(ボソッ)「坐月子はトンデモである」
私は赤ちゃんの顔を見にお祝いに出かけたわけだが、そこで中国の習慣に「坐月子(ズオユエズと読むそうです)」というものがあるということを知らされた
これは出産後のお母さんが守らなければならぬ「一ヶ月ルール」みたいなもんで、中国・台湾では当然のことと思われているらしい。
元々は出産後の母体保護のために「ひと月のあいだ栄養とってゆっくり休むとよろしい」みたいなところから始まったんだろうけど、そこに様々な迷信やら流儀が加わったのであろう、かなりトンデモな内容となっている。
今回の義理の姪っ子の場合は、こちら「あたまんなかだらけ~中国語生活」で紹介されている内容とよく似ている。
以下引用:
・お風呂、シャワーに入ってはいけない
・歯を磨いてはいけない
・外出してはいけない
・電灯に当たってはいけない
・パソコンや携帯など、電子機器を使用してはいけない
・冷たいものを摂取してはいけない
・水に触ってはいけない
・ゆで卵をたくさん食べなければいけない
・烏骨鶏のスープをたくさん飲まなければいけない
・フナのスープをたくさん飲まなければいけない
引用ここまで:
このように非人間的とさえ思える数々の順守させられることがあるのである。
お風呂、シャワーの禁止なんて衛生上の問題もあるのではないか。
私が聞いたのとちょっと違うのは、烏骨鶏やフナのスープは米国で調達するのが難しいということもあるのだろうが、食い物に関しては「塩を極力避けて極端な薄味にする」ことであった。
姪っ子が守るように言われたのはこれ以外に、
•コーヒー厳禁(彼女はコーヒー大好きなので、これは相当ストレスらしい)
•電磁波避ける。よって携帯電話禁止。
彼女は悪阻が大変に重く、想像を絶する程つらい妊娠期間を通ってきたのだが、なんとその時期よりも出産後の現在の方が、睡眠不足(母乳に拘らせられているのも大変らしい)と、この「一ヶ月ルール」によるストレスで精神的に苦しいという。
彼女の連れ合いの両親は中国本土の出身で、米国住まいは長いものの中国的習慣にどっぷり浸かっているタイプ。
また、彼女は、彼女の両親はそのルールを押し付けてこないだろうと思っていたらなんと裏切られて大ショック。(旦那さん側の両親に気を使っているところもあるらしい)
で、彼女そして彼女の連れ合いともに「家族の中で波風を立てたくない」タイプで唯々諾々とルールを順守しちゃってるのである。
私の連れ合いは出産時にそんなことひと言もいってなかったので、一体どうしたのだろうと聞いてみたら、
1.私が激怒することが分かっていたから言わなかった。(よくご存知でw)
2.私をダシにして(日本人だからそういうの嫌がるとか言って)「坐月子」をうまいこと拒否した。
3.これについては私とけこんして超ラッキーだと思ってる。
とのこと。なんてスマートなハニーさん。
わてくしの「迷信とか根拠のない因習とかダイッキライ性格」が人生で初めて役に立ったとも言えるのでわ?
えへん。
で、私は、この一件は「自分の家族のコト(義理だけど)」であるからして、「文化相対主義(多民族の文化について外からガタガタ言ってはいけない)」なぞ無視して言ってしまうのである。
「現在の坐月子」はかなりトンデモである!
女性に余計な負担をかけているばかりか社会的な抑圧でさえある!
