、22日に投票すると宣言しているが、皆さまにも、九州南部や沖縄を除いてまだ梅雨が明けず、猛暑になっていない今のうちに、期日前投票制度を利用して投票を済ませてしまうことを強くおすすめする次第である。
なお、この記事では詳しく触れなかった「戦略的投票行動」に関しては、下記の当ブログ過去ログをご参照いただきたい。
『「AbEnd」のための参院選投票パターン』
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-377.html
『参院選民主党候補の憲法問題に対する認識』
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-393.html
『小沢一郎の覚悟と一人区でのおすすめ投票パターン』
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-394.html
『自民党獲得議席を極小化せよ?二人区以上のおすすめ投票パターン』
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-396.html
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しかし、下記「JanJan」の記事が指摘するように、今回の参院選では、公示後も各党のホームページが更新されており、インターネットによる選挙活動は、実質的に解禁された形になっている。
http://www.janjan.jp/government/0707/0707179253/1.php
そこで、当ブログでも特定党派や候補への投票を呼びかけることにする、というわけではない。当ブログは、あくまでも安倍晋三を倒すことを目標としており、今回の参院選にあたっても、安倍へのダメージを最大にする方法を追求し続けている。管理人は反自民系無党派層に属する人間なのである。
参院選で、与党を惨敗に追い込むポイントは2つある。「必ず投票し、投票率を上げる」ことと、「戦略的投票行動をとる」ことだ。
朝日新聞の参院選情勢調査で、公明党の議席予測を、10議席(6?13議席)としている。公示前には公明党の議席予測は、どこでも判で押したように「13議席」となっていたが、いまやこれが上限となり、下限は、ナント選挙区1議席、比例区5議席の計6議席となっている。
これは、朝日新聞が今回の参院選の高投票率を予想しているか、公明党の支持者(多くが創価学会員)のうち、今回党の方針に疑問を持つ人が増えて、選挙活動が不活発になっているか、おそらくその両方だろうと思う。いずれにしても、公明党の体質を徹底的に嫌っている当ブログとしては、公明党 「6議席」 というのは夢のような数字である。
もちろん、公明党も今後巻き返しを図るだろう。統一地方選と参院選が重なる年は参院選の投票率が下がるという 「亥年現象」 (故石川真澄・朝日新聞編集委員の指摘)もいわれる。しかし、「亥年現象」というのは、活動家たちが統一地方選で疲れて、参院選での活動が不活発になるところから生じるとされていて、浮動票よりむしろ組織票が減るところから投票率が下がるという話で、亥年に行われる参院選はむしろ与党の敗北に終わることが多いとされている。実際、1971年と95年の参院選では、与党は敗れている。83年参院選では自民党が勝利したが、同年末に行われた総選挙では自民党が敗北した。
前回の亥年にあたる1995年選挙では、自民党(46議席)よりむしろ同党と連立を組んでいた社会党(16議席)が惨敗を喫した。社会党は、その6年前の89年「消費税選挙」で46議席の大勝を収めたが、それを生かせず、逆に衰退の一途をたどってしまったのだった。
今回も、自民党よりむしろ同党と連立を組んでいる公明党の衰退を特徴づける選挙になると私は予想している。なんだかんだいって、読売新聞系・産経新聞系の御用マスコミや田原総一朗・岸井成格・みのもんたら御用キャスターらを味方につけている自民党は侮れない。読売新聞などは、ついに安倍内閣の支持率が上がったという報道を始めたが、内閣支持率の調査結果など、実際に数字を改変せずとも、設問のたて方一つでいくらでも変えられるものだ。
この新聞のなりふりかまわない報道姿勢については、プロ野球ファンの方なら2004年の球界再編時におけるプロ野球労組ストライキの時に、3日連続で労組を非難する社説を掲載したことを覚えておられる方も多いだろう。この新聞は、基本的に渡邉恒雄(ナベツネ)が独裁する全体主義的媒体であり、渡邉は安倍を熱心に支持しているから、これから投票日までに数々の卑劣な記事を掲載してくるだろう。
いずれにしても、いま一部で予想されている自民党の40議席割れは、楽観的に過ぎると私は思っている。野党は、こんな予想が出ているからといって、決して気を緩めてはならない。最悪の場合、朝日の自民党獲得予想の上限である47議席だってあり得ると考えている。
とはいえ、マスコミの与党擁護も、公明党にまでは手が回らない。いま民意は、基本的に自公与党に強烈に反発している。今回の選挙は公明党の党勢を衰退させる、大きなチャンスなのだ。
私は、実態としては政教分離が全くなされていない公明党の国政への影響力は、限りなくゼロに近くなるくらい弱めなければならないと思っている。そのために絶対にとらなければならない行動は、とにかく投票所に足を運ぶことだ。投票率を上げないと、公明党の議席を減らすことはできない。
この参院選は、本来なら明日、7月22日に投開票が行われるはずだった。それを与党が1週間遅らせたのは、年金問題や「政治とカネ」の問題を有権者から忘れさせるとともに、夏休みの酷暑の時期なら投票率が下がるだろうというコンタンがあることは、あまりにも明白だろう。
当ブログでは、皆さまに「期日前投票」を推奨しており、管理人も既に実行している。選挙はがきと運転免許証などの身分を示すものを持参して、市町村役場などの期日前投票所に行けば、簡単な宣誓書が渡される(実際には免許証の提示などは求められない場合が多いと思う)。期日前投票を行う理由を、宣誓書にあげられている選択肢から選んで、住所、氏名などを記入すれば、期日前投票を行うことができる。このように、手続きはいたって簡単である。なお、丸川珠代は当然ながら選挙はがきを受け取っておらず、手ぶらで期日前投票所に出かけていって大恥をかいたというワケだ(笑)。
「きっこの日記」 のきっこさんも、22日に投票すると宣言しているが、皆さまにも、九州南部や沖縄を除いてまだ梅雨が明けず、猛暑になっていない今のうちに、期日前投票制度を利用して投票を済ませてしまうことを強くおすすめする次第である。
なお、この記事では詳しく触れなかった「戦略的投票行動」に関しては、下記の当ブログ過去ログをご参照いただきたい。
『「AbEnd」のための参院選投票パターン』
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-377.html
『参院選民主党候補の憲法問題に対する認識』
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-393.html
『小沢一郎の覚悟と一人区でのおすすめ投票パターン』
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-394.html
『自民党獲得議席を極小化せよ?二人区以上のおすすめ投票パターン』
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-396.html
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17日のエントリでも紹介した、参院選高知選挙区の自民党現職候補・田村公平氏(60)による安倍晋三首相のスローガン「美しい国」への批判が波紋を広げているが、四国遊説を予定している安倍が、高知県での遊説だけを取り止めたというニュースには笑ってしまった。
さっそくブログで取り上げようと思ったら、ナナナナナント!きっこさんのお友達、美爾依(みにー)さんのブログ 「カナダde日本語」 が、一足お先にこの話題を取り上げてくれていた(「中田英寿が参院選への投票を呼びかける動画」)。
さて、最新の朝日新聞の世論調査によると、自民党は一人区で大苦戦を強いられているという。
http://www.asahi.com/politics/update/0719/TKY200707190567.html
(リンクが切れている場合は、「kojitakenの日記」をご参照ください)
しかし、四国の選挙区では依然として自民と野党の候補が激戦を展開している。ただ、読売の調査でも朝日の調査でも、どうやら徳島は民主党がかなり優位に立っているようだ。しかし、他の三県は全く予断を許さない。
四国の自民党公認4候補は、いずれも現職であり、全国でももっとも自民党の得票率が高い地方だけのことはある。東北、北陸や九州などで、公示前に自民党優勢と見られていた選挙区が、次々と互角または野党有利に変わるつつある中、四国は中国地方とともに自民党が粘り腰を発揮しているのである。
四国の自民党4候補に共通するきわだった特徴は、いずれもコイズミの郵政民営化にネガティブだったことだ。前記の田村公平氏と真鍋賢二氏(香川)は反対票を投じ、北岡秀二氏(徳島)は棄権した。関谷勝嗣氏(愛媛)は郵政族で、郵政民営化に批判的だったが、派閥の長である山崎拓の意向に従って、しぶしぶ賛成に転じた経緯がある。いわば、全員が「抵抗勢力」であり、当然ながら町村派(旧森派)は一人もいない。
政策的には、若い頃に故大平元首相の秘書を務めていた真鍋氏がもっともハト派的で、毎日新聞の「えらぼーと」で見ると、改憲の党是には従いながらも憲法九条の改変には反対している。他の3氏はいずれも九条改変に賛成で、もっともタカ派的な北岡氏は、核武装も国際情勢によっては検討すべき、との主張だ。
面白いのは、もっともタカ派的な北岡氏が、4候補の中では今のところいちばん当選圏から遠く、逆に公認をめぐってもめて出遅れ、公示前から苦戦が予想されていた真鍋氏が、予想外の粘りを見せていることだ。このあたりに四国の保守の気質が現れているのではないかという気がする。保守とは本来大きな変化を望まず、「戦後レジームからの脱却」を訴える安倍晋三は、保守というよりは「右翼反動」というべきではないかと私などは考えるのである。
ところで、今回公然と安倍に反旗を翻した田村氏の選挙区は、前述のように高知県だが、高知は四国の中でももっとも大都市圏からのアクセスが不便で、1人あたりの県民所得は常に下から数えて3、4番目、ひんぱんに台風に襲われる上、いずれ必ず起きる南海地震では甚大な被害が予想されているという土地柄だ。
今回の田村氏の安倍批判を「利益誘導型の旧来保守の典型例」と評する声もあり、それは間違いではないが、前記の高知の事情を考える場合、私は必ずしもそれを非難ばかりする気にはなれないのである。無駄な公共事業はもちろん削減すべきだが、全部の公共事業が無駄なわけではないのは当然のことだ。
そして、何より見過ごせないのは、高知を遊説先から外した安倍の判断である。自民党幹部は、官邸の「意趣返し」であることを認めているそうだが、地方在住者から見たら、これは安倍の地方切り捨て政策の象徴に見える。
一説によると、アッキー(安倍昭恵・首相夫人)が選挙の応援に訪れると、応援を受けた自民党候補の票が逃げていくそうだが(笑)、安倍晋三に応援をキャンセルされることは、「土佐のいごっそう」を売りものにしている田村氏の評判を高め、選挙戦を有利にするのではないかという気がする。田村氏や自民党がそこまで計算している可能性があるとさえ思う。
しかし、よく考えていただきたい。仮に田村氏が、その安倍批判が評価されて当選したとすると、それはすなわち安倍を助けることになってしまうのである。高知県にお住まいの有権者の方には、そのあたりを冷静にご判断いただきたい。もし田村氏が落選したならば、次は安倍と真っ向から対決する立場の党派から立候補されてはどうかと思う。
また、他の一人区の地域にお住まいの方には、今回はしなくも露呈した安倍晋三の「地方切り捨て」の本性をしっかりと認識された上で、貴重な一票を投じていただきたいと心から念じる次第である。
いまや自民党は、保守の敵、地方在住者の敵なのである。
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さて、最新の朝日新聞の世論調査によると、自民党は一人区で大苦戦を強いられているという。
http://www.asahi.com/politics/update/0719/TKY200707190567.html
(リンクが切れている場合は、「kojitakenの日記」をご参照ください)
しかし、四国の選挙区では依然として自民と野党の候補が激戦を展開している。ただ、読売の調査でも朝日の調査でも、どうやら徳島は民主党がかなり優位に立っているようだ。しかし、他の三県は全く予断を許さない。
四国の自民党公認4候補は、いずれも現職であり、全国でももっとも自民党の得票率が高い地方だけのことはある。東北、北陸や九州などで、公示前に自民党優勢と見られていた選挙区が、次々と互角または野党有利に変わるつつある中、四国は中国地方とともに自民党が粘り腰を発揮しているのである。
四国の自民党4候補に共通するきわだった特徴は、いずれもコイズミの郵政民営化にネガティブだったことだ。前記の田村公平氏と真鍋賢二氏(香川)は反対票を投じ、北岡秀二氏(徳島)は棄権した。関谷勝嗣氏(愛媛)は郵政族で、郵政民営化に批判的だったが、派閥の長である山崎拓の意向に従って、しぶしぶ賛成に転じた経緯がある。いわば、全員が「抵抗勢力」であり、当然ながら町村派(旧森派)は一人もいない。
政策的には、若い頃に故大平元首相の秘書を務めていた真鍋氏がもっともハト派的で、毎日新聞の「えらぼーと」で見ると、改憲の党是には従いながらも憲法九条の改変には反対している。他の3氏はいずれも九条改変に賛成で、もっともタカ派的な北岡氏は、核武装も国際情勢によっては検討すべき、との主張だ。
面白いのは、もっともタカ派的な北岡氏が、4候補の中では今のところいちばん当選圏から遠く、逆に公認をめぐってもめて出遅れ、公示前から苦戦が予想されていた真鍋氏が、予想外の粘りを見せていることだ。このあたりに四国の保守の気質が現れているのではないかという気がする。保守とは本来大きな変化を望まず、「戦後レジームからの脱却」を訴える安倍晋三は、保守というよりは「右翼反動」というべきではないかと私などは考えるのである。
ところで、今回公然と安倍に反旗を翻した田村氏の選挙区は、前述のように高知県だが、高知は四国の中でももっとも大都市圏からのアクセスが不便で、1人あたりの県民所得は常に下から数えて3、4番目、ひんぱんに台風に襲われる上、いずれ必ず起きる南海地震では甚大な被害が予想されているという土地柄だ。
今回の田村氏の安倍批判を「利益誘導型の旧来保守の典型例」と評する声もあり、それは間違いではないが、前記の高知の事情を考える場合、私は必ずしもそれを非難ばかりする気にはなれないのである。無駄な公共事業はもちろん削減すべきだが、全部の公共事業が無駄なわけではないのは当然のことだ。
そして、何より見過ごせないのは、高知を遊説先から外した安倍の判断である。自民党幹部は、官邸の「意趣返し」であることを認めているそうだが、地方在住者から見たら、これは安倍の地方切り捨て政策の象徴に見える。
一説によると、アッキー(安倍昭恵・首相夫人)が選挙の応援に訪れると、応援を受けた自民党候補の票が逃げていくそうだが(笑)、安倍晋三に応援をキャンセルされることは、「土佐のいごっそう」を売りものにしている田村氏の評判を高め、選挙戦を有利にするのではないかという気がする。田村氏や自民党がそこまで計算している可能性があるとさえ思う。
しかし、よく考えていただきたい。仮に田村氏が、その安倍批判が評価されて当選したとすると、それはすなわち安倍を助けることになってしまうのである。高知県にお住まいの有権者の方には、そのあたりを冷静にご判断いただきたい。もし田村氏が落選したならば、次は安倍と真っ向から対決する立場の党派から立候補されてはどうかと思う。
また、他の一人区の地域にお住まいの方には、今回はしなくも露呈した安倍晋三の「地方切り捨て」の本性をしっかりと認識された上で、貴重な一票を投じていただきたいと心から念じる次第である。
いまや自民党は、保守の敵、地方在住者の敵なのである。
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柏崎原発で起きた、放射性物質を含んだ冷却水漏洩や火災などのトラブルは、どう考えても大ニュースだと思うのだが、マスコミの報道ぶりはやけに鈍感だ。安倍晋三首相が被災地を訪れたなどというのはどうでも良いニュースだ。安倍はすぐトンボ帰りして、被災者の訪問が選挙向けのパフォーマンスに過ぎなかったことを露呈した。他の政党も似たり寄ったりかもしれないが、たとえばやはり現地を訪れた民主党の鳩山幹事長がテレビに大写しされることはほとんどなかったのだから、震災報道の一部が自民党の選挙活動への協力になったことは否めない。
さて、柏崎市の会田洋市長は18日、東京電力の勝俣恒久社長らを市役所に呼んで、柏崎刈羽原発の地盤に痛みが見つかったとして消防法に基づいて同原発に緊急停止命令を出した。
この命令について、「広島瀬戸内新聞ブログ版」は、下記のように伝えている。
この使用停止命令に対する現地の反応が報道されている。以下は「四国新聞」からの引用だが、共同通信の配信記事と思われる。
おそらく「原発城下町」といわれるところには、どこも似たような事情があるのだと思う。
これに対し、行政や司法の対応はどうかというと、これが露骨に電力会社寄りの姿勢を示し続けているのである。
同じく四国新聞の記事(共同通信の配信と思われる)から引用する。
以上に見たように、まだ新聞は多少なりとも原発問題を論じる姿勢を見せているが、反応がいたって鈍いと思うのがテレビである。たとえば、地震当日の16日夜、「報道ステーション」(テレビ朝日)と「NEWS23」(TBS)を見たのだが、特に「NEWS23」では原発トラブルについてほとんど報じなかった。
こんなことでは、いざ大事故が起きるまで問題が先送りにされてしまうのではないかと思う。
例によって、7月17日の「きっこの日記」(「原発事故は人災です」)が、現地の方やその親族の方からのメールを掲載しているので必読だ。
いつの間にか、事実を知るにはマスコミ情報だけでは不十分で、ブログなどのインターネット情報に頼らなければならなくなってしまった。
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さて、柏崎市の会田洋市長は18日、東京電力の勝俣恒久社長らを市役所に呼んで、柏崎刈羽原発の地盤に痛みが見つかったとして消防法に基づいて同原発に緊急停止命令を出した。
この命令について、「広島瀬戸内新聞ブログ版」は、下記のように伝えている。
柏崎市長は、柏崎刈羽原発の使用停止命令を出しました。
消防法に基づくもの。こんなことができるのです。
第12条の3
市町村長等は、公共の安全の維持又は災害の発生の防止のため緊急の必要があると認めるときは、製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者に対し、当該製造所、貯蔵所若しくは取扱所の使用を一時停止すべきことを命じ、又はその使用を制限することができる。
2 第11条の5第4項及び第5項の規定は、前項の規定による命令について準用する
自治体も現行法の枠内でも、住民を守るためにできることはあるということを改めて実感したニュースです。
「異例」ではありますが、しかし、間違いなく「合法」です。そして、50件もトラブルがあったというなら、なおさらです。
むしろ、停止させないで何か起きたら、最近なら「不作為」で、住民から訴訟を提起されてもおかしくないのではないか、とも思います。
(「瀬戸内新聞ブログ版」?『柏崎刈羽原発に使用停止命令・市長「安全性確認できず」』 より)
この使用停止命令に対する現地の反応が報道されている。以下は「四国新聞」からの引用だが、共同通信の配信記事と思われる。
「客は東電の見学ツアーや工事作業者などほとんど原子力関係。停止命令は必要だけど、ずっと続いたら仕事がなくなる‥‥」。原発近くにある料理店の経営者は苦しい胸の内を明かす。
