沖縄の空から降ル言葉

  

  

  

  

  

  

  

  

  

スペイン人で沖縄在住のダニエル・ロペスさんの『沖縄正面』という写真集。
カフェに置いてあり、何気に手にとった１冊ですが、その写真に惹かれました。
それは単に「壁」の写真だったからです。
沖縄の各地の壁の欠片。その色を見つけ、シャッターを切っただけ。
でも、こんなにもいろんな色彩が、壁の中に存在しているとは、
誰も気づくことができないだろう・・・という発見の才能と色彩感覚。
ここを見るんだ・・・と、驚かされる新たな視点。



そのダニエル・ロペスさんが映画を撮ったみたいです。
「カタブイ」という沖縄の映画。
片降りという語源からきている方言なのかな・・

雨が、片方だけ降っている、つまり部分的に降っている様子のこと

沖縄に来たばかりのころ、ベランダから見た光景もそうでした。
１０mくらい先は雨が降っていて、手前のところは晴れていました。

昔、学生時代のバイト先に、アフリカに行ったことのある男の子がいて、
遥か遠くまで続く壮大な大地を見ていると、どこで雨が降っているのか、部分的に分かる（見える）と言っていました。
「動物が好きだからアフリカに行った。この仕事を辞めたら動物に関わる仕事がしたい。」とも言っていました。

後から入ってきた学生の男の子が、この彼から「好きなことやらないなら生きている意味ないじゃん。」と言われた、と言っていました。
その子は弁護士になりたいと言っていたな・・。
もう一人の後輩の男の子もこのバイトを辞めたらホテルマンになると言っていました。

あの時の彼らは、その後、好きなことをやって生きているだろうか・・・