もし、これについて「中国の習慣について日本人は黙ってろ」というならば、言うほうが偏狭なのである。
なぜならば、これは人種・国籍を超えて「私、ちょちょんまげの家族(義理だけど)」のコトなのだから。
で、もちろんその「家族(義ry」に直接なんぞ言えるわけもなく(ハニー怖いし)、匿名ブログでブツブツ言うのが関の山の情けない人でありました。
が、こういのバカにしていかないと何にも変わらないぞってのも本気で思うのです。
ご意見拝読いたしました。なぜかそちらのツィートの7時間前から15時間前のツィートが拾えず、こちら
http://p.tl/kAwdで拾って返事をお返ししているので、私の読んでいないshiz_tigerさんのツィートがあるやも知れませんが、ご了承ください。
あのブログでのやり取りにいただいたご評価につき、私の反論を逐一しようとすると余りにも長くなりそうですし、本当はしたい気持ちもあるのですが(笑)、なにせ三年前のことですから記憶もだいぶ薄れておりますので、何点か箇条書きにてお応えするだけに留めようと思います。
1.あのブログ記事は、ある対立の中で、対立者を批判、ないし、攻撃するために書かれた記事にすぎません。それは、こちらの3番目にトラックバックが送信(これはかのブログ主が自ら行った操作です)されていることからも明かです。http://p.tl/_Kue その「対立者」がブログ主が描くところの実在しない「科学的根拠礼賛者」です。
2.攻撃する材料として「極限にいるような人々」を持ちだしているのです。語っている内容が「事実かどうか」さえ不明です。
3.以上のようなことを当時の状況をご存知ない志津さんに必ずしも分かっていただけるとは思っておりません。しかしながら、私に対する他のコメンテーターの論調・悪罵、そしてブログ主がその尻馬に乗った煽りをご覧になればご想像いただけるのではないでしょうか。
4.ブログ主はその批判対象をはっきりと書いていないので、私は「取り敢えず」一般論であると受け取った上でコメントすると断り、そして自分が藁人形論法に陥らないよう、ブログ主に対象を明らかにするように要請したが、遂に明らかにされませんでした。「一般論でなく、かつ特定向けでもない」という矛盾した回答しか得られていません。
5.私はブログ主を「水伝擁護者」であると認定していません。それどころか「ルルドの水が単なる湧き水である」と認定しているのはブログ主であり、私はそのブログ主の結論に乗って話を進めているだけで、あの場で「誰かがルルドを信じているとか水伝を擁護している」などと言う議論は一切ありません。
6.私の論点1は、他者を攻撃するために「非科学的なことにさえ頼ろうとしてしまう極限状態にある人達をさえ批判して回るような科学的根拠礼賛者」をでっち上げたブログ主の記事は典型的な「藁人形論法」であるということ。
7.論点2が、「水伝」という愚にもつかない科学を装ったイカサマが広がることを批判する行為を、「ルルドと夫婦愛」というような「共感を呼びやすい」お話と対比して、あたかも「お守りを買うような行為」を「科学的根拠のないこと」と否定してまわるような人間たちがいるような「印象操作」をしているということです。(ですから、反論材料としてルルドと対比させるために、麻原の残り湯であるとか統一教会の壺であるとかを持ってきています)
8.こちらのブログもぜひご参照ください。http://p.tl/HIls
まぁ、こんなところにしておきます。
ところで、最後にうかがいたいのですが、以上のようなことからもhttp://t.co/52pYNne←これがデマ、ないし、ウソであることはご了解いただけましたよね?
私はかのブログ主を「水伝信者」だと決めつけておりません。
今回私が主張しているのはその一点だけです。
また、「良心的な医療従事者」の薄汚いモノの言いようhttp://t.co/52pYNneで他人を攻撃することについてはスルーされてしまうのですか?