施設で働く東電や関連企業の社員のうち2市村に約3800人が住む。柏崎刈羽原発をめぐっては2002年に修理記録改ざんなどのトラブル隠しが発覚。04年の中越地震では地元自治体との連絡体制の不備が問題化し、今回は火災と放射性物質の検出。住民の不信感はピークに達している。
それでも地元と東電との関係が保たれているのは、電源開発促進税法などに基づく交付金制度の存在も大きい。
断水で公共施設に給水を受けに来た男性(42)は、原発直下に断層がある可能性が出ていることについて「確かに地元を潤わせてくれるが、事故で最初に被ばくするのは住民。危険な場所にあるならしっかり耐震補強を」と話す。
刈羽村の場合、交付金は06年度で約7億円に上り、歳入全体の約17.4%を占める。小中学校を建て、村内にケーブルテレビ網を設置‥‥。原発は人口わずか5千人の村を確実に潤している。
原発施設内の緑化事業を請け負う会社の男性従業員は「この地域は原発の恩恵を受けている。原発の危険性は承知のうえで仕事をしている。(停止命令は)どうとも思わない。騒ぐ話じゃない」と落ち着いた様子。
そんな村の実情を原発反対派の宮崎孝司柏崎市議(63)が説明する。「住民も不安を感じているが、多くが原発関連で働き、原発に依存していることは否定できず、矛盾を抱えている」
(「四国新聞」 2007年7月19日付紙面より)
おそらく「原発城下町」といわれるところには、どこも似たような事情があるのだと思う。
これに対し、行政や司法の対応はどうかというと、これが露骨に電力会社寄りの姿勢を示し続けているのである。
同じく四国新聞の記事(共同通信の配信と思われる)から引用する。
「危険性を過小に評価していたことが証明された」と指摘するのは京都大原子炉実験所の今中哲二助教(原子力工学)。東京電力は「想定外の地震の規模」と強調するが、地震の強さを示す加速度は柏崎刈羽原発1号機で最大で680ガルに上った。この値は耐震設計値273ガルの約2.5倍だった。
政府は2004年の新潟県中越地震の後、柏崎刈羽原発に大きな影響を及ぼす断層は存在しないとする答弁書を提示し、東京地裁も05年、原発設置反対の住民が主張した断層の存在を「地震の原因にならない」と判断。国、裁判所、東電が危険性を見逃した形だ。その背景として今中助教は「耐震設計にできるだけ費用を掛けたくないのが電力会社側の論理」と経済性優先の姿勢を指摘する。
「原子力資料情報室」の西尾漠共同代表も、電力会社が地層や地盤などを自ら調査し、安全性を判断する現状を批判。「電力会社に任せていては、危険は見つけられない。すべての原発を止めて調査すべきだ」と話す。
柏崎刈羽原発の心臓部はどうなっているのか。今中助教は「放射性ヨウ素が大気中に放出されており、炉心内部にある燃料棒の破損が想定される。配管のひびや、制御系回りのトラブルが発見される恐れもある」と分析している。
(「四国新聞」 2007年7月19日付紙面より)
以上に見たように、まだ新聞は多少なりとも原発問題を論じる姿勢を見せているが、反応がいたって鈍いと思うのがテレビである。たとえば、地震当日の16日夜、「報道ステーション」(テレビ朝日)と「NEWS23」(TBS)を見たのだが、特に「NEWS23」では原発トラブルについてほとんど報じなかった。
こんなことでは、いざ大事故が起きるまで問題が先送りにされてしまうのではないかと思う。
例によって、7月17日の「きっこの日記」(「原発事故は人災です」)が、現地の方やその親族の方からのメールを掲載しているので必読だ。
いつの間にか、事実を知るにはマスコミ情報だけでは不十分で、ブログなどのインターネット情報に頼らなければならなくなってしまった。
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参院選の期日前投票の利用者が増えている。
13日から15日の三日間は、台風4号に見舞われた九州や四国では、前回2004年の参院選と比較して期日前投票の利用者数が大きく落ち込んだが、天気の良かった北日本を中心に期日前投票の利用者が増え、トータルでは前回より10%ほど増加した。
従来、期日前投票を積極的に利用してきたのは公明党の支持者たちだった。このところの衆院補選などの選挙で、出口調査では互角か野党優勢だったのに、いざ開票すると与党候補が勝つケースが目立った。これは、期日前投票に、与党票というか公明党支持者の票が圧倒的に多いからだという指摘がある。
しかし、今回の期日前投票者数の増加は、公明党支持者の利用率がさらに上がったからというわけでもないらしい。
朝日新聞の報道によると、期日前投票の利用率が「上がるとまずい」と公明党幹部が漏らしたとのことだ。
http://www.asahi.com/politics/update/0717/TKY200707170660.html
(リンクが切れている場合は「kojitiakenの日記」をご参照ください)
但し、この記事によると、自民党は期日前投票を支持者に呼びかけており、今回の利用率上昇を好意的に見ているらしい。
当然、野党も同様の呼びかけを行っているだろうし、当ブログでも期日前投票制度の利用を呼びかける記事を書いた。また、当ブログ管理人自身、この制度を利用して安倍晋三に痛撃を与えるための投票を既に済ませている。
7月29日というと、梅雨が明けて「うだるような暑さ」になる可能性が高いし、場合によってはまた台風に襲来される可能性だってなくはない。
今のうちに期日前投票を行い、明確な意思表示をされることを、読者の方々には強くおすすめする次第だ。
中越沖地震では、柏崎原発のトラブルが50件に達したことを今朝の新聞が伝えている。しかし、かつてならマスメディアがもっと大きく扱ったはずのこの件の報道は、なぜか不活発だ。事態の深刻さを知るには、「きっこの日記」をお読みいただくのが良いと思う。
今回の選挙で自民党の勝たせてしまうと、間違いなく情報の隠蔽体質や言論統制はますます強まり、原発の安全性に関する情報や、実質的に破綻していると思われる年金の実態などは闇に葬られ、国民は何も知らされないまま、国は破滅へと一直線に進んでしまうと強く危惧する。それは、なんとしても避けなければならない事態だ。そのためにも、繰り返しになるが、期日前投票を行って、確実に意思表示をしておきたい。
さて、昨日、「安倍晋三TBP」へのトラックバック件数が1万3千件に到達した。連休明けの昨日はややTB件数が少なかったが、直前の三連休中には多数のTBがあり、「AbEnd」 (「安倍を 『the End!』 させよう!」を合言葉とするブログキャンペーン)の勢いは衰え知らずといってよいだろう。
例によって、千件ごとのキリ番到達日数のデータを示す。
ご覧のように、千件到達に要する日数はついに15日にまで短縮された。その間1日平均約67件のTBがあった計算だ。
参院選投票日まであと11日、今からでも遅くないので、有志の方には是非「AbEnd」仲間に加わっていただきたいと思う。
参加方法はいたって簡単で、ブログで記事を書いて下記URLにトラックバックするだけだ。
http://member.blogpeople.net/tback/06610
また、「安倍晋三TBP」のリンクリストを自分のブログに表示する方法については、「AbEnd」キャンペーンを提唱した「カナダde日本語」の下記記事をご参照いただきたい。
http://minnie111.blog40.fc2.com//blog-entry-170.html
みんなの力で、「AbEnd」を実現させたいものだ。
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13日から15日の三日間は、台風4号に見舞われた九州や四国では、前回2004年の参院選と比較して期日前投票の利用者数が大きく落ち込んだが、天気の良かった北日本を中心に期日前投票の利用者が増え、トータルでは前回より10%ほど増加した。
従来、期日前投票を積極的に利用してきたのは公明党の支持者たちだった。このところの衆院補選などの選挙で、出口調査では互角か野党優勢だったのに、いざ開票すると与党候補が勝つケースが目立った。これは、期日前投票に、与党票というか公明党支持者の票が圧倒的に多いからだという指摘がある。
しかし、今回の期日前投票者数の増加は、公明党支持者の利用率がさらに上がったからというわけでもないらしい。
朝日新聞の報道によると、期日前投票の利用率が「上がるとまずい」と公明党幹部が漏らしたとのことだ。
http://www.asahi.com/politics/update/0717/TKY200707170660.html
(リンクが切れている場合は「kojitiakenの日記」をご参照ください)
但し、この記事によると、自民党は期日前投票を支持者に呼びかけており、今回の利用率上昇を好意的に見ているらしい。
当然、野党も同様の呼びかけを行っているだろうし、当ブログでも期日前投票制度の利用を呼びかける記事を書いた。また、当ブログ管理人自身、この制度を利用して安倍晋三に痛撃を与えるための投票を既に済ませている。
7月29日というと、梅雨が明けて「うだるような暑さ」になる可能性が高いし、場合によってはまた台風に襲来される可能性だってなくはない。
今のうちに期日前投票を行い、明確な意思表示をされることを、読者の方々には強くおすすめする次第だ。
中越沖地震では、柏崎原発のトラブルが50件に達したことを今朝の新聞が伝えている。しかし、かつてならマスメディアがもっと大きく扱ったはずのこの件の報道は、なぜか不活発だ。事態の深刻さを知るには、「きっこの日記」をお読みいただくのが良いと思う。
今回の選挙で自民党の勝たせてしまうと、間違いなく情報の隠蔽体質や言論統制はますます強まり、原発の安全性に関する情報や、実質的に破綻していると思われる年金の実態などは闇に葬られ、国民は何も知らされないまま、国は破滅へと一直線に進んでしまうと強く危惧する。それは、なんとしても避けなければならない事態だ。そのためにも、繰り返しになるが、期日前投票を行って、確実に意思表示をしておきたい。
さて、昨日、「安倍晋三TBP」へのトラックバック件数が1万3千件に到達した。連休明けの昨日はややTB件数が少なかったが、直前の三連休中には多数のTBがあり、「AbEnd」 (「安倍を 『the End!』 させよう!」を合言葉とするブログキャンペーン)の勢いは衰え知らずといってよいだろう。
例によって、千件ごとのキリ番到達日数のデータを示す。
2006年6月18日:「安倍晋三?トラックバック・ピープル」開設
2006年9月12日:1000件(開設日から86日)
2006年10月27日:2000件(1000件到達から45日)
2006年11月27日:3000件(2000件到達から31日)
2006年12月24日:4000件(3000件到達から27日)
2007年1月26日:5000件 (4000件到達から33日)
2007年2月21日:6000件 (5000件到達から26日)
2007年3月18日:7000件 (6000件到達から25日)
2007年4月12日:8000件 (7000件到達から25日)
2007年5月5日:9000件 (8000件到達から23日)
2007年5月27日:10000件 (9000件到達から22日)
2007年6月15日:11000件 (10000件到達から19日)
2007年7月2日:12000件 (11000件到達から17日)
2007年7月17日:13000件 (12000件到達から15日)
ご覧のように、千件到達に要する日数はついに15日にまで短縮された。その間1日平均約67件のTBがあった計算だ。
参院選投票日まであと11日、今からでも遅くないので、有志の方には是非「AbEnd」仲間に加わっていただきたいと思う。
参加方法はいたって簡単で、ブログで記事を書いて下記URLにトラックバックするだけだ。
http://member.blogpeople.net/tback/06610
また、「安倍晋三TBP」のリンクリストを自分のブログに表示する方法については、「AbEnd」キャンペーンを提唱した「カナダde日本語」の下記記事をご参照いただきたい。
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16日午前10時13分頃、新潟県と長野県で強い地震があり、新潟県長岡市、柏崎市、刈羽村、長野県飯綱町で震度6強を観測した。気象庁によると、震源は新潟県上中越沖で、震源の深さは約17キロ、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.8と推定されるとのことだ。
震度6強は、速報で発表される震度としては最大だから、被害は相当なものだろうと思っていたが、やはりその通りで、被災地は甚大な被害に見舞われ、多数の死傷者を出した。被災された方々には、月並みな言葉だが、心からお見舞い申し上げる。
1995年に阪神大震災が起きた時、震災を報じるテレビのニュース番組で、震災の当日に早くもキャスターが「もしこの大震災が首都圏で起きたら」などと言っているのを聞いて、激怒したのを覚えている。今回も、被災者のことを第一に考え、遠隔地から不謹慎なことを言うのは厳に慎みたいものだ。
安倍晋三首相は、直ちにヘリコプターで現地入りし、柏崎刈羽原発を訪れたそうだ。柏崎原発では運転が緊急停止したが、3号機の変圧器に火災が発生し、定期点検中だった6号機からは放射性物質を含んだ水漏れが確認された。新潟県沖はもともと地震の巣であって、なぜそんなところに東京電力の原発が建っているのかとは、以前から言われる疑問だ。まして今回は、機器や施設の安全性能が保たれるよう耐震設計の基準とした「限界地震」を大幅に上回る揺れを検知したことを、東京電力が明らかにしている。今後、いずれ日本の原子力行政の不備や電力会社の怠慢に起因する大事故が起きるのではないかと私などは危惧している。
関西電力も福井に原発を多数建てているが、1948年の福井地震で福井市が壊滅的な打撃を受けたことがある。日本海側では、1943年の鳥取地震の被害も甚大だった。かねがね思うのだが、原子力発電所を今後も建て続けるつもりなら、東京や大阪の近郊にこそ建てるべきではないだろうか。
なお、安倍晋三の唱える「美しい星」構想には、原子力発電の推進が含まれていることはいうまでもない。
http://www.kantei.go.jp/jp/abespeech/2007/05/24speech.html
さて昨日、参院選高知選挙区で、野党候補との大接戦が伝えられている自民党公認の田村公平候補が、安倍晋三首相を痛烈に批判したことを、朝日新聞が伝えている。
http://www.asahi.com/politics/update/0716/TKY200707160449.html
(リンクが切れている場合は「kojitakenの日記」をご参照ください)
朝日の記事によると、田村候補は「美しい国」について、
と痛烈に批判した。
さらに田村氏は、「美しい国って何でしょう」と前置きして、
と訴えた後、安倍首相のスローガンを批判し、「そういう思いをだれかが言わないといけない」と語ったという。
コイズミ政権から安倍政権にかけての新自由主義政策によって、地方は疲弊している。また、田村氏の言う「南海地震」は、「東海地震」や「東南海地震」とともに、いずれ必ず起きる巨大地震とされ、これが発生したら高知県は甚大な被害を蒙ると予想されている。しかし、東海地震と比較して、南海地震には十分な対策がなされているとはいえないと思う。
三世のボンボンがいい気になって「美しい国」などという意味不明のスローガンを唱えているうちに地方は疲弊し、南海地震対策や台風対策をおろそかにされたあげく、楽勝のはずだった選挙で大苦戦を強いられている田村氏の心中は察するにあまりある。選挙結果がどうあれ、田村氏には一刻も早く安倍と縁を切ってほしいものだ。
今春起きた能登半島地震の時には反応が鈍かったのに、今回に限って安倍が素早い反応を示したことなど、疑念は尽きないが、原子力発電の安全性確保や大地震対策は絶対におろそかにできないことだ。
しかし、何でも経済効率最優先の新自由主義では、安全性確保は切り捨てられていく。目に見えるカネモーケの成果が出ない限り切り捨てられていくのが新自由主義なのだ。安倍は「戦後レジームからの脱却」を主張するが、それは政治思想的に「戦前レジームへの回帰」を指すほか、経済思想的には新自由主義指向を意味すると考えてよいだろう。
そんなものは、断じて認めるわけにはいかない。
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震度6強は、速報で発表される震度としては最大だから、被害は相当なものだろうと思っていたが、やはりその通りで、被災地は甚大な被害に見舞われ、多数の死傷者を出した。被災された方々には、月並みな言葉だが、心からお見舞い申し上げる。
1995年に阪神大震災が起きた時、震災を報じるテレビのニュース番組で、震災の当日に早くもキャスターが「もしこの大震災が首都圏で起きたら」などと言っているのを聞いて、激怒したのを覚えている。今回も、被災者のことを第一に考え、遠隔地から不謹慎なことを言うのは厳に慎みたいものだ。
安倍晋三首相は、直ちにヘリコプターで現地入りし、柏崎刈羽原発を訪れたそうだ。柏崎原発では運転が緊急停止したが、3号機の変圧器に火災が発生し、定期点検中だった6号機からは放射性物質を含んだ水漏れが確認された。新潟県沖はもともと地震の巣であって、なぜそんなところに東京電力の原発が建っているのかとは、以前から言われる疑問だ。まして今回は、機器や施設の安全性能が保たれるよう耐震設計の基準とした「限界地震」を大幅に上回る揺れを検知したことを、東京電力が明らかにしている。今後、いずれ日本の原子力行政の不備や電力会社の怠慢に起因する大事故が起きるのではないかと私などは危惧している。
関西電力も福井に原発を多数建てているが、1948年の福井地震で福井市が壊滅的な打撃を受けたことがある。日本海側では、1943年の鳥取地震の被害も甚大だった。かねがね思うのだが、原子力発電所を今後も建て続けるつもりなら、東京や大阪の近郊にこそ建てるべきではないだろうか。
なお、安倍晋三の唱える「美しい星」構想には、原子力発電の推進が含まれていることはいうまでもない。
http://www.kantei.go.jp/jp/abespeech/2007/05/24speech.html
さて昨日、参院選高知選挙区で、野党候補との大接戦が伝えられている自民党公認の田村公平候補が、安倍晋三首相を痛烈に批判したことを、朝日新聞が伝えている。
http://www.asahi.com/politics/update/0716/TKY200707160449.html
(リンクが切れている場合は「kojitakenの日記」をご参照ください)
朝日の記事によると、田村候補は「美しい国」について、
「意味がよく分からない。高知は明日の飯をどうやって食うかという追いつめられた状況にある。絵に描いた『美しい国、日本』で応援に来られて適当なことばかり言われたら、馬鹿にされたような気がする」
と痛烈に批判した。
さらに田村氏は、「美しい国って何でしょう」と前置きして、
「(首相が)私の選挙を心配するなら銭を持ってきてほしい。南海地震対策を政府の責任で5000億円ぐらいやったら、高知は地震や台風に耐えられる県になる」
と訴えた後、安倍首相のスローガンを批判し、「そういう思いをだれかが言わないといけない」と語ったという。
コイズミ政権から安倍政権にかけての新自由主義政策によって、地方は疲弊している。また、田村氏の言う「南海地震」は、「東海地震」や「東南海地震」とともに、いずれ必ず起きる巨大地震とされ、これが発生したら高知県は甚大な被害を蒙ると予想されている。しかし、東海地震と比較して、南海地震には十分な対策がなされているとはいえないと思う。
三世のボンボンがいい気になって「美しい国」などという意味不明のスローガンを唱えているうちに地方は疲弊し、南海地震対策や台風対策をおろそかにされたあげく、楽勝のはずだった選挙で大苦戦を強いられている田村氏の心中は察するにあまりある。選挙結果がどうあれ、田村氏には一刻も早く安倍と縁を切ってほしいものだ。
今春起きた能登半島地震の時には反応が鈍かったのに、今回に限って安倍が素早い反応を示したことなど、疑念は尽きないが、原子力発電の安全性確保や大地震対策は絶対におろそかにできないことだ。