議論において、冷静かつ論理的に話そうとしているサイドがいろいろ批判を受けたり忠告されたりするのに、悪罵を投げつけるような汚らしい物言いをする方が同情されるような不思議な情景を良く見るように思いますのでアタマがくるくるぱーになりそうになることがしばしばあるんです。
宗教・信仰のことにつきましては、私は発言すると過激になりがちですので(極力)控えますが、少しだけ反応させていただきますと、どのような信仰をどなたがお持ちになろうと自由だと思いますけれど、私にとってどうでもよい宗教・信仰は「私にとっては」全くの等価です。(それぞれの宗教に対する社会的な評価は気にしますが)
そして、私がそう思う(等価だと思う)のは私の自由だし、そのように表明することもまた私の自由だと思っています。
それから、これもあくまで私見ですけれど、バチカンが認めようと認めまいと私はモルモンも聖書原理主義も「(認定された)カルトとそれほど変わらん」と見ていますし、「ルルド」も「奇跡認定云々」とか言っている以上は「それほど遠くない」と思っています。この考え方を誰かに押し付けようとは思いませんが、そう表明することは今後もあると思います。
「進化論と創造論」と「ウサギとカメ」
私にとっては「がぶり寄りと言えば
どう考えても関脇が最高位であった
なぜ私が「がぶり寄り」と言えば「
そのある人と私のやり取りを見ていて
「大天使がぶりより」
というダジャレを残した人がいる。
私のお気に入りのダジャレなのだが、これを発した人は他ならぬid:Pokopon氏、別名南郷力丸氏である。
南郷力丸氏はネット界隈では「悪辣」、「腹黒」、「油断がならぬ」等の形容でよく知られている怪人で、「pokoponにっき」なる「恐竜の子孫」や「走る女子高生」、あるいは「ドロンジョ様」等の写真を中心としたブログの主である。
その写真技術に対する評価は極めて高く、非常に残念なことながら美しい作品(写真に限らず)を残す人が美しい人格を持っているとは限らないという不幸な事実の歴然たる証拠になってしまっている罪深いブログでもある。
そんな南郷力丸氏が、以下のTogetterに私が残したブコメに対してidコールでひとことくださった。
Togetter - 「私たちはこういう立場はとりません。→ 聖書は正しく、進化論は間違い-から始まったやりとり」
chochonmage 宗教, 進化論, 原理主義 どーにもわからん。なぜフィクションをベースに物事を判断しようとする?←その自由があることはもちろん前提。ただ私が理解できないだけ。 2011/07/08
Pokopon id:chochonmageさん。科学的には、ウサギとカメは競争をしないと考えられます。でも、競争をするというフィクションから、勝てるはずの勝負でも居眠りは避けるという判断をすることができます。 2011/07/09
そもそもこの件は:「聖書は正しく、進化論は間違い-クリスチャンは堂々と説明できるべき - キリスト教インターネット新聞クリスチャントゥデイ」という記事に対して一部から批判が集まったのが発端で、この記事を読んだおそらくはキリスト教信者のみなさんのツィッター上での会話をまとめたものが上のTogetterである。
Pokopon氏(南郷氏)のこのコメントを読んで、いつもながら上手いなぁ、という感想を抱くとともに、恐らくはネタを投入なさった南郷氏にバカにされることを覚悟でちょっとマジレスしたくなったのがこのエントリ。
クリスチャントゥデイの記事やTogetterで言われていることはようするに「創世記に書かれていること(さらには聖書に書かれていること)」をそっくりそのまま事実(史実)として扱うということである。
(Togetterのまとめ主は、そういう立場はとらない、とおっしゃっているわけだが)
「ウサギとカメ」で言うならばこんな内容のことをそのまま歴史上あったことだとして扱うということになる。
むかしむかし、ある暇なウサギがそのへんでのんびりしていたカメのことを、
「お前ほど歩みの遅い者は世界を見渡してみてもほかにいるまい。どうしてそんなにのろいのか」
と、上から目線で「バカなの?死ぬの?」とでも言わんばかりに動物共通語、ないしウサギ語で見下した。(ウサギ語だった場合、カメが反応したということはカメはウサギ語のたしなみがあったということであろう)
そんなことをいきなり言われたら、誰でも怒る。それは怒る。
ましてや「世界一のろい」とまで言われたのである。
カメは憤慨しつつ思ったに違いない。
「それは確かに私の歩みはのろい。しかし、世界一のろいというのは虚偽の陳述であり名誉毀損でさえある。例えば、カタツムリやナメクジ等は明らかに私よりのろいではないか」と。
カタツムリやナメクジの場合は「歩む」でなく「這う」なのであるが、そこはカメ畜生のあさましさ、自分の理屈に酔い、大いに立腹したことは想像に難くない。
そのいきなりのウサギの挑発的、冷笑的発言に対するカメの怒りに共感はできるものの、カメが愚かだと言わざるを得ないのは、「ヒトには(カメなんだけど)負けるとわかっていても挑まねばならぬ戦いがある」のようなチープなヒロイズムを発揮してしまったことである。
そこでカメは、聖書の「光あれ」にも比肩するとさえ言われる歴史に残る一言を動物共通語ないしカメ語で(カメ語だった場合ウサギが反応したということは(ry)発したのである。
すなわち、
「なにをおっしゃるウサギさん」
である。
お役だち一口メモ:これを書くために調べたのですが、実は「なんとおっしゃるウサギさん」が正しいのです。驚愕の事実。(それほどでもないか)
「なにをおっしゃるウサギさん」と言ってしまった以上、「そんならおまえとかけくらべ」と挑戦してしまうのは成り行きというものだが、余りにも無思慮な挑戦と言うべきである。
考えてもみてくれたまへ。
仮に、マイク・タイソンが私に
「ちょちょんまげよ、君は世界一ぼくしんぐが弱い。どうしてそんなに弱いのか」(元発言英語)
と見下し・挑発発言をし、私が憤慨して、
「なにをおっしゃるタイソンさん。世界一弱い、はないだろう。そんならおまえとぼくしんぐくらべ。(噛み付きなしで)」
とか返したならば、「愚鈍」、ないし「身の程知らず」としか言いようがあるまい。
ゴングが鳴るやいなや撲殺され、油断したタイソンがぐぅぐぅ寝てしまったところで、あとのフェスティバルというものである。
すなわち「ボクシング」や「総合格闘技」や「フルコンタクト空手」じゃなく、「かけくらべ」であったのがカメが極めてらっぴーだった点というべきである。
さて、ご承知のとおり、畜生の浅知恵で「むこうの小山のふもと」という極めてあやふやなゴールを設定した両者は「かけくらべ」を始め、大方の予想通りウサギの圧倒的優勢でレースは進み、ついにカメの姿が見えないところまで差がついてしまった。
こともあろうに、お話を面白くするためにウサギはここで寝こんでしまうのである。
なんという無理な設定であろう。
アブラハムの信仰心を試すために子を生贄にすることを求めた神のエピソードぐらい無理がある。
それはともかく、姿が見えないところまで離れたとしたら、いくらウサギが少しぐらい寝こんでいたところでカメの逆転は一日では無理なんじゃないかと思われるのだが、とりあえずカメが逆転勝利したということにしておこう。
さて、このお話からいくつかの教訓が得られることを「フィクションをベースに物事を判断することもたまにはあり」とPokopon氏(南郷氏)は主張なさっている。
即ちウサギ側から見た場合、「巨人の星」ですっかりおなじみになった「ライオンはウサギを倒すにも全力をつくす(この場合ウサギは負ける側だけど)」=「油断禁物」、「他人を上から目線でいきなり見下して批判したりしてはいけない。例え水伝やホメオパシー信奉者であっても」等。
カメ側から見た場合「けっして諦めてはいけない」、「どんなことでも可能性はある。たとえ低線量の短時間被曝でも鼻血が出る可能性はゼロではない」、「寝ている相手をそのままに気付かれないよう追いぬく、というスポーツマンシップにもとる行為を行おうとも、勝利を全てに優先させなければならない」等。
しかし、である。
このお話はもともとそういう教訓があってそれを読者に与えるために書かれたお話なのである。
であるからして、「教訓を読み取るためのお話から教訓を読み取って物事の判断のベースにする」というPokopon氏(南郷氏)の主張は極めてトートロジック(って言わないかな)なものと断ぜざるを得まい。
で、「ウサギとカメ原理主義者」、「ウサギとカメ逐語解釈主義者」の主張は「お話から教訓を読み取る」でなく、「ウサギがカメを上から目線でバカにしたあげく(ちゃんと何かしらの言語を使用して)かけくらべを行ったが、かなり無理な設定でウサギが油断負けを喫したという史実」が字句通り存在する、という主張なのであるね。
それに対し、「色々な証拠からかつてウサギとカメが競争した事実がないということの蓋然性は極めて高い」という「現代の知見による見解」がある。
で、「ウサギとカメ原理主義者」が提示したがる「証拠」と言えば、
「むかーし書かれた童話の本にそう書いてある」
だけなのである。
とっぴんぱらりのぷぅ
追記:id:buhikun様より、ブタ語で「荒瀬でなく荒勢である」とご指摘を受け、「五カ所」も修正いたしました。
buhikun様、ご指摘、こまんたれブー。旧荒勢関、ごめんたれブー。
再追記:とおもたら、荒勢関は1972年1月場所-1975年7月場所まで「荒瀬」っ!