しかし、何でも経済効率最優先の新自由主義では、安全性確保は切り捨てられていく。目に見えるカネモーケの成果が出ない限り切り捨てられていくのが新自由主義なのだ。安倍は「戦後レジームからの脱却」を主張するが、それは政治思想的に「戦前レジームへの回帰」を指すほか、経済思想的には新自由主義指向を意味すると考えてよいだろう。
そんなものは、断じて認めるわけにはいかない。
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選挙戦に入って、テレビに各政党の党首や政策責任者が出演する機会が増えた。
安倍晋三首相の出演も当然増えているが、この安倍のテレビ出演が、すこぶる不評だ。
朝日新聞が毎週行っている世論調査によると、参院選比例区の投票先を挙げる人たちが増えてきた(「投票先未定」が減った)が、民主党が自民党に対するリードを7ポイント差に広げている(民主30%、自民23%)。
http://www.asahi.com/politics/update/0715/TKY200707150387.html
この記事の中で特筆されるのは、自民党・安倍晋三、民主党・小沢一郎の両党首のテレビ出演を見て、両党首の印象がどう変化したか、という質問への回答結果である。
私は小沢一郎の喋りには、以前から冴えないという印象を持っており、これは今回も変わらない。回答者の多くも同じらしく、「よくなった」 10%、「悪くなった」 14%に対し、「変わらない」が71%と大多数を占める(「その他・答えない」が5%)。
それに対し、安倍晋三は「よくなった」 6%、「変わらない」 45%、「悪くなった」 45%と、「悪くなった」とする人が目立って多い。私も見ていて、ここまでひどいとは思わなかった部類だ。普段「AbEnd」を唱えている割には勉強不足だったのかもしれない(笑)。
ちなみに、安倍の印象について、民主支持層では「よくなった」が3%、「悪くなった」が59%。無党派層でも「よくなった」は2%、「悪くなった」が49%だった。自民支持層でも、「悪くなった」が26%と、「よくなった」の15%を上回っており、支持者でもひいてしまうほど安倍の印象は悪かったということだろう。
すでに、自民党議員のテレビ出演では、年金問題で、片山さつき議員や大村秀章議員が民主党の長妻昭議員に一方的に論破されたことは何度も書いた通りだが、これに危機感を抱いた自民党は、年金問題の討論に関するテレビ出演は、鴨下議員以外認めないというお達しを出した。このことは、自民党の河野太郎議員のブログに明記されている。
http://www.taro.org/blog/index.php/archives/687
しかし、さしもの自民党も、まさか党首である安倍晋三のテレビ出演を禁止するわけにもいかず、さぞ頭の痛いことだろう。
その安倍晋三を必死に援護しようとしているのが、田原総一朗、岸井成格、みのもんたを代表とするテレビキャスターたちである。一昨年の「郵政民営化選挙」の時は、これに古舘伊知郎が加わって、「コイズミカイカクマンセー」の大合唱をして、自民党圧勝を大いに後押しした。このことから、私は田原、岸井、みの、古舘の4人を「四悪」と勝手に命名した。
今回は「四悪」のうち古舘だけは「反安倍」へと転向しており、「報道ステーション」に安倍が出演した時、古舘が安倍をやり込めたとかで拍手喝采している人もいるようだが、私は、古舘が「反安倍」の世論が優勢だと見てそういうパフォーマンスをしただけだと考えており、古舘自身については全く評価していない。
それでも、安倍を見限っただけ古舘はまだましで、田原、岸井、みのの3人の醜態には呆れ返る。安倍晋三は、女子高生にまで「KY」(空気、読めないの頭文字)といわれてバカにされているそうだが、昨日(7月15日)、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」(略称サンプロ)に出演した田原と岸井の妄言は、2ちゃんねらーにまでバカにされる始末だった。「kojitakenの日記」に2ちゃんねるの書き込みの一部を紹介したので、興味のある方はご覧いただきたい。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070715/1184470654
昨日の「サンプロ」には、安倍晋三と公明党代表の太田昭宏が出演したのだが、田原が安倍より太田に事務所費問題の責任を厳しく問うたり、岸井が「年金問題の暴露は社保庁の自爆テロ」と言い出して、ナント2ちゃんねらーに、
などとバカにされてしまった。
一昨日のエントリで、東大卒官僚上がりの政治家の質が低下したと書いたが、それ以上にひどいのがテレビ番組のキャスターやジャーナリストたちの質の低下であることは、いまさらいうまでもないだろう。
こんなバカどもに踊らされてはいけない。自分の頭でしっかり考えて、貴重な一票を投じたいものだ。
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安倍晋三首相の出演も当然増えているが、この安倍のテレビ出演が、すこぶる不評だ。
朝日新聞が毎週行っている世論調査によると、参院選比例区の投票先を挙げる人たちが増えてきた(「投票先未定」が減った)が、民主党が自民党に対するリードを7ポイント差に広げている(民主30%、自民23%)。
http://www.asahi.com/politics/update/0715/TKY200707150387.html
この記事の中で特筆されるのは、自民党・安倍晋三、民主党・小沢一郎の両党首のテレビ出演を見て、両党首の印象がどう変化したか、という質問への回答結果である。
私は小沢一郎の喋りには、以前から冴えないという印象を持っており、これは今回も変わらない。回答者の多くも同じらしく、「よくなった」 10%、「悪くなった」 14%に対し、「変わらない」が71%と大多数を占める(「その他・答えない」が5%)。
それに対し、安倍晋三は「よくなった」 6%、「変わらない」 45%、「悪くなった」 45%と、「悪くなった」とする人が目立って多い。私も見ていて、ここまでひどいとは思わなかった部類だ。普段「AbEnd」を唱えている割には勉強不足だったのかもしれない(笑)。
ちなみに、安倍の印象について、民主支持層では「よくなった」が3%、「悪くなった」が59%。無党派層でも「よくなった」は2%、「悪くなった」が49%だった。自民支持層でも、「悪くなった」が26%と、「よくなった」の15%を上回っており、支持者でもひいてしまうほど安倍の印象は悪かったということだろう。
すでに、自民党議員のテレビ出演では、年金問題で、片山さつき議員や大村秀章議員が民主党の長妻昭議員に一方的に論破されたことは何度も書いた通りだが、これに危機感を抱いた自民党は、年金問題の討論に関するテレビ出演は、鴨下議員以外認めないというお達しを出した。このことは、自民党の河野太郎議員のブログに明記されている。
http://www.taro.org/blog/index.php/archives/687
しかし、さしもの自民党も、まさか党首である安倍晋三のテレビ出演を禁止するわけにもいかず、さぞ頭の痛いことだろう。
その安倍晋三を必死に援護しようとしているのが、田原総一朗、岸井成格、みのもんたを代表とするテレビキャスターたちである。一昨年の「郵政民営化選挙」の時は、これに古舘伊知郎が加わって、「コイズミカイカクマンセー」の大合唱をして、自民党圧勝を大いに後押しした。このことから、私は田原、岸井、みの、古舘の4人を「四悪」と勝手に命名した。
今回は「四悪」のうち古舘だけは「反安倍」へと転向しており、「報道ステーション」に安倍が出演した時、古舘が安倍をやり込めたとかで拍手喝采している人もいるようだが、私は、古舘が「反安倍」の世論が優勢だと見てそういうパフォーマンスをしただけだと考えており、古舘自身については全く評価していない。
それでも、安倍を見限っただけ古舘はまだましで、田原、岸井、みのの3人の醜態には呆れ返る。安倍晋三は、女子高生にまで「KY」(空気、読めないの頭文字)といわれてバカにされているそうだが、昨日(7月15日)、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」(略称サンプロ)に出演した田原と岸井の妄言は、2ちゃんねらーにまでバカにされる始末だった。「kojitakenの日記」に2ちゃんねるの書き込みの一部を紹介したので、興味のある方はご覧いただきたい。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20070715/1184470654
昨日の「サンプロ」には、安倍晋三と公明党代表の太田昭宏が出演したのだが、田原が安倍より太田に事務所費問題の責任を厳しく問うたり、岸井が「年金問題の暴露は社保庁の自爆テロ」と言い出して、ナント2ちゃんねらーに、
「今回の年金記録問題が社保庁の自爆テロなんて信じる奴って自民信者かネットウヨぐらいしかいなさそうだがw」
などとバカにされてしまった。
一昨日のエントリで、東大卒官僚上がりの政治家の質が低下したと書いたが、それ以上にひどいのがテレビ番組のキャスターやジャーナリストたちの質の低下であることは、いまさらいうまでもないだろう。
こんなバカどもに踊らされてはいけない。自分の頭でしっかり考えて、貴重な一票を投じたいものだ。
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参議院選挙の投票日である7月29日に用事ができてしまいそうなので、昨日、台風4号の暴風雨を突いて期日前投票を済ませてきた。
この台風は、各地に被害をもたらしている。被災者の方には心からお見舞い申し上げるとともに、台風の進路に当たる地域の皆さまには、十分に警戒していただきたいと思う。
三連休をとられていて行楽の予定に影響の出た方も多いと思うが、レジャーの予定を参院選投票日の29日に振り替える方や、もともと29日に予定の入っておられる方には、是非期日前投票をおすすめする。
昨日、「安倍晋三TBP」にトラックバックされた「きまぐれ手記」さん(弊ブログとは無関係ですw)に、期日前投票の案内が出ていて、お住まいの市区町村名を入力すると、選挙管理委員会のページに飛んで案内が表示されるようになっているので、期日前投票所を確認するのに利用されてはいかがだろうか(ただ、ためしに私の住む県の自治体名をいくつか入力してみたところ、中には他県の選挙管理委員会のページが表示される例もあった)。多くの場合は市区町村の役所で、土曜・日曜・祝日であっても投票できると思う。
そもそも、29日の投票日は、もともとは22日投票のはずだったのが、参院選で劣勢が予想されている連立与党の都合で国会の会期が12日間延長されたために1週間延ばされたものだ。29日になると夏休みに入っている人も多く、投票率が下がって、組織票の多い公明党を含む連立与党に有利になると計算したものにほかならない。だから、国民の側としても29日を行楽などにあてて、猛暑の時期になる前に早めに期日前投票をする権利があると思うし、当ブログとしてもこれを強くおすすめする次第だ。投票はがきを持って、期日前投票所に行けば、宣誓書に必要事項を記入するだけで簡単に期日前投票ができる。早々と有権者の権利を行使しておけば、気分がスッキリすること請け合いだ。
さて、公示日翌日の13日のエントリで、『「アベシンゾー審判選挙」がスタートした』 と書いたが、「週刊金曜日」 (7月13日号)を読んでいたら、北海道大学教授の山口二郎氏が今回の参院選の真の争点について的確に指摘した文章が掲載されていた。これを紹介したい。
まさに論旨明快、読んですっきり腑に落ちる文章だ。
今回、私が「戦略的投票行動」を提唱したのも、この選挙の持つ意味がきわめて重大であると考えたからである。
「戦略的投票行動」を否定するのであれば、それによらず安倍らが狙う「戦後レジームからの脱却」を阻止する戦略を示すべきだろう。それができないのであれば、どんなに理念が崇高であっても、結果として安倍らを助けることにしかならないと思う今日この頃なのである。
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この台風は、各地に被害をもたらしている。被災者の方には心からお見舞い申し上げるとともに、台風の進路に当たる地域の皆さまには、十分に警戒していただきたいと思う。
三連休をとられていて行楽の予定に影響の出た方も多いと思うが、レジャーの予定を参院選投票日の29日に振り替える方や、もともと29日に予定の入っておられる方には、是非期日前投票をおすすめする。
昨日、「安倍晋三TBP」にトラックバックされた「きまぐれ手記」さん(弊ブログとは無関係ですw)に、期日前投票の案内が出ていて、お住まいの市区町村名を入力すると、選挙管理委員会のページに飛んで案内が表示されるようになっているので、期日前投票所を確認するのに利用されてはいかがだろうか(ただ、ためしに私の住む県の自治体名をいくつか入力してみたところ、中には他県の選挙管理委員会のページが表示される例もあった)。多くの場合は市区町村の役所で、土曜・日曜・祝日であっても投票できると思う。
そもそも、29日の投票日は、もともとは22日投票のはずだったのが、参院選で劣勢が予想されている連立与党の都合で国会の会期が12日間延長されたために1週間延ばされたものだ。29日になると夏休みに入っている人も多く、投票率が下がって、組織票の多い公明党を含む連立与党に有利になると計算したものにほかならない。だから、国民の側としても29日を行楽などにあてて、猛暑の時期になる前に早めに期日前投票をする権利があると思うし、当ブログとしてもこれを強くおすすめする次第だ。投票はがきを持って、期日前投票所に行けば、宣誓書に必要事項を記入するだけで簡単に期日前投票ができる。早々と有権者の権利を行使しておけば、気分がスッキリすること請け合いだ。
さて、公示日翌日の13日のエントリで、『「アベシンゾー審判選挙」がスタートした』 と書いたが、「週刊金曜日」 (7月13日号)を読んでいたら、北海道大学教授の山口二郎氏が今回の参院選の真の争点について的確に指摘した文章が掲載されていた。これを紹介したい。
「戦後レジームからの脱却」のねじれた構図
今回の参議院選挙の最大の争点は、年金問題ではなく、安倍政権の存在であるべきだ。年金問題は一つの政策テーマでしかない。安倍政権が統治能力を持っているならば、具体論はどうあれ、年金問題の解決の道筋をつけることはできるであろう。しかし、この政権が統治能力を持っていないならば、政策をいくら議論してもそれを実行できないのであるから、議論は無意味である。
政権の統治能力を測るためには、指導者の思想や理念がもっとも重要な尺度になる。安倍晋三首相は憲法改正を軸とする「戦後レジームからの脱却」を自らの最大公約として打ち出している。したがって安倍の言う「戦後レジーム」の意味を問うことこそ、この選挙の最重要争点ということになる。
(中略) 安倍が唱える「戦後レジームからの脱却」は、憲法や戦後民主主義を否定し、戦前に回帰することを目指すものである。
安倍の側近議員が米『ワシントン・ポスト』紙に「従軍慰安婦」に対する日本政府の公的関与はなかったという国辱的な意見広告を出したことなどもそれを裏書きする。他方、久間の原爆正当化発言は、まさにアメリカの歴史観そのものであり、戦後レジームを日本に押しつけた勝者の見方である。この二つの相容れない要素がなぜ自民党という一つの政党の中で併存しているのか。私には、この矛盾こそ現在の自民党の本質を物語っているように思える。
安倍政治は、いわば時間軸に沿って、過去にさかのぼる方向と、未来に下る方向で戦後レジームを引き裂こうとしている。過去にさかのぼるとは、戦前の日本の侵略や圧制を正当化するという意味である。歴史問題や教育問題に関する安倍政治の姿勢は、この方向である。未来に下るとは、戦後政治の中で自民党政権自身が築いてきた平和国家としての原則や縛りを取り払い、アメリカの軍事戦略の完全な下請けになるための態勢を整備するという意味である。
(中略) 「戦後レジームからの脱却」の本当の意味は、防衛、安全保障の領域で戦後憲法の下でかろうじて日本が主体性、独自性を確保してきた原則を廃棄する点にある。安倍首相が設置した「有識者懇談会」が進めようとしている集団的自衛権の解禁も、ポスト戦後の軍事戦略の露払いである。安倍自身が高度な戦略を持っているとは思えない。むしろ、あれもこれもと手を広げるうちに、矛盾を抱え込んでしまったと見るべきであろう。
このように整理すれば、今回の選挙の最大の争点が、戦後的なる価値を肯定するのか、否定するのかの点にあることが見えてくるはずである。まさに、この選挙は1960年の安保闘争以来の歴史的意味を持つ選択の機会である。憲法問題が年金問題の陰に隠れたとはいえ、与党が勝てば必ず戦後レジームの破壊を加速するに違いない。国民の政治的判断力が問われているのである。
(「週刊金曜日」 2007年7月13日号より)
まさに論旨明快、読んですっきり腑に落ちる文章だ。
今回、私が「戦略的投票行動」を提唱したのも、この選挙の持つ意味がきわめて重大であると考えたからである。
「戦略的投票行動」を否定するのであれば、それによらず安倍らが狙う「戦後レジームからの脱却」を阻止する戦略を示すべきだろう。それができないのであれば、どんなに理念が崇高であっても、結果として安倍らを助けることにしかならないと思う今日この頃なのである。
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いうまでもなく、私は安倍晋三が大嫌いだ。
しかし、世に流布している安倍晋三批判で、ひとつだけ納得できないものがある。それは、安倍晋三が成蹊大卒であることをもって安倍を揶揄することだ。
いうまでもなく、安倍晋三の頭は悪い。だが、出身大学どうこうの議論は、世に根強い東大信仰のあらわれでしかないと思う。
このところ私が呆れているのは、東大を出て官僚を経て政治家になった人たちの知性の劣化ぶりなのである。
昨年、「偽メール事件」を起こした永田寿康は、東大工学部を出て大蔵省に入省した経歴を持つ、民主党のネオコン議員だった(昨年議員辞職)。
その永田の10年先輩にあたるのが片山さつきだ。片山は、東大法学部卒で大蔵省に入省。一昨年、「コイズミチルドレン」として初当選し、政界入りしていきなり民主党の前原代表(当時)を「コイツ」呼ばわりしたのはあまりにも有名だが、この片山が作らせた、年金問題の責任を菅直人・民主党代表代行に押し付けるビラは世論の強い反発を浴び、あげくの果てに片山はテレビでの討論で長妻昭議員(民主)に一方的に論破された。
当ブログのアクセス数アップに大いに貢献してくれた大村秀章(笑)も、東大法学部卒で農林水産省に入省したのち政界入りした男だ。「安倍総理から年金問題の説明役をジキジキに命じられた」「この人がだめなら自民党はだめ」という触れ込みで「サンデープロジェクト」に登場したこの男は、前述の片山さつきよりさらにこっぴどく長妻昭にやり込められたが、その2日前にも、テレビで「選挙が国会議員の仕事だ」と主張し、「選挙に通った後からの方が国会議員の仕事じゃないの?」と切り返されて笑いものになっていたそうだ。これが東大卒官僚あがりの政治家の知性なのである。
余談になるが、片山さつきと大村秀章を難なく連破した長妻昭は、7月4日、衆院第一委員室で安倍晋三首相が答弁する決算行政監視委員会で質問に立つ予定だったが、長妻が質問に立つことを知った自民党議員は、会場に姿を現さず、委員会は流会になってしまった。要は、安倍は長妻に一方的にやり込められるのを恐れて敵前逃亡したのである。こんな情けない総理大臣がいまだかつて存在しただろうか。
ま、いまや誰もがアホだと知っている安倍のことはともかく、東大卒官僚あがりの政治家の話に戻ると、事務所費問題で時の人になった赤城徳彦も、東大法学部卒、農林水産省入省の官僚あがりだが、岸信介のデモ鎮圧のための自衛隊出動要請を蹴って、岸内閣を崩壊へと導いた祖父の面影は全くない。
世代からいうと、最初にあげた永田は1969年生まれだが、片山さつき、大村秀章、赤城徳彦の3人は同世代で、片山と赤城が1959年生まれ、大村は1960年生まれで、共通一次試験導入前後の世代に当たる。
別にこの世代に問題があるといっているわけではなく、片山と大村を攻め落とした長妻昭や、耐震偽装問題で名をあげた馬淵澄夫(民主)、鋭い国会質問で知られる辻元清美(社民)の3人は、いずれも1960年生まれであるが、彼らは東大卒ではないし、ましてや官僚あがりではない。つまり、世代全部がだめなわけではなくて、東大卒で官僚上がりの政治家にだめな人たちが目立つのである。