webronza騒動のおかげでブログ更新(2)
またしてもWeboronza批判のようになってしまっているのだが、実は本意ではないのである。
本当は前回触れた毎日新聞の石戸記者の記事にあった『「科学」と「意見」を分けること』みたいなことについて書きたかったのだけれど、未曽有の大災害が起きてそれどころじゃなくなっちゃたし、今回行きがかり上Webronzaさんからリプもらってまだ返事してないことがあるんでこのようなことに。
@webronza 様。
一部無視されてるとは言え、リプありがとうございました。ホメオパシーに関しての事を、私もまた@Mochimasaさん同様風化させるつもりはありませんが、取り敢えずは下條さんの記事についてそちらの『ん?最低限のやりとりは終わったという認識だったのですが…』について反論してみます。
海外で事態を見守る下條信輔さん。各国政府の対応を見れば、危険地域に物資を届けるより80~100km規模の広域退避に切り替えるべき、と指摘します。福島原発の最悪のケースを想定すべきです。→物資を送るより、広域避難を【無料】 http://t.asahi.com/1o9w
これがWebronza氏の記事紹介ツイート。
記事を読んだkuri_kuritaさんのそれに対するツイート。↓
いったいどういう資格でそんなことを言う…? RT @webronza: 海外で事態を見守る下條信輔さん。各国政府の対応を見れば、危険地域に物資を届けるより80~100km規模の広域退避に切り替えるべき、と指摘します。福島原発の… http://t.asahi.com/1o9w
で、これに対するWebronzaさんのご回答は↓
できれば元記事をご覧ください。下條さんは米国在住の科学者で、米国内の報道も参考にしています。 @kuri_kurita いったいどういう資格でそんなことを言う…? RT 海外で事態を見守る下條信輔さん。各国政府の対応を見れば… http://t.asahi.com/1o9w
当然のことながら「元記事」を読んで発言していたkuri_kuritaさんはそんなことは先刻ご承知↓
だから米国在住の認知心理学者とやらに、いったいどんな資格があるのか?、と問うているのです。 パニックを煽りたいのですか? RT @webronza: …下條さんは米国在住の科学者で、米国内の報道も参考にしています。 http://t.asahi.com/1o9w
で、Webronzaさんの次の回答↓
下條さんはパニック懸念にも言及しています。 @kuri_kurita だから米国在住の認知心理学者とやらに、いったいどんな資格があるのか?、と問うているのです。 パニックを煽りたいのですか? RT …下條さんは米国在住の科学者で… http://t.asahi.com/1o9w
整理すると:
kuri_kurita氏:(下條氏は)いったいどういう資格でそんなことを言う…?
Webronza氏:元記事参照。下條氏は米国在住の科学者で米国内の報道を参考にしている。
kuri_kurita氏:(そのあたりは承知で)認知心理学者に(原発事故対策について)どんな資格があるのか?パニックを煽りたいのか。(筆者注:Webronza氏の第一回答からこのkuri_kurita氏の再質問までわずか四分。kuri_kuritaさんが元記事を読んで問いかけたのは明らか)
Webronza氏:(下條氏の発言資格については無視して)下條さんはパニック懸念にも言及している。
Webronzaさんが「最低限のやり取り」とおっしゃった「やり取り」はこれが全て。
2つの回答は全く回答になっていないことはおわかりになるでしょうか?
これはWebronza氏の話ではなく、下條氏の記事への言及になりますが、「米国内の報道」は 『ニューヨーク・タイムス(3月17日付ウェブ版)』なんでしょうが、リンクも貼られておらず、元記事に当たりたかった私はその記事がどれなんだかわかりませんでした。
自説の論拠とするには随分情けない話ではないでしょうか。
そして「パニックを煽りたいのですか?」というkuri_kuritaさんの質問に対してWebronzaさんの回答は「下條さんはパニック懸念にも言及しています。」
その「言及」の仕方は
1.下條氏が考える「日本政府がこれ(広域避難)を実施しない」理由の一つとして「パニックの問題」を挙げている。
2.(パニックという言葉でなく)「この困難な状況にあって、いたずらに危機感を煽ることは厳に慎まなければならない」
の2つが元記事には見られた。
1はkuri_kuritaさんの本意である「webronzaは自分の記事でパニックを煽りたいのか(煽る可能性があるよ、ということの強い表現)」とは無関係。
2は関係ありそうだが、引用した文章に続くのはなんと:
『だが、原発の最悪事態に備えなければならない現状だ』
すなわち、「自分の文章は人々に
ようするに、「(問題について素人で新聞記事を読んだ程度の)認知心理学者が原発の最悪事態に備えて広域非難すべきだ」と主張することは「いたずらではない」と言っているわけですね。(しかし、誰が書いたかをともかくとして、読んでみて問題の多い文章だと思いました。ご自分の「推測」を「事実」として書いている箇所が目立つ)
こういった事を含めてkuri_kuritaさんは「(記事を掲載したWebronzaに)パニックを煽りたいのか」と問いかけたわけですが、Webronzaさんの回答は「下條さんはパニックに言及しています」。
これが何かの回答になっているとお考えでしょうか?
@katot1970さんも直後にこう補足なさっています↓
言及も何も、「その発言がパニックを起こす」と言っているんです。RT @webronza: 下條さんはパニック懸念にも言及しています。
Webronzaさんの回答はここまでで、以後の@kuri_kuritaさん、@Mochimasaさん、@its_my_plotさんの発言は完璧に無視ですね。
で、しばらく時間の経過があって、Webronzaさんのこのツイート↓
恐縮ですが、もう少し個別具体的に指摘していただければ次に生かせます。 @sotaro915 しばらく見ていなかった WEBRONZA+の最近の記事を読んでみたが、いまいちなのが多いな。情報の詰め込み過ぎだったり、言説がクリアでなかったり、はては論理構成が//
で、前日のkuri_kuritaさんとのやり取りを見ていて「また都合の悪いことは黙っちゃう」と思ってた私がカチンときてツイート↓
具体的に指摘すると黙っちゃうじゃないですか。昨日の@kuri_kuritaさんのとか。ほんっとに言われたかないでしょうけど、@Mochimasaさんの『ホメオパシー』に関する件とか。RT @webronza: 恐縮ですが、もう少し個別具体的に指摘していただければ次に生かせます。
で、Webronzaさんのご回答↓
別件だから試しに応答してみます。ん?最低限のやりとりは終わったという認識だったのですが…。ダニエル・カールの件? @chochonmage 具体的に指摘すると黙っちゃうじゃないですか。昨日の@kuri_kuritaさんのとか。//
さて、続きを書く前に、私にはWebronza氏に謝罪しておかなければならないことがあります。
私はホメオパシー騒動の時に、Webronza氏に対して「ジャーナリストの端くれならば」みたいな発言をしたことがあります。
「端くれ」: 取るに足らない存在ではあるが、一応その類に属している者
全く知らない個人であるWebronza氏に対し、「端くれ」などと決めつけたこと、また言葉の使い方として基本的に自分を謙遜して使う言葉であって私の使い方はあまり正しくないことなど、ここにお詫びを申し上げます。
その上で、
Webronzaさんは本当に上記の『やりとり』を読んでいた人が『最低限のやりとりは終わっている』と思うと思っているのですか?
もしかして、読者をおなめになってませんか?
それから「別件だから試しに応答してみます」ってのは背景に「こいつはホメオパシーの件でやいのやいのうるせー連中の一人だったわけだが別件だからどう反応するか試してみよう」としか読めません。
もしかして、わたしのことをおなめになってませんか?