もちろん、彼らが全くの無能であるとは思わない。だが、彼らが政治家という職業を軽く見ているとは言えるのではないだろうか。片山さつきが前原誠司を「コイツ」呼ばわりしたのは、官僚時代からの習性であっただろうことはほぼ間違いなかろうし、大村秀章の「選挙が国会議員の仕事だ」という発言には、当選さえしてしまえばあとはやりたい放題だ、という元官僚の本音が露呈しているのではないか。
「この程度の国民には、この程度の政治家」とは、竹下登の言葉だっただろうか。その究極が安倍晋三だと私は思うが、日本の政治家の信用が地に堕ちた今こそ、国民の力で政治を立て直し、この国を立て直していかなければならない。
国政選挙はテレビタレントの人気投票ではない。候補者の政策をよく吟味するとともに、どういう投票行動をすればこの国を少しはましにすることができるかをよく考えて、一票を投じたいものだ。
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しかし、世に流布している安倍晋三批判で、ひとつだけ納得できないものがある。それは、安倍晋三が成蹊大卒であることをもって安倍を揶揄することだ。
いうまでもなく、安倍晋三の頭は悪い。だが、出身大学どうこうの議論は、世に根強い東大信仰のあらわれでしかないと思う。
このところ私が呆れているのは、東大を出て官僚を経て政治家になった人たちの知性の劣化ぶりなのである。
昨年、「偽メール事件」を起こした永田寿康は、東大工学部を出て大蔵省に入省した経歴を持つ、民主党のネオコン議員だった(昨年議員辞職)。
その永田の10年先輩にあたるのが片山さつきだ。片山は、東大法学部卒で大蔵省に入省。一昨年、「コイズミチルドレン」として初当選し、政界入りしていきなり民主党の前原代表(当時)を「コイツ」呼ばわりしたのはあまりにも有名だが、この片山が作らせた、年金問題の責任を菅直人・民主党代表代行に押し付けるビラは世論の強い反発を浴び、あげくの果てに片山はテレビでの討論で長妻昭議員(民主)に一方的に論破された。
当ブログのアクセス数アップに大いに貢献してくれた大村秀章(笑)も、東大法学部卒で農林水産省に入省したのち政界入りした男だ。「安倍総理から年金問題の説明役をジキジキに命じられた」「この人がだめなら自民党はだめ」という触れ込みで「サンデープロジェクト」に登場したこの男は、前述の片山さつきよりさらにこっぴどく長妻昭にやり込められたが、その2日前にも、テレビで「選挙が国会議員の仕事だ」と主張し、「選挙に通った後からの方が国会議員の仕事じゃないの?」と切り返されて笑いものになっていたそうだ。これが東大卒官僚あがりの政治家の知性なのである。
余談になるが、片山さつきと大村秀章を難なく連破した長妻昭は、7月4日、衆院第一委員室で安倍晋三首相が答弁する決算行政監視委員会で質問に立つ予定だったが、長妻が質問に立つことを知った自民党議員は、会場に姿を現さず、委員会は流会になってしまった。要は、安倍は長妻に一方的にやり込められるのを恐れて敵前逃亡したのである。こんな情けない総理大臣がいまだかつて存在しただろうか。
ま、いまや誰もがアホだと知っている安倍のことはともかく、東大卒官僚あがりの政治家の話に戻ると、事務所費問題で時の人になった赤城徳彦も、東大法学部卒、農林水産省入省の官僚あがりだが、岸信介のデモ鎮圧のための自衛隊出動要請を蹴って、岸内閣を崩壊へと導いた祖父の面影は全くない。
世代からいうと、最初にあげた永田は1969年生まれだが、片山さつき、大村秀章、赤城徳彦の3人は同世代で、片山と赤城が1959年生まれ、大村は1960年生まれで、共通一次試験導入前後の世代に当たる。
別にこの世代に問題があるといっているわけではなく、片山と大村を攻め落とした長妻昭や、耐震偽装問題で名をあげた馬淵澄夫(民主)、鋭い国会質問で知られる辻元清美(社民)の3人は、いずれも1960年生まれであるが、彼らは東大卒ではないし、ましてや官僚あがりではない。つまり、世代全部がだめなわけではなくて、東大卒で官僚上がりの政治家にだめな人たちが目立つのである。
もちろん、彼らが全くの無能であるとは思わない。だが、彼らが政治家という職業を軽く見ているとは言えるのではないだろうか。片山さつきが前原誠司を「コイツ」呼ばわりしたのは、官僚時代からの習性であっただろうことはほぼ間違いなかろうし、大村秀章の「選挙が国会議員の仕事だ」という発言には、当選さえしてしまえばあとはやりたい放題だ、という元官僚の本音が露呈しているのではないか。
「この程度の国民には、この程度の政治家」とは、竹下登の言葉だっただろうか。その究極が安倍晋三だと私は思うが、日本の政治家の信用が地に堕ちた今こそ、国民の力で政治を立て直し、この国を立て直していかなければならない。
国政選挙はテレビタレントの人気投票ではない。候補者の政策をよく吟味するとともに、どういう投票行動をすればこの国を少しはましにすることができるかをよく考えて、一票を投じたいものだ。
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「アベシンゾー審判選挙」がスタートした。
昨年9月に発足した安倍内閣だが、その前の小泉内閣とはかなり性格が異なっている。ともに、政治思想的には国家主義、経済政策では新自由主義という国民を不幸にする路線をとるが、小泉内閣は、より「経済右派」たる新自由主義に重きを置いた路線だった。政治思想的には、靖国神社参拝で右派の歓心を買っただけで、コイズミは実際には無思想に近く、外交政策ではひたすらアメリカに追従するだけだった。
これに対し、安倍晋三は典型的な「政治右派」で、安倍内閣は「日本会議内閣」の性格が強いとは何度も指摘した通りだ。「戦後レジームからの脱却」を主張し、教育基本法を改定して国民投票法を制定した安倍の狙いは、ずばり「憲法九条の改変」だ。安倍は、おそらく確固たる理念もないまま、祖父・岸信介への一種の「信仰」に基づいて、「戦前レジームへの回帰」を目指している。
その一方で安倍はコイズミ以上に対米隷属的な政策をとっており、これはどう考えても「戦後レジームからの脱却」と矛盾する。そして、経済政策的には、昨夜(7月12日)テレビで放送された7党首討論でも安倍自身が明言したように、「コイズミカイカクの後継者」として、「改革か逆行かを問う」という、明確な新自由主義の立場をここへきて鮮明にした。安倍は、言葉だけはすらすらとというか、だらだらと出てくるのだが、その主張は矛盾に満ちている。
ただ、絶対に忘れてはいけないのは、安倍内閣発足後の閣僚や自民党政治家たちの醜態の数々である。以下に列挙しておく。
これらの上にさらに、赤城徳彦農水省の事務所費問題が現在追及されているが、またしても安倍は「問題ない」と強弁している。
年金問題では、野党に責任を押し付けようと、菅直人を誹謗中傷するビラを作らせたあげくテレビで長妻昭議員(民主)に論破された片山さつきや、ひたすら長妻議員の発言を妨害し続ける醜態をさらした大村秀章などを見ればわかるように、自民党がまともに年金問題に取り組むつもりなど全くない。
そんな状況で選挙戦が始まった。もはやブログでは特定の候補者を応援するような記事は書けないが、政治評論はできるし、落選運動をしたって何の問題もないそうだ。
だから、自公政権の悪政批判は、選挙期間中もずっと続けて行きたいと思っている。
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昨年9月に発足した安倍内閣だが、その前の小泉内閣とはかなり性格が異なっている。ともに、政治思想的には国家主義、経済政策では新自由主義という国民を不幸にする路線をとるが、小泉内閣は、より「経済右派」たる新自由主義に重きを置いた路線だった。政治思想的には、靖国神社参拝で右派の歓心を買っただけで、コイズミは実際には無思想に近く、外交政策ではひたすらアメリカに追従するだけだった。
これに対し、安倍晋三は典型的な「政治右派」で、安倍内閣は「日本会議内閣」の性格が強いとは何度も指摘した通りだ。「戦後レジームからの脱却」を主張し、教育基本法を改定して国民投票法を制定した安倍の狙いは、ずばり「憲法九条の改変」だ。安倍は、おそらく確固たる理念もないまま、祖父・岸信介への一種の「信仰」に基づいて、「戦前レジームへの回帰」を目指している。
その一方で安倍はコイズミ以上に対米隷属的な政策をとっており、これはどう考えても「戦後レジームからの脱却」と矛盾する。そして、経済政策的には、昨夜(7月12日)テレビで放送された7党首討論でも安倍自身が明言したように、「コイズミカイカクの後継者」として、「改革か逆行かを問う」という、明確な新自由主義の立場をここへきて鮮明にした。安倍は、言葉だけはすらすらとというか、だらだらと出てくるのだが、その主張は矛盾に満ちている。
ただ、絶対に忘れてはいけないのは、安倍内閣発足後の閣僚や自民党政治家たちの醜態の数々である。以下に列挙しておく。
2006年 12月 本間正明政府税制調査会会長:公務員官舎に不適切な形で入居していたとして辞任。
同 12月 佐田玄一郎行革担当相:不透明な事務所費の支出をめぐる問題で辞任。
2007年 1月 柳沢伯夫厚生労働相:「女性は子供を産む機械」発言
同 1月 伊吹文部科学相:二つの政治団体が05年、家賃のかからない議員会館を事務所としながら年間総額約4700万円を事務所費に支出したと政治資金収支報告書に記載していることが判明。
同 5月 松岡利勝農水相:事務所費問題と緑資源機構をめぐる談合疑惑の中で「自殺」。
同 7月 久間章生防衛相:米国の原爆投下について「しょうがない」と発言し辞任。
これらの上にさらに、赤城徳彦農水省の事務所費問題が現在追及されているが、またしても安倍は「問題ない」と強弁している。
年金問題では、野党に責任を押し付けようと、菅直人を誹謗中傷するビラを作らせたあげくテレビで長妻昭議員(民主)に論破された片山さつきや、ひたすら長妻議員の発言を妨害し続ける醜態をさらした大村秀章などを見ればわかるように、自民党がまともに年金問題に取り組むつもりなど全くない。
そんな状況で選挙戦が始まった。もはやブログでは特定の候補者を応援するような記事は書けないが、政治評論はできるし、落選運動をしたって何の問題もないそうだ。
だから、自公政権の悪政批判は、選挙期間中もずっと続けて行きたいと思っている。
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日頃は、「きまぐれな日々」をご愛顧いただき、どうもありがとうございます。
さて、本日(7月12日)、第21回参議院議員通常選挙の公示日を迎えました。当ブログでは選挙期間中、特定の党派および候補者への投票を呼びかける記事を新たに公開はいたしません。
当ブログはコメントとトラックバックを承認制にしております。選挙期間中も閉鎖はいたしませんが、特定の党派または候補者への応援の要素が含まれていると管理人が判断したコメントやトラックバックは、たとえその内容に管理人が賛同できるものであっても、承認はいたしませんので、ご理解とご了承のほどよろしくお願い申し上げます。
「きまぐれな日々」 管理人 kojitaken拝
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「きまぐれな日々」 管理人 kojitaken拝
これが、当ブログとして参院選公示前の最後のエントリになる。明日(7月12日)からは、具体的な政党名や候補者名をあげて投票を呼びかけることはできなくなるので、これが最後のチャンスだ。
7月7日のエントリで、山口選挙区では自民党の林芳正氏が強く、「磐石」と見られているという共同通信の調査結果を紹介したところ、同選挙区から民主党公認で立候補を予定されている戸倉多香子さんから下記のようなコメントをいただいた。
安倍晋三のお膝元の山口で戸倉さんが当選されれば、今回の参院選の帰趨を決定づけるどころか、その後の政治の流れに大きな影響を与える。その意味からも当ブログも戸倉さんの健闘を期待し、応援していることはもちろんである。この間の記事は、新聞記事(7月6日の「四国新聞」)を要約したものだったが、その後、赤城徳彦農水相の事務所費の問題などで安倍内閣がさらに信任を失い、山口をはじめ全国で自民党離れが起こっていると思いたい。四国でも、自民党の全敗もあり得ると予想されている。
もちろん、一部で噂されている拉致被害者の電撃帰国によって「B層」が安倍支持になだれを打ち、一転して四国の自民党全勝をはじめとして、自民党が勝利を収めるなどということもあるのかもしれないが、そんなタイミングでそんなことが起きたら、日朝の指導者たちが仲よしこよしだということを証明するようなものだ。万一そうなったら、憲法九条は改変されるわ、一握りの指導者層を除いて国民は窮乏するわで、日本が北朝鮮そのものになってしまうだろうから、潔く北朝鮮と合併して、国家神道と統一協会を二つながら国教とする「神の国」にでもなるしかなかろう。もちろん、そのあかつきには私は海外への移住を真剣に検討することにする(笑)。
さて、一昨日のエントリで「一人区のおすすめ投票パターン」について書いたので、今日は「二人区以上のおすすめ投票パターン」を書きたい。
二人区では、自民党と民主党で2議席が事実上確定しているところも多いが、目標はあくまで自民党候補を当選させないことだから、民主党候補が多くの票を獲得したところで、自民党候補が2位で当選してしまえば何の意味もない。そこで、2番目に多くの得票が見込まれる野党候補(ネオコン候補は除く)への投票がおすすめだ。「広島瀬戸内新聞ブログ版」のさとうしゅういちさんが、河野美代子さんへの投票を呼びかけているのがその具体的な実践例である。
三人区以上になると、民主党が候補者を二人立てているところもあるが、三人区以上の都道府県ともなると、民主党のネオコン候補の比率も上がってくるので、政策をより重視したい。都市部の民主党ネオコン候補は、ある意味自民党以上に危険だ。基本的には、ネオコン候補でない限り、野党候補の得票を分散させて自民党候補の獲得議席を減らすという考え方に変わりはない。憲法問題に関する民主党候補のスタンスについては、毎日新聞のアンケート結果を当ブログで表にまとめたので、ご参照いただければ幸いである。
三人区以上で絶対落としたい候補の筆頭は、五人区の東京選挙区で自民党から立候補予定の丸川珠代氏である。丸川は、かつて金子勝との共著 「ダマされるな!?目からウロコの政治経済学」 で、コイズミ自民党をさんざんこき下ろしておきながら、あっさり転向して、あっという間に核武装論者になってしまった(前記毎日新聞アンケートへの回答)。そして、小池百合子同様、兵庫県出身の関西人でありながら、ノコノコ東京選挙区に現れて「B層票」を獲得しようとしている。江戸っ子がこんな筋の通らない「関西の恥」を当選させるとは思いたくないし、それこそ「ダマされるな!」と言いたいのだが、あの石原慎太郎を当選させた、「B層人口密度」ではおそらく全国一の東京だから何が起きるかわからない。東京にお住まいの皆さまには、支持する候補を全力で支援していただきたいと強くお願いする。
重ねて書くが、比例区は社民党、共産党、9条ネットのいずれかがおすすめであるが、どうしても民主党に投票したい場合は、政党名ではなく候補者名を書いて、ネオコン候補を落選させてほしい。今回、民主党のマニフェストで一番気に入らないのは、衆議院の比例代表区定員を80議席削減するといっていることだ。私は、衆議院の選挙制度自体を、より民意を忠実に反映する「小選挙区比例代表併用制」に変えるべきだと思っているが、民主党の公約はこれに逆行するものであり、とうてい容認できない。だから、これまでの記事より強く、「比例区は社民、共産、9条ネットのいずれか」を推奨する。個人的には、社民党の上原公子氏の健闘に期待している。
当ブログの参院選おすすめ投票パターンの記事は、これで打ち止めだ。明日からは、反自公・反安倍に焦点を絞った記事に戻ることにしたい。
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7月7日のエントリで、山口選挙区では自民党の林芳正氏が強く、「磐石」と見られているという共同通信の調査結果を紹介したところ、同選挙区から民主党公認で立候補を予定されている戸倉多香子さんから下記のようなコメントをいただいた。
(前略)
私は、実際に山口で活動して、首相のお膝元でもわからなくなってきた、と思っています。地元紙でもそのような報道に変わってきました。ぜひ、応援をお願いします。
(とくらさんのコメント)
安倍晋三のお膝元の山口で戸倉さんが当選されれば、今回の参院選の帰趨を決定づけるどころか、その後の政治の流れに大きな影響を与える。その意味からも当ブログも戸倉さんの健闘を期待し、応援していることはもちろんである。この間の記事は、新聞記事(7月6日の「四国新聞」)を要約したものだったが、その後、赤城徳彦農水相の事務所費の問題などで安倍内閣がさらに信任を失い、山口をはじめ全国で自民党離れが起こっていると思いたい。四国でも、自民党の全敗もあり得ると予想されている。
もちろん、一部で噂されている拉致被害者の電撃帰国によって「B層」が安倍支持になだれを打ち、一転して四国の自民党全勝をはじめとして、自民党が勝利を収めるなどということもあるのかもしれないが、そんなタイミングでそんなことが起きたら、日朝の指導者たちが仲よしこよしだということを証明するようなものだ。万一そうなったら、憲法九条は改変されるわ、一握りの指導者層を除いて国民は窮乏するわで、日本が北朝鮮そのものになってしまうだろうから、潔く北朝鮮と合併して、国家神道と統一協会を二つながら国教とする「神の国」にでもなるしかなかろう。もちろん、そのあかつきには私は海外への移住を真剣に検討することにする(笑)。
さて、一昨日のエントリで「一人区のおすすめ投票パターン」について書いたので、今日は「二人区以上のおすすめ投票パターン」を書きたい。
二人区では、自民党と民主党で2議席が事実上確定しているところも多いが、目標はあくまで自民党候補を当選させないことだから、民主党候補が多くの票を獲得したところで、自民党候補が2位で当選してしまえば何の意味もない。そこで、2番目に多くの得票が見込まれる野党候補(ネオコン候補は除く)への投票がおすすめだ。「広島瀬戸内新聞ブログ版」のさとうしゅういちさんが、河野美代子さんへの投票を呼びかけているのがその具体的な実践例である。
三人区以上になると、民主党が候補者を二人立てているところもあるが、三人区以上の都道府県ともなると、民主党のネオコン候補の比率も上がってくるので、政策をより重視したい。都市部の民主党ネオコン候補は、ある意味自民党以上に危険だ。基本的には、ネオコン候補でない限り、野党候補の得票を分散させて自民党候補の獲得議席を減らすという考え方に変わりはない。憲法問題に関する民主党候補のスタンスについては、毎日新聞のアンケート結果を当ブログで表にまとめたので、ご参照いただければ幸いである。
『参院選民主党候補の憲法問題に対する認識』
http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-393.html
三人区以上で絶対落としたい候補の筆頭は、五人区の東京選挙区で自民党から立候補予定の丸川珠代氏である。丸川は、かつて金子勝との共著 「ダマされるな!?目からウロコの政治経済学」 で、コイズミ自民党をさんざんこき下ろしておきながら、あっさり転向して、あっという間に核武装論者になってしまった(前記毎日新聞アンケートへの回答)。そして、小池百合子同様、兵庫県出身の関西人でありながら、ノコノコ東京選挙区に現れて「B層票」を獲得しようとしている。江戸っ子がこんな筋の通らない「関西の恥」を当選させるとは思いたくないし、それこそ「ダマされるな!」と言いたいのだが、あの石原慎太郎を当選させた、「B層人口密度」ではおそらく全国一の東京だから何が起きるかわからない。東京にお住まいの皆さまには、支持する候補を全力で支援していただきたいと強くお願いする。
重ねて書くが、比例区は社民党、共産党、9条ネットのいずれかがおすすめであるが、どうしても民主党に投票したい場合は、政党名ではなく候補者名を書いて、ネオコン候補を落選させてほしい。今回、民主党のマニフェストで一番気に入らないのは、衆議院の比例代表区定員を80議席削減するといっていることだ。私は、衆議院の選挙制度自体を、より民意を忠実に反映する「小選挙区比例代表併用制」に変えるべきだと思っているが、民主党の公約はこれに逆行するものであり、とうてい容認できない。だから、これまでの記事より強く、「比例区は社民、共産、9条ネットのいずれか」を推奨する。個人的には、社民党の上原公子氏の健闘に期待している。