良い記事だったらちゃんと評価します。
そして良い記事が多かったら金を払っても読もうとします。
また、少々疑問のある記事でもそこで議論が起きるのがそちらの狙いであり(そうなんでしょ?)、そこでツイッターを使ってやり取りすることが手法の一つと考えているのならば半端なことはせず、結論として全方向納得するところに落ち着くかどうかはともかくとして、対応だけは真摯であるべきだし、そうだったら手法としても面白いから読者ももっと注目します。(大変なのはわかりますけどね)
また、確かに記事そのものはWebronzaさんが書いているわけでなく、今回にせよホメオパシーの件にせよ外部ライターの記事なわけですけれども、もしそちらにライターを守らなければならない義務かなにかがあるのだとしても私らにわかることではないし、正直どうでもいいことです。
ライターへの反論、ライターの再反論なども反映できるようにしなければこういう形態のメディアとしては面白くもなんともないんじゃないでしょうか。
さらにホメオパシーの件も、下條氏の記事の件も、記事内容もともかくWebronzaさんの編集方針や「載せることの社会的な悪影響」を言われているわけですから、それについてWebronza編集部が黙っちゃうのは理解できません。
Webronzaさんがどの程度契約読者を獲得なさっているのかは知りません。
しかし、少なくとも私がツイッターでフォローしてる人たちの間ではWebronzaは呆れられるばっかりの存在になっています。
ご存知でしょうけど。
どーでもいいことなんでしょうけど。
試してみるとこういう反応ですた。
やさしいのがお好きだということなので、やさしく「です・ます」調で書いてみました。
webronza騒動のおかげでブログ更新(1)
毎日新聞の石戸諭記者が「webronza問題」について特別寄稿していたからだ。
石戸記者はその記事「Webronza問題-「科学」と「意見」を分けることの大事さについて-」で「ホメオパシーがADHDに対して治療効果がある」という偽りの情報をwebronza編集部が初出時そのままに掲載している事実が大問題であり、悪影響を懸念した批判が主にそこに向いていることは認識した上で、「長期的に見て損失が大きいと考えている」のは「webronza編集部が当該記事を(「科学」と「意見」の見分けがついていないから)「多様で有益な言論」、と認めてしまっていること」であると論じている。
同感である。
webronza編集部は当初から「記事は論評の範囲内」であるとし、それは2月8日の見解(現時点で最後の見解)でも変わっていない。
一貫していると言えば言えるのだが、webronza編集部の掲載直後のツイートを読むと、批判を受けて認識が揺れ動いているのがわかる。
当方は当然、ホメオパシーに批判的。もうすぐ「ニコ生シノドス」も公開予定。でも、この記事のファクトは興味深いです。 @Mochimasa //こんなの載せていいわけ? @chochonmage ホメジャの「治癒体験談集」とどこが違う→ http://htn.to/6FpaoB
↑批判に反応しだした初期のツイート。「ファクトは興味深い」と、あたかも「ヨーロッパホメオパシー事情」を客観的に記述した記事であると言いたげ。
当方も批判的ですが、「擁護」「提灯」とは厳しいご指摘。海外の文脈を知る意味はあるかと…。 @sugibuchi //議論を把握していない @subjunctivepast ホメオパシー擁護か @Kato_Takanobu 提灯記事→ http://bit.ly/hA67YZ
↑まだ「擁護」、「提灯」になっちゃってることに気づいていない。むかついてるのはよくわかる(笑)
念のため、当方は「擁護」は意図していません。海外のファクトが興味深いので議論喚起のために掲載しています。もうすぐニコ生シノドスも公開予定。 @bem21st [ホメオパシー]朝日新聞のホメオパシー擁護記事。 @cactus_f スイスではこんなに穏当に普及してますよ、ってか。
↑ここでも批判的と言いつつも「海外のファクトが興味深い」、「議論喚起のため」と掲載意図を自己弁護ないし、記事を擁護する姿勢。
成功体験談の集積がファクトですか。RT @webronza: 念のため、当方は擁護は意図していません。海外のファクトが興味深いので議論喚起のために掲載しています @bem21st 朝日新聞のホメオパシー擁護記事 @cactus_f スイスではこんなに穏当に普及してますってか
↑「体験談はファクトにはならない」というcactus fさんの鋭いツッコミ。
体験談の部分ではなく、「保険」「ADHD」や「牛」です。 @cactus_f 成功体験談の集積がファクトですか。RT @webronza: 念のため、当方は擁護は意図していません。海外のファクトが興味深いので議論喚起のために掲載しています @bem21st @cactus_f
↑ここで、「ADHD」の一件を「ファクト」だと言ってしまっている。
ADHDの部分は特にかなり悪質。QT @webronza: 体験談の部分ではなく、「保険」「ADHD」や「牛」です。 @cactus_f 成功体験談の集積がファクトですか。RT @webronza: 念のため、当方は擁護は意図していません。 @bem21st @cactus_f
↑怒りの妖怪人間!!