当ブログの参院選おすすめ投票パターンの記事は、これで打ち止めだ。明日からは、反自公・反安倍に焦点を絞った記事に戻ることにしたい。
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赤城徳彦農水相の事務所費の問題についてはこれまで書かずにきた。「またか」のスキャンダルで、多くのブログで取り上げられているし、何も同じような記事を当ブログも書く必要はあるまいと考えていたからだが、毎度オナジミになった安倍晋三の対応のまずさは、今回も存分に発揮されている。問題のある人物を起用して、こともあろうに「自殺」した前任者と同じ問題を起こしたことにも呆れるし、問題が発覚したあとの、誰からも疑念を抱かれずには済まないような稚拙な対応ぶりには、言うべき言葉もない。
実は、「kojitakenの日記」に書いた 「岸信介の自衛隊出動要請を拒否した赤城新農水相の祖父・赤城宗徳」 という記事中で、赤城徳彦の祖父・赤城宗徳が岸信介内閣の幕引きに重要な役割を果たしたことを指摘したことがあった。暗に赤城徳彦が安倍晋三内閣に対して同じ役割を果たすのではないかと言いたかったのだが、それが現実のものになろうとしている。
但し、赤城宗徳は岸信介が要請した自衛隊の出動を拒否するという見識を示したことで、岸内閣を崩壊に導いたのに対し、赤城徳彦は両親らの前言を翻させ、不見識を示すことによって安倍内閣を崩壊に導こうとしているあたりがなんとも皮肉だ。「東京に三代住むと白痴になる」と放言して批判を浴びたのは故大平正芳首相だが、「政治家を三代続けると○○になる」とは確かにいえそうだ(笑)。
ところで、大型間接税が初めて国政選挙の争点になったのは、その大平内閣当時の1979年総選挙だった。大平首相は、自民党の高い支持率をバックに、一般消費税の導入を総選挙の公約に掲げようとした。しかし、世論や野党から批判を浴び、与党からも「これでは選挙を戦えない」との苦情が出て、大平首相は公示日の第一声で一般消費税の導入を取り下げることになった。そして、自民党の優勢が予想されていたこの選挙は、蓋を開けてみると増税路線を批判された自民党が大敗したのである。
その後、中曽根内閣が86年の衆参同日選挙に圧勝したあと、選挙の公約に掲げていなかった売上税の導入を図った時は、世論の猛反発を受けて導入を断念した。結局、中曽根のあとを受けた竹下内閣が消費税を導入したが(1989年4月より実施)、竹下内閣はリクルート事件の影響もあって支持率が一桁にまで落ち、消費税導入2か月後の89年6月に総辞職し、あとを受けた宇野内閣も、同年7月の参院選に惨敗して、わずか2か月で総辞職に追い込まれた。さらに、97年の橋本内閣当時に消費税率が引き上げられると、たちまち景気が悪化し、橋本内閣は翌98年の参院選に惨敗して総辞職に追い込まれたのだった。
今回は、安倍内閣が相次ぐスキャンダルや年金問題の無策で批判を浴びているところに、安倍晋三首相が消費税率を上げると発言して、またまた消費税率の問題が参院選の争点に急浮上した。
「きっこの日記」 がまとめているように、安倍は7月1日に、年金の財源確保のために消費税率の引き上げを明言した。日本経済新聞の2005年11月21日付の記事 「風向計?26年目の恩讐」 に明記されているように、『2007年度をメドとする社会保障制度の抜本改革に絡めた「消費税率の引き上げ」』 は、以前からの自民党税制調査会の方針だったのだ。
ところが、7月5日の日本テレビで、安倍が「消費税を上げないなんて一言も言っていない。決して消費税から逃げることはしない」と発言すると、これが消費税率アップを示唆した発言であるとして、安倍は世論の猛反発を浴びた。すると安倍は発言をどんどん後退させ、しまいには「消費税を上げなくても済む可能性はある」とまで言うに至った。
従来なら、こういう発言の二転三転は選挙で票を取り逃がすことにつながるはずだ。1998年の参院選では、「恒久減税」をめぐる橋本首相(当時)の発言が二転三転した。
1998年7月7日付の「森田実の時代を斬る」 は、下記のように指摘している。
「‥‥とは一言も言っていない」とは、今回の安倍晋三の発言とそっくりだ。結局、発言が全く信用されなくなった橋本首相が率いる自民党は、この参院選で惨敗し、橋本内閣は退陣へと追い込まれた。
今回の安倍晋三の発言のぶれは、橋本龍太郎の比でないくらいひどい。きっこさんも指摘しているように、安倍は小沢一郎の主張をいつの間にか自分の主張にしてしまっている。これでは安倍自身が小沢に対して「勉強不足」と言った言葉が、そのまま自分自身にはね返ってくるのだが、そんなことに気づく知性も、安倍晋三は持ち合わせていないのだろう。
安倍は一事が万事この調子で、年金問題は、野党の追及をやり過ごそうとしていながら、騒がれるようになると、自社さの橋本内閣で厚相をつとめていた菅直人・民主党代表代行に責任を転嫁しようとしたり、自治労叩きで矛先をかわそうとしたり、果ては鋭い質問で片山さつきや大村秀章を立ち往生させた長妻昭議員(民主)の質問を封じるために委員会を開催しないなどの「敵前逃亡」までやってのけた。
だが、自民党が年金問題に真面目に取り組むつもりなど全くないことを示すのが、6月17日にテレビ朝日の「サンデープロジェクト」で放送された長妻昭議員と大村秀章議員の論戦だ。
「YouTube」の動画は既に消されてしまったが、「ニコニコ動画」で見ることができるので、未見の方がいたら、ぜひご覧いただきたい。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm469090
とにもかくにも、これほど厚顔無恥な政権は空前だろう。これを「絶後」にするためにも、参院選は自民党を惨敗させなければならない。こんな政権がこれ以上続いたら、日本の国益が損なわれることこのうえない。
能力なき者は政権を去れ、と言いたい。
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実は、「kojitakenの日記」に書いた 「岸信介の自衛隊出動要請を拒否した赤城新農水相の祖父・赤城宗徳」 という記事中で、赤城徳彦の祖父・赤城宗徳が岸信介内閣の幕引きに重要な役割を果たしたことを指摘したことがあった。暗に赤城徳彦が安倍晋三内閣に対して同じ役割を果たすのではないかと言いたかったのだが、それが現実のものになろうとしている。
但し、赤城宗徳は岸信介が要請した自衛隊の出動を拒否するという見識を示したことで、岸内閣を崩壊に導いたのに対し、赤城徳彦は両親らの前言を翻させ、不見識を示すことによって安倍内閣を崩壊に導こうとしているあたりがなんとも皮肉だ。「東京に三代住むと白痴になる」と放言して批判を浴びたのは故大平正芳首相だが、「政治家を三代続けると○○になる」とは確かにいえそうだ(笑)。
ところで、大型間接税が初めて国政選挙の争点になったのは、その大平内閣当時の1979年総選挙だった。大平首相は、自民党の高い支持率をバックに、一般消費税の導入を総選挙の公約に掲げようとした。しかし、世論や野党から批判を浴び、与党からも「これでは選挙を戦えない」との苦情が出て、大平首相は公示日の第一声で一般消費税の導入を取り下げることになった。そして、自民党の優勢が予想されていたこの選挙は、蓋を開けてみると増税路線を批判された自民党が大敗したのである。
その後、中曽根内閣が86年の衆参同日選挙に圧勝したあと、選挙の公約に掲げていなかった売上税の導入を図った時は、世論の猛反発を受けて導入を断念した。結局、中曽根のあとを受けた竹下内閣が消費税を導入したが(1989年4月より実施)、竹下内閣はリクルート事件の影響もあって支持率が一桁にまで落ち、消費税導入2か月後の89年6月に総辞職し、あとを受けた宇野内閣も、同年7月の参院選に惨敗して、わずか2か月で総辞職に追い込まれた。さらに、97年の橋本内閣当時に消費税率が引き上げられると、たちまち景気が悪化し、橋本内閣は翌98年の参院選に惨敗して総辞職に追い込まれたのだった。
今回は、安倍内閣が相次ぐスキャンダルや年金問題の無策で批判を浴びているところに、安倍晋三首相が消費税率を上げると発言して、またまた消費税率の問題が参院選の争点に急浮上した。
「きっこの日記」 がまとめているように、安倍は7月1日に、年金の財源確保のために消費税率の引き上げを明言した。日本経済新聞の2005年11月21日付の記事 「風向計?26年目の恩讐」 に明記されているように、『2007年度をメドとする社会保障制度の抜本改革に絡めた「消費税率の引き上げ」』 は、以前からの自民党税制調査会の方針だったのだ。
ところが、7月5日の日本テレビで、安倍が「消費税を上げないなんて一言も言っていない。決して消費税から逃げることはしない」と発言すると、これが消費税率アップを示唆した発言であるとして、安倍は世論の猛反発を浴びた。すると安倍は発言をどんどん後退させ、しまいには「消費税を上げなくても済む可能性はある」とまで言うに至った。
従来なら、こういう発言の二転三転は選挙で票を取り逃がすことにつながるはずだ。1998年の参院選では、「恒久減税」をめぐる橋本首相(当時)の発言が二転三転した。
1998年7月7日付の「森田実の時代を斬る」 は、下記のように指摘している。
大新聞が政府与党の指導者の発言に振り回され、情報操作に利用されるのは困ったものです。7月3日の橋本首相の熊本発言(恒久的な税制改革)をめぐって新聞報道の不正確さが指摘されています。
7月3日(金)の各紙夕刊は、次のようにいっせいに「首相、恒久減税を表明」と報道しました。
朝日=「恒久減税の意向表明、首相」
読売=「首相、恒久減税を表明」
日経=「首相、恒久減税検討を表明」
産経=「首相、恒久減税を表明」
東京=「恒久減税を実施、橋本首相が意向表明」
毎日は7月4日の朝刊で「橋本首相、恒久減税の検討表明」と報道しました。
報道がこれだけ揃えば、国民は橋本首相が恒久減税に踏み切ったと思ってしまうでしょう。
しかし、7月5日(日)午前の民放の報道番組で、橋本首相は「私は恒久減税とは一言も言っていない」「私は“減税”の言葉は使っていない」と語り、報道番組を事実上否定しました。大新聞の面目はつぶれました。私は7月6日(月)の朝刊で大新聞がどう反撃するか楽しみにしていましたが、裏切られてしまいました。
7月6日の大新聞は橋本首相の恒久減税否定発言をほとんど取り上げませんでした。大新聞は誤報か否かをあきらかにする責任があると私は思うのですが、あいまいにされたことは残念です。
橋本首相の熊本発言は、“選挙のための発言”ともいわれていますが、大新聞には政治家の情報操作に利用されないよう、しかっりしてほしいと思います。
(「森田実の時代を斬る」 1998年7月7日)
「‥‥とは一言も言っていない」とは、今回の安倍晋三の発言とそっくりだ。結局、発言が全く信用されなくなった橋本首相が率いる自民党は、この参院選で惨敗し、橋本内閣は退陣へと追い込まれた。
今回の安倍晋三の発言のぶれは、橋本龍太郎の比でないくらいひどい。きっこさんも指摘しているように、安倍は小沢一郎の主張をいつの間にか自分の主張にしてしまっている。これでは安倍自身が小沢に対して「勉強不足」と言った言葉が、そのまま自分自身にはね返ってくるのだが、そんなことに気づく知性も、安倍晋三は持ち合わせていないのだろう。
安倍は一事が万事この調子で、年金問題は、野党の追及をやり過ごそうとしていながら、騒がれるようになると、自社さの橋本内閣で厚相をつとめていた菅直人・民主党代表代行に責任を転嫁しようとしたり、自治労叩きで矛先をかわそうとしたり、果ては鋭い質問で片山さつきや大村秀章を立ち往生させた長妻昭議員(民主)の質問を封じるために委員会を開催しないなどの「敵前逃亡」までやってのけた。
だが、自民党が年金問題に真面目に取り組むつもりなど全くないことを示すのが、6月17日にテレビ朝日の「サンデープロジェクト」で放送された長妻昭議員と大村秀章議員の論戦だ。
「YouTube」の動画は既に消されてしまったが、「ニコニコ動画」で見ることができるので、未見の方がいたら、ぜひご覧いただきたい。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm469090
とにもかくにも、これほど厚顔無恥な政権は空前だろう。これを「絶後」にするためにも、参院選は自民党を惨敗させなければならない。こんな政権がこれ以上続いたら、日本の国益が損なわれることこのうえない。
能力なき者は政権を去れ、と言いたい。
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昨日(7月8日)、フジテレビの「報道2001」を見ていたら、小沢一郎が「参院選の結果、野党で過半数を取れなかったら、私が政界にいる意味がない」と、党首を辞任するだけではなく、政界から引退することをほのめかす発言を行った。今朝のNHKニュースなどを見ていると、この小沢発言が与野党で波紋を広げているという。
私などから見たら、実によく理解できる発言で、小沢は現時点で与党を過半数割れに追い込むことに関しては自信を持っているのだと思う。しかし、過去にも投票日直前に情勢が変化したこともある。自民党の宣伝も活発化するだろう。そして、もし与党が過半数を守った場合、先の国会でもいやというほど見せつけられた安倍晋三の数の力に頼った強引な政治手法はさらに加速し、日本という国自体が崩壊してしまう。そんなことになったら、野党第一党の党首である小沢一郎の責任はきわめて重く、代表辞任くらいで償えるものではない。だから、小沢が「負けたら政界から退く」というのは、当然の覚悟であり、野党第一党の党首にはそのくらいの真剣さを持っていてもらわなければ困るのである。
対照的に、野党第一党よりはるかに責任の重い総理大臣は、その職責の重みを感じているようには全く見えないが、そんなやつであることはもうずっと前からわかりきっていることだ。少々過半数割れしたくらいの結果だと、安倍晋三は、国民新党や民主党からの離反議員を引き込んで、数合わせで政権を維持しようとするに決まっているから、ここは与党を惨敗に追い込まなければならない。
自民党を惨敗に追い込めるかどうかは、地方の一人区にかかっている。昨日、2001年と2004年の参院選および2005年の総選挙の各党獲得議席を見直してみて、01年と05年の自民党の圧勝ぶりに呆れるとともに、04年には東北などで民主党が接戦を制するケースが多く見られたことを再確認した。
しかし、東北よりももっと自民党が強い四国では、04年でさえ自民党の3勝1敗だった。今回は、その四国でも激戦になっており、04年以上に自民党への逆風が強いことがわかる。年金問題はそれほど切実だということであり、地方の保守層は大きく揺らいでいる。
そこで自民党候補と野党候補のデッドヒートになった場合、死に票を作らないことが特に重要だ。もう何度も書いているが、公示日を迎えたあとは、もう特定政党の候補に投票を勧める記事は書かない方が良いだろうから、今のうち思って何度も書いておく。
一人区で自民党の政治に反対する人たちは、選挙区では自民党に勝てそうな候補者に投票してほしいということだ。「比例区は共産党」でも「比例区は社民党」でも「比例区は9条ネット」でもかまわない。私自身、そのいずれかの投票を行うと思う。しかし、選挙区では、必ずしも政策が有権者の主張といちばん近い候補ではなくとも、自民党を一番確実に負けに追い込む候補に投票してほしい。くどいようだが、選挙区は戦略的に候補者を選び、比例区は政党本位で自分と一番近い政策の政党を選ぶ。これが基本的な投票パターンだ。「一番知っている人だから、あの人に投票する」などという発想で、たとえば「ヤンキーセンセイ」なんかに投票してはならない。
いま、従来の保守層に影響を与えつつあるのが、「自衛隊を認めるが、憲法九条は守る」という言論で、内田樹や加藤典洋の護憲論などはその代表格だし、南原繁の思想に立脚した立花隆の主張もそれに近い。南原繁は、60年代に既に、「警察予備隊」や「保安隊」の規模の武力は保ち(つまり、自衛隊の規模は縮小する)、「今後国際警察のごときものが組織され、戦争と同質の国際的暴力行為を抑制する場合」、日本がこれに参加することを是としながらも、憲法九条を守るという立場を明言している。憲法自体は、日本人の手によって作り直されるべきだが、反動的な改憲には絶対反対で、現時点(1960年代の時点)では護憲、という立場だった(注)。もとはもっと先鋭的なタカ派だった小沢一郎の思想も、現在この立場に近づいているように私には見えるし(ただ小沢は自衛隊の規模の縮小までは考えていないと想像する)、社民党も、憲法自体は「不磨の大典」とは考えないが、憲法九条は絶対に守るという立場だ(新聞に掲載された選挙公約より)。
それにしても、60年代と今で、憲法をめぐる思潮が基本的に何も変わっていないことには驚く。大きく変わったのは国会の議席配分であり、護憲政党の議席はいまや数えるほどだ。だからこそ、多くの議席を持つ民主党の小沢一郎が、九条維持に大きく傾いていることを重視し、これを憲法九条改変阻止への流れにつなげていく戦略が求められると思うのだ。
「改憲」(実際には憲法九条の改変)を公約とする安倍晋三内閣の登場によって、憲法九条はいまや存亡の危機に瀕している。そして、はっきり書かせてもらうが、地方の一人区ではほとんどの場合、共産党の候補に投票して死に票を積み重ねるよりも、民主党の候補に投票して自民党の候補を落としたほうが、安倍の狙う改憲を阻止するために有効なのである。
とにかく、ありとあらゆる知恵を絞って、憲法九条の改変を狙う安倍自民党を惨敗に追い込まなければならない。
(注) 立花隆編 「南原繁の言葉 8月15日・憲法・学問の自由」 (東京大学出版会, 2007年) 所収の 「第九条の問題」 (1962年1月) を参考にしました。
参考記事:
「カナダde日本語」?「参院選情勢と各党獲得議席予想」
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-532.html
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私などから見たら、実によく理解できる発言で、小沢は現時点で与党を過半数割れに追い込むことに関しては自信を持っているのだと思う。しかし、過去にも投票日直前に情勢が変化したこともある。自民党の宣伝も活発化するだろう。そして、もし与党が過半数を守った場合、先の国会でもいやというほど見せつけられた安倍晋三の数の力に頼った強引な政治手法はさらに加速し、日本という国自体が崩壊してしまう。そんなことになったら、野党第一党の党首である小沢一郎の責任はきわめて重く、代表辞任くらいで償えるものではない。だから、小沢が「負けたら政界から退く」というのは、当然の覚悟であり、野党第一党の党首にはそのくらいの真剣さを持っていてもらわなければ困るのである。
対照的に、野党第一党よりはるかに責任の重い総理大臣は、その職責の重みを感じているようには全く見えないが、そんなやつであることはもうずっと前からわかりきっていることだ。少々過半数割れしたくらいの結果だと、安倍晋三は、国民新党や民主党からの離反議員を引き込んで、数合わせで政権を維持しようとするに決まっているから、ここは与党を惨敗に追い込まなければならない。
自民党を惨敗に追い込めるかどうかは、地方の一人区にかかっている。昨日、2001年と2004年の参院選および2005年の総選挙の各党獲得議席を見直してみて、01年と05年の自民党の圧勝ぶりに呆れるとともに、04年には東北などで民主党が接戦を制するケースが多く見られたことを再確認した。
しかし、東北よりももっと自民党が強い四国では、04年でさえ自民党の3勝1敗だった。今回は、その四国でも激戦になっており、04年以上に自民党への逆風が強いことがわかる。年金問題はそれほど切実だということであり、地方の保守層は大きく揺らいでいる。
そこで自民党候補と野党候補のデッドヒートになった場合、死に票を作らないことが特に重要だ。もう何度も書いているが、公示日を迎えたあとは、もう特定政党の候補に投票を勧める記事は書かない方が良いだろうから、今のうち思って何度も書いておく。
一人区で自民党の政治に反対する人たちは、選挙区では自民党に勝てそうな候補者に投票してほしいということだ。「比例区は共産党」でも「比例区は社民党」でも「比例区は9条ネット」でもかまわない。私自身、そのいずれかの投票を行うと思う。しかし、選挙区では、必ずしも政策が有権者の主張といちばん近い候補ではなくとも、自民党を一番確実に負けに追い込む候補に投票してほしい。くどいようだが、選挙区は戦略的に候補者を選び、比例区は政党本位で自分と一番近い政策の政党を選ぶ。これが基本的な投票パターンだ。「一番知っている人だから、あの人に投票する」などという発想で、たとえば「ヤンキーセンセイ」なんかに投票してはならない。
いま、従来の保守層に影響を与えつつあるのが、「自衛隊を認めるが、憲法九条は守る」という言論で、内田樹や加藤典洋の護憲論などはその代表格だし、南原繁の思想に立脚した立花隆の主張もそれに近い。南原繁は、60年代に既に、「警察予備隊」や「保安隊」の規模の武力は保ち(つまり、自衛隊の規模は縮小する)、「今後国際警察のごときものが組織され、戦争と同質の国際的暴力行為を抑制する場合」、日本がこれに参加することを是としながらも、憲法九条を守るという立場を明言している。憲法自体は、日本人の手によって作り直されるべきだが、反動的な改憲には絶対反対で、現時点(1960年代の時点)では護憲、という立場だった(注)。もとはもっと先鋭的なタカ派だった小沢一郎の思想も、現在この立場に近づいているように私には見えるし(ただ小沢は自衛隊の規模の縮小までは考えていないと想像する)、社民党も、憲法自体は「不磨の大典」とは考えないが、憲法九条は絶対に守るという立場だ(新聞に掲載された選挙公約より)。
それにしても、60年代と今で、憲法をめぐる思潮が基本的に何も変わっていないことには驚く。大きく変わったのは国会の議席配分であり、護憲政党の議席はいまや数えるほどだ。だからこそ、多くの議席を持つ民主党の小沢一郎が、九条維持に大きく傾いていることを重視し、これを憲法九条改変阻止への流れにつなげていく戦略が求められると思うのだ。
「改憲」(実際には憲法九条の改変)を公約とする安倍晋三内閣の登場によって、憲法九条はいまや存亡の危機に瀕している。そして、はっきり書かせてもらうが、地方の一人区ではほとんどの場合、共産党の候補に投票して死に票を積み重ねるよりも、民主党の候補に投票して自民党の候補を落としたほうが、安倍の狙う改憲を阻止するために有効なのである。
とにかく、ありとあらゆる知恵を絞って、憲法九条の改変を狙う安倍自民党を惨敗に追い込まなければならない。
(注) 立花隆編 「南原繁の言葉 8月15日・憲法・学問の自由」 (東京大学出版会, 2007年) 所収の 「第九条の問題」 (1962年1月) を参考にしました。
参考記事:
「カナダde日本語」?「参院選情勢と各党獲得議席予想」
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-532.html
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「非国民通信」さんやこれお・ぷてらさん(「花・髪切と思考の浮游空間」)のブログ記事から、「インターネットを通じ、参院選への関心を高めてもらうための新企画」と銘打って毎日新聞のサイトに掲載されている「毎日ボートマッチ 『えらぼーと』」を知った。
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/07saninsen/votematch/
これは、毎日新聞社が参院選の候補者に対して実施したアンケートと同じ設問を、有権者に答えてもらって、候補者達の回答と比較することによって、有権者の考えがどの政党に近いかを示すという試みだ。
設問は21項目あり、格差問題、憲法問題、教育問題、年金問題、政治とカネの問題、環境問題などについて問われる。
私もやってみたが、私の考えに最も近いのが社民党で、次いで共産党、新党日本、民主党、国民新党、公明党、自民党の順番だった。
こうした結果を知ると同時に、各候補者の回答を参照することができる。そこで、憲法問題について民主党候補がどういうスタンスを取っているかを参照してみた。
21問のうち、問6から問9までが憲法に関する質問になっている。これを下記に示す。
問6 憲法を改正すべきだと思いますか。
1.改正すべきだ
2.改正すべきでない
問7 憲法9条を改正すべきだと思いますか。
1.改正すべきだ
2.改正すべきでない
問8 憲法9条と自衛隊の関係について、あなたの考えに近いものを一つ選んでください。
1.海外でも武力行使できる軍隊の保有を憲法に明記すべきだ
2.専守防衛を前提に自衛隊の保有を憲法に明記すべきだ
3.憲法9条を改正せず、自衛隊も現状のままでよい
4.憲法9条を改正せず、自衛隊は縮小すべきだ
問9 現憲法下で集団的自衛権の行使は認められると思いますか。
1.認められる
2.認められない
これに対する選挙区の民主党候補および民主党が選挙協力している候補の回答を以下に示す。
注: (国)は国民新党、(無)は無所属
正直言って、選挙区には、思っていたほど民主党のネオコン候補は多くないという印象だ。6月24日の「サンデープロジェクト」で、民主党の小沢一郎代表が、憲法改定は否定しないながら、憲法9条を維持すると明言したので、その影響もあるのかもしれない。ただ、中には9条だけでなく憲法自体の改定に反対のはずなのに、自衛隊保有を憲法に明記すべきだ、と回答している矛盾した例が複数あったのには首をかしげた。党内で意見の統一がなされていないだけではなく、候補者個人個人にも迷いが感じられる。
なお、比例区の方は、白状すると民主党に投票するつもりはないので(笑)、面倒だったこともあって表は作成しなかった。しかし、選挙区と比較すると比例区の方に民主党のネオコン候補は多いようだ。
毎日のアンケートには、上記の4問の他に、問12として、「核保有検討」の是非を問う設問があり、選挙区では未回答や無回答の候補者を除く民主党の全候補が「検討すべきではない」と回答している。しかし、比例区では川合孝典、玉置一弥の2候補が「国際情勢にかかわらず検討を始めるべきだ」と回答している。こういうネオコン候補を当選させないためにも、くどいようだが比例区で民主党に投票しようと思っている方には、党名ではなく候補者名で投票することをおすすめする。
なお、自民党には、この設問に対して、「今後の国際情勢に応じては検討すべきだ」と回答している議員が少なからずおり、丸川珠代氏ら数名に至っては、「国際情勢にかかわらず検討を始めるべきだ」と回答している。たぶん丸川は、安倍晋三に取り入ろうと、こんな回答をしたのだろうが、ついこの間まで反政権的な主張をしていたはずの丸川が、自民党候補の中でもウルトラ右翼に属するこんな回答をしていたことには呆れ返った。山本一太や世耕弘成でさえ、この問いには「検討すべきではない」と答えているのだ。丸川のごとき候補者は、何が何でも落選させなければならない。同じ東京選挙区の自民党候補・保坂三蔵候補は、核兵器保有の検討に反対しているので、東京の自民党支持者に良心があるのなら、せめて丸川ではなく保坂候補への投票にとどめてほしい(本当は、今回に限っては自民党への投票は止めてほしいのだが)。
毎日新聞のこの企画は、有権者の考えと各政党との「一致度」よりも、各候補者の回答をじっくり参照できることが評価できると思う。
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これは、毎日新聞社が参院選の候補者に対して実施したアンケートと同じ設問を、有権者に答えてもらって、候補者達の回答と比較することによって、有権者の考えがどの政党に近いかを示すという試みだ。
設問は21項目あり、格差問題、憲法問題、教育問題、年金問題、政治とカネの問題、環境問題などについて問われる。
私もやってみたが、私の考えに最も近いのが社民党で、次いで共産党、新党日本、民主党、国民新党、公明党、自民党の順番だった。
こうした結果を知ると同時に、各候補者の回答を参照することができる。そこで、憲法問題について民主党候補がどういうスタンスを取っているかを参照してみた。
21問のうち、問6から問9までが憲法に関する質問になっている。これを下記に示す。
問6 憲法を改正すべきだと思いますか。
1.改正すべきだ
2.改正すべきでない
問7 憲法9条を改正すべきだと思いますか。
1.改正すべきだ
2.改正すべきでない
問8 憲法9条と自衛隊の関係について、あなたの考えに近いものを一つ選んでください。
1.海外でも武力行使できる軍隊の保有を憲法に明記すべきだ
2.専守防衛を前提に自衛隊の保有を憲法に明記すべきだ
3.憲法9条を改正せず、自衛隊も現状のままでよい
4.憲法9条を改正せず、自衛隊は縮小すべきだ
問9 現憲法下で集団的自衛権の行使は認められると思いますか。
1.認められる
2.認められない
これに対する選挙区の民主党候補および民主党が選挙協力している候補の回答を以下に示す。
注: (国)は国民新党、(無)は無所属
正直言って、選挙区には、思っていたほど民主党のネオコン候補は多くないという印象だ。6月24日の「サンデープロジェクト」で、民主党の小沢一郎代表が、憲法改定は否定しないながら、憲法9条を維持すると明言したので、その影響もあるのかもしれない。ただ、中には9条だけでなく憲法自体の改定に反対のはずなのに、自衛隊保有を憲法に明記すべきだ、と回答している矛盾した例が複数あったのには首をかしげた。党内で意見の統一がなされていないだけではなく、候補者個人個人にも迷いが感じられる。
なお、比例区の方は、白状すると民主党に投票するつもりはないので(笑)、面倒だったこともあって表は作成しなかった。しかし、選挙区と比較すると比例区の方に民主党のネオコン候補は多いようだ。
毎日のアンケートには、上記の4問の他に、問12として、「核保有検討」の是非を問う設問があり、選挙区では未回答や無回答の候補者を除く民主党の全候補が「検討すべきではない」と回答している。しかし、比例区では川合孝典、玉置一弥の2候補が「国際情勢にかかわらず検討を始めるべきだ」と回答している。こういうネオコン候補を当選させないためにも、くどいようだが比例区で民主党に投票しようと思っている方には、党名ではなく候補者名で投票することをおすすめする。
なお、自民党には、この設問に対して、「今後の国際情勢に応じては検討すべきだ」と回答している議員が少なからずおり、丸川珠代氏ら数名に至っては、「国際情勢にかかわらず検討を始めるべきだ」と回答している。たぶん丸川は、安倍晋三に取り入ろうと、こんな回答をしたのだろうが、ついこの間まで反政権的な主張をしていたはずの丸川が、自民党候補の中でもウルトラ右翼に属するこんな回答をしていたことには呆れ返った。山本一太や世耕弘成でさえ、この問いには「検討すべきではない」と答えているのだ。丸川のごとき候補者は、何が何でも落選させなければならない。同じ東京選挙区の自民党候補・保坂三蔵候補は、核兵器保有の検討に反対しているので、東京の自民党支持者に良心があるのなら、せめて丸川ではなく保坂候補への投票にとどめてほしい(本当は、今回に限っては自民党への投票は止めてほしいのだが)。
毎日新聞のこの企画は、有権者の考えと各政党との「一致度」よりも、各候補者の回答をじっくり参照できることが評価できると思う。
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参院選の公示は、来週木曜日、7月12日だ。この土日は、公示日前最後の週末であって、書きたいことを存分に書けるのも今のうちだから、思いっきり書いてみたい(笑)。
年金を争点にしたい勢力、左右から憲法を争点にしたい勢力、「具体的なことはわからないが、サワヤカなアベソーリのキャラクターを支持する層」をダマしたい勢力などが入り乱れた言論戦になっているが、年金も格差問題も自殺問題も憲法もすべて大事な争点だ。憲法にだけこだわりたい人たちは、年金なんて一、二年のスパンの問題だろうなどというが、そんな生易しい問題ではない。背後に財政投融資をめぐる闇がある。私は、財投の多くが不良債権化していて回収不能になっていると推測しており、これは、近い将来間違いなく大問題になる。『「民」の不良債権処理はずいぶん進んだが、「官」の不良債権処理は全然進んでおらず、より規模が大きく深刻なのはこちらの方だ』 とは、よく指摘されることだ。これを解決するために、税金の投入が図られるだろう。私は、安倍晋三が唐突に消費税率引き上げをほのめかしたのも、このことと関係しているのではないかと疑っている。
自民党は、年金問題を自治労の問題にすり替えようとしているが、こんなくだらないコミ戦の宣伝にダマされる人がいたら、「B層」 としかいいようがない。これまで年金を食い物をしていたのは 「政官業」 の癒着構造であり、自民党の政治家たちはたっぷりうまい汁を吸ってきたはずなのである。
さて、公示前というのに、共同通信による参院選の情勢分析記事が地方紙に載っているので、これをもとに当ブログ管理人の独断を交えて概観してみよう。
勝敗の鍵を握る一人区だが、自民党と民主党の一騎打ちになっているところが多い。このうち、はっきり自民党が優位に立っているとされるのは山口、石川、福井、和歌山などで、残念ながら安倍晋三の地元・山口は林芳正(自民)が「磐石」だそうだ。尊敬すべき先輩ブロガーである民主党の戸倉多香子さんに頑張ってほしいところだが、情勢は厳しいようだ。森喜朗の地元・石川も民主党の出遅れが響いている。世耕弘成が立候補している和歌山も、民主党が出遅れた。群馬の山本一太も優勢らしい。世耕や一太が落選の危機に見舞われれば面白いのだが、自民党への逆風もそこまでは強烈でないようだ。
これに対し、民主党が磐石なのは小沢一郎の地元・岩手だ。奈良や三重も民主党が優勢らしい。
このように、「絶対有利」の選挙区を多く持っているのは自民党の方だが、多くの選挙区で共同通信の記事は玉虫色の記述になっている。注目されるのは、これまで自民党が圧倒的に強かった四国で、四県とも玉虫色の記述になっていることであり、私の感触では香川は植松恵美子(民主)が優勢、他の三県は大接戦なのではないかと思う。愛媛などは、衆院の小選挙区制導入以降、自民党が衆参全議席を独占している「保守王国」なのだが、その愛媛でも激戦になっているということは、3年前の参院選以上に自民党が苦戦していることを意味すると思う。中国地方でも、注目の岡山で片山虎之助(自民)が優位であることを示す記述は見当たらない(劣勢とも書かれていない)ところを見ると、参院自民党の大物・片山でさえ安閑としていられない苦戦を強いられていることが推測される。東北でも民主党に勢いがある。上記の四国・中国・東北は、これまでの選挙では自民党の得票率が特に高かった地方であり、そこでも苦戦が伝えられる自民党の足腰は、相当に弱っているといえる。
二人区は、大半が自民党と民主党で議席を分け合いそうだが、自民党が議席を得られない選挙区が出てくる可能性がある。自民党の空白区となっていた新潟では、自民の1議席の確保は確実と見られていたが、雲行きが怪しくなってきたらしい。
三人区では民主党が2議席を確保しそうな選挙区がいくつかあるが、自民党が2議席を確保する選挙区はなさそうだ。自民党は、千葉で2議席を狙っているようだが、おそらく無理だろう。五人区の東京でも自民党はおそらく1議席にとどまり、丸川珠代は落選する可能性が高い。
選挙区では自民党の協力を得ている公明党も数議席を取るだろうが、どうしても自民・民主両党が大部分の議席をとってしまいそうだ。多くの方が指摘していることだが、自民党により大きなダメージを与えるために、二人区以上では、反自公の有権者には、あまり民主党にばかり票を集めず、他の野党や諸派に票を流して、自民党の議席を可能な限り減らす投票行動を求めたい。特に、二人区は自民党が2議席を確保する可能性のある選挙区は皆無だから、うまく票を配分して自民党の議席をゼロにする選挙区が出れば、自民党を惨敗に追い込む芽が出てくる。
比例区は、選挙区より民意を反映する比例代表制だから、好きな政党なり候補者に投票すればよいのだが、民主党に投票する場合は候補者名を書いてネオコン候補を落とすことが必要だ。共同通信の記事を見ると、共産党は紙智子、井上哲士の2人が有力で山下芳生、春名眞章、谷川智行らがそれに続き、社民党は参院幹事長の又市征治が有力で山内徳信、上原公子がそれに続くようだ。個人的には社民党の上原公子氏の健闘に期待したい。民主党を信用し切れない有権者は、たとえば新党日本なんかに入れるくらいなら、社民党か共産党に入れた方がずっと良いと思う。両党の旧態依然とした体質には、私も強い不満を持っているが、今回に限ってはそれを我慢してほしい。国会には、まともな批判勢力がもっと必要なのだ。
ところで、共同通信の分析によると新党日本の田中康夫が1議席を獲得する可能性が高いようだ。これには釈然としないが、有田芳生(ヨシフ)が当選圏にはるか及びそうもないのは、当然とはいえ喜ばしい。それに、共同通信の分析後に新党日本の内紛が起き、正体を現したことによって、田中康夫にも落選の可能性が出てきたのではないか。自民党に戻りたいがために「解党宣言」をした二人は論外だが、新党日本の候補者として「護憲」を訴えている田中康夫や有田ヨシフも、これまで権力側を助けてきた。このことについては、当ブログの記事 『反 「新党日本」 宣言 ? 「田中康夫」 「有田芳生」 を落選させよう!』 をご参照いただきたいが、「新党日本への投票は、実質的に与党への投票と同じことだ」 と、再度強調したい。
なお、国民新党の自見庄三郎と小林興起も有力らしいが、残念ながら、9条ネットに関しては一行の記述もなく、当選圏には遠そうだ。右翼会派 「維新政党・新風」 についても何も書かれていないが、こちらは当然だろう。
以上は、共同通信の分析を下敷きにしながらも、好き勝手に書いたものだが、改めて概観すると、自民党には複数区で2人を当選させる力もなく、改選議席の確保はもともと無理だ。この状況下で、もし自民党が与野党逆転を阻止するなら、実質的には自民党の圧勝と言ってよいと思う。民主党の小沢代表は、与野党逆転がならなかったら辞任すると言っているが、当然のことだ。もしそんなことになったら、民意無視の安倍政治が延々と続き、冗談抜きで日本が 『the End!』 になってしまう。権力者の横暴が続くうち、国民はいつしかそれに慣れてしまって、異常を異常と思わなくなり(現在既にかなりの程度そうなっていると思うが)、日本は破滅への道を一直線に歩むことになってしまう。
それを阻止するためには、選挙権を行使して、安倍内閣に「NO!」の意思表示をしなければならない。
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年金を争点にしたい勢力、左右から憲法を争点にしたい勢力、「具体的なことはわからないが、サワヤカなアベソーリのキャラクターを支持する層」をダマしたい勢力などが入り乱れた言論戦になっているが、年金も格差問題も自殺問題も憲法もすべて大事な争点だ。憲法にだけこだわりたい人たちは、年金なんて一、二年のスパンの問題だろうなどというが、そんな生易しい問題ではない。背後に財政投融資をめぐる闇がある。私は、財投の多くが不良債権化していて回収不能になっていると推測しており、これは、近い将来間違いなく大問題になる。『「民」の不良債権処理はずいぶん進んだが、「官」の不良債権処理は全然進んでおらず、より規模が大きく深刻なのはこちらの方だ』 とは、よく指摘されることだ。これを解決するために、税金の投入が図られるだろう。私は、安倍晋三が唐突に消費税率引き上げをほのめかしたのも、このことと関係しているのではないかと疑っている。
自民党は、年金問題を自治労の問題にすり替えようとしているが、こんなくだらないコミ戦の宣伝にダマされる人がいたら、「B層」 としかいいようがない。これまで年金を食い物をしていたのは 「政官業」 の癒着構造であり、自民党の政治家たちはたっぷりうまい汁を吸ってきたはずなのである。
さて、公示前というのに、共同通信による参院選の情勢分析記事が地方紙に載っているので、これをもとに当ブログ管理人の独断を交えて概観してみよう。