なるほど。否定には触れてないですね。週明けになると思いますが善後策を検討させて下さい。 @cactus_f //ADHDは//その後否定されているという事実を伝えないのはどういう意図ですか。RT //「保険」「ADHD」や「牛」です。RT 成功体験談の集積がファクトですか。
ううむ。そうだとすれば善後策を検討します。しばしお時間下さい。 @bem21st ADHDの部分は特にかなり悪質。QT 体験談の部分ではなく、「保険」「ADHD」や「牛」です。 @cactus_f 成功体験談の集積がファクトですか。RT 念のため、当方は擁護は意図していません。
↑このへんで初めてADHDの一件に疑問を持った様子。「ちょいヤバ」とか思ってる感じ。
おそらく、webronza編集部は「「二重盲検法試験下でホメオパシーがADHDに効果があるという結果報告がある」という記述に疑問を持っていなかったのだろう。
私は編集部が「ホメオパシーに治療効果がある」と考えていたとは思わないが、多分「治療効果があるという試験結果報告」の1つや2つはあり得る、ぐらいには思っていたのではないか。
ホメオパシー側からの反論には「ホメオパシーに効果があるという試験結果もある」という記述が含まれていることが多いし、2005年のThe Lancetに掲載されたシャン(Shang)のメタ分析から不備ゆえに弾かれた「ホメオパシーに肯定的な実験結果」をホメ側が引っ張ってくることもあるだろう。
実際、私も当該記事を読んだときには、ADHD関連の論文の結論部分(ホメオパシー薬が症状のいくつかを顕著に改善させた)について、多いに疑問視したものの、真偽についてはわからなかった。
それをはっきりさせてくれたのがMochimasaさんの検証記事である。
で、問題なのは記事掲載時に編集部がADHDの論文部分でホメオパシーに肯定的な内容がどうもクサいことをわからなかったことではなく、ウソの情報に対処していないことであることは、批判者の一致した意見であるように思う。(いや、本当はジャーナリズムとしては問題なのだが。なんといっても「荒唐無稽」なんだから肯定的な実験結果を疑うべきであり、「肯定的な試験結果」をどこからか引っ張り出してきた岩澤氏の記事について懐疑的にはなるべきだったろう)
実際、そこの胡散臭さを一発で見抜くのは相当の専門知識が必要とされる高い障壁だと思う。
例えば、私なんぞでは論文の信頼性まで検証するのは無理だ。
Mochimasaさんの記事にある元論文の検証はMochimasaさんしか(あるいは同レベルのトレーニングを受けた人しか)できないことだと思う。
骨の折れる大仕事をMochimasaさんはし、我々に提供してくれた。
検証能力がある人が、ある事柄の信ぴょう性について検証し、極めて短期間に公開されるというインターネット普及の最大の長所の一つが発揮されたのだ。
(本件における、その別の例が片瀬久美子さんの「warblerの日記-牛にホメオパシーが効くってホント?」である)
Mochimasaさんの検証を読んだはずのwebronza編集部も、元記事にある「ホメオパシーはADHDに効果がある」と読める記述は科学的な事実でなく、元記事全体の基調になっている「エピソード主義」の証拠
しかし、記事そのものの訂正なり、それに対する注釈なりは、「記事が論評の範囲内」であることを一つの理由として現時点(2月18日)でもされていない。
それゆえ、石戸記者も指摘するように「編集部が「科学」と「意見」を混同しているように見える」のだ。
私は当初そうは見ておらず、「社内事情」であるとか「メディアであるwebronzaと筆者である岩澤氏との関係性」とかの話なんだろうと思っていたのだが、2月8日のwebronzaのツイートで、「本当に混同している」との疑いを持つようになった。
ニセ科学批判クラスタなどの長年の議論の積み重ねには、最大限の敬意を表します。また、「不用意な記事(泣)」(菊池誠さん)というお気持ちには、個人的にも非常に共感します。しかし、メディアは一定の範囲内であれば「異論を述べる自由」を守る必要もあります。
「一定の範囲内」?「異論」?
「娯楽記事」でもなんでもない「医療を扱った記事」で「事実でない情報」は「一定の範囲内」でも「異論」でもないだろう。
続く(はず)