勝敗の鍵を握る一人区だが、自民党と民主党の一騎打ちになっているところが多い。このうち、はっきり自民党が優位に立っているとされるのは山口、石川、福井、和歌山などで、残念ながら安倍晋三の地元・山口は林芳正(自民)が「磐石」だそうだ。尊敬すべき先輩ブロガーである民主党の戸倉多香子さんに頑張ってほしいところだが、情勢は厳しいようだ。森喜朗の地元・石川も民主党の出遅れが響いている。世耕弘成が立候補している和歌山も、民主党が出遅れた。群馬の山本一太も優勢らしい。世耕や一太が落選の危機に見舞われれば面白いのだが、自民党への逆風もそこまでは強烈でないようだ。
これに対し、民主党が磐石なのは小沢一郎の地元・岩手だ。奈良や三重も民主党が優勢らしい。
このように、「絶対有利」の選挙区を多く持っているのは自民党の方だが、多くの選挙区で共同通信の記事は玉虫色の記述になっている。注目されるのは、これまで自民党が圧倒的に強かった四国で、四県とも玉虫色の記述になっていることであり、私の感触では香川は植松恵美子(民主)が優勢、他の三県は大接戦なのではないかと思う。愛媛などは、衆院の小選挙区制導入以降、自民党が衆参全議席を独占している「保守王国」なのだが、その愛媛でも激戦になっているということは、3年前の参院選以上に自民党が苦戦していることを意味すると思う。中国地方でも、注目の岡山で片山虎之助(自民)が優位であることを示す記述は見当たらない(劣勢とも書かれていない)ところを見ると、参院自民党の大物・片山でさえ安閑としていられない苦戦を強いられていることが推測される。東北でも民主党に勢いがある。上記の四国・中国・東北は、これまでの選挙では自民党の得票率が特に高かった地方であり、そこでも苦戦が伝えられる自民党の足腰は、相当に弱っているといえる。
二人区は、大半が自民党と民主党で議席を分け合いそうだが、自民党が議席を得られない選挙区が出てくる可能性がある。自民党の空白区となっていた新潟では、自民の1議席の確保は確実と見られていたが、雲行きが怪しくなってきたらしい。
三人区では民主党が2議席を確保しそうな選挙区がいくつかあるが、自民党が2議席を確保する選挙区はなさそうだ。自民党は、千葉で2議席を狙っているようだが、おそらく無理だろう。五人区の東京でも自民党はおそらく1議席にとどまり、丸川珠代は落選する可能性が高い。
選挙区では自民党の協力を得ている公明党も数議席を取るだろうが、どうしても自民・民主両党が大部分の議席をとってしまいそうだ。多くの方が指摘していることだが、自民党により大きなダメージを与えるために、二人区以上では、反自公の有権者には、あまり民主党にばかり票を集めず、他の野党や諸派に票を流して、自民党の議席を可能な限り減らす投票行動を求めたい。特に、二人区は自民党が2議席を確保する可能性のある選挙区は皆無だから、うまく票を配分して自民党の議席をゼロにする選挙区が出れば、自民党を惨敗に追い込む芽が出てくる。
比例区は、選挙区より民意を反映する比例代表制だから、好きな政党なり候補者に投票すればよいのだが、民主党に投票する場合は候補者名を書いてネオコン候補を落とすことが必要だ。共同通信の記事を見ると、共産党は紙智子、井上哲士の2人が有力で山下芳生、春名眞章、谷川智行らがそれに続き、社民党は参院幹事長の又市征治が有力で山内徳信、上原公子がそれに続くようだ。個人的には社民党の上原公子氏の健闘に期待したい。民主党を信用し切れない有権者は、たとえば新党日本なんかに入れるくらいなら、社民党か共産党に入れた方がずっと良いと思う。両党の旧態依然とした体質には、私も強い不満を持っているが、今回に限ってはそれを我慢してほしい。国会には、まともな批判勢力がもっと必要なのだ。
ところで、共同通信の分析によると新党日本の田中康夫が1議席を獲得する可能性が高いようだ。これには釈然としないが、有田芳生(ヨシフ)が当選圏にはるか及びそうもないのは、当然とはいえ喜ばしい。それに、共同通信の分析後に新党日本の内紛が起き、正体を現したことによって、田中康夫にも落選の可能性が出てきたのではないか。自民党に戻りたいがために「解党宣言」をした二人は論外だが、新党日本の候補者として「護憲」を訴えている田中康夫や有田ヨシフも、これまで権力側を助けてきた。このことについては、当ブログの記事 『反 「新党日本」 宣言 ? 「田中康夫」 「有田芳生」 を落選させよう!』 をご参照いただきたいが、「新党日本への投票は、実質的に与党への投票と同じことだ」 と、再度強調したい。
なお、国民新党の自見庄三郎と小林興起も有力らしいが、残念ながら、9条ネットに関しては一行の記述もなく、当選圏には遠そうだ。右翼会派 「維新政党・新風」 についても何も書かれていないが、こちらは当然だろう。
以上は、共同通信の分析を下敷きにしながらも、好き勝手に書いたものだが、改めて概観すると、自民党には複数区で2人を当選させる力もなく、改選議席の確保はもともと無理だ。この状況下で、もし自民党が与野党逆転を阻止するなら、実質的には自民党の圧勝と言ってよいと思う。民主党の小沢代表は、与野党逆転がならなかったら辞任すると言っているが、当然のことだ。もしそんなことになったら、民意無視の安倍政治が延々と続き、冗談抜きで日本が 『the End!』 になってしまう。権力者の横暴が続くうち、国民はいつしかそれに慣れてしまって、異常を異常と思わなくなり(現在既にかなりの程度そうなっていると思うが)、日本は破滅への道を一直線に歩むことになってしまう。
それを阻止するためには、選挙権を行使して、安倍内閣に「NO!」の意思表示をしなければならない。
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月刊「現代」に、立花隆の「私の護憲論」が連載されている。7月号には、確か上下編の記事になると書かれていたと思うが、8月号を見ると「第2回」となっていて、どうやら数回にわたる連載に変更されたようだ。参院選の争点が「憲法」から「年金」へと変わったことの影響と考えるのはうがった見方だろうか。
ところで、立花さんの護憲論は、元東大総長の南原繁の思想に立脚している。コイズミが靖国に参拝した昨年8月15日、立花さんは東大で「8月15日と南原繁を語る会」という会を催した。会の少し前に、「メディア ソシオ-ポリティクス」に、『小泉政権最後の8月15日 南原繁の声に耳を傾けよ』 という記事も発表している。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/060725_815/
立花さんは、この会に参加した識者たちの講演や、南原繁の演説集をもとに、東京大学出版会から 「南原繁の言葉 8月15日・憲法・学問の自由」 という本を出版した。
その中で、帝国陸軍とGHQの本郷キャンパス接収計画を頑としてはねのけた東大の事務局長・石井勗(つとむ)氏の『東大とともに五十年』の抜粋が、とても印象に残った。『東大とともに五十年』は、石井氏の私家版の回顧録で、一般には入手不可能とのことである。
以下、立花隆編「南原繁の言葉 8月15日・憲法・学問の自由」から、立花さんの解説文を引用する。
軍国主義日本の敗戦末期において帝国陸軍に対して、また敗戦国の被占領時代に占領軍に対して、それぞれ毅然とした態度をとって「学問の自由」を守った当時の大学人に対し、憲法第21条で「表現の自由」が保障されている現代において、ジャーナリズムが政府・与党への批判を遠慮しているように見えるのは、実に情けないことだ。敵は、思想・信条の自由に平気で容喙する政策をとってきているのに、それに全力で立ち向かわないようで「ジャーナリズム」の名に値するのか、と思う。
きたる参議院選挙は、戦後民主主義を守るための最後のチャンスだ。ここで与党を惨敗に追い込んではじめて、戦いを継続することができる。万一与野党逆転さえ実現できないようなら、安倍晋三ではなくて、安倍に対抗する側が 『the End!』 になってしまう。野党第一党の党首が交代するどころの騒ぎではないのである。心してかからなければならない。
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ところで、立花さんの護憲論は、元東大総長の南原繁の思想に立脚している。コイズミが靖国に参拝した昨年8月15日、立花さんは東大で「8月15日と南原繁を語る会」という会を催した。会の少し前に、「メディア ソシオ-ポリティクス」に、『小泉政権最後の8月15日 南原繁の声に耳を傾けよ』 という記事も発表している。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/060725_815/
立花さんは、この会に参加した識者たちの講演や、南原繁の演説集をもとに、東京大学出版会から 「南原繁の言葉 8月15日・憲法・学問の自由」 という本を出版した。
その中で、帝国陸軍とGHQの本郷キャンパス接収計画を頑としてはねのけた東大の事務局長・石井勗(つとむ)氏の『東大とともに五十年』の抜粋が、とても印象に残った。『東大とともに五十年』は、石井氏の私家版の回顧録で、一般には入手不可能とのことである。
以下、立花隆編「南原繁の言葉 8月15日・憲法・学問の自由」から、立花さんの解説文を引用する。
陸軍がやってきたのは、1945年6月で、沖縄もすでに陥ち、あとは本土決戦をやるしかないという状況にたちいっていた時期である。
陸軍の説明によると、本郷キャンパスに、首都防衛本部を作り、ここから最後の首都決戦の指揮をとりたいということだった。
米軍が最初どこから上陸してくるにせよ、最後は、首都の攻防戦になる。そうなったときの防衛基本計画がすでにできていた。米軍が首都に迫ってきたら、隅田川と荒川をせき止めて、その上流で堤防を切る。そうすると、東京の下町一帯は洪水になり、海岸線まで水びたしになる。どこまで水がくるかというと、上野の西郷像のある台地と本郷の東大がある台地を結ぶ戦まで水がきてそこが波打ち際になる。
つまり本郷キャンパスは、そこでの攻防戦を上から見下ろす戦略的要地になるというのである。
軍部からそのような要求を受けて、どう押し返したかというと、次のような説得をした。この東大においても、日夜本土決戦にそなえて休みなく大切な軍事研究を行いつつある。また本土決戦になったら大量に必要になる軍医を急いで育てるべく、教授も学生も昼夜兼行で実習に励んでいる。そういう意味で、個々は既に最前線なのだ。指令本部用地にするわけにいかない。こういって押し返してしまうのである。
またGHQは、戦争が終わる前から、東大を接収してここに占領軍総司令部を置くつもりでいた。(中略)
これもまた、内田祥三総長、南原法学部長と石井事務局長が押し返してしまうのである。そのとき用いた理屈は、こうだった。日本は戦争に敗れた結果、文化国家として生きていくしか道がない。文化国家として生きるために必要なのは、なんといっても、教育と学術だ。教育も学術も、この東京大学が日本の中心になっている。それを接収するということは、日本の国に、もう滅びろというのと同じだ。そのような暴挙は日本陸軍すらあえてしなかった。それをお前たちはやるのか??。
ギリギリのところで、この論理が通り、占領軍は、東大の接収をあきらめ、日比谷の第一生命ビルに本拠をかまえることになったのである。
(立花隆編 「南原繁の言葉 8月15日・憲法・学問の自由」 所載 「『東大とともに五十年』 解説」 より)
軍国主義日本の敗戦末期において帝国陸軍に対して、また敗戦国の被占領時代に占領軍に対して、それぞれ毅然とした態度をとって「学問の自由」を守った当時の大学人に対し、憲法第21条で「表現の自由」が保障されている現代において、ジャーナリズムが政府・与党への批判を遠慮しているように見えるのは、実に情けないことだ。敵は、思想・信条の自由に平気で容喙する政策をとってきているのに、それに全力で立ち向かわないようで「ジャーナリズム」の名に値するのか、と思う。
きたる参議院選挙は、戦後民主主義を守るための最後のチャンスだ。ここで与党を惨敗に追い込んではじめて、戦いを継続することができる。万一与野党逆転さえ実現できないようなら、安倍晋三ではなくて、安倍に対抗する側が 『the End!』 になってしまう。野党第一党の党首が交代するどころの騒ぎではないのである。心してかからなければならない。
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今日(7月5日)の「四国新聞」の記事「政局最前線」を見ると、参院選で劣勢が伝えられる自民党が、ダメージを立て直そうと局面打開に必死らしい。
記事によると、自民党は、『無党派層の支持離れを食い止めるため、小泉純一郎前首相を東京選挙区応援に投入する方向で調整。佐藤ゆかり氏ら一昨年の郵政選挙で初当選した女性衆院議員のキャラバンによる激戦区回りも計画しており、"あの手この手" で巻き返しを図りたい考え』 だそうだ。
安倍晋三がよりにもよって小池百合子なんかを久間のあとがまの防衛大臣に据えたのは、小池が一昨年の総選挙で出身地の兵庫2区から東京10区に鞍替えし、「刺客」第一号として郵政民営化法案に反対した小林興起を葬ったことと無関係ではあるまい。つまり、安倍はついに「コイズミ人気」に頼り出したのである。
前記「四国新聞」の記事をさらに紹介すると、コイズミは 『7日に京都、滋賀で講演。東京選挙区では元女性アナウンサーの丸川珠代氏への支援を求める方向だ。キャラバンには小泉チルドレンの片山さつき、藤野真紀子、井脇ノブ子各氏も参加し、勝敗の鍵を握る改選一人区のうち執行部が「当落線上」と分析する青森、秋田、栃木、鳥取、愛媛、徳島、高知、佐賀、鹿児島などを回る』 とのことだ。
これは非常に興味深い記事であって、たとえば四国に関しては自民党はどうやら香川県はあきらめ気味で、他の三県は大接戦だととらえているものと思われる。あと、当初自民党の楽勝と見られていた鹿児島まで執行部が「当落線上」と考えているということは、いろいろな学者や評論家による情勢分析が報道されているが、自民党はそれらの中でも劣勢を伝える予想に近い線で現状を把握していることが推測される。
それにしても、カリスマ的人気を誇るコイズミに頼り出したということは、自民党がまたしても「B層作戦」を開始したことを意味する。
「B層」については、当ブログでは参院選終了後にじっくり論じようと考えていたのだが、そうもいかなくなりつつあるので参考資料を簡単に紹介したい。
この件は、共産党の佐々木憲昭議員が国会で追及したが、マスコミでは「サンデー毎日」が詳しい記事を書いた。
続いては 「B層にフォーカスした、徹底したラーニングプロモーションが必要と考える」と明記された、「スリード」社の資料。
この資料は、「B層」を下記のように定義している。
このように定義した上で、「B層」を 「IQが低く」 、「構造改革に肯定的」と位置づけている。
「サンデー毎日」の記事は、郵政解散の前の月、2005年7月に掲載された。私はこれを読んだ時、「これで自民党政権は終わりだ」と欣喜雀躍したものだ。だって、コイズミや竹中平蔵がいかに国民をバカにしているかをはっきり示す記事だったからだ。しかも、竹中平蔵の「口利き疑惑」まであった。
しかし、これだけの事実がありながら、「B層」はコイズミ自民党の圧勝を許した。この事実は私にはとても衝撃的だった。これは自分自身声をあげなければどうしようもない、そう思ったのがブログを始めた動機の一つになっている。「B層」とは決して「いい層」なんかじゃなくて、「どうしようもない層」なのである。
もし今回、自民党の「B層作戦」が再び功を奏して巻き返しに成功し、惨敗を免れるとしたら、この国の民度の堕落はもうどうしようもないところまでいっていて、手の施しようがないことを意味するだろう。そうでないことを願うばかりだ。
なお最後に、前記「四国新聞」の記事中で 「コイズミチルドレン」として紹介されている藤野真紀子の正体を暴く、「きっこの日記」 のとても痛快な記事を紹介したい。私はこれを読んで、腹を抱えて笑ってしまった。
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記事によると、自民党は、『無党派層の支持離れを食い止めるため、小泉純一郎前首相を東京選挙区応援に投入する方向で調整。佐藤ゆかり氏ら一昨年の郵政選挙で初当選した女性衆院議員のキャラバンによる激戦区回りも計画しており、"あの手この手" で巻き返しを図りたい考え』 だそうだ。
安倍晋三がよりにもよって小池百合子なんかを久間のあとがまの防衛大臣に据えたのは、小池が一昨年の総選挙で出身地の兵庫2区から東京10区に鞍替えし、「刺客」第一号として郵政民営化法案に反対した小林興起を葬ったことと無関係ではあるまい。つまり、安倍はついに「コイズミ人気」に頼り出したのである。
前記「四国新聞」の記事をさらに紹介すると、コイズミは 『7日に京都、滋賀で講演。東京選挙区では元女性アナウンサーの丸川珠代氏への支援を求める方向だ。キャラバンには小泉チルドレンの片山さつき、藤野真紀子、井脇ノブ子各氏も参加し、勝敗の鍵を握る改選一人区のうち執行部が「当落線上」と分析する青森、秋田、栃木、鳥取、愛媛、徳島、高知、佐賀、鹿児島などを回る』 とのことだ。
これは非常に興味深い記事であって、たとえば四国に関しては自民党はどうやら香川県はあきらめ気味で、他の三県は大接戦だととらえているものと思われる。あと、当初自民党の楽勝と見られていた鹿児島まで執行部が「当落線上」と考えているということは、いろいろな学者や評論家による情勢分析が報道されているが、自民党はそれらの中でも劣勢を伝える予想に近い線で現状を把握していることが推測される。
それにしても、カリスマ的人気を誇るコイズミに頼り出したということは、自民党がまたしても「B層作戦」を開始したことを意味する。
「B層」については、当ブログでは参院選終了後にじっくり論じようと考えていたのだが、そうもいかなくなりつつあるので参考資料を簡単に紹介したい。
この件は、共産党の佐々木憲昭議員が国会で追及したが、マスコミでは「サンデー毎日」が詳しい記事を書いた。
『竹中平蔵の「広報疑惑」を暴く??8月解散説浮上 大量造反で「郵政国会」一寸先は闇』 (「サンデー毎日」 2005年7月24日号)
http://www.mainichi.co.jp/syuppan/sunday/tokusyuu/news/20050713-182250.html
続いては 「B層にフォーカスした、徹底したラーニングプロモーションが必要と考える」と明記された、「スリード」社の資料。
『郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略(案)』
http://tetsu-chan.com/05-0622yuusei_rijikai2.pdf
この資料は、「B層」を下記のように定義している。
小泉内閣支持基盤
・ 主婦層&子供を中心
・ シルバー層
具体的なことはわからないが、
小泉首相のキャラクターを支持する層
内閣閣僚を支持する層
このように定義した上で、「B層」を 「IQが低く」 、「構造改革に肯定的」と位置づけている。
「サンデー毎日」の記事は、郵政解散の前の月、2005年7月に掲載された。私はこれを読んだ時、「これで自民党政権は終わりだ」と欣喜雀躍したものだ。だって、コイズミや竹中平蔵がいかに国民をバカにしているかをはっきり示す記事だったからだ。しかも、竹中平蔵の「口利き疑惑」まであった。
しかし、これだけの事実がありながら、「B層」はコイズミ自民党の圧勝を許した。この事実は私にはとても衝撃的だった。これは自分自身声をあげなければどうしようもない、そう思ったのがブログを始めた動機の一つになっている。「B層」とは決して「いい層」なんかじゃなくて、「どうしようもない層」なのである。
もし今回、自民党の「B層作戦」が再び功を奏して巻き返しに成功し、惨敗を免れるとしたら、この国の民度の堕落はもうどうしようもないところまでいっていて、手の施しようがないことを意味するだろう。そうでないことを願うばかりだ。
なお最後に、前記「四国新聞」の記事中で 「コイズミチルドレン」として紹介されている藤野真紀子の正体を暴く、「きっこの日記」 のとても痛快な記事を紹介したい。私はこれを読んで、腹を抱えて笑ってしまった。
「きっこの日記」より
『お菓子の国のセレブ』 (2005年10月7日)
http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20051007
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昨日のエントリ 『大臣の なり手がなくて 百合子タン?』 が 「カナダde日本語」 に紹介されるや、同ブログ経由で300件以上ものアクセスをいただいた。連日アクセス数4千件を超えるブログからのリンクは、さすがに威力十分だ。当ブログも昨日と今日に限っては4千件を超えそうだが、昨日はなぜか検索語 「大村秀章」 (笑) によるアクセスが300件を超え、今日は美爾依さんのおかげでアクセスを稼いだものだ。
お返しとして、当ブログにリンクを張っていただいた「カナダde日本語」の記事を紹介する。
さて、以前、『きたる参議院選挙は、「安倍晋三審判選挙」だ』という書き出しの記事を書いたことがあるが、「週刊金曜日」 6月29日号掲載の『辻元清美の「永田町航海記」リターンズ』に、『参院選の争点は「アベシンゾー」あなたの存在そのものです』とあったので、思わず手を叩いてしまった。
実は、上記の当ブログ記事 『反 「新党日本」 宣言 ? 「田中康夫」 「有田芳生」 を落選させよう!』 は、「きっこの日記」に紹介されたものなのだが、辻元議員も間違いなく 「きっこの日記」 の愛読者なのだと思う。
この辻元議員の記事は大変面白いので、以下に抜粋・紹介したい。
辻元議員らしく、歯切れのよく痛快な指摘だ。この中で、小池百合子がどちらかというと安倍晋三に疎んじられていたことがほのめかされているが、その小池がどうして久間の後任の防衛大臣になったのだろうか? 何か裏がありそうだ。
しかし、この辻元さんの記事で特筆すべきは、その後半部分だ。以下再び引用する。
これはビックル一気飲みものだろう。自民党議員が社民党の辻元議員に共感を寄せる親書を送ったというのだから。安倍晋三は、文字通り「裸の王様」になり果てた。
辻元議員は、記事を下記のように結んでいる。
いや、胸のすく記事だ。辻元議員は、「新党大地」の鈴木宗男議員ともども、「コイズミ劇場」のスケープゴートにされて、一度は政界の表舞台から追われた人だが、ここへきて鈴木議員といい辻元議員といい、安倍晋三政権を追い詰める活躍がめざましい。ともに、今後にも期待したい政治家だ。
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お返しとして、当ブログにリンクを張っていただいた「カナダde日本語」の記事を紹介する。
「カナダde日本語」より
『ナナナナナント!久間防衛相の後任に小池百合子が就任』
http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-527.html
さて、以前、『きたる参議院選挙は、「安倍晋三審判選挙」だ』という書き出しの記事を書いたことがあるが、「週刊金曜日」 6月29日号掲載の『辻元清美の「永田町航海記」リターンズ』に、『参院選の争点は「アベシンゾー」あなたの存在そのものです』とあったので、思わず手を叩いてしまった。
実は、上記の当ブログ記事 『反 「新党日本」 宣言 ? 「田中康夫」 「有田芳生」 を落選させよう!』 は、「きっこの日記」に紹介されたものなのだが、辻元議員も間違いなく 「きっこの日記」 の愛読者なのだと思う。
この辻元議員の記事は大変面白いので、以下に抜粋・紹介したい。
(前略)参院選の争点は、「アベシンゾー」 あなたの存在そのものです。安倍さんも「年金だけでなく、これまでの私の政策全体への評価」と近い考えを示されました。選挙に有利とお考えか、近頃前のめりの安倍さん。でも、「安倍カラー」は度の過ぎた公私混同、政治の私物化だと皆気がつき始めていますよ。
ご夫妻出演の温暖化対策の新聞広告。1億7000万円かけて訴えた、家庭の省エネ。家庭から排出される温室効果ガスはわずか5%。税金による選挙前CMでしかありません。何のための補佐官か。小池補佐官は安倍さんに会えず、手紙を書いているって本当ですか。
「私の内閣」との連呼。私は違和感がありました。内閣は安倍さんのためではなく、国民のために働く存在です。「権力の頂点にいる」と自画自賛してるみたい。一方で憲法が「国民から権力者への命令」だとおわかりでない。
(「週刊金曜日」 2007年6月29日号掲載 『辻元清美の「永田町航海記」リターンズ』 第36回より)
辻元議員らしく、歯切れのよく痛快な指摘だ。この中で、小池百合子がどちらかというと安倍晋三に疎んじられていたことがほのめかされているが、その小池がどうして久間の後任の防衛大臣になったのだろうか? 何か裏がありそうだ。
しかし、この辻元さんの記事で特筆すべきは、その後半部分だ。以下再び引用する。
先日、『朝日新聞』のインタビューで私は、「日本をあの敗戦からここまでもってきたのは良質な保守。それを戦争を知らない二世三世のボンボンがつぶしている」 「(有識者懇は)偏った『井戸端会議』」と評しました。すぐに自民党の議員から「『井戸端会議』には喝采」 「良質な保守になります」との厳封された親書が届けられ、驚きました。「苦労知らずの仲良し官邸団」とブログに書いた自民党議員もいます。安倍さんが「勝ち馬」でないと悟るや、自民党内で大脱走が始まった様子。そして、「安倍政策」も一気に崩落中です。
(前掲記事より)
これはビックル一気飲みものだろう。自民党議員が社民党の辻元議員に共感を寄せる親書を送ったというのだから。安倍晋三は、文字通り「裸の王様」になり果てた。
辻元議員は、記事を下記のように結んでいる。
「国民のために何をすべきかを考えられない政治家は、辞めた方がいい」 (筆者注:安倍晋三の発言)
おっしゃる通り。「アベシンゾー」を争点にせず、即刻総理をお辞めになるのが賢明です。お辞めにならないなら参院選挙で決着をつけましょう。
これが私から安倍「総理」への、多分最後の手紙になるでしょう。
(前掲記事より)
いや、胸のすく記事だ。辻元議員は、「新党大地」の鈴木宗男議員ともども、「コイズミ劇場」のスケープゴートにされて、一度は政界の表舞台から追われた人だが、ここへきて鈴木議員といい辻元議員といい、安倍晋三政権を追い詰める活躍がめざましい。ともに、今後にも期待したい政治家だ。
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久間防衛大臣が辞任したが、これはいずれ当然のことであって、辞任しないほうがおかしい。発言のなされたコンテキスト(文脈)を考慮せよという意見もあるようだが、コンテキストはどうあれ、絶対に許されない発言だったと思う。
で、久間大臣が辞任した今、次に問題になるのは、「久間大臣の発言には問題はない」と言って久間を庇った安倍晋三首相の責任だ。久間を庇う発言をした以上、安倍には一転して久間の辞任を認めたことに対する説明責任がある。それを果たせないのであれば、安倍は総理大臣を辞任すべきだろう。
安倍が、久間発言を「問題ない」と言ったことについては、安倍なりに一貫している。というのは、当ブログでも何度も書いたように、安倍は、2002年5月13日に早稲田大学で行われた講演会(司会・田原総一朗)で、「核兵器の使用は違憲ではない」と発言したからだ。1月17日付 『年末年始に読んだ本(7)?「安倍晋三の敬愛する祖父 岸信介」(下)』 や5月13日付 『5月13日は祝電記念日♪』 で紹介した、宮崎学編 『安倍晋三の敬愛する祖父 岸信介』 から、安倍発言に触れた部分を三たび引用する。
「核兵器の使用も許される」という安倍の主張は、アメリカの原爆投下に対して「しょうがない」と言った久間発言とは矛盾しない。一方、1日の小沢一郎との党首討論において安倍が「核廃絶が責務」と語ったり、安倍が久間の発言を叱責したりしたことの方が、安倍の前言と矛盾しているのである。
このように、言うこともなすこともでたらめな安倍晋三だが、久間大臣の後任に小池百合子を持ってきたことには、自民党の人材難に改めて呆れた。小池というと、日本新党、新進党、自由党、保守党、保守クラブと渡り歩いて自民党入りした人物で、当然信念も何もない議員だ。柳沢厚労相の「女性は産む機械」発言を批判しようとしたまではよかったが、「柳澤(伯夫)さんだけじゃなくて、イスラムの国よりも、日本における男性の、女性に対する見方は遅れてるんじゃないか」などと、イスラム諸国を侮辱する発言を行い、差別主義者としての本性をむき出しにしたこともある。ネット右翼諸氏には、安倍に対して「こんな女を防衛大臣にして国防は大丈夫なのか」と怒っていただきたいと思うのだが、相変わらず「特ア」と「朝日新聞」と「民主党・社民党」の悪口しか言わないのはどうしたことだろう(笑)。
ま、今の時期に大臣になっても、1か月もたたないうちに内閣総辞職だからなり手がなかったのだろうが、それにしてもひどい人材難だ。これなら、長妻昭議員(民主)との論戦に完敗して涙目になった大村秀章を大臣にしたほうがまだましだったのではないかと思う今日この頃である。
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で、久間大臣が辞任した今、次に問題になるのは、「久間大臣の発言には問題はない」と言って久間を庇った安倍晋三首相の責任だ。久間を庇う発言をした以上、安倍には一転して久間の辞任を認めたことに対する説明責任がある。それを果たせないのであれば、安倍は総理大臣を辞任すべきだろう。
安倍が、久間発言を「問題ない」と言ったことについては、安倍なりに一貫している。というのは、当ブログでも何度も書いたように、安倍は、2002年5月13日に早稲田大学で行われた講演会(司会・田原総一朗)で、「核兵器の使用は違憲ではない」と発言したからだ。1月17日付 『年末年始に読んだ本(7)?「安倍晋三の敬愛する祖父 岸信介」(下)』 や5月13日付 『5月13日は祝電記念日♪』 で紹介した、宮崎学編 『安倍晋三の敬愛する祖父 岸信介』 から、安倍発言に触れた部分を三たび引用する。
(サンデー毎日の)特集記事は、安倍がこの年の5月、早稲田大学で行った講演内容を報道したものである。そこで安倍は「ものすごい」ことを語っていた。田原総一朗が「有事法制ができても北朝鮮のミサイル基地は攻撃できないでしょう? 先制攻撃だから」というのに対して、こう答えた。
「いやいや、違うんです。先制攻撃はしませんよ。しかし、先制攻撃を完全に否定はしていないのですけれども、要するに『攻撃に着手したのは攻撃』とみなすんです。……この基地をたたくことはできるんです」
つづけてこんなことも言っている。
「大陸間弾道弾、戦略ミサイルで都市を狙うというのはダメですよ。(しかし)日本に撃ってくるミサイルを撃つということは、これはできます。その時に、例えばこれは非核三原則があるからやりませんけれども、戦術核を使うということは昭和35年の岸総理答弁で『違憲ではない』という答弁がなされています」
要するにここで安倍晋三は、ミサイル燃料注入段階で攻撃しても専守防衛であり、攻撃は兵士が行くと派兵になるが、ミサイルを撃ち込むのは問題ない、日本はそのためにICBMを持てるし、憲法上問題はない、小型核兵器なら核保有はもちろん核使用も憲法上認められている、とぶち上げたのだった。「ICBMは攻撃兵器だから持てない」という政府見解にも反する意見だった。
(宮崎学&近代の真相研究会編 『安倍晋三の敬愛する祖父 岸信介』=同時代社、2006年=より)
「核兵器の使用も許される」という安倍の主張は、アメリカの原爆投下に対して「しょうがない」と言った久間発言とは矛盾しない。一方、1日の小沢一郎との党首討論において安倍が「核廃絶が責務」と語ったり、安倍が久間の発言を叱責したりしたことの方が、安倍の前言と矛盾しているのである。
このように、言うこともなすこともでたらめな安倍晋三だが、久間大臣の後任に小池百合子を持ってきたことには、自民党の人材難に改めて呆れた。小池というと、日本新党、新進党、自由党、保守党、保守クラブと渡り歩いて自民党入りした人物で、当然信念も何もない議員だ。柳沢厚労相の「女性は産む機械」発言を批判しようとしたまではよかったが、「柳澤(伯夫)さんだけじゃなくて、イスラムの国よりも、日本における男性の、女性に対する見方は遅れてるんじゃないか」などと、イスラム諸国を侮辱する発言を行い、差別主義者としての本性をむき出しにしたこともある。ネット右翼諸氏には、安倍に対して「こんな女を防衛大臣にして国防は大丈夫なのか」と怒っていただきたいと思うのだが、相変わらず「特ア」と「朝日新聞」と「民主党・社民党」の悪口しか言わないのはどうしたことだろう(笑)。
ま、今の時期に大臣になっても、1か月もたたないうちに内閣総辞職だからなり手がなかったのだろうが、それにしてもひどい人材難だ。これなら、長妻昭議員(民主)との論戦に完敗して涙目になった大村秀章を大臣にしたほうがまだましだったのではないかと思う今日この頃である。
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昔は今みたいにひんぱんにマスコミが内閣支持率の世論調査結果を発表しなかったと思う。最近は、選挙前になるとトレンド調査と称して毎週発表する。その結果は世論に影響を与えるので、マスコミによる世論操作はある程度可能だ。
先週だったか、読売新聞の調査で「内閣支持率が微増」と言っていたが、その前の読売の調査で、なぜか他社と比較して突出して高い49%という数字をたたき出していた読売の支持率調査が、32%まで落ち込んでいた。それが、一気に他社並みにまで下がったあと、他社よりやや高い34%になった。
最新の毎日新聞の調査では、支持率は32%で前回と同じだが、不支持率が52%で前回より8ポイント増えたという。ところが、朝日新聞の調査では、支持率が内閣発足後最低の28%に低下したが、不支持率は前回と同じ48%だった。
こうなると、新聞の世論調査結果などマトモに信用しないほうが良いということになる。質問の仕方で結果が異なるし、誤差も大きい。自民党などの政党は、独自にもう少し精度の高い世論調査を行っているそうだが、その結果はもちろん公表されない。
私の感覚では、安倍内閣の真の支持率は15?20%くらいだと思う。もちろん何の調査もしていないし、インターネットやテレビを含むいろんなメディアを見ていて、ざっと皮膚感覚で弾いた数字だ。「Yahoo! みんなの政治」では、毎月月末に内閣支持率を調査している。ここにアクセスする人は、政権に批判的な人が多いと思うので、その分を割り引かなければならないとはいえ、6月調査では内閣支持率はついに14.7%に低下した。
ちなみに、この調査では2月にいったん支持率が19.0%に落ち込んだあと、3月 20.2%、4月 24.5%と回復の兆しを見せながら、5月に18.4%と急落し、6月は14.7%とさらに下げた。つまり、支持率の絶対値はともかく、トレンドとしては大手マスコミの世論調査と合致している。
さて、今日7月2日に、「安倍晋三TBP」への累積トラックバック数が1万2千件に達したのだが、当ブログでは千件ごとのキリ番に到達するたび、記事で周知することにしているので、今回もこれを行う次第だ。
またか、と思われる人も多いに違いない。このところ、トラックバック件数が急増しているため、キリ番告知記事の頻度が高くなっているためだ。前回は6月15日だった。それから、わずか17日しか経っていない。
「安倍晋三TBP」 が、昨年6月18日に 『カナダde日本語』 の管理人・美爾依さんによって開設されて以来の、トラックバックの1000件ごとのキリ番到達日は下記の通りである。
明らかに、トラックバックが1万件に達したあと、トラックバック件数の伸びは再加速した。1万件達成の翌日、毎日新聞に安倍内閣支持率急落の記事が載り、同じ日の午前、松岡前農水相が「自殺」したが、この頃から「安倍離れ」が一気に進んだ形で、その流れは今も止まっていない。
私は、「安倍晋三TBP」 へのトラックバック件数の伸びも、安倍内閣支持率低下のバロメーターの一つだと思っている。新規ブログの参入は、今からでも遅くないので、同志で未参加のブロガーの方には、是非とも一念発起されてご参加いただきたいものだと思う。ブログに「AbEnd」のリンクリストを表示する方法については、下記記事をご参照いただきたい。
小さなブログがつながって、大きなことをしよう。安倍晋三内閣は、みんなの力で倒したいものだと思う。
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先週だったか、読売新聞の調査で「内閣支持率が微増」と言っていたが、その前の読売の調査で、なぜか他社と比較して突出して高い49%という数字をたたき出していた読売の支持率調査が、32%まで落ち込んでいた。それが、一気に他社並みにまで下がったあと、他社よりやや高い34%になった。
最新の毎日新聞の調査では、支持率は32%で前回と同じだが、不支持率が52%で前回より8ポイント増えたという。ところが、朝日新聞の調査では、支持率が内閣発足後最低の28%に低下したが、不支持率は前回と同じ48%だった。
こうなると、新聞の世論調査結果などマトモに信用しないほうが良いということになる。質問の仕方で結果が異なるし、誤差も大きい。自民党などの政党は、独自にもう少し精度の高い世論調査を行っているそうだが、その結果はもちろん公表されない。
私の感覚では、安倍内閣の真の支持率は15?20%くらいだと思う。もちろん何の調査もしていないし、インターネットやテレビを含むいろんなメディアを見ていて、ざっと皮膚感覚で弾いた数字だ。「Yahoo! みんなの政治」では、毎月月末に内閣支持率を調査している。ここにアクセスする人は、政権に批判的な人が多いと思うので、その分を割り引かなければならないとはいえ、6月調査では内閣支持率はついに14.7%に低下した。
ちなみに、この調査では2月にいったん支持率が19.0%に落ち込んだあと、3月 20.2%、4月 24.5%と回復の兆しを見せながら、5月に18.4%と急落し、6月は14.7%とさらに下げた。つまり、支持率の絶対値はともかく、トレンドとしては大手マスコミの世論調査と合致している。
さて、今日7月2日に、「安倍晋三TBP」への累積トラックバック数が1万2千件に達したのだが、当ブログでは千件ごとのキリ番に到達するたび、記事で周知することにしているので、今回もこれを行う次第だ。
またか、と思われる人も多いに違いない。このところ、トラックバック件数が急増しているため、キリ番告知記事の頻度が高くなっているためだ。前回は6月15日だった。それから、わずか17日しか経っていない。
「安倍晋三TBP」 が、昨年6月18日に 『カナダde日本語』 の管理人・美爾依さんによって開設されて以来の、トラックバックの1000件ごとのキリ番到達日は下記の通りである。
2006年6月18日:「安倍晋三?トラックバック・ピープル」開設
2006年9月12日:1000件(開設日から86日)
2006年10月27日:2000件(1000件到達から45日)
2006年11月27日:3000件(2000件到達から31日)
2006年12月24日:4000件(3000件到達から27日)
2007年1月26日:5000件 (4000件到達から33日)
2007年2月21日:6000件 (5000件到達から26日)
2007年3月18日:7000件 (6000件到達から25日)
2007年4月12日:8000件 (7000件到達から25日)
2007年5月5日:9000件 (8000件到達から23日)
2007年5月27日:10000件 (9000件到達から22日)
2007年6月15日:11000件 (10000件到達から19日)
2007年7月2日:12000件 (11000件到達から17日)
明らかに、トラックバックが1万件に達したあと、トラックバック件数の伸びは再加速した。1万件達成の翌日、毎日新聞に安倍内閣支持率急落の記事が載り、同じ日の午前、松岡前農水相が「自殺」したが、この頃から「安倍離れ」が一気に進んだ形で、その流れは今も止まっていない。
私は、「安倍晋三TBP」 へのトラックバック件数の伸びも、安倍内閣支持率低下のバロメーターの一つだと思っている。新規ブログの参入は、今からでも遅くないので、同志で未参加のブロガーの方には、是非とも一念発起されてご参加いただきたいものだと思う。ブログに「AbEnd」のリンクリストを表示する方法については、下記記事をご参照いただきたい。
「カナダde日本語」より
『AbEndのリンクリストを自分のブログに表示する方法』
(2006年6月19日)
http://minnie111.blog40.fc2.com//blog-entry-170.html
小さなブログがつながって、大きなことをしよう。安倍晋三内閣は、みんなの力で倒したいものだと思う。
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